Monthly Archives: 5月 2013

【本文には書ききれなかったゴシック娘(当時)たち】
ROCKHURRAH WROTE:

何とこの「Naonシャッフル」のシリーズも一年も書いてなかった事に気付いてしまった。企画考えるのに力を使い果たして、その後はどうでも良くなるのがお家芸というわけか? しかも「飽き」が書いてる途中で訪れて後半がだんだんぞんざいになってゆくのもROCKHURRAHの得意技。いかに勢いだけで書いてるかって事だね。

そんなわけで久々に「 Naonシャッフル」の記事でも書いてみるか。
世の中にユニークな音楽をやっている(あるいはやっていた)女性アーティストはたくさん存在していたが、そういう究極を目指す記事ではなくて、単にたまたま思いついたものを連ねてゆくだけというのがこのシリーズのスタイルだ。だからむしろ一般的には何の変哲もないバンドやあまり取り柄のないバンドも混じっているだろうけど、そっちの方が後世に残った音楽よりも知る機会も思い出す機会も少ないのは確か。
そう考えるとちょっとは80年代ニュー・ウェイブの歴史学(そんな学問あるのか?)に貢献してるに違いないし、誰かが少しでもこの記事に興味を持ってくれればそれでいいのだ。

今日の括りは何だかわからんが、翳りのある曲調を得意とするバンド達について。なぜだかパンク、ニュー・ウェイブの時代と言えば明るくてキャピキャピ(たぶん完璧なる死語)女のバンドよりもこういう暗めの路線の方が目立っていたし個人的に記憶に残っているものが多い。気のせいかな?

この手の音楽を世間的にはポジティブ・パンクとかゴシックとかダーク・サイケとか呼んでいた時代があった。これについては格別詳しい事も書いてはいないが拙作記事「時に忘れられた人々【04】Positive Punk」に少し書いたか?

元祖とも言えるスージー&ザ・バンシーズは1978年頃のデビュー直後からすでにダークに沈み込む曲調でそういう音楽のルーツと言えるが、ポジティブ・パンクが栄えたのは大体1982年くらいから1985年くらいの期間だった。まだそういう名称は付けられてなくても、潜在的には1979年くらいから同じ傾向のバンドは存在していた。
すぐに新しい流行りが生まれてあっという間に廃れてゆく80年代ニュー・ウェイブの中では6年という月日はかなりの長期間であり、いかにイギリスの若者がこの手の音楽を支持していたかという証でもある。表でエレポップ(テクノ・ポップ)とかニュー・ロマンティックとかファンカ・ラティーナとか流行ってた裏側ではこういう音楽が脈々と受け継がれてきたわけだ。
この時代のイギリスに行ったわけでもないROCKHURRAHだが、日本で細々と陰鬱な音楽を買い漁っていた情景を思い出しながら書いてみよう。

Skeletal Family

イギリス北部、ヨークシャー出身のスケルタル・ファミリーは1982年にデビューしたバンドだ。バンド名はデヴィッド・ボウイの異様な名曲「永遠に周り続ける骸骨家族の歌」が由来との事。
ヨークシャーと聞いてROCKHURRAHが即座に思い出すのはビル・ネルソンのバンド、ビー・バップ・デラックスだが、単に同郷なだけで全然関係ない話。書く必要性は全くなかったな。
どうやら鉱山とか工業とかで栄えた土地らしいが、だだっ広い野原が広がってるという勝手な印象がある。プロモの背景もそんな感じだし。
アン・マリー・ハーストという女性ヴォーカルをメインに成り立っていたバンドだが、この人以外の男メンバーは地味で特徴があまりないなあ。紅一点のアン・マリーは赤い髪をちょいとモヒカン風にした、ケバいと言えばそうだが、もっとすごいのがウヨウヨいたこの時代としては割と普通で際立った個性はないかも。やってる音楽はスージー&ザ・バンシーズ直系の暗くて直線的、割と雑な楽曲が多いけど同時代のネオ・サイケとかよりは攻撃的で、やはりポジパンの部類に入るんだろう。
このビデオで注目すべきはやはりアン・マリーのヴォーカル、というよりは「困ったような、泣いたような、でも笑ったような」表情。日本の能とか狂言の世界ではこういう微妙な表現が重要な要素らしいが、まさか遠く離れた英国で相通じるものを見つけるとは。
もしかしたらスッピンは単なるタレ目なだけかも知れないが、この表情だけは素晴らしい個性だと思うよ。曲もWah!のピート・ワイリーのようなギターで(というか「Seven Minutes To Midnight」のパクリのように聴こえる)なかなか良し。

Ghost Dance

ポジパンもこの時代の音楽も疎いという人が見れば「上のバンドと全然区別つかないよ」という意見が出そうだが、ROCKHURRAHにもあまり区別はついておらぬから心配せずとも良い(笑)。
ゴースト・ダンスは上のスケルタル・ファミリーのアン・マリーが元シスターズ・オブ・マーシーのゲイリー・マークスと共に始めたバンドで、1985年にデビューした。この時期が微妙で、すでに意外と長く続いたポジパンもダーク・サイケも終わろうかという頃。 だからなのか知らないが、このゴースト・ダンスよりもポジパン真っ只中だったスケルタル・ファミリーの方が個人的な好みには合ってる。
こちらの方が成功したようで楽曲もさすがシスターズ・オブ・マーシーのオリジナル・メンバーがやってるだけあってスケールがでかい、音楽的な完成度も高いんだろうけどね。ネタ切れというわけでもなかろうが、ヤードバーズやスージー・クアトロ、ロキシー・ミュージックなどのカヴァー曲も目立つ。
問題のアン・マリーはスケルタル・ファミリー時代と比べて特別な変化もなく、ずっと同じスタイルのまんまだね。演奏が変わっただけじゃ揺らぎもしないという強い個性のわけでもないのに、相変わらず何とも言えない表情(切ないけど笑ってるようにも見える)のヴォーカル。ファンにとってはそこがたまらん魅力なのかも知れないけど「大丈夫?」と思ってしまうよ。

Brigandage

続いては初期パンクの頃から活動をしていたらしいブリガンデージ。日本での知名度はたぶんほとんどないように思えるし、ROCKHURRAHもこのバンドについて知ってる事は少ないけど、とにかくカッコイイし書いてる人も滅多にいないから、アムンゼン(南極に最初にたどり着いた人)状態で書かせて頂こう。
このバンドについて知ったのはポジパン全盛期の頃出ていた「The Whip」というコンピレーション・アルバムに収録されていたから。ブリガンデージは曲も見た目もパンクでポジパン専門のバンドよりは明らかに線も太くアグレッシブな音楽なんだが、ちょうど聴いてた時はポジパン寄りの音楽だった。「The Whip」はセックスギャング・チルドレンやマーク・アーモンドが中心となったポジパンの名盤コンピレーションと言われていた。たぶん結構入手困難だったように記憶する。
ブリガンデージはNMEやFACEなどイギリスの音楽系雑誌とかでポジパン特集やってる時に顔は見かけたもんだが、レコードがバンドの全盛期に出なかったもんだから実際のその音楽についてはあまり知られていなかったというパターンね。
その後、ブリガンデージを探してやっとレコードを入手したんだが、ジャケットがガッカリ仕様だったのだけは覚えてる。先に書いた雑誌に載ってた顔立ちではなく、ちょっとぽっちゃりした顔のぼんやり写真だったから。曲は良くて名盤だと思うんだけど、これをジャケット買いする人間はそうそういないだろうなあ。雑誌で見たのはたぶん初期の頃だと思うけど、かなり派手なヴィジュアルとおしゃれなパンク・ガールといった雰囲気がこのレコード・ジャケットにはなくて「写真で見た時は美人だったけど会ってみたら大した事なかった」という騙された感の漂うものだったなあ。曲はいいんだけど。
なぜかレコードではなくカセットテープでリリースされたような粗悪な音のものまで持ってたけど、その頃にはもうポジパン聴いてなかったんじゃなかろうか?あまり記憶に残ってないんだよな。
このバンドはミッシェル・ブリガンデージという女性が中心になって70年代後半から活動していたらしいが、何と9回もメンバー・チェンジしていて最後の方はいつ頃なのかよくわからん。
ライブ映像見てもらえればわかるけど演奏も歌い方もふてぶてしくて声が良く出てる。かなり場馴れしたバンドだという事がわかるね。特に映像2曲目の「Horsey Horsey」が大好きな曲だ。ライブは違うけどスタジオ盤ではちょっとアコースティックな感じで哀愁ある中東風のフレーズが印象的な名曲だった。この時は普通の金髪だが、最初の頃はモヒカンでもっと過激だった印象がある。
しかし最近のものと違って革パンの股上が異常に深いハイウェスト仕様。80年代は確かにこうだったよねぇ。
この手のバンドを幾多も持ってて(今どきそんな人いるのか?)「もっとパンチのあるヤツが聴きたいよね」などと思ってる人がいたらオススメ出来るので、もし見つけたらROCKHURRAHの言葉を信じて買ってみてね。

Baroque Bordello

続いてはは1981年から活動していたらしいフランスのバンド、バロック・ボールデロだ。
ROCKHURRAHがネオ・サイケとかポジティブ・パンクを聴いていた時代にフランスではオルケストル・ルージュとかレ・プロヴィソワールとか素晴らしいバンドがいて、勝手に「フランス、すごい」と思い、フランス物のニュー・ウェイブばかりを探していた時期があった。このバンドはその頃にタイトル忘れたがフランスのバンドによるカヴァー・ヴァージョンばかりを集めたコンピレーションで知ったもの。このアルバムでピンク・フロイドの初期の名曲「See Emily Play」をカヴァーしていたのが印象的で、ずっと気になっていた。
この時代、フランスにはインヴィタシオン・オゥ・スーサイド(自殺への招待)という暗黒なレコード・レーベルがあって、クリスチャン・デスとか前述のレ・プレヴィソワールとかジャド・ウィオとかなかなかレベルの高い音楽をリリースしていた。が、このバロック・ボールデロはそういう系列とは違っていてガレージ・レーベルというところを中心に活動していた模様。先に書いたカヴァー曲ばかりのコンピレーションもこのレーベルだったように思ったが、バロック・ボールデロのレコードも確か1枚持ってたかな?
正直言って参考文献はフランス語だし時代は古いし、この現代に調べようと思ってもなかなか難しい。昔はネットとかもなかったから。よりいっそう情報を仕入れるのに苦労したもんだ。
つまりこのバンドについてはワガママそうでちょっと怖い見た目の女性ヴォーカルという以外はよくわかってないという事だ。
歌っている動画も見当たらなかったのでどういうバンドなのか不明だろうが、この曲はデビュー曲で元キュアーのローレンス・トルハーストがプロデュースしたそうだ。どこかで聴いたような歌声とメロディで、興味ない人から見れば違いもよくわからんだろうな。顔はワガママそうだが声はそうでもないから、根はいい子に違いない。

Malaria

4つしか書いてないけどあまり違いもないし早くも飽きてきたので、この5つ目で一旦終わるつもりだ。

最後に書くのはポジティブ・パンクとかのジャンルではあまり語られる事がないであろう、ドイツのバンド、マラリアについて。
英語力が極めて低いROCKHURRAHなのでドイツ語力はなおさら、あるはずもない。だからメンバーの名前を見てもどうカタカナ表記していいかわからず途方に暮れてしまう事もしばしば。ノイエ・ドイッチェ・ヴェレの事をなかなか書かない理由のひとつでもあるね。このバンドも「読めん!」と唸ってしまう名前のメンバーばかりで構成されている。
マラリアはドイツのニュー・ウェイブが始まったくらいから活動していたマニアDというバンドを母体とした、全員女性のバンドだ。
このマニアDはニュー・ウェイブ初期のガールズ・バンドと言えば誰もが連想するようなド派手なファッションや髪型で、元ニュー・ウェイブ少女だった(現在の年齢は秘密)方々は写真を見ただけで「懐かしいわぁ」と涙するくらいに80年代そのもののルックスだった。マラリアになってからはカラフルさがなくなり、当時はカラス族などと呼ばれたような漆黒のファッションだった。コム・デ・ギャルソンやニコル、コムサ・デ・モードにY’sなどなど、今はどうか全然知らないが、80年代初期にはみんな真っ黒だったな。とにかく全員がモデル並みのルックスでヴィジュアル的にはドイツでもトップクラス。
おっと、音楽について全く書いてなかったよ。
ノイエ・ドイッチェ・ヴェレとはドイツのニュー・ウェイブの事だが、そのいくつかの有名バンドに関わっていた人材を擁していたのがマラリアだ。何だか具体性がない発言で申し訳ないが、書くと長くなってしまうし横道にそれてしまうのがわかりきってるからテキトーにしか書かないのだ(断言)。
このバンドは本来はDAFのようなエレクトロニクスによる単調なビートにドイツ語の巻き舌ヴォーカルがかぶさってゆくというパターンが多いのかな。たまたま今回紹介したPVの方が上に書いたようなバンドと相通じるだけで、本当は違った感じなので誤解しないように。
ポジパンとかそういう範疇には入らないんだろうけど、ただ暗い曲調を得意としていて、ビデオとかは結構ゴシックな雰囲気を漂わせてるね。

大して面白くもなく興味深い記事でもない割に長々と書いてしまって失礼つかまつった。
この手のバンドを書く時に必ず誰もが言及するだろう4AD系列のコクトー・ツインズとかデッド・カン・ダンスとか見事にすっ飛ばしてるところがROCKHURRAHの王道嫌いを物語っているかも。

最近ブログをあまり書いてないけど、この手の過去ニュー・ウェイブ記事を書かせればまだまだその辺のオタクよりは深遠だね。ではまたこのサイトで会いまちょう。

【いくつかの画像をアレンジして作ってみたよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

大ファンの作家、鳥飼否宇先生の「観察者シリーズ」「物の怪」が発売されたのは2011年9月のこと。
興奮しながら読み、拙い感想は「好き好きアーツ!#12 鳥飼否宇 part3 –物の怪–」としてまとめさせて頂いている。
「観察者シリーズ」とは何かということに関しても、説明させて頂いているので、ご存知ない方はご参照下さいませ!
この時にも鳥飼先生から直々にコメントを頂戴してるんだよね。(笑)
鳥飼先生、いつも当ブログを読んで頂きありがとうございます!

待ちに待った「観察者シリーズ」次回作の刊行を知り、早速予約注文をしたSNAKEPIPEとROCKHURRAH。
そして鳥飼先生の最新作「憑き物」は無事に到着!
タイトルのおどろおどろしさが気になるね。
京極夏彦坂東眞砂子の小説にも出てきた題材だけど、まずは初めに≪憑き物≫の意味について調べてみようか。

人に乗り移って、その人に災いをなすと信じられている動物霊や生霊・死霊。
これに取りつかれると,精神に変調をきたすといわれる。
狐憑き・犬神(狗神)憑き。物の怪。(大辞林より)

≪憑き物≫は家系によって起こるとされ、その一家は≪憑き物筋≫と呼ばれたそうだ。
≪憑き物筋≫は憑いた霊を使役し呪う能力があると恐れられ敬遠されながらも、他人に憑いた霊を払い落とすことができるという評判もあり、民間宗教として成立していたという。
「狐憑き」に関する最古の記述が「今昔物語」にあるというから驚いちゃうよね!
憑依する動物はキツネの他にも「人狐(にんこ)」、「クダ」、「ヤコ(野狐)」、「ゲドウ(外道)」、「犬神(狗神)」、「オサキ」、「イヅナ(飯綱)」など、聞いたことがない名前もたくさん登場してバラエティ豊富!(笑)
それらの伝承は日本各地に残っているようだ。

動物霊が憑く以外に、トランス状態に入って「霊」との交信をするシャーマニズムも≪憑き物≫といえるよね。
パッと思いつくのは青森のイタコや、 映画で観たブードゥー教の儀式で卒倒するような憑依シーン、他には映画「エクソシスト」で悪魔に取り憑かれた少女も有名だよね。
死者の言葉や神霊・精霊の代弁者としての役割を果たす霊媒師。
シャーマニズムにも種類がたくさんあって、世界中で行われ認知されている宗教現象ということがわかる。
どのタイプの≪憑き物≫にしても、信じる信じないを個人に託すような、ちょっと胡散臭いオカルト的な存在と言っていいのかもしれない。
付け焼刃で説明文を書いたので、もっと詳しい説明が必要な方は専門書を読んでね。(笑)

調べたら余計におどろおどろしさが増してしまった≪憑き物≫という言葉。
鳥飼先生は一体どんなお話を展開されているんだろう?
さあ、勇気を出してページをめくってみようか。(笑)
「憑き物」は4つの短編で構成されている。
いつもと同じようにそれぞれについて感想を書き進めてみようかな!
※細心の注意を払って書いているつもりですが、万が一ネタバレになるような記載があった場合はお許し下さい。特に未読の方は注意願います。

1:幽き声

植物写真家のネコこと猫田夏海が登場!
なんだか旧友に会ったような気分でホッとしてしまう。
「久しぶり~!元気?」
って感じかな。(笑)
写真好きな女性というだけでもネコとは共通点があるけれど、やっぱりネコも人が多いのが苦手だったとは!
ネコとは仲良くなれると思う。(笑)
そのネコが岩手県の早池峰山に行くところから話が始まる。
山麓最奥部のひっそりとした民宿に泊まり、そこで偶然惨劇に遭遇するのである。
美少女の出現。
地元限定のシャーマニズム。
物理的・地理的な密室状態。
怪しげな要素満載ね。(笑)
事件のあらましについて、神野先輩の店「ネオフォビア」で語るネコの横で話を聞いてきたのが「観察者」(ウォッチャー)鳶さんこと鳶山久志。
読んでいた「逆光」を閉じる、と書いてある。
確か「中空」の時には「重力の虹」だったよね。(笑)

それにしても鳶さん、またネコに厳し過ぎ!
上の画像の動物達についての違いが判る人ってあんまりいないよね?(笑)
鳶さんが羅列した動物達を並べてみたんだけど、顔のアップだけだと余計に難しいかも。
「嘆かわしい」とまで言われてしまって、ネコがかわいそうになってしまう。
生物に関しての妥協は一切許さないけれど、ネコが遭遇した事件に興味を持った鳶さんは、ネコと謎解きの旅に出るのである。
あれよ、あれよという間に謎を解いてしまった鳶さん。
なるほど、そういうことだったのねえ。

年齢を重ねると、聞き分けることのできる周波数に変化が生じることを知ってびっくり!
気付かないうちに蚊に刺されていたのは加齢のせいだったのね。(笑)
大変勉強になりました!

2:呻き淵

中国地方・大山での撮影を終えたネコは、山間部の農村でしばらくオフタイムを過ごすことにした。
たまたま知り合った土地の有力者の家に居候するのである。
仕事のためとはいえ、日本全国を飛び回り、時間的にかなりの余裕のあるネコの暮らしぶりは羨ましいね。
毎日の通勤ラッシュなんて無縁だろうからね。(笑)
散歩しながら写真を撮り、ゆったりした時間を過ごすネコ。
そしてある日ネコは、見るはずのないものを見てしまうのだった・・・。

この「呻き淵」が「憑き物」の中で一番怖かった!
昔から伝わる伝承。
集落から離れた廃屋。
そして怪奇現象。
ネコが体験したシーンは、SNAKEPIPEの頭の中で完璧に映像化され、ぞわぞわと恐怖が全身を包み込む!
もうこれはホラーだよっ!
生物系オタク・ミステリーホラー!(意味不明)
昔よく一人で撮影に行き、無人の場所を歩いた経験があるSNAKEPIPEには想像しやすかったのかもしれないね。
またもや合流した鳶さんの出現で、謎は一気に解明されていく。
ははあ、なるほどねえ。

「呻き淵」の中でとても気になったのは、土地の有力者の奥さん。
この奥さん、語尾を濁して喋るクセがあるんだよね。
濁していながら、意外と重要な事を言ってるところが面白かった。(笑)
きっとモヤモヤさせられるんだろうなー!
本当にこういう人、いそうだよね。

3:冥き森

3つめのお話の舞台は鳥飼先生がお住まいの奄美大島である。
絶滅危惧種の野生ランを撮影をするためにネコが訪れた奄美大島には、ネコの高校時代のクラスメイトが嫁いでいたのだった。
しばらくぶりの再会シーンは、読んでる妙齢の女性にはキツいなあ。
「全然変わってないねー!」
はSNAKEPIPEも使う言葉だし、よく聞く言葉でもある。
何割かはサービスだったのか。(しょぼーん)
相手に本気で言ってもらえるように努力しないと。(笑)

女同士の近況報告というのは、とりとめもなく長時間続くものだ。
話があちこちに飛んだり、また戻ったりしながら、なんとなく自分なりに話を解釈し、納得することも多い。
元クラスメイトとネコも、明るいうちから酒を飲みながら、そんな時間を過ごしていたのだろう。
その話の流れの中に霊媒師の話が登場する。
病気の夫を占ってもらうために、霊媒師を呼ぶのだという。
そしてその祈祷の席にネコと、たまたまその家に立ち寄った鳶さんも同席することになるのである。

この霊媒師のインパクトがすごい!
白装束で車椅子に乗った、100歳を越えているようなヨボヨボの老人。
勾玉のネックレスを首から下げ、枯れた樹の皮で編んだ冠をかぶっているなんて、まさに宗教的な正装って感じ。
SNAKEPIPEには、この霊媒師の姿が草間彌生と重なっちゃうんだよね。(笑)
草間彌生が本の中で、離人症だったことや幻覚や幻聴に襲われた経験について語っていたことや、村上龍原作・監督の映画「トパーズ」で占い師役を演じていたことも由来しているのかもしれない。
そういえば、CMでオカッパのヅラをかぶった樹木希林を草間彌生と間違えてしまったんだけど、似てると思った人も多いと思う。
SNAKEPIPEは、霊媒師のイメージを草間彌生(もしくは樹木希林)に固定したまま読み進めてしまったよ。 (笑)

「冥き森」は「観察者シリーズ」の中でも特殊な部類に入る物語じゃないかな。
鳶さんが謎解きをして事件を解決する、という基本的な流れは同じなんだけど、○○が×××××××××じゃないこと、△△△が○○を××していなかったこと、などが特殊だと感じた理由なんだよね。
詳しく語れないから山口百恵の「美・サイレント」風に記述してみたよ。(笑)
鳶さんの博識と考察力や観察力による種明かしは、毎度のことながらスッキリするね!

ところが!
最後のページで再び疑問が湧いてしまう。
鳶さんの顔が蒼白になった?
えー!意味が解らないよー!

4:憑き物

そうだった。
もう一つ話が残っているんだった、と安堵するSNAKEPIPE。
4つ目のお話は、奄美大島での事件から3ヶ月が経過し、事件について神野先輩の店「ネオフォビア」でネコが語るシーンから始まる。
時系列になっていることから、「冥き森」のラストの意味も解明されるのではと期待しちゃうね。(笑)
神野先輩とネコに、自分に憑き物が憑いている、と言い出す鳶さん。
その憑き物の正体を暴くべく、再びネコと一緒に謎解きの旅に出るのである。

「冥き森」と「憑き物」は、映画での題材にもなっているし、実際にニュースにもなっているような問題が扱われている。
核心に触れる部分なので詳しくは語らないけれど、毎年のように新たな脅威が発見されるのは、とても怖いと思う。

最後の謎解きも完了して、鳶さんに憑いていた物も落ちたようだ。
その代わりまた、最後のネコの言葉に謎を感じてしまったSNAKEPIPE。
でももしかしたらそれは、鳶さんに限ったことじゃないのでは?(笑)

約1年半ぶりの「観察者シリーズ」である「憑き物」を、短時間で一気に読み切ってしまった。
ページをめくるのがもどかしいほどのスピード。(笑)
とても面白くて、大満足だった!
ひとつだけSNAKEPIPEが物足りなさを感じたのは、ジンベーが登場しなかったことかな。
きっと個展の準備で忙しかったんだったんだろう、と勝手に想像する。(笑)

それにしてもネコの事件遭遇率の高いこと!
「こういう場面には比較的慣れてます」
と発言した場面では笑ってしまった。
そして待ち合わせてもいないのに鳶さんとバッタリ出くわすのは、やっぱり縁があるんだろうね。
憎まれ口を叩きながらも、仲の良いネコと鳶さんコンビは微笑ましい。
今度はどんな事件に遭遇するんだろう?
次回作も楽しみにお待ちしております! (笑)

【Bad Assのトレイラー】

SNAKEPIPE WROTE:

2013年2月に書いた「ROCKHURRAH紋章学 ワイン・ラベル編」の中で「BADD ASS」というアメコミを使用したワインについて紹介した。
そのワインについて調べようとしても、映画「Bad Ass」ばかりがヒットしてワインについての詳細は不明だった。
そのかわり我らがヒーロー、ダニー・トレホ主演の映画があることを知り、日本公開はいつになるのかと期待してずっと待っていたSNAKEPIPE。
結局日本公開の知らせはないまま時は過ぎ、先日ふと
「そういえばダニー・トレホの映画ってどうなったんだろう?」
と再び検索してみたのである。
すると!なんという幸運!
2013年5月2日に日本未公開のままDVD化されることを知るのである。
飛び上がって喜ぶSNAKEPIPE!
そしてレンタル開始当日、TSUTAYA前で開店を待つのである。

新作コーナーにまっすぐ向かい、アクション映画の棚を探す。
見つからない!
心を落ち着けてよーく見てもない!
おかしいな、と違う棚のほうに目を向けると、びっくりしたことに「Bad Ass」だけで15本も揃っていて、しかもそのうちの9本が貸出中になっている!
店舗によってルールが違うのかもしれないけれど、レンタル開始と表記された当日の開店と同時に行って、既に貸出中ということは前日に出してるんだろうね?
例えば24時を過ぎたら並べる、という暗黙の了解があるのかしら。
24時間営業なのか、そうじゃないのかによっても違いがあるのかもしれない。
「Bad Ass」は残り6本あったので良かったけれど、もし1本しかないDVDがレンタル開始当日の朝一番に貸し出されてたらショックだろうな。(笑)
こうしてSNAKEPIPEは無事に当日中に鑑賞することができたのである。

ここでダニー・トレホへの想いについて少し書いてみたい。
2010年8月の「CULT映画ア・ラ・カルト!【08】Robert Rodriguez」で映画「デスペラード」について書いた時、

この映画の中で一番興味を持ったのは刺青を入れたナイフ投げの男。
一言もセリフがない役だったけれど、非常に存在感があった。

と紹介していたのが、ダニー・トレホのことだったんだよね。
「デスペラード」を観た1995年当時には全く情報を得ていなかったけれど、特徴のある顔や刺青、マッチョな肉体は一度見たら忘れらない独特の雰囲気を持った俳優なので、別の映画で発見した時にも、
「あ、あのナイフ投げの男!」
と名前を知らなくても認識できたのである。
随分あとになってWikipediaなどで情報収集できるようになり、やっと名前や経歴を知る。
ロバート・ロドリゲス監督の従兄弟だったことから、同監督の作品への出演が多いこと、そして実際にダニー・トレホが長い期間刑務所に入っていたことも知るのである。
強烈な個性は、本物の凄みのせいだったのね!(笑)
以前より注目していた俳優が、偽の映画予告編だったはずの映画「マチェーテ」で実際に主演すると知り、大喜びしたSNAKEPIPEとROCKHURRAH。
ダニー・トレホは2010年に「みうらじゅん賞」をもらっていたことを知り、大きくうなずいてしまった。
みうらじゅんもグッと来たんだろうね!(笑)
かつてはチョイ役が多かったダニー・トレホが、60歳を越えてから主役の座に座っているところも応援したくなる要因だよね。

「Bad Ass」について簡単に書いてみようか。
これはアメリカで実際に起こった出来事をモチーフにしている、最近はやりの「Based On a True Story」、もしくは「Inspired By***」の類である。
バスの中で暴言を吐き暴力を振るった若者を、67歳の初老の男性Tom Brusoが怒り叩きのめしてしまった、という事件が元ネタ。
動画サイトYouTubeでかなりのアクセス数を獲ったことで、事件が話題になったようだ。
この事件で有名になったTom Brusoはベトナム戦争経験者。
Tom Brusoがインタビューに答えている映像も観ることができるけれど、本当にM65を着てるんだよね。(笑)

※ネタバレしないように用心して書いているつもりですが、鑑賞前の方はご注意下さい。

映画はバス事件が起こる前、ダニー・トレホ演じる主人公、フランク・ベガの半生を描き出す。
高校卒業後軍隊に入隊。
1967年にはベトナム戦争へと向かい7年間従軍する。
負傷し、復員兵となる。
待っていてくれるはずの高校時代の恋人はいつの間にか結婚し、母親になっている。
警察学校に志願しても、負傷した者は入学できないとの通知が来る。
社会人になるため就職活動をするが、大学を出ていない、職歴がないなどの理由でことごとく断られる。
左の写真が、フランク・ベガが会社訪問をして面接を受けているところ。
ベトナム帰り、ということを象徴して髪型とかヒゲにしたんだろうけど、いかがなものでしょう?(笑)
そして右がダニー・トレホの若い頃の写真なんだけど、雰囲気どうかな?
フランク・ベガはそれから先40年間、ホットドッグ屋として生きていくのである。


そしてある日、事件が起きる。
いつも乗っているバスの中で、2人組のスキンヘッドが高齢の黒人男性にいちゃもんをつけている。
MA-1に、編み上げブーツにパンツの裾をINという完全なOi!のスタイルである。
黒人男性は気丈で、2人の脅しに耳を貸さない。
まるで「公民権運動の母」ローザ・パークスみたいだね!
その様子を見ていたフランク・ベガが、2人組に着席するよう呼びかける。
すると次に2人組が標的にしたのが、フランク・ベガだった。
騒ぎにならないように、と若者を諌めていたのにも関わらず調子に乗ったOi!の連中。
殴ろうとして、反対にフランク・ベガにボコボコにされてしまう。
この様子を携帯で撮影していた観客達もビックリするほどの鮮やかさ!
そしてフランク・ベガはバスから降りていく。
この時にTシャツのバックプリントが判るんだけど、なんとこのTシャツも、モデルとなっているTom Brusoが着ていたのと全く同じ!
「I AM A MOTHERFUCKER」
って書いてあるよ。(笑)
黒いキャップをかぶり、Tシャツに短パン、腰にはウエストポーチ、そして白いソックスでスニーカーというスタイル、更にヒゲまでモジャモジャに生やしちゃって、もうその姿はTom Brusoそのものだよ!(笑)
乗客が撮影した映像がYouTubeで評判になり、フランク・ベガは一躍有名人になってしまうのである。


壁に似顔絵が描かれたり、地元のヒーローとしてテレビに出演したり、Tシャツが作られたり、「Bad Ass」というニックネームも付けられて、フランク・ベガ・フィーバーは続く。
上の写真がテレビ番組に母親と一緒に出演した時のものなんだけど、年齢差があまり感じられなくて、母親と息子には見えないんだよね。(笑)
そしてこの年齢になるまで、母親から「my son」(坊や)と呼ばれていることにも驚いてしまう。
母親も息子が注目を集めていることが得意な様子だ。
ところがその幸運は長くは続かない。
最愛の母親が亡くなり、更に親友であるクロンダイクが殺害されてしまうのである。
警察が親友殺しの捜査のために動いていないことを知ったフランク・ベガは、自らの手で犯人を探し出すことを決意する…。
というのが、少しだけ詳しく書いたあらすじね。

ところでそもそも「Bad Ass」ってどんな意味なんだろうね?
直訳してしまうと「悪いお尻」になっちゃうから、ちゃんと調べようね。(笑)
映画の中に出てきた訳には「イカした英雄」って書いてあったよ。
1つ1つは悪い意味の単語でも2つつなげると褒め言葉になってしまう、という英語の摩訶不思議な使用法。
かなりカジュアルな言い方らしいけど、面白いよね!(笑)

SNAKEPIPEが非常に気に入ったのは、フランク・ベガのテーマ曲のようなkid frost and big tankの「I’m a Bad Ass」である。
ラップやヒップホップが大好きだった時代に聴いていた雰囲気なんだよね。(笑)
「へーい!」と叫ぶあたりが、DJ Jazzy Jeff & The Fresh PrinceとかNaughty By Natureを思い出すね。

曲調はデニス・ホッパーが監督した映画「カラーズ」(原題:Colors 1988年)の主題歌だったIce-Tの「COLORS」に似てるように思う。
結局SNAKEPIPEが懐かしいと感じる、約25年前の音楽に近いってことね。(笑)
この手のラップが好きだった人にはお薦めの曲だね!


「Bad Ass」は、いつものマッチョな雰囲気だけではなくて、お茶目なダニー・トレホも見せてくれる。
上の写真は女性と食事をするために支度をしているところ。
ウキウキしながら、ルンルン気分のダニー・トレホ!
こんなに嬉しそうなダニー・トレホの顔を見るのは、もしかしたら初めてかも?
笑顔は前に「スパイ・キッズ」の中で見た記憶があるけどね!
ダニー・トレホ、歯がとてもキレイなのね!新発見!(笑)

「Bad Ass」はダニー・トレホ・ファンはもちろんのこと、アクション映画が好きな人にもお薦めである。
「若いもんには負けやせん!」
なんて気骨のある高齢者にも、是非観てもらいたいよね。(笑)
ストーリーが単純で、解り易いところも良い。
鑑賞後にスッキリすること間違いなし、である。
そしてどうやら「Bad Ass 2」が制作されているらしい!
facebookにアカウントがあり、その中で語られているので間違いないだろう。
「Bad Ass」は日本で公開されなかったから、きっと「Bad Ass 2」も無理かな?
どうかせめてDVDだけでも発売お願いします!
そしてダニー・トレホといえば、「マチェーテ」。
この続編「Machete Kills」はアメリカで2013年9月13日公開予定とのこと。
日本ではいつになるんだろう?
それにしても毎年のように主演作がある68歳のアクション俳優ってあんまりいないよね?
まだまだダニー・トレホから目が離せないね!(笑)

【なんとも殺風景な外観!この中にあんなモノやこんなモノがあるとは!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

都内在住の友人Mは、ほとんど千葉県内にある商業施設を訪れたことがなく、3月には「どうしてもIKEAに行ってみたい!」という要望に応えて、一緒に訪れた話は「SNAKEPIPE MUSEUM #20 Germaine Richier」の冒頭に書いた通りである。
味をしめた友人Mは「次はコストコだね!」と勝手に次の目標設定をして、意気揚々と帰って行った。
千葉県民でありながら、実を言うとコストコ体験をしたことがないSNAKEPIPE。
少しコストコについて勉強が必要みたいだね。

今更だとは思うけれど、簡単に説明してみようか。
コストコとはワシントン州に本社がある、会員制倉庫型卸売小売チェーンで、正式な会社名はコストコ・ホールセールという。
世界各国に倉庫を展開、日本にも15拠点あり、今年中に3倉庫オープン予定とのこと。
現在千葉県内にあるのは幕張倉庫。
なんとオープンしたのは2000年というから、すでに13年経ってたのね。
その間、一度も訪れたことがなかったとは驚き!(笑)

特徴としては、前述したように年会費を支払う会員制であること。
SNAKEPIPEの場合は個人会員となるため、4200円が必要になる。
買い物しなければ会員証は不要なのかどうかを調べてみると、入場するために会員証が必要とのこと。
ぎょっ、初めて行く場所で何も分からないのに、4200円を払うのは勇気が要る! 恐らく同じように考える人が多いようで、なんとかして一日だけでも見学できないだろうか、といったブログを見かけた。
ただし、コストコでは「買い物しないし、もう来ることもない」と思った人には、年会費を返してくれるシステムもあるそうだ。
まずは入会して、どんな商品があるのかを見てみないとね!(笑)

幕張倉庫店は千葉市美浜区豊砂、駅名でいうとJR京葉線の新習志野駅と海浜幕張駅の中間に位置する場所にある。
SNAKEPIPEは免許は持っているけれど、完全なペーパードライバーなので、電車やバスを乗り継いで行くしかない。
4月だというのに冷たい雨と強い風が吹く中、SNAKEPIPEと友人Mは初めてのコストコ行きを決行したのである。

「新規会員登録はどうしたら良いですか」
という質問に、3階へ上がるように指示をされる。
皆さん、大きいカートを押して、長ーーいエスカレーターを上っている。
このカートだったら、SNAKEPIPEと友人Mの二人くらい余裕で乗れるね!
そんな大きいカートとカートの間に挟まれながら、3階へと進む。
皆さんの買い物をさりげなくチェックしてみると、あの大きなカートに載せきれなくて、2台カートを使用しているような家族までいる!
たくさん買うんだなーとびっくりするSNAKEPIPE。
どうやら、3階に駐車場があるために、買い物が終わったらカートのまま上がって車に乗せるつもりなんだね。

SNAKEPIPEと友人Mは駐車場横にある新規会員用スペースへ。
全くまばたきをしないような大きな目の女性から、登録についての説明を受ける。 コストコ内で使えるクレジットカードはアメリカン・エキスプレスとコストコオリコカードの2種類のみ!
どちらも持っていない場合は、ご入会いかがですか、今ならコストコ商品券付いてますよ、などと勧誘される。
でもね、この段階ではまだどんな商品が置いてあるのか不明なんだよね。
何かの目的があるなら別だけど、なるべくならカードを増やしたくない人のほうが多いように思うけど?
クレジットカードについては丁寧にお断りして、それ以外のコストコ入店の際の説明を受け、2階へ。
ここでは写真撮影と会費の徴収。
会員証には写真を載せるらしいので、撮影が必要なんだよね。
レジに向かうと、背中部分にブルーの布があり、その前で撮影するらしい。
まるで胃カメラのような小さなカメラをおでこ辺りに向けられ、カシャッ。
お金を払い、会員証を渡されて写真を確認してみると…。
なんと、まるで魚眼レンズで撮影したようなSNAKEPIPEの顔が!
これで本当に本人確認できるのか謎。
他の人達もこんな顔写真にされてるんだろうか?(笑)

会員証を手にしたら、入り口にスキャナーを持った係の人に会員証のバーコードをスキャンされてやっと入場することができる。
カートが非常に大きいので、押して歩くだけでも一苦労である。
初回はまずは見るだけ、と思っていたSNAKEPIPEだったので、大きなカートの中は空っぽのまま。
やっと「これは安い!」と思って購入を決めたのは風邪薬!(笑)
ひ~!大きいカートに薬1個とは!

2階にいる時に面白かったのは、コストコ職員が商品陳列のためのカートを押していた時のこと。
お客さんに対して「失礼しまーす、通りまーす」などと声をかけていたのは普通。
ところがその職員に対して、
「ナンバーセブンティセブン、アベイラブル」
のような、完全に日本的なカタカナ英語で指示がされている!
棚番号と準備が完了したから入庫を開始せよ、と言いたかったんだろうけどね?
いくらアメリカが本社の会社でも、わざわざ英語にしなくても。(笑)

他の倉庫はどうなっているのか分からないけれど、幕張倉庫店は2階建てになっていて、店内を回る順番は2階から1階へ降りるようになっている。
1階に降りてしまうと、もう2度と2階には戻れないシステムです、という説明を受けていたので、目をキョロキョロさせて商品陳列をくまなくチェック!
いかにもアメリカっぽい、と思えるような商品もあるけれど、半数近くは日本でもお馴染みの商品だった。
驚くのは、そのパッケージ。
さすがに業者用だけあって、例えば10個セットのように、仕入れ用になっているんだよね。
通常の家族にはほとんど必要がないであろう大量パックは、見ているだけで面白かった。
くまなく探してはみたけれど、2階には薬以外買うものがなく、1階に降りる。

1階は食品コーナーで、ここでの買い物を友人Mは楽しみにしていたらしい。
一応こちらも棚の順番にぐるぐる回って見物してみる。
ほとんどのお客さんのカートの中に、45リットルゴミ袋程の大きさの袋に入ったパンがあることに気付く。
それにしてもパンの数、多過ぎじゃない?(笑)
どんなパンがあるのかを見に行くと、様々なパンが大量パックで売られている。
美味しそうだから何か買おう、とクロワッサンをチョイス。
これを友人Mと分けることにする。
大きなクロワッサン12個入りで798円!(笑)

友人Mはそれ以外にもグレープジュースや豆乳など、次々とカートに入れていくではないか。
「せっかく来たんだから、買わなきゃ!」
買う気満々の友人Mのおかげで、空っぽだったカートが商品でいっぱいになっている。
お菓子やデリなど、他にも気になるものはあったけれど、初回はこのくらいにしておこうね。
レジに向かうと、そこはIKEA方式。
自分でカートからローラー式の台に購入する商品を並べ、レジ係がスキャンして会計し、またカートに商品が戻される仕組み。
レジ袋はないので、自分で持っていくしかない。
他の人達を見ていると、コストコとプリントされたショッピングバッグを持っていて、その中に購入済商品を詰めている。
あのバッグはどこで売ってるんだろう?

友人Mは買った商品を配送するため、手続きカウンターへ。
コストコに来る人のほとんどがマイカー族のようで、配送で並んでいる人は少ない。
前にいたミドル系の女性2人組のうちの一人が配送が必要だったらしく、係の人とやりとりしている。
「この量だと配送3個口になります」
「え~!どうしてよ~!」
などとやりとりしている隣で、連れの女性がパンの袋をバリッと開けて、素手でわっしわっしとパンを分けている!
その様子に目を見張るSNAKEPIPEと友人M。
多い量を分けるにしても、もう少しTPOがあると思うんだけど?
友人Mの配送は1個口で収まったので、安心安心。(笑)
後日コストコからの配送はゆうパックで無事に届いたそうで、購入した商品全てに満足したらしい。

こうしてSNAKEPIPEは一度足を運んだが、ROCKHURRAHがまだコストコ・デビューをしていない。 (笑)
今度は2人で行ってみようということになった。
ROCKHURRAH視察団としての偵察だね。(笑)
天気の良い日を選んで、自転車で出かけたのである。
海浜幕張近辺は1区画が広いため、見えている建物でも到着するまでには、かなりの距離があり遠い。
自転車でもキツいのに、駅から歩いている人が意外と多いのにびっくり。
健康のためにはなりそうだけど?(笑)

初回は会員登録のために3階に行ったけれど、会員になった今では最初から2階に直行できることになった。
大きなカートも、さすがに男性は軽く押せるんだね!
そして目の付け所も違っていて、前回は全く気付いていなかった商品の前で立ち止まるROCKHURRAH。
確認していたのは50本入りのベロアハンガー!
1本当り3.3円と書いてあり、滑らない薄型で、更に何本かを連結して省スペース化することもできるというスグレモノ!
慢性的にハンガー不足の六波羅家には丁度良い逸品なので、購入することに決定!
今回はカート空っぽのままにならなかったね。(笑)

購入はしなかったけれど、非常に気になったのがこれ。
ガーデン・ダンプ・カートという商品で、本来は庭で使用するためのものだと思われる。
恐らく運んできた土を、ワンタッチで地面にまくような使い方なんだろうね。
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEが反応したのは、その車輪部分の重厚さの割にカート自体が小さいアンバランスな可愛らしさ!
部屋の中にいくつか並べて置いてみたいねと話したけれど、実際にはかなりの面積が必要になるはず。
広い家に住んだ暁には、是非購入したいな!(笑)

いよいよ1階へ。
前回友人Mと行ったのは平日だったけれど、今回はゴールデンウィーク前の土曜日のせいか、かなり混雑していた。
2階よりもずっと人口密度が高くなり、カートがすれ違うのが大変になっている。
今回は全部を回って見るのを諦めて、ある程度目星を付けておいた場所だけを見て歩くことにする。
デリカテッセン、パン、ウインナーの購入を決定し、すぐにレジへと急ぐ。
一応目的としていた商品の購入ができたので、良かった!

その夜の献立はコストコ・セットである。 写真上にあるのが購入したJohnsonvilleのウインナー。
試食させてもらい「うまい!」とすぐさま購入を決定した商品。
これは中にチェダーチーズが入っていて、トローリしたタイプ。
ビールによく合いそう!(笑)
そして写真の下にあるのがメキシカン・サラダ・ラップというチキンや野菜をトルティーヤで巻き、助六寿司と同じくらいの太さがあるデリカテッセン。
5本入りで、かなりずっしりしている。
野菜多めだから、この2品くらいなら軽く食べられるだろうと思ったSNAKEPIPEの予想は外れてしまった!
トルティーヤはサルサソースに加え、輪切りのハラペーニョ入り!
お子様には食べられないんじゃないかと思うほど、激辛で美味しい。
そしてウインナーは、頬張った瞬間に溶けたチーズがジュワーッと広がり、口の周りまでベトベトになるほどのコッテリ具合。
どちらもとても美味しいんだけど、トルティーヤは2本が限界。
ウインナーは1本で充分だったみたい。
大丈夫だと思ったいたのに、お腹いっぱいで苦しい!
大家族で奪い合いながら食べるわけではないので、惣菜などのナマモノを購入する時には気を付けようと思ったSNAKEPIPEである。

次にコストコに行くとしたら、いくつか教訓があるな。

  • できれば平日に行く
    土日の子供連れや大家族の回避のため。
    特に子供はカートに乗りたがり、通路を走ったりする危険行為が目立つ。
    道にカートを置き去りにしたまま、別の場所で商品をみる人も多い。
  • 大きな買い物を考えていない時には、カートを使わない
    スレ違い対策。
    通路によっては、カート3台分のスペースがないので渋滞が起きる。
    少ない点数しか買わないのに、あの大きさは不必要。
  • 大きなショッピングバッグを持っていくこと
    車の人は問題ないけど、歩きの人は買い物袋ないからね。(笑)
  • 友人と食料を分けるかも、と思う時にはジップロックを持っていくこと
    デリの場合はタッパーも必要かな?
    素手で分けるのが嫌だから、手袋とか割り箸も必要だね。

以上を踏まえて、次回もチャレンジしてみたい。
商品展開がどれくらいの期間で変化しているのかを知らないので、もう少ししたらまたコストコ行きを計画する予定である。