映画の殿 第63号 韓国ドラマ編 part18

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【良い味出してる俳優がいっぱい】

SNAKEPIPE WROTE:

約3ヶ月ぶりに更新する「映画の殿 韓国ドラマ」編だよ!
今回は4本のドラマを紹介していこう。
ROCKHURRAH RECORDSが鑑賞した順番で書いているので、制作年順ではないからね。(笑)
新作あり過去の作品ありでお届けしよう!

「憑依~殺人鬼を追え~(原題:빙의 2019年)」は、主役のソン・セビョクが気になって観たかったんだよね。
マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜(原題:나의_아저씨 2018年)」で主役3兄弟の三男役が印象的で、他の出演作を探していて見つけたドラマ。
マイリストに登録していたけれど、やっと観ることにしたのである。

生まれながらに並外れた霊能力をもつ美女と、根はやさしいが粗野でさえない刑事。
ひょんなことから出会った2人が、時を超えてよみがえった最悪の殺人鬼に挑む。(Filmarksより)

ドラマが始まった数回はコミカルさとホラー要素が混ざった面白いストーリーだった。
回を重ねると、タイトル通り霊に憑依されて主役が別人に変化してしまい、ドラマの雰囲気も重苦しくなってしまう。
最後まで観るのが辛くなり、惰性で(?)観終えた感じ。(笑)
「霊能力がある美女」と紹介されていたゴ・ジュンヒは、せっかくヒロインに抜擢されたのに、出来の良くない展開のせいで気の毒だったよ。
「憑依」は、あまりお勧めではないドラマだね。

次は続きが気になる面白いドラマにしよう、とROCKHURRAHが選んでくれたのが「殺人者の買い物リスト(原題:살인자의 쇼핑목록 2022年)」。
「韓国No.1を探せ」などのバラエティ番組や「ライブ~君こそが生きる理由~」や「サウンド・オブ・ハート」などで馴染があるイ・グァンスが主演のドラマと聞くと期待しちゃうよ。
グァンスが出ているドラマや映画に外れなし、とSNAKEPIPEは確信しているから。(笑)
根は優しいけれど、運がないという役がピッタリなんだよね!
あらすじはこちら。

実家がスーパーを営むテソンは、子供の頃、天才的な記憶力で偽札を見つけ、母と共に犯人を捕まえる。
そして今、彼は公務員試験に何度も失敗し、彼女とは別れる寸前。
公務員を諦め、スーパーで働き始めたテソンはある日、常連客の死体を発見するが…。(UNEXTより)

日本語字幕付きの予告が見つからなくてごめんなさい。
スーパーマーケットが舞台のドラマで、購入履歴を犯人逮捕につなげていくところが面白い。
スマホの登録名が名前ではなく「鮮魚担当」「精肉担当」など、スーパー内での部署名になっているところも笑ってしまった。
出てくる人全て怪しく見えてくるので、サスペンス・ドラマとしても成功していると思う。
グァンスはいつも通り、とても良い味出していて、「殺人者の買い物リスト」もやっぱり当たりだったよ。(笑)

「もうすぐ死にます(原題:이재, 곧 죽습니다 2023年)」はウェブトゥーンが原作のファンタジー転生ドラマだという。
ファンタジーと転生と聞くと、鈴木光司の小説「楽園」を思い出すよ。(笑)
ROCKHURRAHはそれより前の「火の鳥」を連想したという。
「楽園」は壮大な恋愛小説だったけれど、「もうすぐ死にます」には試練が待ち受けていたよ。
主演は「元カレは天才詐欺師」や「主君の太陽」のソ・イングクと「三食ごはん 山村編」や「パラサイト」に出演したパク・ソダム。
ポスターではソダムの化粧が濃い目だよね。

地獄行き間際のイジェが12回の死と生を経験することになる転生ドラマ(Filmarksより)

転生して12人に生まれ変わる物語なので、回ごとに主役の顔が変わってるんだよね。
ビューティー・インサイド(原題:뷰티 인사이드 2015年)」も似たシチュエーションの映画だったことを思い出す。
「もうすぐ死にます」で転生の度に変わる主役は、ドラマや映画で観たことがある豪華キャスト!
見目姿が変わっても魂(攻殻機動隊的に言うとゴースト)は一つで、記憶が受け継がれていくんだよね。

ソ・イングク演じるイジェは、7年の就職浪人生活に嫌気がさし、自ら命を絶ってしまう。
高い自殺率の韓国ならではなのかもしれないけど、ドラマや映画での自殺シーンって多いんだよね。
思いを踏みとどまらせる意味も含めて、罰を受ける内容のドラマにしているのかもしれない。
オンマ(母親)役のキム・ミギョンは、今まで数々のドラマで観ている「国民の母」だけれど、「サウンド・オブ・ハート」が強烈過ぎて、感動シーンにイマイチ乗れなかったSNAKEPIPE。
以前の役どころのイメージが強い時に起こる現象だから仕方ないかもね?

恋のスケッチ〜応答せよ1988〜(原題:응답하라 1988 2015年)」を観る前に「花より青春 アフリカ編 〜双門洞4兄弟」を観ていたROCKHURRAH RECORDS。
「花より青春」は「恋のスケッチ」収録後の2016年にドラマに出演していた4人の俳優がアフリカを訪れたバラエティ番組だった。
野生の動物を見たり、ヴィクトリアの滝を観光する旅で面白かったよ。
プロデューサーは「三食ごはん」と同じナ・ヨンソクとのこと。
有名な俳優の素顔を見せる企画という点が共通しているよね。(笑)
「恋のスケッチ」は大人気のドラマだったらしい。
あらすじから書いてみよう。

韓国で初めてオリンピックが開催された1988年。
この年は国中がお祭りムードで活気が溢れていた。
学校の成績よりもオシャレに興味津々な普通の女子高生ドクソンは、両親と姉、弟の5人家族。
ドクソンには、小さい頃から兄弟のように育った4人の幼なじみであるサッカー好きのジョンファン、優等生のソヌ、お調子者のドンリョン、そして天才囲碁将棋のテクたちがいた。
ある日、友達からの一言がきっかけで、ドクソンはソヌを意識はじめる。
しかし、ソヌが思いを寄せていたのはドクソンではなくドクソンの姉ボラだった。
それを知ったドクソンは失恋。
そんなドクソンをそばで見ていたジョンファンは、少しずつドクソンのことが気になっていた。
さらにテクも、ドクソンのことが好きだと宣言!
そんな二人の恋のバトルは…?(Amazonプライムビデオより)

80年代のソウル道峰区双門洞を舞台に、ご近所さんたちが助け合って暮らしている。
主役の女子高生と幼馴染の男4人が繰り広げる青春ラブ・ストーリーと言ってしまえば簡単だけど、ドラマに登場する人達のキャラクターがみんな濃いんだよね!
SNAKEPIPEが気に入ったのは、母親たちの「あけすけ」な会話。
まるでアルモドバルの映画に出てくるスペインのおばちゃん達みたいなんだよね。(笑)
父親たちも負けていなくて、みんな良い味出してるの!
主役のドクソンを演じたヘリは、アイドルグループ出身とは思えない、おバカな顔を見せて笑わせてくれる。
最終回が近づいてくると恋の行方が分かってくるけれど、ドクソンが真面目になってしまい残念だった。

私たちのブルース(原題:우리들의 블루스 2022年)」は済州島が舞台で、村で暮らす人々が共同体として生活している話だった。
村と横丁の違いはあるけれど、お互いが相手の家の事情を全て知り尽くしているという状況が似ていたよ。
血がつながった親戚以上に深いつながりがあるというのは、安心感と鬱陶しさが混在しそうだよね。
「恋のスケッチ」では、「おかず」を分け合ったり、小さな子どもを交代で預かったりして、みんなで協力し合っていて微笑ましかったよ。
SNAKEPIPEは田舎が舞台のドラマが好きなのかも。(笑)
「応答せよ」は他にも「1994」と「1997」があるので、機会があったら観てみよう。

今回は4本のドラマを紹介したよ。
最初の「憑依」以外は3本とも面白かったので、お勧め!
ドラマ鑑賞は続いているので、また感想をまとめていこう。
次回をお楽しみに!

映画の殿 第62号 韓国ドラマ編 part17


【4つのドラマの動画が表紙を飾ってるよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

およそ1ヶ月前に更新したばかりの「映画の殿 韓国ドラマ編」、また4本のドラマを備忘録を兼ねて書いていこう。
正月休みがあったから、ドラマ鑑賞の時間が長かったのかな。(笑)

最初は「無人島のディーバ(原題무인도의 디바 2023年)」から。
「恋慕」や「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」などでお馴染みのパク・ウンビンが主役なんだよね。
以前来日した時の映像をテレビで見た時、ドラマでみるより可愛かったのが印象に残っているよ。
それぞれのドラマでは全く違うタイプを演じていたので、今回はどんな演技を見せてくれるのか楽しみ!
あらすじとトレーラーはこちら。

16歳のモクハは、父の家庭内暴力に耐えきれずオーディションを受けるために船で家出を試みるが、父に捕まりそうになったことで船から落ちてしまう。
そのまま無人島に流れ着き完全自給自足の無人島生活を送ることに……。
たまたま清掃ボランティアで人が訪れた際に発見され、15年ぶりに社会復帰することになる。
無人島に辿り着いた16歳の頃から憧れ続けたディーバになるため、ただひたすらに夢への道を突き進んでいく。(FILMAGAより)

16歳から15年間も無人島でサバイバルした後、歌手になるなんて奇想天外な設定だけど、パク・ウンビンの演技力のせいか不自然さを感じない。
離島出身という役のために、「なまってる」喋り方にしていたんじゃないかな。
素潜りでアワビなどを採っているシーンがあったり、歌手を目指しているところから、2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の雰囲気に近い気がしたよ。
韓国ドラマを観続けているので、標準語とは違うことに気付くようになってるからね。(笑)

驚いたのはパク・ウンビンの歌唱力とダンス!
ドラマの中で使用されている曲はパク・ウンビン本人が歌っていることを知って驚いた。

ギターも弾いてたしね。
2024年2月にはNHKホールでコンサートの予定もあるらしいので、演技以外でも活躍してるんだね。
演技力に加え、歌にダンス、楽器までこなし、時代劇では馬術や殺陣まで習得する努力家のパク・ウンビン。
次はどんな作品を見せてくれるのか、今から楽しみだよ!(笑)

「ザ・ファビュラス(原題:더 패뷸러스 2022年)」は、ファッション業界で働く4人の若者達の物語なんだよね。
最近、若者って言わないか!(笑)
男女4人の中で、顔を知っていたのは「花郎」や「ユミの細胞たち」に出演していたミンホだけ。
今回はカメラマンで、あまりにも親切過ぎる役だったよ。
トレイラーを載せておこうね。

SNAKEPIPEが気になったのは、ファッション・デザイナーでゲイのジョセフ!
毎回個性的な帽子やファッションで楽しませてくれたよ。
オーバー気味の感情表現が面白かった。
イ・サンウンという名前らしい。
他の出演作を調べてみよう!

世界的ファッション・デザイナーであるティエリも強烈なインパクトを残したね。
奇人変人で有名という役どころで、周りの人が迷惑しちゃう。
それでも優遇されるのがセレブなんだね。
演じていたのはイム・ギホン。
「秘密の森」「人間レッスン」「イカゲーム」に出演していたらしいので、見てるはずだわ。(笑)

親友4人の中でスーパーモデル役をやっていたパク・ヒジョンは、本当にモデルなんだね。
ショーの中でのウォーキングも、非日常的なメイクも似合っていたし。
たまに「三食ごはん」に出演しているユ・ヘジンに似て見えてしまい、注目していたよ!(笑)
正直で飾りっ気がなくて、こういう女性は好きなタイプ。
2011年の映画「サニー 永遠の仲間たち(原題:써니)」にも出演していたようなので、他の作品でも活躍してるんだね!

「ザ・ファビュラス」は主役の2人がイマイチで、特に女優のほうに魅力を感じなかった。
ファッション業界の裏側を知ることもなかった。
脇の俳優陣が面白かった点が良かったことだよ!

最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」で、チャおばさんことチャ・スンウォン演じるトッコ・ジンのライバルとして出演していたユン・ゲサンが主役のドラマを観ることにした。
「誘拐の日(原題:유괴의 날) 2023年」は、女流作家ジョン・ヘヨンの同名小説を原作にしているんだとか。
「最高の愛」の時には、容姿端麗で家柄も性格も良い男で、カッコつける時には目を細めていたゲサン。
今回はどんな役なんだろう。

娘の病院代を準備するため前妻ヘウンの提案を受け入れ、11歳の少女ロヒを誘拐することにしたミョンジュン。
誘拐を実行するべく向かった彼の車に飛び込んできた少女は、まさしくロヒその人だった。
気を失ったロヒを家に連れ帰ったミョンジュンは、目覚めたロヒが記憶がないのをいいことにロヒの父親に成りすまして危機を回避し、計画どおりロヒの両親から金を取るために電話をかけるが、連絡がつかない。
もどかしくなり家まで行ってみると、ロヒの両親は何者かによって殺害され冷たい死体となって運び出されるところだった。
殺人の濡れ衣を着せられないようにと、慌ててロヒを連れて身を潜めることにしたミョンジュンを、優れた頭脳を持つロヒは次第に疑い始める。(Amazon Primeより)

 

ゲサンの情けない表情と、大人びた少女との関係が面白い!
最初は生意気に見えるロヒだけど、回を重ねるうちに子供らしい顔を見せたり、天才少女ぶりを発揮して頼もしい存在に見えてくる。
ロヒ役のユナは2011年7月生まれというから、12歳なんだね。
韓国は子役のうちから、大人顔負けの演技力があるよね。
ゲサンも良い味出していて、役にぴったりだったよ。

誘拐犯を追う刑事として出演していたパク・ソンフン。
この俳優は「ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜」では、高校時代にいじめをしていて、社会人になってからは女遊びをしていた不届き者!
最初に観た時の印象が強いと、どうしてもイメージを払拭できないSNAKEPIPE。
今回は人情のある刑事役だったけれど、「きっと悪さするに違いない」と勘ぐりながら鑑賞してしまった。(笑)
ゲサンと緊張感があるようでないような、微妙さが良かった。

犯人と被害者が友好的になるとされる「ストックホルム症候群」に近いけれど、被害者であったはずの少女が優位に立ち、誘拐犯と協力して事件を究明するのは新鮮だったよ。
誘拐犯と被害者、警察と犯人のように、ぷっつり2分割していない「曖昧さ」が一般的なミステリーやサスペンスと違っていたんだろうね。
「誘拐の日」はお勧めのドラマだよ!(笑)

最後は「クイーンメーカー(原題:퀸메이커 2023年)」!
次は何をみようかな、とNetflixで予告を観ていて決めたんだよね。
「敏腕フィクサー」が主人公と書いてあって気になるよ。
意味を調べてみると「政治・行政や企業の営利活動における意思決定の際に、正規の手続きを経ずに決定に対して影響を与える手段・人脈を持つ人物を指す」とのこと。
裏から手を回して方向性を決定すると聞くと、抜け道を知っているずる賢い人、として悪役のイメージを持ってしまう。
どんなドラマなのか、あらすじを書いてみよう。

大企業ウンソングループで働くファン・ドヒは、ウンソングループの会長とその家族のためにどんな汚い手を使っても尽くしてきた。
しかし、部下の悲劇によりウンソンと袂を分かつことを決意。
ウンソングループの暴走を止めるため、人権弁護士オ・ギョンスクをソウル市長に当選させようと熾烈な選挙戦に飛び込む。(シネマトゥデイより)

 

フィクサー役のファン・ドヒを演じるのはキム・ヒエ。
2020年の「夫婦の世界」で有名とのことだけど、ROCKHURRAH RECORDSでは関心が低いジャンルなので、知らなかったよ。(笑)

第一話から、フィクサーとしての手腕を発揮してぐいぐい引き込まれてしまった。
マスコミをどう誘導するか、何をしたら人がどう反応するかなど、心理学的な側面も含めて作戦を練るファン・ドヒ。
大企業ウンソングループの「クイーンたち」に仕え、十分な見返りも受けている。
韓国ドラマに出てくる金持ちというのは、どうして「ろくでなし」が多いんだろう?
問題が起きた時の尻拭いのためにフィクサーが雇われているみたいだよ。
あらすじにある「部下の悲劇をきっかけ」として、ウンソングループと過去の自分の過ちに気付くんだよね。
もっと早い段階で「これはおかしい」と思ってたはずなのに、引き返す勇気がなかったんだろうね。

人権弁護士オ・ギョンスクを演じたのはムン・ソリ。
正義感にあふれ、はっきりした物言いをするため、好き嫌いが分かれるタイプかもしれない。
SNAKEPIPEは、こういう人は好きだよ。(笑)
ムン・ソリは「大統領の理髪師」や「お嬢さん」「リトル・フォレスト 春夏秋冬」などに出演していたらしいけど、あまり覚えていない。
ファン・ドヒがオ・ギョンスクを「クイーン」に仕上げるために、イメージを作っていくシーンが面白かった。
人前に出る職業の人たちは、同じようなことをやっているんだろうね。

ウンソングループは新たなフィクサーを用意するんだけど、それがイ・ギョンヨン演じるカール・ユン。
イ・ギョンヨンといえば「未生~ミセン~」「ミスティ」で知った顔!
今でもつい「専務」と呼んでしまうよ。(笑)
ファン・ドヒとの頭脳プレイのような展開を見せるカール・ユンだけど、「人として越えてはいけない線がある」と口にしたすぐ後に、その線などなかったかのような発言をする悪い役だった。
イ・ギョンヨンは無精髭でもイタリア人っぽいし、地位が高い役が良く似合うよね。
出演するとドラマや映画に重みが出る俳優なので、貴重な存在だと思うよ。

4つのドラマについて書いてみたよ!
「無人島のディーバ」も「誘拐の日」も面白かったね。
Netflixでは新作がどんどん配信されるし、過去の作品に気になるものもあるし。
時間が許す限り、鑑賞していきたいね!

映画の殿 第61号 韓国ドラマ編 part16

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【文中で紹介できなかった個性的なバイプレーヤーがいっぱい!】

SNAKEPIPE WROTE:

毎晩何かしらのドラマを鑑賞しているROCKHURRAH RECORDS。
一日の疲れを癒やす時間になってるんだよね!
今回は4本の韓国ドラマについて書いていこう。

最初は「悪霊狩猟団: カウンターズ シーズン2(原題:경이로운 소문2 2023年)から。
2021年11月の当ブログ「映画の殿 第48号 Netflixドラマ編 part4」で「悪霊狩猟団: カウンターズ」の感想を書いているSNAKEPIPE。
「シーズン2の制作が決定したらしいので、楽しみに待っていよう!」と綴っているね。
ついにシーズン2の放映が始まり、期待に胸をふくらませる。
いや、全然ボインちゃんじゃないんだけど!(笑)

昼は麺物屋の従業員、夜は悪霊と戦う正義の味方。
特別な力を与えられたカウンターたちは、今日も命がけの戦いに挑む。
この世の平和と、大切な人たちを守るため。(Netflixより)

あらすじもシーズン1とほとんど変わってないね。

カウンターズの面々が変わらぬ姿で登場したのは、とても嬉しかった。
チュさんを演じる大好きな女優ヨム・ヘランがピンクっぽいヘアスタイルに変わっていて、オシャレだったよ。(笑)

シーズン2では「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でヨンウの上司で良い弁護士役だったカン・ギヨンが悪役で、カウンターズと対決する話に集約されていて面白味に欠けてしまったかな。
カウンターズに新入りで入った男にも魅力がなかったし、ハナの恋愛話もドラマを盛り上げる要素にまではならなかったような?
全体的に「いまいち」で、期待していただけに残念だった。
シーズン2になって失速するドラマが多いのは仕方ないのかなあ。

ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~(原題:달리와 감자탕 2021年)」で主役を演じているのは、ドラマ「セレブリティ」でソ・アリを演じたパク・ギュヨン。
特に好みというわけではないけれど、たまたま続いて主演ドラマを鑑賞だよ。
スタイル抜群の女優だよね!

商魂たくましいコスパ男子と芸術を愛する生活力ゼロのヒロイン、
真逆の2人が美術館再興のため力を合わせるハートウォーミングラブコメディ!(KnTVより)

 

美術館が舞台になっているので、実在のアーティストの名前が時々出てきて楽しかった。
それにしても韓国人で本名がダリっているのかな?(笑)
カムジャタン屋を経営するチン・ムハクを演じる俳優キム・ミンジェが、「太陽を抱く月」や「怪物」などで有名なヨ・ジングに見えてしまったのはSNAKEPIPEだけかな。(笑)

あらすじには「ラブコメ」と書いてあるけれど、コメディ要素はそんなに強くなかった。
ライバルが出現する「よくあるタイプの」恋愛ドラマだけれど、利権が絡んだために話が少し複雑だったかも。
美術館の経営って大変なんだ、ということがよく分かったよ!

「キム秘書はいったい、なぜ?」でファンになったファン・ボラが、ムハクの秘書として登場していて嬉しかった。
今回はツィギーみたいなショートカットでボーイッシュな雰囲気だったね。
やっぱりファン・ボラ、好きだわ!(笑)

「ライブ~君こそが生きる理由~(原題:라이브 2018年)」は、「3食ごはん」やドラマ「サウンド・オブ・ハート」でお馴染みのイ・グァンスが主役!
そして脚本は「私たちのブルース」のノ・ヒギョン!
この脚本家のドラマをもっと観たいんだよね。

女性で地方大出身というだけで就職先が決まらないジョンオ。
一方、インターンとして働くものの会社がマルチ商法で倒産してしまったサンス。
そんな二人はひょんなことから警察を目指し、熾烈な競争を経て警察学校を卒業。
明るい未来がやってくると思っていたのも束の間、韓国国内で一番忙しいと言われる「ホンイル交番」に配属される。
期待でいっぱいの二人だったが、想像をはるかに超える過酷な仕事に現実と夢の狭間で悩まされる…。(Prime Videoより)

 

真面目な役のグァンスに違和感があるのは、「サウンド・オブ・ハート」が似合い過ぎていたからだろうね。(笑)
「国内で一番忙しい」とあらすじにあったように、毎日のように事件が起こる。
給料は安いのに、酔っぱらいに殴られたり汚物の処理までしなきゃいけないとは散々だよ。
それでも正義感を持って職務を全うしようとする警察官を描いたドラマなんだよね。

グァンス演じるサンスの母親役にヨム・ヘランが出演していたよ!
良い味出してるね!

かなり残酷な事件が続くので、全体的には重たい空気が漂っていたけれど、SNAKEPIPEは続きが気になり惹きつけられたよ。
展開はもちろんのこと、ドラマを盛り上げていたのは音楽!
気になった2曲を載せておこう。

Family of the Yearの「Carry Me」は、とても良いタイミングで流れる曲だったね。
まるでサイモンとガーファンクルみたいな曲調なので、てっきり70年代のバンドかと思いきや、2009年にロサンゼルスで結成されたバンドとは驚き!

少し哀愁を帯びた時に流れたのがこの曲。
Jon Allenの「In Your Light」だって。
ジョンのスペルがPGAゴルフのジョン・ラームと同じだね。(笑)
ジョン・アレンはイギリスのシンガー・ソング・ライターで、2008年のデビューアルバムに収録された「In Your Light」が注目を集めたとのこと。
韓国ドラマでイギリスやアメリカの曲を教えてもらったね!

最後は「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~(原題:정신병동에도 아침이 와요 2023年)」ね。
精神科医の看護師として働いた経験を持つ漫画家イ・ハラによるウェブトゥーンが原作のドラマとのこと。
「パラサイト」や「私たちのブルース」などで有名なバイプレイヤー、イ・ジョンウンの顔をNetflixの新作コーナーで見かけたのが、ドラマ鑑賞の決め手になったよ。
好きな俳優が出演しているのは嬉しいもんね!
そして「今、私たちの学校は…」のイ・ジェギュが監督しているという。
全力疾走のゾンビが忘れられないドラマだったよね!

内科から精神科に異動してきた心優しい看護師ダウンは、これまでに経験したことのない激務の中、精神病棟で様々な心の痛みを抱える患者たちに出会う。
患者が抱える問題に共に向き合い、苦悩しながらも、周りに支えられながら成長していく。(シネマトゥデイより)

 

ROCKHURRAH RECORDSは未鑑賞だけど「力の強い女 ト・ボンスン(原題:힘쎈여자 도봉순 2017年)」で主役を演じたパク・ボヨンが精神科の看護師ダウンなんだよね。
「力の強い女」は予告を観る限りコメディのようなので、今回の役どころとは随分違うんじゃないかな?

精神科に異動し、徐々に仕事に慣れていくダウンが、ショッキングな出来事をきっかけに自身も心の病気になってしまうとは!
最初から障害を抱えた人物が登場するドラマは観たことがあるけれど、主人公が病んでいく過程を描いているのは初めてかも。
家族や友人、ベテラン看護師イ・ジョンウン演じるソン・ヒョシンなどの支えで回復していく。
職場に復帰すると、また別の問題が発生し、一難去ってまた一難という状態。
実際には、ダウンのように復帰する人は少ないんじゃないかなと予想する。
SNAKEPIPEだったら、再発を恐れて別の職業を選択するだろうなあ。
色々なことを考えさせられるドラマだったよ!

今回は4本のドラマを特集したよ!
「ライブ」や「今日もあなたに太陽を」は社会派のドラマで、見応えあったね。
ドラマ鑑賞は続いているので、備忘録として書いていくよ。
次回をお楽しみに!

映画の殿 第60号 韓国ドラマ編 part15


【文中には登場しなかったけれど、個性的な面々がいたよね!】

SNAKEPIPE WROTE:

約4ヶ月ぶりに更新する「映画の殿 韓国ドラマ編」だよ!
事務所移転があったけれど、ドラマを観る時間は確保していたんだよね。
今回は4本を紹介していこう。

セレブリティ(原題:셀러브리티)」は2023年にNetflixで配信がスタートしたドラマ。
セレブとは全く縁がないROCKHURRAH RECORDSだけれど、観てみることにしたよ。(笑)
あらすじとトレーラーを載せてみよう。

かつては裕福な父の恩恵を受けていたソ・アリは父の死後、クリーニング店を営む母と共に貧しく暮らしている。
現在は化粧品会社で勤務しているが、元同級生のオ・ミネにインフルエンサー仲間のパーティーへ招待される。
やがて、アリは名声のためにインフルエンサー界に足を踏み入れるが、フォロワーの競争力が激しい狂気の世界だった。(Wikipediaより)

主役のソ・アリ演じるパク・ギュヨンは、今まで「サイコだけど大丈夫」や「スイート・ホーム」などで知っていた女優だったけれど、スタイルの良さに驚いた!
そして前回の最後に書いた「悪の華」で院長夫人だった女優が、ソ・アリの母親でクリーニング店を営んでいたよ。
たまたま観たドラマで役柄があまりにも違う場合があって困惑することがあるよね。(笑)

SNSでの話題やインフルエンサーなどにも興味を持たないSNAKEPIPEには、ピンと来ない部分も多かった。
誰かに憧れて、同じ商品を身に着けたいと思うことがないからね。(笑)
大衆のお手本となる人物が、いわゆる広告塔として収入を得るというのは、CFに出演してるのと同じ。
その手段がSNSに変化し、匿名で応援したり誹謗中傷しているところが問題点なんだろうね。
大昔だけど、「NEWS23」のキャスターだった故・筑紫哲也氏が
「インターネットなんて嘘ばっかりだから信用しない」
のような発言をしていた記憶があるよ。
情報の真偽を確かめるのは難しいけれど、うのみにするのは危険だもんね。
そんなことを改めて考えさせてくれたドラマだったよ!

「ブラッドハウンド(原題:사냥개들 2023年)」は、出演者が飲酒運転事故を起こしたために配信が遅れてしまったという「いわくつき」のドラマなんだって?
ドラマ鑑賞中には検索することがないので、初めて知ったよ。
ドラマとか映画では、出演者や制作側の誰か一人にでも問題があると全体に影響出て大変だろうね。
「ブラッドハウンド」では、女優が途中降板してしまい、ストーリーを変えて撮影終了したらしい。
ドラマを鑑賞している時に、「あれ?あの娘はどこ行っちゃったの?」
とROCKHURRAHと話していた疑問が解けたわ。(笑)

借金返済のために貸金業の世界に足を踏み入れたゴヌ、ウジンらが、かつて闇金業者のレジェンドと呼ばれたチェ社長と共に巨大勢力に立ち向かっていく…。
(WOWKOREAより)

ボクサーの2人組が、どんなに凶悪な相手にも拳だけで倒していくところは無謀だけれど、スポーツマン精神に則っていて素晴らしかったね。
2人ともスタントなしでアクションしていたのかな。
悪人役でよく見かけるパク・ソンウン、ここでも残忍な金の亡者で登場!
「空から降る一億の星」での良いお兄さん役があったことなんて忘れちゃうね。(笑)
うまい話なんてあるはずないのに、みんな闇金に騙されちゃうのが、見ていて歯がゆかったよ。
「ブラッドハウンド」は映画「ミッドナイト・ランナー」の監督であるキム・ジュファンの作品だったんだね。
シーズン2の噂もあるようなので、チェックしておこう。

お勧めの韓国ドラマ、と検索すると「キム秘書はいったい、なぜ?(原題:김비서가 왜 그럴까 2018年)」というパク・セロイが主役のドラマが上位に入っている。
ついパク・セロイと言ってしまうけれど、パク・ソジュンのことね。(笑)
どんなドラマなんだろうね?

大企業の副会長であるイ・ヨンジュンは眉目秀麗・頭脳明晰の完璧人間で、筋金入りのナルシスト。
そんな彼を秘書のキム・ミソは9年もの間支えてきた。
しかし、ある日突然ミソが仕事を辞めると宣言。
新たな人生を歩みたいというミソをヨンジュンはあの手この手で引き留めるが……。
(Wikipediaより)

ナルシストの男主人公といえば、「最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜」で、チャおばさんことチャ・スンウォンが演じたトッコ・ジンに原型があるようじゃない?
パク・ソジュンもスタイル抜群なので、スーツ姿が決まっていたよ。
キム秘書役のパク・ミニョンがとても美しくて、こんな女性に秘書を務めてもらいたいと役職がある男性が願っただろうね。(笑)
SNAKEPIPEが気になったのはパク・ミニョンの同僚で副会長付属室課長役のファン・ボラ。
「バガボンド」や「サンガプ屋台」にも出演していたようだけど、「キム秘書は〜」での存在感は抜群でファンになったよ。
ファンのファンって?(笑)

「マスクガール(原題:마스크걸 2023年)」は全7話で、ウェブトゥーンが原作のドラマ。
この画像を見ただけでも怪しげで「面白そう」と感じるよね!
あらすじを書いてみよう。

自分の外見にコンプレックスをもつ会社員が、マスクで顔を隠してインターネットのライブ配信を開始。
だが、次々と降りかかる不幸な出来事により、その人生は思わぬ方向に転がり始める。
(Netflixより)

昼間は普通のOLとして勤務し、夜はマスクをつけてインターネット配信し、人気者になる主人公、キム・モミ。
ナイスボディとダンスには自信があるんだよね。
マスクとウィッグで別人に変身し、二重生活を送るところが面白かった。
一番最初に書いた「セレブレティ」同様、どこの誰か分からない匿名の人物からの称賛でも、キム・モミには励みになったんだろうね。
話は回を重ねるごとに主人公が変わっていく。
マスクガールと関わりになった周りの人々のその後を描いているんだよね。
1話目がショッキングだったので、徐々に失速していく感じがしたのはSNAKEPIPEだけ?
大好きな女優、ヨム・ヘランが出演していて嬉しかったよ!

今回紹介した4本のうち「キム秘書はいったい、なぜ?」以外は、韓国(に限らず?)の闇部分に焦点を当てた社会派のドラマだったね。
ウェブトゥーンが原作のドラマが多いので、漫画も読んでみたくなったよ。
次回の韓国ドラマ特集もお楽しみに!