Monthly Archives: 11月 2014

【五木田智央のネタ帳?のような壁一面を埋め尽くす作品群】

SNAKEPIPE WROTE:

先日書いた「収集狂時代」の中でマーク・ロスコについて触れた後、無性にロスコと対面したくなってしまった。
DIC川村記念美術館では、現在何の展示がされているのかROCKHURRAHが調べてくれたところによると、五木田智央という1969年生まれのアーティストの展覧会が開催されているという。
モノクロームの油絵はちょっと珍しいし、ROCKHURRAH曰く、シュルレアリズムっぽいとのこと。
3連休を利用して行ってみようか。

キレイな秋晴れの日、久しぶりの佐倉である。
車を持っていないROCKHURRAHとSNAKEPIPEはいつも電車で出かけ、川村記念美術館の送迎バスを利用して美術館に行っている。
今まで何度もその方法で行っているけれど、今回はバス停で待っている人数の多さに驚く。
今まではいてもほんの数人、時にはROCKHURRAHとSNAKEPIPEの2人だけで、バスが貸し切り状況になったこともあった。
なんと今回は補助席以外の席が全部埋まっている状態!
路線バスクラスの大型バスなのに、満席って!
しかもバスで20分以上もかかる僻地にある美術館なのに?(笑)
えっ、五木田智央ってそんなに人気あるの?
ROCKHURRAHの見立てでは、美術館目的というよりは、併設されている自然散策路の紅葉を目的にしている人が多いのではないか、と言う。
果たして本当にそうなのか?

バスを降りるとバス停近くにチケット売り場が見える。
観察していると、バスから降りた乗客がチケット売り場に並んでいる!
えーっ、やっぱりほとんどの人が五木田智央展の鑑賞のために来てるんだ!とびっくりする。
人を見た目で判断するわけじゃないけど、とても現代アートに興味があるようには見えない方がたくさんいたので。(笑)
それにしてもバスが満員だったこと、チケット売り場に人が並んでいる光景は、川村記念美術館に限っては初めて見たので驚いた。

少し時間をズラしてからチケットを購入。
美術館への道すがら、見事に紅くなった紅葉を鑑賞する。
館内に入ると、先程行列していた人達はどこにいるのか、いつも通りのゆったりした空間が広がっているので安心する。
まさかとは思うけど、自然散策路に入るために間違ってチケットを購入した人もいたのかな?
まずは常設展から鑑賞していく。

何度か来ているので、作品の配置を多少は覚えていて、前回来た時とは違う作品が展示されていることに気付く。
常設展も少し変化があるんだね!
ジョゼフ・コーネルの作品は、前回と同じようにコーネル・ルームとして単独の部屋で展示されていて嬉しくなる。
フォトモンタージュの作品と、箱の作品。
箱のオブジェはいつ見てもかわいいな!
マックス・エルンストの「石化せる森」も観られて良かった。

いよいよお待ちかねのロスコ・ルーム!
さすがに今回は途中で何度か他の客が入り、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEだけの特別鑑賞会にはならなかったのが残念。
それでもなんとも言えない重厚な空間に身を置くと、自分の存在とロスコの絵との距離感が曖昧になってきて、トリップしちゃうんだよね。
自分が絵に溶け込んでしまったような。
無我の境地ってこんな感じかもしれないね?

ロスコルームを鑑賞し終えると、1階の展示は終了である。
続いて2階へ。
入ってすぐにジャクソン・ポロック!
フランク・ステラの大型作品は、いつ観ても迫力があるね!
最後の部屋が、今回の展覧会である。

実は五木田智央という名前は川村記念美術館のHPで初めて知った。
略歴によるとサブカルチャーに多大な影響を与えたイラストレーターとのこと。
どうやらミュージシャンのイラストで有名らしいけど、見たことあるのかな?
最近は画家として活躍し、ニューヨークのメアリー・ブーン・ギャラリーでは絵が完売ってすごいよね。
日本より先に海外で認められた、いわゆる逆輸入アーティストということになるらしいよ。
五木田智央展に関しては撮影オッケーとのことなので、バシバシ撮ってみよう!

入ってすぐに飛び込んできたのは、スクエアのキャンバスに描かれたモノクロームの作品群。
どうやら全て2014年の新作らしい。
余程筆が速いのか、かなりの数が並んでいる。
サラサラと描いた感じが出ていて、ちょっと会田誠を思わせる、人をおちょくったような雰囲気を感じる。
まるでリンチの「イレイザーヘッド」を彷彿とさせる謎の生物まで発見したよ。
これ、あの赤ん坊だよね?(笑)

 既に発表されている、パロディ風の大型モノクローム作品群。
ピカソの絵画からパクった手が描かれているのを観て、笑ってしまう。
撮影した画像はピンぼけになってしまったけれど、判るかな?(笑)
他の作品も何かのパクリのように見える、どこかでみたことがあるような?
キリコやイヴ・タンギーなどの画家の影響について聞かれることが多いというのも納得だよね。
それにしても「影響」と「流用」の違いってなんだろうね?(笑)

左の画像は「Slash and Thrust」という2008年の作品である。
インタビュー記事で読んだ情報では、なんとこの絵は3時間で描いてしまったというから驚いてしまう。
かなり大型の作品だったし、描きこまれていたのにね!
ブルーを基調としたシリーズやオレンジ系の暖色のシリーズは、モノクロームに慣れた目には意外性を感じた。
何が描かれているのか判然としない具象画だから余計だったのかもしれない。
好みの問題だと思うけど、SNAKEPIPEはモノクロームの絵のほうが五木田智央らしさを感じるな!

初期の作品で、紙に墨や鉛筆で水面を描いているようなシリーズがとても良かった。
まるでリンチを思わせる黒々とした作品群は、今回の展覧会の中で1番好きだったな!
鑑賞しているうちに、五木田智央の自己破壊願望、つまり自殺願望のような衝動を感じたのは気のせいだろうか。
リンチの暴力性は完全に外に向かって放たれているため凶暴だけれど、五木田智央の場合は内側に向かう暴力なので、攻撃性は感じられない。
溜め込まれた怒りが黒色として静かに爆発している印象。
インタビューでは飄々とした雰囲気の五木田智央なので、SNAKEPIPEの思い過ごしかもしれないけどね?(笑)

「五木田智央 THE GREAT CIRCUS」を鑑賞して、パンク的な破壊衝動を強く感じたSNAKEPIPE。
実際「PUNK」というモヒカンの頭部を描いた作品もあったしね。(笑)
五木田智央が実際にはどんなジャンルの音楽を聴いたり、DJとして選曲してるのかは知らないけれど、根本にパンク魂があるような気がしてならないな。
DEATH DEATH DESTROY !って感じでこれからもG.I.S.M.っぽくいきましょー!(笑)

【ロックンロールでもないし紀行文でもない独自路線の企画だよ】

ROCKHURRAH WROTE:

世界の国や都市名のついた曲を取り上げて、それについていいかげんなコメントをしてゆくというこの企画、久々にまた書いてみよう。

しばらく書いてないのでネタ切れと思われるかも知れないけど、70〜80年代のパンクやニュー・ウェイブ限定で地名のついた曲名を探しても、まだまだネタ自体はあるのだ。しかしやってるバンドについて特に詳しくなかったり、タイトルの地名について何もコメント出来るような事がなかったりと案外困難で、書き始めるのをためらっていた状態。文字通り「こんなんだったら企画自体やめたら?」と言われてしまうね。
それでも何か書かないと日曜日(当ブログ更新と決めてる曜日)は待ってくれないんだよな。

さて、今日はちゃんと旅情を掻き立てるようなのが書けるのか?
いや、たぶん無理だろうなあ。

Living Through Another Cuba / XTC

キューバについての知識はほとんどないが、そのわずかに知ってる事と言えば大航海時代に発見されて、スペイン人たちの暴虐により先住民族がほとんど絶滅してしまった事や、カストロやゲバラによるキューバ革命など、過去の血なまぐさい事柄ばかり。
今現在のキューバがどうなのかは全然知らないけど、とてもじゃないがエンジョイ出来そうな気はしない、という偏見を持っている。

昔観た映画で「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」というのがある。「グレムリン」などで有名なジョー・ダンテの作品なんだが、この映画の舞台が1962年のフロリダ。その当時はアメリカとキューバが一触即発の状態にまで対立していて、一般市民に見えないところで数々の抗争が激化していたという。ケネディVSカストロという豪華対立ね。

キューバにソ連製の核ミサイルが配備されて海のすぐこっちにあるフロリダを狙っていると市民が恐れおののいていた二週間。最悪の場合はソ連・キューバ対アメリカだけではなく第三次世界大戦にまで発展するのではないかと噂されていたわけだ。
見てきたようには書けないけどこれが俗に言うキューバ危機という出来事だったらしい。

映画はそういう緊迫した情勢を背景に持ちつつも割と明るい雰囲気で始まる。映画について語る記事ではないから端折るが、ペテン師のような映画興行主と少年、そして初恋、不良少年などが入り乱れた青春コメディっぽい内容でいかにも古き良きアメリカ。
これはROCKHURRAHの大好きなテーマが詰まってる作品だった。
中に出てくる映画監督というかプロデューサーが大げさな宣伝文句で観客を集め、チープなこけおどしでB級SFホラー映画にギミックを仕掛けるという点、こういうところにROCKHURRAHは価値を見出すのだ。
大昔のB級映画マニアにはおなじみ、ウィリアム・キャッスル監督がモデルだと思われる。

さて、キューバ方面からは何も語ってないように思えるが、たぶん気のせいだろう。そんなキューバ危機について歌ったのがXTCのこの曲だ。

XTCについては何度も書いてるけど、ロンドン・パンク直後のニュー・ウェイブ黎明期に鮮烈なデビューを果たしたバンドだ。
重厚なベースラインにタイトなリズム、そして引っ掻くようなノイジーなギターと奇妙にアヴァンギャルドなキーボード、野太いエモーショナルなヴォーカル。これらが一体となった大変に勢いのある曲はどれも驚くほどポップで、初期のニュー・ウェイブの代名詞と言えるバンドだった。
残念ながら勢いがあったのは80年代初期までで、この後はライブ活動も行わなくなり、緻密な名人芸のようなポップな曲ばかり作るようになってしまった。
「Living Through Another Cuba」は1980年にリリースされた彼らの4枚目のアルバム「Black Sea」に収録されている。
個人的には初期の素晴らしい勢いの曲こそが最高と思ってるんだが、人によってはこのアルバムがXTCの最高傑作と評価するかも知れないね。

この曲はそういうシリアスな米ソ関係を揶揄するような内容で、延々と同じフレーズの中で早口まくし立ての乱暴なヴォーカルが展開してゆく。日本で言えばナントカ音頭みたいなノリなのかね?XTCのポップな表面とブラックでひねくれた世界が見事に融合された名曲。
この曲で動いてる映像がこれしかなかったのでちょっと長いけど載っけてみるよ。省略したい人は3分10秒くらいから見てね。
アンディ・パートリッジのヴォーカルとギターは圧巻だが残りの二人のコーラスがひどい出来という、まれに見るテンションのライブでこれは貴重。
誰か歌のキー、間違ってないか?
読み返さなくてもわかるが、割と長く書いた割にはキューバについては何も書いてないな。
初めて読んだ人には不明だろうが、こういういいかげんな企画やってます。

The Lebanon / Human League

レバノンについての知識はほとんどないが、ROCKHURRAHは福岡県に実在したレバノン幼稚園出身という過去を持つ。と書きながらチト調べてみたところ、何とこの幼稚園、今でもあるではないか。このことに逆にビックリ。カトリック系で別におかしい名称ではないんだろうが、幼稚園名を言うと誰でも一歩引いてしまう、そういうインパクトのあるところに行かせてくれてありがとうと親には言いたい。
本格的なカトリックとは違う日本の幼稚園で、クリスマスにローソクの火が誰かの服に引火したとか変なエピソードだけは覚えてるよ。
ちょっとだけカトリック・テイストが入ったような行事をやってたような記憶があるが、まあ幼稚園の頃の記憶なんてアテにはならんな。
元々米軍基地のあった街で幼少時代を米軍ハウスで過ごすという、人によっては羨ましい環境で育ったのもその後のROCKHURRAHの人格を形成していった要因なのかもね。え?関係ない?

レバノンについて何も語ってないような気はするが、この国についてひとつだけでも思い出がある日本人は少ないだろうから、これで良しとしよう。過去には内戦も戦争もあったようだが、今はちゃんと観光も出来る模様。遺跡も多いしね。
さて、そんなレバノン情勢について歌ったのがヒューマン・リーグのこの曲。

ヒューマン・リーグは1970年代末にイギリスのシェフィールドからデビュー、エレクトロニクス・ポップスの分野で活躍したバンドだ。
最初の頃はシンセサイザーなどを駆使した音楽で、エレポップ真っ只中という時代もあって結構注目されていたが、ヴォーカルは片側だけ長髪という大変に不気味なオタクっぽい髪型、そしてブライアン・フェリーにも通じる粘着質のいやらしい歌声、という2つの個性を武器にしていたな。

途中でヘヴン17とヒューマン・リーグの2つに分裂するんだが、本家の方は80年代初頭に「愛の残り火」が奇跡の大ヒットをして、誰でも知るような有名バンドに成り上がってしまった。この頃はもう変な髪形はしてなかったが、どう考えても似合わないと思う気色悪い化粧顔で一応、ニュー・ロマンティックの仲間として扱われてるな。
この曲「The Lebanon」はそういう時代も過ぎた1984年の作とのこと。この頃はまだ内戦真っ只中くらいのようで、歌詞も割と直接的という話だが、詳細はよくわからん。

実はヒューマン・リーグを聴いていたのは初期の頃だけで、80年代は「愛の残り火」と「ミラーマン」くらいしか知らないんだよね。国名や地名のついた曲を探してる時にたまたまSNAKEPIPEと話しててこんなタイトルの曲があるのを知ったけど、そういう知らない曲に対してコメントしてるという危機的な今の状態。
この曲はギターやベースなどが入った普通のバンドっぽい構成で逆に驚いたよ。ヒューマン・リーグと言えば机みたいな台にシンセサイザー載っけたようなライブの印象しかないんだけど、初期しか知らないんでお粗末でいいかげんなコメントしか出来ないなあ。ウチのブログで特に話題となっている髪型はそこまで変じゃないけど、いやらしい目つきは健在。

India /The Psychedelic Furs

横尾忠則や藤原新也などの例を出すまでもなく、インドにインスパイアされたアーティストは古くからたくさんいて書ききれないほど。特に何の大志もない一般人でも世界観が変わってしまうという話はよく聞く。
ROCKHURRAHはどうかと言うと、インドに対する断片的な「良い部分」は理解しても正直に言えばたぶん苦手な国だと思う。東南アジア全てについて同じような感想なんだけどね。
人口が多くて人と人が触れ合ってひしめき合ってるような場所はどうしても好きにはなれないのだ。

人にとってはどうでもいいような話だがここでちょっと。
ROCKHURRAH家ではSNAKEPIPEと二人で毎日共同で料理を作っているが、去年くらいからの三大ヒット作のひとつが市販のルーとかを一切使わないインド・カリーだ。ちなみに他のふたつはパエジャとアヒージョという相変わらずのにわかスペインかぶれ。
スパイスの調合が大変かと思いきや、意外と適当にやってても下手なインド料理屋よりはよほどうまいと思えるのが作れてしまう。こういうDIY精神でずっとやってゆきたいものだ。

さて、肝心のインド部分の描写がまるっきり抜けている気がするが、相変わらず気のせいだろう。
そんな(?)インドを歌った曲は数多くあれど、やっぱり80年代らしく選んだのがサイケデリック・ファーズのこの曲。「ガンダーラ」じゃなくて残念だな。

彼らがデビューしたのは1980年。ジョイ・ディヴィジョンやバウハウス、スージー&ザ・バンシーズなどからの影響でダークな色彩を持つバンド達が次々とデビューしていた時期で、そういう音楽を一括りにしてネオ・サイケデリアと呼んでいた。彼らもその中のひとつなんだが、バンド名にすでにサイケデリックとついてるからわかりやすいかもね。
このジャンルではちょうど彗星のごとくデビューして話題になっていたエコー&ザ・バニーメンと人気・実力の上でいいライバルというような位置だったかな?
1stアルバムが確か黄緑とピンクのような色合いで、これがエコー&ザ・バニーメンのコロヴァ・レーベルの色彩と似ているため、こちらが勝手にそう思っただけか。
ヴェルベット・アンダーグラウンドのような音楽の80年代版といった音楽をやっていて確かにこりゃネオなサイケだわ。この手のバンドでは珍しくサックスが入っていたな。そして、ありそうでめったにないこの鼻から脳に抜けるような歌声に痺れてファンになった人も多かったはず。ROCKHURRAHの大好きだったウェステッド・ユースと近い歌い方だな。ファーズには悪いが、あちらの方が数段好きだった。
しかしこのビデオ、演奏や歌はともかく、風呂あがりの外人のおばちゃんみたいな服装は何だ?アンコールで本当に入ってる途中で出てきたのかな?

それぞれの国に対するまともなコメントが全然ないという呆れるばかりの内容だったが、ROCKHURRAHのブログはあまり主義主張を入れず、政治や時事的な問題も扱わない(扱えない)。
大体こういう頭悪そうな独自の路線でやってゆくので、来年も引き続きご愛顧賜りますように。
ん?まだ11月だったか?
締めくくりには気が早すぎか。

【ROCKHURRAHが制作した、なんとなく現代アートっぽい作品(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

シリーズ化しようと思っていたのに、すっかり忘れてしまっていたこの企画!
2011年11月に書いたきりになっていた「収集狂時代」は、コレクターズアイテムを紹介する記事である。
第1回目に書いたのは、高額で取引されたアート作品について。
写真と絵画と彫刻という分野で、最も高く売買された作品を紹介したんだよね。
アート作品の値段ということでは、2014年8月に書いた「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」鑑賞での台湾資本のヤゲオ財団が所有するコレクションを思い出すね。
この展覧会は珍しく作品の金額について触れていて、オークションでの落札金額が提示されていたっけ。
実際に展示されている作品をヤゲオ財団がいくらで買ったか、ではなくて同じタイプの作品はこんな金額でしたよ、というヒントだったけどね。
鑑定士と顔のない依頼人」という映画の中にもオークションの様子が出てきて、まるで市場のセリのように金額が飛び交っていたよね。
実際にアート作品の競売風景を見ることはないので、興味深かったね!

今回は2014年版の高額アート作品について書いてみようかな。
高額ランキングには必ず入っている印象派の絵画は抜かして、現代アートに絞っていってみよう!
2014年11月時点でのランキング、日本円のレートってことでよろしく。

2014年5月、ニューヨークのクリスティーズのオークションで売りに出され、今年の最高金額を付けたのがバーネット・ニューマンの「Black Fire I」(画像左)だ。
この手の絵画を理解するのは本当に難しくて、究極は「好き/嫌い」で良いと思っているSNAKEPIPEだけど、一応調べてみようか。
自己批判を繰り返しながら余計な物をそぎ落とし根本的な要素まで還元し、形態・輪郭・色彩が平面上ですべて一つになる「形態的な純粋性」にいたる途上にあるモダニズムの前衛として評価されているとのこと。
カラー・フィールド・ペインティングと呼ばれるそうだ。
解るような解らないような説明だけど、まあ良いか。(笑)
確かにシンプルこの上ないけれど、絶妙なバランス感が心地良いよね。
バーネット・ニューマンってどこかで聞いたことがあるな、と思ったら!
千葉県佐倉市にある大好きなDIC川村記念美術館 にバーネット・ニューマンの代表作「Anna’s Light」があったはずだけど?
残念ながら2013年10月、今から1年前に美術館が手放しているみたい。
その時の落札金額107ミリオンダラー、日本円で124億7500万円也!
うひゃー、ゼロの数を数えるのが大変なのよ。(笑)
さすがにバーネット・ニューマンの代表作なだけあるよね。
それにしても、佐倉にあるうちに鑑賞するべきだったなあ!
「Black Fire I」は今年の最高金額で84ミリオンダラー、97億8000万!
誰が買ったのか、気になるところだよね!

2014年の高額ランキング第2位はフランシス・ベーコンの「Three Studies for a Portrait of John Edwards」で80ミリオンダラー、93億9000万円!
ベーコン得意の三幅対、きっとこの絵は2013年3月に「フランシス・ベーコン展鑑賞」の時に観ているはず。
3枚で1組セットの実物は、迫力満点で存在感抜群なんだよね!
100億近い金額で購入できる人なら、絵のための部屋を用意するだろうな。
自宅にベーコンの絵があるってすごいよね!
ベーコンは非常に人気があって、144ミリオンダラーで取引された作品もあるんだよね。
144ミリオンって168億円ね!(笑)

続いて第3位はマーク・ロスコの「Untitled」が66ミリオンダラー、76億9000万円で取引されているね。
前回もそうだったけど、書いているうちにだんだん金額に驚かなくなってしまうのが不思議だよね。
ジャンボ宝くじの6億も当たらないっていうのに、76億だもんね。(笑)
1位と3位が共に抽象絵画で、どちらも前述したDIC川村記念美術館に縁のあるアーティストという点に注目かな。
DIC川村記念美術館には世界に3つしかない「ロスコ・ルーム」があるからね!
千葉県民として誇りに思うよ!(大げさ)
「ロスコ・ルーム」については今までブログに書いているから詳細は省くけれど、本当に素晴らしい何度でも通ってずっと室内に身を置いておきたい部屋なんだよね!

彫刻部門では2014年11月4日サザビーズでアルベルト・ジャコメッティの「Chariot」が100ミリオンダラー超えで落札されたとのこと。
117億3000万!
今までの彫刻部門ランキングでもトップのジャコメッティ、1位と2位を独占することになるんだね。
3位にランクインしているのがジェフ・クーンズの「Balloon Dog (Orange)」。
ジェフ・クーンズは人をおちょくっているようなタイプの作品が多いので、高額で取引されているのを知って驚いた。
かつて一世を風靡したポルノ女優で国会議員のチチョリーナと破局していたことも初めて知ったよ。(笑)

クリスティーズやサザビーズのオークションでの落札金額は、アーティストの人気度や評価の高低を知る目安になるよね。
今回はトップ3しか書いていないけれど、SNAKEPIPEには全く知識がなかったアーティストの作品が高額取引されているのを知り、どんな作品なのか興味を持つきっかけになったり。
億単位の金額に驚くだけじゃなくて、注目されているアーティストの情報を仕入れるソースとしての役割も担っているんだろうね。
購入できないからこんな書き方になっているのがバレバレだ。 (笑)
世界のコレクターズ・アイテム探し、次はどんなアイテムにしようか。
また書いてみよう!

【腕の手術方法が描かれている不思議な絵。これで本当に大成功なのか?】

SNAKEPIPE WROTE:

なんと「ROCKHURRAH紋章学」というシリーズ企画を1年以上書いていなかったことに気付いたSNAKEPIPE。
元々はROCKHURRAHが考えた面白いラベルを紹介するシリーズだったのに、2回目以降はSNAKEPIPEが書いている。
そして本来の趣旨から少しずつ外れていって、世界のビザールな逸品を紹介する「ビザールグッズ選手権」との区別がつかなくなっているのが現状だ。(笑)
企画を色々考えたとしても、書いているのはROCKHURRAHとSNAKEPIPEの2人だからね。
興味や趣味が一貫しているから仕方ないか。(笑)

今回は1年ぶりの紋章学の記事ということで薬のラベルを特集したいと思う。
なんで薬なのかってあんまり意味はないんだけど。(笑)

では早速ショッキングなラベルから紹介してみようか。
「Quick Death」と名前の付いたこの商品。
日本語に訳すと「即死」になると思うんだけど、こんな直接的な表現の商品はあまり聞いたことがないよね。
19世紀に販売されてたみたいなんだけど、まさか人間に使用するんじゃないよね?
ラベルをよーく見てみると上のほうに昆虫が描かれているのが分かる。
そして下の文章も注意深く読んでいると、これはどうやら殺虫剤みたいなんだよね。
蚊や蟻などに効くと書いてあるから間違いないね。
日本だったら「◯◯コロリ」などと、少しコミカルな表現になるところが、「即死」だもんね。
さすがアメリカ。
イエス/ノーがはっきりしてますな!

次も似たタイプのラベルにしてみようか。
これもどうやら19世紀に商品化されていた殺鼠剤のラベルみたいなんだけどね。
「中国製の毒」「ネズミ殺し」と直接的な表現で記載されている。
何故中国の毒なのか?
何故中国人と思われる人物がネズミを食べようとしているのか?
謎だらけだけど、とっても説得力があると感じてしまうところが更に不思議!(笑)
このラベルに興味を持った人が、新しい缶に同じプリントで売り出しているのも発見したよ。
ビンテージ物ヘタウマ系のイラストって最高だもんね!
この缶があったらSNAKEPIPEも欲しいな。 (笑)

動物つながりでこれはどうだ!
じゃーん!その名も「蛇油」だ!(笑)
SNAKEPIPEだけに、どうしても蛇の名前があると気になっちゃうんだよね!
さてこの「蛇油」とは一体何?
筑波山の土産物として有名な「ガマの油」を思い出してしまうよね?(笑)
調べてみるとあっさりWikipediaの記事が出てきてしまった。
英語版なので訳して理解したところによると、始まりは19世紀に大陸横断鉄道を建設するヨーロッパの現場作業員に筋肉痛の緩和として、中国人がインチキ薬を与えたこと、と書いてある!
20世紀初頭にはスタンリー・クラークが独自の調合で「SNAKE OIL」を売りだしたけれど、分析の結果は1%の脂肪油や赤トウガラシ、テレビン油、カンフルでインチキと判明し、罰金を払わされたとのこと。
こういったことから「蛇油」はインチキを意味する言葉になったらしい。
はー、ひとつ勉強になったね!
それにしても中国人がインチキした、としっかり書いてあるところが興味深いね。(笑)

なんでしょうか、このラベルは!
「Makes children and adult as fat as pigs」
子供や大人を豚と同じくらい太らせます、というキャッチフレーズ付きのこの商品、一体なんだろう?
調べてみると、どうやら1878年にパリでエドウィン・ウィリー・グローブがマラリアの再発防止、および随伴症状の治療法強壮剤として作り、実際に売られていた薬とのこと。
使用されていたキニーネは、多少はマラリアに効果があったようだけど、特効薬とはいえなかったにもかかわらず、1890年にはコカコーラよりも売れていたという。
太ってもマラリアにはかかりたくない、ということなのか?
それとも味が美味しかったのか?
謎の商品だよね!

最後もインパクトのあるこちら!
「10日以内に目が開かなかったらこの商品を買ってね」と書いてある。
目専用の軟膏のラベルみたいなんだけど、この少年の顔の不気味さが際立ってるよね!(笑)
困ってるはずなのに、なんで笑ってるのか?
見えてる左目は必要以上に見開かれてるよね。
この商品もまた1885年から1900年頃の商品のようで、調べたところではこれもインチキ商品だったって?
そう聞くと、この少年の歯を見せた笑顏もかなりインチキ臭く見えてきちゃうよね!

今回は19世紀から20世紀初頭のラベルを選んでしまったみたいだけど、ビンテージのラベルにはユニークなものが多いよね。
SNAKEPIPEの検索作業はまだまだ続くよ!