Category Archives SNAKEPIPE MUSEUM

20190120 top
【人形はもちろん、背景もオシャレ!】

SNAKEPIPE WROTE:

今回のSNAKEPIPE MUSEUMはロシア出身のアーティスト、Pasha Setrovaを特集しよう。
検索していて一目惚れした作品を制作している女性だよ!
読み方はパシャ・セトロヴァで良いのかな?

現在はニューヨークで活動しているようだけど、子供時代はシベリアで遊牧民として生活していたこともあるという。
各地を転々とする生活を送っていたらしい。
アメリカに渡ったのは2011年というので、まだ8年しか経っていないんだね。
ロシアにいた頃から既に人形作家として評価されていたようだけど、詳しいプロフィールは分からなかった。
ただパシャ本人の写真は多く出回っていて、その多くは露出過多のもの。
これはSNAKEPIPEの推測だけど、ロシアよりアメリカのほうがヌードになりやすかったからアメリカに移住したのかもしれないね?(笑)
そしてそんな「見せたがり症候群」系のパシャが作る人形も、本人の嗜好が投影されたセクシーなタイプが多いんだよね。
早速紹介していこう!

まるで金子國義のイラストが人形になったようなレトロな雰囲気を持つ「Purple Winter」。
これは2014年の作品で、この時代はまだ球体関節人形ではなかったのかもしれない。
パシャの人形の特徴は、とにかくファッショナブルだということ!
ファッション雑誌の中から飛び出してきたような装いなんだよね。
人形制作だけじゃなくて、衣装に対してのこだわりが素晴らしい。
こちらの人形はスパンコールをあしらったガウンの上に毛皮のショールを付けた高級娼婦?
貴族というには化粧が「どぎつい」ので、夜の蝶を連想させる。
背丈が40インチ、およそ100cmあるというので、結構大きさがあるよ。

まるで研ナオコをモデルにしたのではないかと思ってしまう顔立ち!(笑)
「Smokey Eyes」も2014年の作品なんだよね。
見事なのは煙の表現。
毛糸のような素材を使用しているんだけど、どうやってこの形をキープしてるんだろうね?
実物を観てみたいよ。
この頃のパシャの人形は、全体的に細長い体型で、異常に長い首と手足が特徴なんだよね。
そのため人の形はしているけれど、人間ではない別の生物のように感じてしまう。
SNAKEPIPEが一目惚れしたのは人間に近くなって、カッコ良さが増した作品なんだよね!

外国のファッション雑誌を見ている気分になる一枚。
ちょっと不機嫌そうな顔立ち、長い脚を見せつけるようなポーズ。
日本人にはなかなかできない、ルーズなカッコ良さが上手く表現されているよね。
日本人がやると「だらしない」にしかならないからね。(笑)
髪の毛はドレッドヘアに見えるように毛糸が使用されている。
レザージャケットの細かい細工も秀逸で、素晴らしい!
彼女たちは「When I Close My Eyes Colour Fade To Gray」というタイトルがついている。
意訳すると「目を閉じると世界は灰色」って感じで、意味不明だけどね。(笑)
球体関節人形なので、様々なポーズを取らせることができるのも魅力!
彼女たち、欲しくなっちゃうね。(笑)

今度は双子に登場してもらいましょう。
2人共スタイルバツグン!
美しい金髪が印象的で、もし本当にこんなモデルがいたら大人気だろうね。
パシャの人形は、全体的に明よりは暗、昼間よりは夜、太陽よりは月といった雰囲気なので、健康的でスポーツが大好きな女性たちではない。
そこがSNAKEPIPEの好みにも一致するんだよね!
ミステリアスな双子も飾ってみたいな。

パシャの音楽の好みはよくわからないんだけど、人形の服装だけ見るとパンクが好きなのかもしれないと思ってしまうね。 
ショートカットで目の周りを黒く縁取った人形は、70年代オリジナルパンクを連想させる。
彼女の名前は「SELENA」。
何か辛くて悲しいことがあったから、涙で黒いラインが崩れたのか。
それとも初めからこのメイクアップにしたのか。
ビスチェにライダースジャケットを羽織り、挑戦的に見つめる視線の強さが良いね!
パシャの人形は全部欲しくなっちゃうよ。

続いてもショートカットの女性。
全身シースルーのワンピースとゴージャスなアクセサリーを身に着けている。
この画像には写っていないけど、実はバッグも揃えてあるんだよね。
細かいところまで作り込んでいて、本当に感心するよ!
実際に全身シースルーの服を着て出歩くことはないと思うけど、世界中で開催されているファッションショーに登場しても不思議ではない出来栄え。
例えばバービー人形も素敵な衣装を身に着けていると思うけど、パシャのダークなイメージとは違うよね。
そもそもバービー人形にショートカット・バージョンってあるのかな?(笑)

今度は犬と一緒にいるレザー・ワンピースの女性ね!
こんなにスタイリッシュな服装で散歩をするとは、なんともゴージャス。(笑)
犬の制作もするんだ、と驚いてしまったSNAKEPIPE。
利口そうで可愛いワンちゃんたちだよね。
パシャのサイトには数枚の画像が載っているんだけど、犬のシリーズの一番最後は、レザーの女性も首輪をして犬と一緒に四つん這いでポーズを取っている。
もしかしたら飼い主だと思っていたら、彼女も飼われていたのかしら?
そうしてみると、お揃いの青いスカーフもしてるもんね。
物語を想像するのも楽しいかもしれない。

最後はまるでドロンジョ様かキャットウーマンのようなセクシー人形ね。
かぶりものは取り外し可能なようで、仮面を外すとレトロなピンカールの黒髪が現れる。
装飾の細かさに圧倒されるよね。
パシャのページでは、好きなタイプの組み合わせで人形を購入できるシステムがあるんだよね。
今まで紹介してきたのはパシャが制作した作品だけど、例えばキャットウーマンの髪をロングにして、靴は真っ赤にして欲しいといったようなオーダーができるみたい。
洋服だけも購入可能なようなので、本当にお人形さん遊びができちゃうんだよね!

人形のサイズはオリジナルが高さ54cm、スモールタイプは43cm。
10cm小さく作るのは何故なのか不明だけど、お値段はどちらも$900、日本円で約98000円ね!
これは頭と全身の金額なので、ここにメイクアップや髪の毛、ファッションを決めて完成させて行くことになるね。
メイクアップに$80、体の彩色に$100、下着$35、靴$55、髪の毛$90、レザー・ジャケット$50、シャツ$50、レザー・スカート$50、手袋$25、帽子$45、サングラス$25。
これで総額$1505、約16万円也!
手が届かない金額じゃないんだよね。
真剣に購入を考えたくなっちゃうね!

どうやら偽物が出回っているようで、「証明書がない人形は買わないで」とパシャが訴えている。
中国で作られているようだ、とまではっきり書いてあるので間違いないだろうね。
表面だけなぞるような偽物には意味がないよ。
やっぱり買うならパシャのサイトから買うことにしよう。
さて、どの子にするかな。(笑)

20181117 top
【鳥人間Lecturing Birdは約90万円で購入可能!】

SNAKEPIPE WROTE:

事務所移転から約10日が経過し、なんとか日常生活を送ることができるまでに回復してきたROCKHURRAH RECORDS!
それでもまだ「あれがない」「どこの箱に入れた?」などと、てんやわんや(死語)な毎日である。 
ダンボールをまだ全部開けてないからね。
「優先」印が付いている箱なのに、後回しになっていたりして、支離滅裂だよ。 (笑)
衣食住のうち「食べる」と「寝る」はできているので良かったよ。
洋服、靴、バッグはまだまだ、本のダンボールを開けるのはいつになることやら。
年内にはキチンとした形にしたいものである。

今週のブログはSNAKEPIPE MUSEUMにしようか。
SNAKEPIPEが仮想美術館のキュレイターになり、コレクションしたいと思う作品を紹介するコーナーである。
今回はGabriel Dishawに焦点を当ててみよう。

あまり情報が載っていないため、調べて分かったことだけを書いておこうね。
Gabriel Dishaw、ガブリエル・ディショウは現在インディアナ州カーメル在住で創作活動を行っているという。
1990年代半ばからタイプライター、キーボード、飛行機の部品、コンピュータチップなどの廃棄された金属部品を使用して作品を制作しているアップサイクラーである。
リサイクルは再利用を意味する言葉だけれど、アップサイクルは元の製品よりも次元や価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的とする活動を指すんだって。
元はパソコンのパーツだったものを使って、彫刻を創作しているのがガブリエル・ディショウなんだよね!

ROCKHURRAHにガブリエルの作品を見せると、
「まるでビル・ネルソンズ・レッド・ノイズみたいだね」
と言うではないの!
1979年に発表されたアルバムは、タイプライターやラジカセなどを組み合わせてロボットを表現したジャケットで評判になったという。
確かに方向性はガブリエルと同じだよね。
この写真、なんと写真撮影は十文字美信だって!
ビル・ネルソンについてはROCKHURRAHが熱く語っているこの記事を参考にしてね。

大好きなジョン・ウォーターズ監督の映画「シリアル・ママ(原題:Serial Mom)」の中で、リサイクルに対する考えが甘い人を攻撃するシーンがあったっけ。
あの映画が1994年公開で、当時の日本ではそこまでリサイクルに熱心な人ばかりではなかったように思う。
今ではリサイクルの概念が浸透しているけれど、さすがにまだアップサイクルが日常的に意識されることは少ないよね。
ペットボトルからフリース作るような素晴らしいアップサイクルは、なかなか素人では難しいもんね。(笑)
使用済トラックの幌を使ってバッグを作ったFREITAGがアップサイクルでは有名なブランドになるのかな。
廃品を利用して作品を制作し、それがアートになるというのは非常に稀な例ではないだろうか。
アーティストとして思い出すのは、フランク・ステラと2015年に鑑賞した「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」のヨーガン・レールかな。
アップサイクルの先人達だよね!
制作部屋でご本人が登場する映像があったので、載せてみようね。

「あれ、カルロス・アレセスじゃない?」と思った、そこのスペイン映画ファンのあなたっ!
SNAKEPIPEも似てると思ったんだよね。(笑) 
作品と作者のイメージが一致していないんだけど、アイデアを持って実際にお作りになっているのは、このガブリエルだからね。
まるでどこかの修理工場みたいなパーツの箱だらけの部屋、羨ましいなあ。
ここで作品作っているんだね。

では素晴らしい作品群を紹介していこう。
一番最初に目に留まった作品がこちら。
マネキンにパーツを貼り付けているのかな。
銅、機械部品、タイプライター部品、コンピュータの基板、ヒューズ、飛行機部品、電線、メーターを使用しているみたい。
ガブリエルの経歴が分からないんだけど、金属を加工する技術があることは間違いないよね。
分解したパーツを組み合わせて立体にし、更に加工した金属と何かしらの方法で貼り合わせる。
それでこんなにパワフルなアマゾネスが出来上がるとは、ね!
この上に皮膚をかぶせたら、義体が完成しそうじゃない?(笑)
いやいや、アート作品として鑑賞するなら、このパーツが見えてるほうがカッコ良いだろうな。
このマネキンは是非購入したいよね!

この作品も廃品のパーツで作ったの?
驚いてしまうほどの、鮮やかで艶やかな鳥!
孔雀をイメージしているようだね。
遠目で観るのと近づくのでは印象がまるで違っていて、近づくとパーツがよく分かるよ。
かなり立体感があるし、細かくできてるよね!
こんな鳥が空を飛ぶ世界を想像すると楽しくなるね。
この作品はデロイト大学出版社から委託を受け制作し、テキサス州のデロイト大学で展示されているという。
この作品も非常に気に入ったんだよね!
壁に飾ってあったら運気が上がりそうだし。(笑)

この作品も良いね!
棹立ちになった馬を表現しているんだけど、なかなか迫力があるよ!
しかもなんと高さが190cmあるというから、豪邸じゃないと玄関脇には置けないんだね。
別に玄関じゃなくても良いんだけど。(笑)
この作品もSNAKEPIPE MUSEUMに展示したい逸品だよ。

機械、タイプライターの部品、金属、ワイヤー、コンピューターの部品を追加することで構成されているというから、近くでじっくり鑑賞してみたいよね。
こちらは今も販売されていて、日本円で約110万円ほど!
パーツは廃品でも、手間暇考えたらそれくらいはするだろうね。
いや、100万円くらいでこの作品が手に入るならお買い得なんじゃないかな?
もしオーダーできるなら、甲冑もセットにして飾ってみたいよ。
ああ、またゴシックを想定してしまったね。笑)

ガブリエルが熱心に制作しているのがナイキ・シリーズなんだよね。
この作品はナイキのエア・マックスに貼り付けているのかな。
ミッドソールにUSBを使用したり、お馴染みのナイキマークに基板が使われていて遊び心満載の逸品!
専用の箱の裏蓋にも基板が見えるので、恐らくこの箱も別の用途で使用されていたんだろうね?
男性用でサイズは10、重さが4.5㎏だって。
かなり重たい靴だよね。(笑)
ナイキ・シリーズは他にも種類があって、ナイキのファンはニヤリとするんじゃないかな。
このシリーズは人気があるようで、ほとんど完売状態なんだよね。
残っている作品で確認するとお値段は、およそ22万円ほど。
例えば洋服を扱っているショップだったり洒落たバーに飾ってあったら面白いもんね?
実際に履いている人もいるかもしれないけど!(笑)

スター・ウォーズ・シリーズはヘルメット部分の作品が多いんだよね。
このストームトルーパー用ヘルメットは、ルイ・ヴィトンの代表的なモノグラムを使用しているため、なんだか高級感があるよね。(笑)
集狂時代 第6巻 Louis Vuitton編」に加えて紹介しても良かったかもしれない逸品だよ。
このタイプはどうやら実際にかぶることもできるようなので、ちょっとしたお出かけに帽子としての使用もオッケー!
ヘルメットとしての使用は、前が見えるのかどうか不明なのでお勧めできないかも。
スター・ウォーズ・シリーズも大人気で、完売している作品が多いよ。
販売中のお値段で約50万円ってとこ。
この作品もお店のディスプレイ用に持ってこいだろうね。

今回紹介したガブリエル・ディショウ、面白いね!
小さい作品があったら本当に購入したくなるほど気に入ってしまったよ。
これからも注目していきたいアーティストだね。

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【ブレやボケで偶然を利用したシュールな作品が魅力】

SNAKEPIPE WROTE:

2週連続して「映画の殿」を書いてしまったのにもかかわらず、今週も横溝正史シリーズを計画していたSNAKEPIPE。
今も「こんしゅう」の「こ」と入力しただけで「コンタッチ」と変換されてしまうほどだもんね。(笑)
市川崑監督についての記事はまた次回以降にすることにして、久しぶりに「SNAKEPIPE MUSEUM」にしよう!
どんなアーティストに巡り会えるのか、ワクワクしながら検索を開始。
ラッキーなことに、今回も出会えたんだよね!(笑)

アーティストの名前はFrancesca Woodman、素直にフランチェスカ・ウッドマンと読めるね。(笑)
前回の「SNAKEPIPE MUSEUM」同様、またもや女流写真家になってしまったよ。
フランチェスカは1958年アメリカのコロラド州デンバーの芸術家一家に生まれた。
デンバーと聞くとどうしてもジョン・デンバーを連想してしまい、頭の中に「カントリー・ロード」が鳴ってしまうのはSNAKEPIPEだけだろうか?

父親のジョージは画家・写真家であり美術大学の講師をやっていて、母親のベティは陶芸家だという。
ちなみに兄のチャールズも電子アート(?)の准教授になっているというから、まさに芸術一家!
フランチェスカは13歳で写真を始め、その時からずっとセルフ・ポートレートを撮っている。
左の画像もセルフ・ポートレートね。
1979年に一家はニューヨークに移住。
その頃からポートフォリオをファッション写真家に送り、売り込みを始めるが結果は芳しくなく、自殺未遂。
そして翌年投身自殺。
国立芸術基金からの資金援助の申請失敗に関連していると見られている。
享年22歳とは早過ぎる死だよね。

フランチェスカについて調べてから写真を観ると、心の闇を表現しているように感じてしまうね。 
泥がひび割れてしまった荒廃した地面に横たわる女体。
複雑なフォルムのせいで、どんなポーズをしているのかよく分からないよ。
体の上下が不明なので、不思議な生物のようにも見えてくる。
もしくは打ち捨てられた屍のような。
フランチェスカはモデルを使った作品も撮っているので、この写真がセルフなのかどうか分からないよね。
もしモデルだったとしたら、泥だらけになって大変だっただろうなあ。

これはモデルを撮影している作品だね。
非常に痛々しいんだけど、表情は苦しそうではないよ。
むしろ満足気に見えてしまうので、本人の希望で刺しているような?
もしくは惨死体をイメージしているのかもしれない。
こんな作品を制作していたフランチェスカは、かなりのダーク好きだよね。
まだフォトショップなどで加工ができない時代に、どんな仕掛けで撮影したんだろう。
手にしているのは瓶詰めのようだけど、中に何が入っているのか興味あるよ。
まさか「地獄」じゃないよね?(夢野久作!)

これも不思議に見える写真。
「エクトプラズムみたいだね」
とROCKHURRAHが言う。
エクトプラズムとは「霊の姿を物質化、視覚化させたりする際に関与するとされる半物質、または、ある種のエネルギー状態のもの(Wikipediaより)」とのことで、煙にように見えるらしい。
2018年4月に行った「マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン 鑑賞」でも、マイク・ケリーが白目を剥いて鼻や口から煙(実際には綿)を出してる写真があったっけ。
超常現象のように見えるこの作品も不気味だよね。

フランチェスカがイメージしていた世界観はよく分かるなあ。
きっと現像して焼き付けるまで、ドキドキ・ワクワクしてただろうな。
もちろんフィルムならではの失敗はたくさんあるんだけど、見た通りに写っているか不安になったり、偶然のおかげでより面白くなっていた「棚ぼた」的な写真の発見が楽しかったからね。
デジカメ以降、この感覚が消滅してしまったのが残念なんだよね。
左はドアが宙に浮いているように見える不思議な作品。
スクエアの画面にバッチリの構図!
レコードジャケットにしたら似合いそうな作品だよね。
ダリの作品の一部を切り取ったようにも見えてくる。

大きな法螺貝に呼応するような女性の髪型。
壁の影の形も気になるよ。
一体どんな夢を見るんだろうね?
右の作品を、どこかで観たような気がしてきた。
記憶を探り、思い出したのがマン・レイだった。 
フランチェスカはシュールレアリズムが好きだったんだろうね。
こっちがマン・レイの作品。
目を閉じた女性がテーブルに頭を乗せているポーズや、小道具を使用するところなど似ているように思ったよ。
マン・レイの作品は、今観ても斬新でカッコ良いものばかり!
影響受けるのも納得だよね。

SNAKEPIPEは検索して初めて知ったフランチェスカだけれど、死後多くの写真集が刊行されたり写真展が開催されているようだ。
亡くなってから評価されるというのはよく聞く話だけど、実際のところフランチェスカが精力的に活動していた時には全く何の賛辞もなかったのかな?
1970年代後半から1980年初頭に、これらの写真を観たとしても、SNAKEPIPEだったら反応しただろうなあ。
フランチェスカの早まった決断が残念でならないね。

もしフランチェスカが生きていたら、今年が還暦。
セルフポートレートでのヌードはないかもしれないけど、どんな写真を撮っていたのか想像してしまうね。
デヴィッド・リンチも工場みたいな無機的な場所をバックに、フランチェスカみたいなブレたヌード写真撮っている。
左の画像がリンチの作品だけど、雰囲気似てるよね?
結局SNAKEPIPEの好みってことなんだろうね。(笑)

早逝したアーティストというのは、神格化されたり伝説になることが多いよね。
フランチェスカもその例に漏れず、今でもファンを獲得している女流写真家だね。
自殺した女流写真家といえば、真っ先に思い出すのがダイアン・アーバスかな。
ダイアン・アーバスもニューヨーク在住だったっけ。
モノクロームの世界に魅せられ、理由は違うけれど同じ運命を辿った2人の女流写真家。
もしかしたらSNAKEPIPEが知らないだけで、3人目がいるのかもしれない。
そしてきっとまたその写真家の作品にも感銘を受けるだろうな、と思う。

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【不気味な作品に一目惚れ!】

SNAKEPIPE WROTE:

話はSNAKEPIPEの高校時代に遡る。
家庭科で「子供用の紙芝居」を制作する授業があった。
クラスメートは「さるかに合戦」やら「桃太郎」のようなオーソドックスな紙芝居を描いていた。
それを見た家庭科の先生はご満悦の様子。
先生の理解できる作品だったからね。
ところがSNAKEPIPEは子供に恐怖体験する機会を与えてはどうかと考え、生首が飛んだ絵やら、赤と黒で表現した地獄の様子を紙芝居にして提出!(笑)
教訓やおとぎ話と同じレベルで「あなたの知らない世界」を伝えても良いのではないか?
味だって甘いだけではない、辛い、塩辛い、苦い、酸っぱい、など様々な種類があるわけだし! 

SNAKEPIPEの提出物を見た瞬間、先生が口をあんぐりと開け、次に怒りで顔面を真っ赤にしたことを覚えている。
確か最低点だったように記憶しているけど、幼少時代から「ゲゲゲの鬼太郎」の大ファンだったSNAKEPIPEにとっては、その先生の画一的な評価は納得できなかったな。
絵自体も素晴らしい出来だったからね。(笑)

世の中もその家庭科の先生のような考え方が一般的で、この時期になると体験コーナーが併設されているような子供用の企画が増える。
子供が夏休みになっている頃だから健全な展覧会ばかりになってしまうんだよね。
邪悪でダークなアートを好む子供(もしくは一家)はそう多くないだろうからね?(笑)

展覧会に期待できない時はインターネットの検索をする。
「求めよさらば与えられん」の言葉通り(?)SNAKEPIPEの願いが叶ったよ。
とても好きな雰囲気のアートを発見することができた!
アーティストの名前はKaren Jerzyk。
カレンは読めるけどJerzykはどう読んだら良いのかな。
調べてみると、どうやらイェジックと読むみたい。
このブログでは、カレン・イェジックと表記することに決定!(笑)

カレン・イェジックについての詳細を調べてみたけれど、情報は驚くほど少ないんだよね。
ボストンやニューヨークを拠点に活動している女流写真家だということ。
2003年にニューハンプシャー大学で英語の学士号を取得している。
英語を学んだ、という記述があったので、恐らく〇〇系アメリカ人というわけではないのかもしれない。
名前の読み方を調べていたらポーランド語として出てきたので、留学生としてアメリカに滞在していたと推測する。
特に出身国についての記述はないんだよね。
未だに英語で感情を表現するのが苦手、とも書いてあったよ。
2009年からバンドの撮影を始めたとのこと。 
初めて手にしたのはデジカメだという。
大学卒業時に22歳だった場合には、現在37歳くらいかな?
彼女のウェブサイトには、作品が載った世界中の雑誌名が書かれているよ。
ワールドワイドに活躍している写真家なんだね!

カレン・イェジックは廃墟に興味があるという。
インターネットで廃劇場を見て以来、撮影スポットを探すことに夢中だったとのこと。
さすがに絵になる場所を選んでいるよね。(笑) 
構図がシンプルなシンメトリー、人物と廃墟以外写っていないのに、インパクトが強い。
恐らくビニール一枚だけ用意したような仕掛けなのに、少女が囚われ監禁されている犯罪めいたイメージを受ける。
これはちょっとヤラれた、と思ったSNAKEPIPE。
アイデア次第で、こんな作品ができるのかと感心しちゃったよ。(笑)

これも廃墟の中での撮影だけど、より直接的に犯罪めいているね。
恐らく美容院のパーマ用の椅子に座っていると思うけど、口にはめられているのは拷問器具?
頭にかぶっているキャップのせいで、これから手術を受けるように見えるよね。
もしくは映画「ホステル」のように、人体実験させられる前に拘束されているような。
ホラー映画のワンシーンみたいだよね。
色合いの美しさが一層残酷さを増しているように感じる。

カレン・イェジックはティム・バートンとテリー・ギリアムのファンだという。
SNAKEPIPEも当然映画監督としての2人は知っているし、作品も鑑賞している。
ティム・バートンはウォルト・ディズニー・スタジオ、テリー・ギリアムはモンティ・パイソンでアニメーターだったことは調べて初めて知ったよ。
ティム・バートンの作品はダーク・ファンタジーとはいっても、少し子供っぽくて可愛らしい感じがするよね。
カレン・イェジックには、その子供っぽさはあまり感じないけど?
作品を1点完成させるまでに、細部にまでこだわり演出するカレン・イェジック。
カップルの食事風景だけれど、棚のオブジェを揃えるだけでも大変そうだよ。(笑)

骨つながりで選んだのがこちら。
この作品はティム・バートンを感じるね。
ちょっとユーモラスな雰囲気だからかもしれない。
黒白の猫ちゃんまでポーズ決めてて、とてもかわいい。
この骸骨はおばあさんに何の用事があったのかな。
ストーリーを考えるのも楽しいよね。 

カレン・イェジックはミュージックビデオなどの映像も手がけている。
上に載せたのは、カレン・イェジックの撮影用セットとのこと。
場所を確保し、セットを組んで、モデルさん探して、やっと撮影。
どんな物語を想像して、このセットになったんだろうね?

燃えるミニチュアの家。
まるでネグリジェのような薄着の女は、何故燃やしているのだろう。
おままごとをしていたドールハウスを燃やすことで、少女時代との決別を図るため?
火を見ると興奮する性質の女で、習慣的に物を燃やすため、危なくないように川で作業中とか?
一番最初に紹介した廃墟の写真と同じように、材料がシンプルなのにインパクトがあるんだよね。

この写真も上と同じで、シンプル。
最近のホラー映画は、CG使って「これでもか」と言わんばかりの演出が多くて、うんざりしちゃうんだよね。
そんなに本数観てるわけじゃないから断言はできないけど。(笑)
見よ、この写真を! 
なんて怖いんでしょう。
SNAKEPIPEは、この写真からお話いっぱい想像しちゃうよ。
相変わらず陳腐なストーリーだけどね!(笑)

カレン・イェジックの写真は色合いの美しさも特徴的なんだよね。
色の影響もティム・バートンから受けたと語っているインタビューを見つけたよ。 
そしてPhotoshopは好きじゃないとも書いてあったんだけどね?
Photoshop使わずに、こんな色合いを出すとしたらフィルター使ってるのかな。
モデルは宇宙飛行士のようなので、飛び跳ねているのは宇宙空間だから?
また勝手に想像してみたけど、どうだろう。(笑)
ファッション・フォトと映画のスチール写真のミクスチャーのような作品、本当に素晴らしい!

この写真もSFっぽい雰囲気なんだよね。 
右の男性は椅子ごと浮かんでいるので、やっぱり宇宙空間なのかも!
そして後方の部屋は、燃えるようなオレンジ色のニクい奴。(笑)
タルコフスキーの「ストーカー」をイメージしてしまうのは、テレビが古いからかな?
ついでにナムジュン・パイクも思い出してしまう。
不思議な雰囲気の作品だね。

カレン・イェジックは幼少の頃、人形をほとんど持っていなかったという。
なぜならバービー人形の髪をナイフで切ったり、燃やしてしまったからだという。
かなり危険な子供だったのかもしれないね?
問題児のように見える子供がアーティストとして成功する例として記憶しておこう。
カレン・イェジックのような子供だったら、SNAKEPIPEが描いた紙芝居を喜んでくれたかもしれないね?(笑)