Monthly Archives: 1月 2017

【世界一可読性の低い、ROCKHURRAH RECORDS幻の2ndシングル。読めん!】

ROCKHURRAH WROTE:

今では廃れてしまった音楽や文化など、ROCKHURRAHがどこかから拾ってきた「昔のこと」を好き勝手に書いてゆくのがこの企画だ。
たまには少年時代に読んでた小説とかの特集も書くけど、大半は自分が最も好きで追いかけてた70年代のパンクや80年代のニュー・ウェイブという音楽ネタばかりで、イマドキの旬な要素は皆無という内容。
まあ、ここまで過去の事しか書かない人間も珍しいのではないかと自分では思うね。

さて、そういう主旨のシリーズ記事なんだが、最近はネタも少なくなってきて結構バカっぽい方向性になってるのが悩みの種。などと言いながらも、またもや頭悪そうなテーマを考えてみた。
題して「読めん」。

ROCKHURRAHは一応、70〜80年代洋楽ニュー・ウェイブ専門のレコード屋の端くれだし、今はネットが普及してるから検索して、そりゃ読めないバンド名も「こう読むんだ」とわかるよ。
でも当時の音楽雑誌でその綴りのまんま書かれていて、読めなかったバンド名はたくさんあったなあ、と回想したわけだ。全てカタカナ表記してくれてるわけじゃなく、記事を書いたライターによってはそのまんま書いてたりするからね。

昔は友達と音楽についてよく語ってたから、ROCKHURRAHがはじめて読めないバンド名を口に出した時は、たぶん口ごもったりしてたんだろうな。
ん?「今でも滑舌悪くて大抵の言葉は口ごもってるよ」という声がどこかから聞こえてきたが空耳だろう。

パンク世代ではおなじみ、誰でも知ってるSiouxsie And The Bansheesのスージーだって、デビュー当時に誰かがカタカナ読みをし始める前は読めない人が多かったんじゃなかろうか?
え?読めた?

全てのバンドが英語なわけじゃないし、辞書にも載ってなくて、誰も口に出さないバンド名はいつまでもよくわからないまんま。
90年代後半になってようやくネット回線が実用レベルになり、ネットで検索が出来た時は便利になったなあと痛感したもんだよ。それまでは過去の音楽雑誌を延々と読み返して調べたりしてたからね。今では考えられないね。

というわけで妙な雑学には詳しいが、学のないROCKHURRAHが読みにくかったバンドを挙げてゆこう。
ちなみに語学に割と通じてるような人にはバカバカしい内容なので、これ以降は読まないで下さい。

フランス語に堪能だったら即座に読めるんだろうが、英語さえも覚束ないROCKHURRAHはゆっくり読んでもたぶん読めなかったに違いない。
Lizzy Mercier Desclouxの1979年作、デビュー・アルバムだ。
当時、音楽雑誌の裏表紙の広告などでこのジャケットは大々的に出てたから、見覚えのある人(今はすでにおっさんおばさんになってるだろうが)も多かろう。
彼女を知ってる人だったら読めて当然だけど、はじめての人、読めたかな?

ニュー・ウェイブ初期の頃、ZEというレーベルがあって、ROCKHURRAHが注目していたスーサイドやリディア・ランチ、そしてジェームス・チャンスのコントーションズなどなど、ニューヨーク・パンクからノー・ウェイブへと続くバンドのレコードをやたらと出していた。
ノー・ウェイブは一般的には「?」だろうけど、不協和音出しまくりの難解&前衛的な音楽の一派たち。この記事で少しだけ書いたね。
まだまだ身上潰すほどレコードを買ってなかった時代だからそこまで買い集めはしなかったが、リジー・メルシエ・デクルーもこのZEレーベルから日本盤が出ていたので「読めん」などという事がなく、最初から名前は認識出来ていた。もし輸入盤でしか知らなかったら「この曲誰?」と聞かれても誤魔化すしかなかっただろうな。

リジー・メルシエ・デクルーはフランスのアーティストだが、いわゆるフレンチ・ポップとかアイドル的な要素はあまりなくて、やはりパンク、ニュー・ウェイブ以降の女流シンガーだと言える。
ZEレーベルは二人の創始者ジルカ&エステバンの頭文字から取ったレーベル名だけど、エステバン(Eの方)の彼女だったように記憶する。
ノー・ウェイブ系の変わったバンドもリリースするようなレーベルにしては(キッド・クレオールとかも出してたが)割と聴きやすく、ジャケットも清々しいショートカットで「ファンになろうかな」と一瞬は思ったROCKHURRAH少年(当時)だった。
しかし同じ頃はニューヨークの太めの裏女王リディア・ランチがアイドルだったので、ファンになることは断念したけど(大げさ)。
2004年に癌で亡くなったが、自由奔放な活動をした素晴らしい歌姫だったという印象を持つ。

上に挙げた曲も、80年代初期のおしゃれでちょっと先鋭的なカフェバーのBGMとかにはなかなか良かったんじゃなかろうか?
しかしレコード出すたび、姿を見るたびになんか全然印象が違ってて、ファンクだったりアフリカだったり、やってる音楽もその時によって違ったりする。まさに女は気まぐれ。
次に見た時にはもう違った顔になってたから、デビュー・アルバムのジャケット写真が写りの良い奇跡の一枚だったことがわかる。
後期の方が好きって人の方が多いかも知れないが、ROCKHURRAHにとってはやっぱりあの当時のニュー・ウェイブ感漂う1stが一番良い。プラスチックスのチカちゃんみたいな歌い方だね。

フランス語つながりでこれも書いてみるか。
たぶん初等フランス語なので読めなかったのはROCKHURRAHくらいのもんだろうが、Deux Fillesという二人組。
さっきのDesclouxもそうだったが最後に発音しない「x」とかつくとROCKHURRAHはもうダメなんだな。 勉強しろよ、と言われればそれまで。
この名前で調べるとやたらケーキ屋が出てきて太ってしまったが、ドゥ・フィーユと読むらしい。二人の女の子という意味らしいね。ふーん、みんな読めるんだ?

さて、ジャケット写真見て違和感ありありだけど、女の子でも何でもなくて、実は女装の男二人組のユニットなんだよね。
やってる変態は後にキング・オブ・ルクセンブルグとして名を馳せるサイモン・フィッシャー・ターナー、初期のザ・ザのメンバーだったコリン・ロイド・タッカーの二人。
架空の女性二人になりすまし、そのプロフィールまでまことしやかに捏造し、ライブまでやってたらしいよ、この変態。これが82年くらいの話。

80年代後半に大手インディーズ・レーベルだったチェリー・レッドから派生したエル・レーベルというのがあったんだが、その中で最も活躍した貴公子がキング・オブ・ルクセンブルグだった。文字通りルクセンブルグの王様がイギリスの音楽界でデビューした、というよくわからん設定の捏造ミュージシャン。
税金対策のためにバンドを始めたんだと。
ルクセンブルクからよくクレーム来なかったな。(昔はルクセンブルグだったのが最近ではルクセンブルクと表記するようになったらしいので、敢えて表記マチマチにしてる)
というようにサイモン・フィッシャー・ターナーは筋金入りのなりすまし男なんだが、音楽的才能は確かでキング・オブ・ルクセンブルグの時は優雅なポップスターだったり、デレク・ジャーマンの映画サントラとかでもおなじみの音響工作人だったり、幅広い魅力を持つ。

このドゥ・フィーユもアンビエント感漂う作品やこの曲みたいなアヴァンギャルドなコラージュっぽい音楽まで、その多彩ぶりが伝わってくるね。
「女の子二人組」らしさはまるでないジャンルで、このジャケットとかで出すんだったら偽造ヴォーカルくらい入れたら?とも思ったけど、そのギャップも狙ってやってるんだろうかね?
アンビエント風の方はヴィニ・ライリーのドゥルッティ・コラムみたいだったが、上の曲などは実験的で結構好み。
ROCKHURRAHも遥か昔、高校生くらいの時にこういう感じのダビング音楽を作ってたよ。
この手の音楽の中では秀逸なセンスだと思う。さすが王様(←すっかりダマサれてる)。

続いてはオーストラリアのパット見はニュー・ロマンティック系バンド、Pseudo Echo。これのどこが「読めん」なの?と大抵の人に言われてしまうが単にPseudoという単語を知らなかっただけ、辞書持ってくるのも忘れたよ。

オーストラリアと言えば80年代初頭にちょっとしたブームになって、メン・アット・ワークとかINXSとか大人気だったな。
ROCKHURRAH的に言えばもっとアングラなバースデイ・パーティとかサイエンティスツとかSPKとかが即座に出て来るが、どれもコアラやカンガルーが似合わないなあ。
さて、直訳すれば「まがい物の反響(?)」というスード・エコーだが、バンド名の由来は知らない。中古盤屋でよくジャケットは見かけていたけど、注目したこともなかったしね。だがしかしこの曲は知ってる・・・。

この異常なまでにノリノリの「ファンキータウン(リップス・インクのカヴァー)」が有名だとのことだが、いかにもまさしく80年代だねえ。どうやら腕に覚えがあるらしく、ギター・ソロもメチャメチャ楽しげ。この曲を愛してやまないんだろうなあ。
ポップ・ウィル・イート・イットセルフもこのフレーズ使ってたけど、スード・エコー版の方が直球バカっぽくて潔い。

ちなみにROCKHURRAHだけが読めなかったこのPseudo、他にもPseudo Code(疑似コード)というベルギーのバンドがいたな。
確かレコードじゃなくてカセットで持ってたような気がする。
こちらはエレクトロニクスを駆使した実験的なよくあるインダストリアル・ノイズ系。実験的なくせによくあるとはこれいかに?
この手の似たような音楽がたくさん存在してるからあまり目立たないけど、70年代からやってるから割と先駆者なのは確か。

さて、フランス語までは軽く読めてもこれはそうそう読めないと思える。
Wirtschaftswunderというドイツのバンドなんだけど、どう?読めた?
元の意味は「第二次大戦後の(ドイツの)急速な経済復興の奇跡」というような言葉(勝手に意訳)だから、ドイツ史や経済を専攻した人ならば即座にわかる言葉なんだろうけど、そんなことを知る由もなかったROCKHURRAHは何てバンド名かわからずに苦労したよ。

ノイエ・ドイッチェ・ヴェレというドイツ産ニュー・ウェイブの中でも、日本ではあまり知られてない部類のバンドだったのがこのヴィルツシャフツヴンダーだろうか。このバンドをカタカナ読みで書いた雑誌があったのかどうかは覚えてないが、いつの間にかそう呼んでたから、どこかで知ったんだろうね。情報を得たとしたらやっぱりロックマガジンかな?
初期はかなり変わったテイストのバンドで何枚か持ってたシングルのジャケットも不気味、音楽も奇抜なものだった。後年、なぜかメジャー志向になったと思われるアルバムを手に入れたが、変なバンドという先入観が強かったのであまり印象に残ってないよ。やっぱり初期のC級なチープ感が良かったな。

これがその不気味な1stシングルの裏ジャケット。表もほとんど変わらないからひどいとしか言いようがないね。ROCKHURRAHが大昔に書いた「売る気があるのかどうか」で書けばよかったくらい。
このバンドはノイエ・ドイッチェ・ヴェレの高名なインディーズ・レーベル、アタタックとチックツァックという二大レーベルにまたがって活躍したが、これはその伝説的1stシングル。がしかし、ジャケットがトホホだったため、中古盤屋で50円で買った思い出の一枚だ。
掘り出し物がたくさんあったあの時代、良かったなあ。
曲は聴いてわかる通りグニャグニャの不条理系。クラウス・ノミが初期DEVOの演奏で歌ったみたいな感じと言えばわかりやすいか?

結構長く書いてしまったから今回はこの辺で終わりにするが、ROCKHURRAHの「読めん遍歴」はこんなもんじゃない。恥の上塗りとも思えるがまた後日、この続きを書いてやろう。

それではまた、Auf Wiedersehen(ドイツ語でさようなら。読めん・・・)。

【地下住居の必要性を表現しているビデオ】

SNAKEPIPE WROTE:

2008年に公開された「クローバーフィールド/HAKAISHA」(原題:Cloverfield)は、次回作を予告するようなエンディングだったため、続編が気になっていた映画だった。
内容的につながりはないけれど、似た世界観を持つ「10 クローバーフィールド・レーン」(原題:10 Cloverfield Lane )が2016年に公開され、DVDになってから鑑賞してみた。

有害物質により世界が汚染されているという設定で、地下シェルターを舞台に物語が展開していく。
ほとんどのシーンが地下だけで撮影されているのにもかかわらず、惹きつけられる映画だったのには脱帽!
Wikipediaの情報によれば、制作費も前作より1000万ドルもコストダウンしているのに、興行収入は上回っているようなので大幅に儲かってるよね。(笑)
地下に核シェルターって日本では馴染みがないけれど、日本核シェルター協会のHPによるとスイスとイスラエルは核シェルター保有率100%なんだね!
ノルウエー98%、アメリカでも82%という高い保有率が掲載されているよ。
この情報を知ると「 10 クローバーフィールド・レーン」は「いかにもありそう」な状況ということになるんだろうね。
ちなみに日本は0.02%だって。
もし核シェルター持ってたとしても隠しぇるたーって感じだろうね。(なんだこれ)

ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも、地下には憧れを持っている。
もし家を建てることがあるなら、絶対に地下室を設計するはずだよ。
身を守るためのシェルターというよりは、秘密基地の感覚に近いのかも。
棚の向こうにもう一つ隠し部屋があるスパイ映画とか「サンダーバード」を観るとワクワクするからね。(笑)
恐らくそんな子供っぽい好奇心で地下室が好き!って思っているんじゃないかな。

前フリが長くなったけれど今回のSNAKEPIPE SHOWROOMは、地下室が配備されている家ではなくて「住居が地下」という物件を紹介してみよう。
最初はこちらから!

エーゲ海を臨むレバノンの絶壁に建造された「Casa Brutale」。(写真①)
番号振ってないけど、海側から見た状態の写真も載せてあるよ。
建造されているプロセスは確認してないけれど、これは崖をくりぬいているんだろうね。
地下住居というよりは「崖中住居」が正しいのかも?
この住宅をデザインしたOPA Open Platform for Architectureがアイデアを発表した時には「そんなの無理でしょ!」と言われたというのも納得。
ああ、それなのに!(笑)
不可能を可能にしちゃったってことだね。
天井にあたる崖のてっぺんにはプールと階段があるよ。(写真④)
階段を降りていくと、プールの下が住居になっている。
水面の反射して揺らぐ光が美しいね。(写真②)
海側のガラスと天井のプールからの採光で、室内はかなり明るいだろうね。
6人が居住できる3つの寝室3つのバスルームを完備。(写真③)
中2階になっているのが確認できるね。
この「崖中住宅」をお求めの際には250万ドル準備しないと!
日本円で約2億8600万円也!
これだけの絶景を眺めながら、完全なプライベート空間を持てるならお安いのかも?(笑)

続いてはこちら!
スイスの山の中にぽっかりと穴が空いている。(写真①)
地面にめりこんだパラボラアンテナみたいな感じ?
完全に地面の中の住宅だね!(笑)
夜の様子はまた印象が違って見える。(写真③)
どちらにしても秘密基地っぽさに変わりはないけど!(笑)
SeARCHCMAという2つの建築事務所がコラボしてデザインした住宅みたいで、数々の賞を受賞している。
とてもユニークだもんね!

写真⑤、⑦、⑧がパラボラアンテナの内側ってことだね。
庭のようなベランダみたいな感じかな。
家から雄大なアルプスの景色が鑑賞できるなんて、素晴らしいロケーションだよね!
バスタブもあるようなんだけど、外でお風呂は寒くないのかな?(笑)
敷地面積は225m²というので、かなり広いよね。
内装はコンクリート打ちっぱなしのモダンな雰囲気。(写真⑨)
ベッドルームには鮮やかな毛布が映えるね。(写真⑩)
どうやら個人の別荘みたいで、総工費670,000ユーロ、日本円で約8200万円!
意外とお求め安い価格かなと思ったけど、どうだろう?

これも完全に「めりこんで」るよね!(笑)
アントニオ・ガウディか、サルバドール・ダリのような曲線が印象的な建築だよね。 (写真①)
スペインのGilbartolomé Architects がデザインしているんだけど、ドラゴンの皮をイメージして屋根をつくったらしい。
亜鉛のタイルがまるで鱗のようにみえるもんね。(写真②)
ハンドクラフトのタイルとのことだけど、タイルだけでどれくらいの製作期間が必要だったんだろう。
このエピソードだけでもデザインのこだわりが分かるよね。
グラナダにある急勾配の斜面を所有していた個人からの依頼で設計されたらしいけれど、これは一般人が住む家のレベルじゃないよ。(笑)
窓からは海を眺め(写真③)、プールがあり(写真⑤) 、室内の装飾にも曲線が多様されているね。(写真④)
敷地面積240m²で3つの寝室と2つのバスルームを完備。
どうやら可動式の壁があるらしく、部屋を仕切ることができるみたいだよ!
更に洞窟の中にいる状態は一年を通して室温を約20度に保ってくれる働きもあるそうで。
アンダルシア地方のグラナダというと歴史的な遺産が残る場所というイメージだけど、斜面にこんなメタリックでピカピカ光る屋根の家があるとは驚いちゃうよね!
京都に宇宙船をイメージした建造物がある、みたいな感じだよね。(笑)

サイロはこの物件!
間違えた、最後はニューヨーク州のアディロンダック山地にある物件!
これは地下ミサイル格納庫(silo)を再利用した物件なんだよね。
その名もずばり、サイロホームだ!(笑)
ミサイル格納庫なんて聞いただけでワクワクしてきちゃうよね!
どうやら写真⑥のどこかに入り口があるみたいなんだけど、ミサイルを隠していただけあって、分かり辛い。(笑)
恐らく滑走路横にある平屋(?)が格納庫への入り口になっているみたいだよ。
この物件はMY滑走路付きってことみたいだね。
プライベートジェット持ってないと意味ないな。(笑)
そして格納庫に入ると重たそうな扉があるよ。(写真⑤)
厳重に警戒している証拠だね。
それにしてもこの扉は女性でも開けられるんだろうか?

ミサイル格納庫だから内部は円形なんだよね。
どんどん降りていくと地下10階くらいの深さまで到達できるみたい。
ミサイル入ってたわけだから深いよね。
そのフロア毎に部屋があるんだけど、ジャグジー付きのお風呂とか(写真⑦)ゴージャスなキッチンも完備されているよ。(写真②)
元が格納庫という軍事施設だったため造りの頑強さは保証付き!
マンションタイプのため複数人が入居できるみたいだね。
エレベーター無しなので地下10階に入居した場合は、かなり階段キツめだけど「ダイエット効果あり」と宣伝文句に使用するところは、さすがアメリカだね。(笑)
さて気になるお値段は230万ドル、日本円にして約2億6000万円!
核シェルター保有率82%のアメリカ人からみたら、最強の物件なのかもしれないね?
安心・安全を買うと考えたら決して高くはないのかも。

今回は「地下住居」をテーマに書いてみたよ。
紹介しなかった以外にも興味深い物件あったから、第2弾も計画してみよう。
次回もお楽しみに!

【コックニー・レベルのカヴァーをリミックス(?)してみた】
ROCKHURRAH WROTE:

ROCKHURRAHにとって2017年、最初のブログ記事になるので、今年もよろしくお願いします。
毎年のように新年には新しいシリーズ記事を始めるけど、もう増えすぎて書いてる本人にもどれがどの企画だったかわからなくなってしまうから、今年は特になしということで従来通り書き進めてゆくよ。

で、久しぶりの更新となるこのシリーズを書いてみようか。
タイトルの由来がわかりにくいので不評だが、内容は単純、カヴァー曲特集に過ぎないのだ。
企画自体はどこにでもありそうなものだが、ウチのブログの場合、ほとんどが70年代パンクと80年代ニュー・ウェイブに関する曲ばかりを選んで聴かせるという姿勢だけが今の時代には珍しいかも。
いいかげんに書いてはいても、この時代の「ある視点」部門の情報については(たぶん)抜きん出てると自負してるので、それだけでウチのサイトも殿堂入り出来るね。

さて、このシリーズ記事を最後に書いたのが2015年の夏だったな。
あの夏と言えば個人的にはエアコン内部に指を突っ込んでひどい怪我をしたのが思い出される。パックリ割れた爪もいつの間にか完治してどこを怪我したのかわからないほどになったが、ひと夏の思い出が骨折寸前の痛みだけなのが情けない。

2016年の年末から今年の正月にかけては、今度は左手の人差し指だけなぜかものすごい洗剤かぶれ(?)になってしまい、やけどの跡みたいに醜い指先。おそらく主婦湿疹みたいなもんだろうが、たかが洗剤の恐ろしさが身に沁みたよ。しかしなぜか左手指先の災難が多いなあ。
ペル・ゆび」などとつまらんダジャレしか出てこないほど不調。

またしても今回の記事とは全く関係ない話に脱線してしまったのでもうさっさと始めることにしよう。
ちなみに単にカヴァー曲を羅列してダラダラ書いておけばいいものを、例えば「あまり数多くのカヴァー曲が存在しないバンドのカヴァーを敢えて選ぶ」とか「カヴァー曲の方が原曲よりも古かった(ウソ)」とか難題に挑みすぎて自滅するパターンが多かった。だから今回もテーマは特になし、自分にとって書きやすいものだけを選ぶ方針にするよ。

マンチェスターを代表する70年代パンク・バンド、バズコックスのたぶん7枚目のシングルがこの曲「Ever Fallen in Love」だ。
ウチのブログでも何度も登場してるからまたまた書くのも面倒なんだが、バズコックスはハワード・ディヴォートというやや不気味な顔立ちと奇妙な髪型、イヤラシく個性的な声のヴォーカリストと、地味な顔立ちでカリスマ性に乏しいがパンク界屈指のメロディ・メーカーであるピート・シェリーの二人を中心にマンチェスターで結成されたパンク・バンドだった。
パンクの超名盤と名高い4曲入りシングル「Spiral Scratch」でデビューして注目されたが、ハワード・ディヴォートはシングルのみですぐに脱退。残ったメンバーがピート・シェリーを中心に築き上げたのがポップで素晴らしいメロディの作品群というわけだ。

パンク・ロックの発生後、それまでアルバムのセールス主体だった時代からシングル盤主体の時代になっていったという見方がある。
これがその当時の真実だったのかは当事者じゃないからハッキリはわからないが、気になるバンドはまずシングルで買ってみて、気に入ったらアルバムを買うというのはまあ当たり前の心理だ。特にロンドン・パンクの時代の若者はみんな貧乏、なけなしの金でシングル盤を買うというのは確かにリアルなものだったろう。アルバム出るまで待ってたらすでに流行遅れというのもあっただろうな。しかもシングル1枚出したっきり消えてしまったパンク・バンドも結構いたから、パンク=シングルというのは時代の流れだったんだろうね。
ん?また文化論っぽくなってしまったが、確かにROCKHURRAHも7インチ・シングルをイヤになるほど集めていたよ。あの中くらいの大きさがいいんだよね。

バズコックスの場合はアルバムももちろん売れたんだろうが、このシングル主体の波に乗って、素晴らしいシングル曲を連発したという印象がある。実際にどれくらいヒットしたとかそういうデータは抜きにしても、少なくとも10枚目くらいのシングルまではパンク好きなら誰でも知ってるような有名な曲ばかりだ。パンクの荒々しい一面はこのバンドにはあまりなく、とにかくポップで覚えやすく、一緒に歌いやすいメロディと単純明快な演奏が際立っていたからね。

前にも何度も書いたが、セックス・ピストルズやクラッシュ、ダムドのように見た目がカッコイイ、ファッションを真似したいという部分がバズコックスには見事に欠落していて、こういう平凡な見た目でスマッシュ・ヒットを連発していた点がすごい。まさに見た目じゃないよハートだよ、聴衆の耳も肥えてたってことだね。
ROCKHURRAHは80年代に渋谷のクアトロでライブを観たんだけど、その時も観客は観るというより聴きに来てるといった感じだったのを思い出す。もはやメンバー全員おっさんになってしまってたけどね。
ビデオのピート・シェリーもパンク・バンドのTV出演とは思えないオフィス・カジュアルみたいな服装で歯がゆいほどスター性に乏しいなあ。このストライプ・シャツが気に入ってるようで「Promises」のプロモでも同じの着てるよ。

そのバズコックスの名曲をカヴァーしたのがこちら、ファイン・ヤング・カニバルズの1986年の作品。

イギリスで1979年くらいから流行ったのがネオ・スカのムーブメントだった。
オリジナルのスカはジャマイカで発生した音楽だったが、それを取り入れてパンクやニュー・ウェイブのフィルターをかけたような音楽がこの時代に誕生した。白人もジャマイカンも仲良く同じバンドをやっていて、そのネオ・スカはレーベルの名前を取って2トーン・スカと呼ばれた。ROCKHURRAHごときが言わなくても誰でも知ってるよね。
スペシャルズ、マッドネス、セレクターの御三家を中心に、ザ・ビート、バッド・マナーズ、ボディ・スナッチャーズなどなど、とにかくブームと言っていいほど流行ったもんだ。音楽だけでなく2トーン系ファッションなるものも生まれて、細身のスーツにポークパイ・ハット、粋でオシャレなスカのファッションはスカを知らないような人にまで受け入れられた。
メンズ・ビギやムッシュ・ニコル、アーストン・ボラージュなど、当時のデザイナーズ・ブランドでも白黒の市松模様が大流行していたもんな。
ROCKHURRAHも市松模様のシャツを着てなぜか秋吉台(山口にある鍾乳洞&カルスト台地)でバヤリース飲んでるという恥ずかしい写真も残ってるよ(笑)。要はこんな地方都市でも流行ってたと言いたかっただけ。

そのネオ・スカのムーブメントの中で、最初のうちだけ2トーン・レーベルから出して、その後は別のレーベルに行ったのがザ・ビート(イングリッシュ・ビート)だった。まあレーベルが違うだけでやってる事はネオ・スカには違いないけど、ザ・ビートも名曲を数多く残してるグレイトな(ROCKHURRAHに似合わぬ言い回し)バンドだね。「Jeanette」などは個人的に今でも愛聴してるよ。

ザ・ビートの解散後、二人の白人メンバーが結成したのがファイン・ヤング・カニバルズ、この二人につり目のちょっと不気味な黒人ヴォーカリストを加えた三人編成だった。
彼らはこのつり目の男、日本だったら絶対ヤンキーだと思われるローランド・ギフトの見た目からは想像出来ないファルセット(裏声みたいな高音)のヴォーカルを武器に、スカよりももっと万人受けするポップな曲を次々とヒットチャートに送り込んで人気バンドになっていった。1989年には2曲も全米1位に輝いてるからスカ時代よりも遥かにビッグネームになっていたわけだ。

このバズコックスのカヴァーはその大ヒットよりも前の時代、1986年のもの。
パンクやニュー・ウェイブの時代は敢えて異種の音楽を自分なりにカヴァーするという試みが多かったが、これもその一種なんだろうね。
「Great Rock’n’Roll Swindle」の中でピストルズの曲をシャンソン風とかファンク/ディスコ調でカヴァーするとかそういう先駆者がすでにいるから格別に驚きもしないけど、知ってる曲と同じタイトルだとどうしても一度は聴いてみたくなるのがファン心理というもの。
原曲を超えたカヴァーというのは滅多に存在しないから不毛な試みではあるんだろうけど、やってみたくなるミュージシャンの心理もよくわかる。あとは聴いてみて聴衆が決めればいいよ。
何じゃこのいいかげんなくせに偉そうな発言は?

パンクやニュー・ウェイブの発生に直接的な影響を与えたバンドとしてあまり名前が挙がらないが、ROCKHURRAHとしてはこのバンド、スティーブ・ハーリィ&コックニー・レベルの事をとても重要視している。
この記事でもROCKHURRAHのルーツとも言える一人、スティーブ・ハーリィ愛は語られてるが、またまた同じような事を違う記事で書いてしまう。まあ趣味の範囲が非常に狭いんだろうな。
そこでも書いたようにコックニー・レベルはグラム・ロックの時代にデビューして、他のバンドがあまりやらないような路線に活路を見出した一風変わり者のロック・バンドだ。
ボブ・ディランやその時代のフォークソングのような字余りの歌をコックニー訛りの強烈な歌声に乗せて、しかし演奏はクラシカルな要素や大道芸、ジンタのようだったり、ブリティッシュ・ロックの中でも奇妙な部類に入る音楽だった。
3rdアルバムで確執のあったメンバーを一新して演奏は随分健全でポップな感じになったが、ハーリィのヴォーカルは一貫して破壊的で危うい均衡を保ったまま、王道のような曲をやってたのがすごい。彼らのライブを聴けばわかるように歌の崩し方、破綻の仕方が絶妙なんだよね。

そのコックニー・レベル最大のヒット曲がある程度の年代のイギリス人だったら誰でも知ってるこの曲、1975年の全英1位に輝いた「Make Me Smile」だ。邦題は「やさしくスマイル」などとラブソング風なタイトルになっているが、実は解雇した元メンバーを呪った曲というギャップが激しい名曲。
スティーブ・ハーリィのTV出演映像は割と残ってるが、ガム噛んでたりレコードと全然違うアレンジでファンをビックリさせたり、不敵なのかリラックスしすぎなのかよくわからんものが多くて見逃せない。
今回のは裸にファーのジャケットというよく見るヴァージョンだが、この歌声と表情はいつ見ても素晴らしい表現力だと思う。好きなバンドだから何を書いても褒め言葉ばかりになってしまうが、まあそれは誰にでもある事だから許してね。
最近も過去の栄光で老体ライブをやってるようだが、この70年代のコックニー・レベルを生で観たかったなあ。

とにかくコックニー・レベルの代名詞と言える代表曲だから、カヴァーの数もそれなりに存在している。カヴァーしてる方のバンドにどうでもいいようなのも多数だが、同時代にはスージー・クアトロ、80年代にはデュラン・デュランやウェディング・プレゼントがやったものなどは割と有名かな。そんな中で今回選んだのがこのイレイジャーの2003年作のヴァージョンだ。

80年代のエレクトロニクス・ポップやシンセポップ、テクノ・ポップと呼ばれた音楽を聴いた人だったら誰でも知ってるデペッシュ・モード、その初期メンバーで81年に早くも脱退したのがヴィンス・クラークだった。まあデビュー当時は全員かわいい系の好青年揃いだったけど、ヴィンス・クラークだけはやや不気味な見た目だったからな。え?関係ない?

その後太めの女性低音ヴォーカリスト、アリソン・モイエ(80年代的にはモエットと読んでたな)と二人でヤズーを結成して、デペッシュ・モードを凌ぐ人気を得たのだが、人気絶頂の頃は前髪だけフサフサの坊主、モヒカンの一種みたいな髪型しててますます奇怪な感じだった。ファンには申し訳ないが表情や顔が不吉に見えて仕方ないんだよね。
そのヤズーも短い期間で解散、今度は元アンダートーンズの高音ヴォーカリストだったフィアガル・シャーキーを仲間にしてアセンブリーを始めるが、これまた短い活動期間でやめてしまう。
飽きっぽいのかな?しかも低音が好きなのか高音が好きなのかよくわからん男だな。

その後やっと、ずっと活動を続けられる相方を見つけ、1985年からアンディ・ベルと共にイレイジャーとして落ち着いている。
男二人の怪しい関係を想像するグループはこの時代から数多く存在していて、ソフト・セル、D.A.F、ペットショップ・ボーイズ、アソシエイツ、ワム!、ティアーズ・フォー・フィアーズ、Jad Wioなどなど・・・。本当は二人組でないけどジャケットなどの写真では二人だけというのも含めてすぐに思い出せないものも多数いるに違いない。中には三人組というツワモノのゲイ・トリオ、ブロンスキー・ビートなんてのもいたなあ。
このイレイジャーもその系譜にある二人組で、ゲイとしては相当に長く続いてる国民的なユニットだが、それだけ支持してるピープルも多いって事だろうね。ヴィンス・クラークの頭もすっかりハゲてしまい時の移り変わりを感じる。

さて、割と絶え間なく作品を出し続けていたイレイジャーのカヴァー曲ばかりを集めたアルバムにこの曲も収録されている。70〜80年代に限定と書いておきながら2003年なんだが、まあ80年代っぽいままずっとやってるからこれでもいいよね。
これまでどうでもいいアレンジのおざなりなカヴァーが多い「Make Me Smile」だったが、これは中でもちゃんと丁寧にカヴァーした感じがしてプロモも陽気でいいね。あぐらで空中散歩、ROCKHURRAHもこんな能力が欲しいよ。

今回はひとつのバンドについて結構長く書いてしまったので少ないけどこれだけで終わる事にしよう。
簡単にひとことコメントとかでやってゆけばいいんだろうが、その辺が不器用というかサービス精神が旺盛というか、常に「はじめて当ブログを読む人に」「音楽があまり詳しくなくても読めるように」という親切な内容を心がけてしまう。優しいんだろうか(←自分で言うか)。

ではまた、アンニョンヒカセヨ(韓国語でさようなら)。

20170108 top
【会場入り口を撮影。赤と青の色彩がキレイだね!】

SNAKEPIPE WROTE:

ついに2017年がスタート!
今年もよろしくお願い申し上げます。

今年最初の「行ぐぜ!exhibition」はBankArt 1929主催の柳幸典「ワンダリング・ポジション」!
なんとこの展覧会を推薦してくれたのは、昨年本格ミステリ大賞を受賞された鳥飼否宇先生なんだよね!
当初この展覧会は2016年12月25日までの開催だったけれど、会期延長により1月7日まで鑑賞できることまで教えて頂いたのである。
これは早速行かなくては!(笑)
情報を得た翌日、1月2日に横浜へと向かったROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
引きこもりが好きな2人には珍しく、素早い行動だね!
港が近い場所なので防寒対策をしたけれど、この日は驚くほどのポカポカ陽気。
マフラーや手袋が邪魔になるような気温の高さだった。
馬車道駅を降りて会場のあるBankArt Studio NYKに向かう。
ガランとした通りを地図を頼りに歩く。
SNAKEPIPEの方向音痴が少し感染してしまったROCKHURRAHと2人だから心もとない。(笑)
それでもなんとか会場に辿り着くことができた。
看板が出ているので間違っていないはずだけど、さすがに日本郵船株式会社の元倉庫だけあって殺風景な建物なんだよね。
これがなんとも好みにドンピシャ!(笑)
こんな場所で展覧会なんて入る前から期待が高まるね。

ここで少し、柳幸典について書いてみよう。(柳幸典HPより)

  • 1959 福岡県生まれ
  • 1985 武蔵野美術大学大学院造形研究科卒業(東京)
  • 1990 イエール大学大学院美術学部彫刻科(コネチカット州、ニューヘイブン、アメリカ)
  • 1993 イエール大学フェローシップ、美術学部優秀賞アジアン・カルチュラル・カウンシル、日米芸術交流プログラム第45回ベニスビエンナーレ、アペルト部門受賞
  • 1995 第6回五島記念文化財団美術新人賞
  • 2005- 広島市立大学芸術学部准教授

HPに載っている企画展への参加情報を見ると横浜美術館東京都現代美術館森美術館の名前があるんだよね。
どこかで柳幸典の作品を目にしたことがあるかもしれないけれど、アーティスト・柳幸典の名前を聞くのは今回が初めてだよ!
そんなことで現代アート好きを公言するなって?(笑)
いやいや、知っていることと体感することは別なので、これから知っていけば良いと思うし!

いよいよ会場に入る。
1月2日なので、さすがに客足はそれほど多くない。
それでも女性1人で来ている人を数人見かけて驚いてしまう。
混雑なくゆったり鑑賞できる空間と時間があるのは非常に好み!
慌てて来て良かったね!(笑)
一番最初に観たのは広い会場いっぱいに置かれた光る作品だった。
「Project Article9」というタイトルで、日本国憲法第9条を文節にして電光掲示していたのである。
意味や解釈はさておき、展示物として観て美しかった。
以前から自己流の現代アート鑑賞法について書いているSNAKEPIPEだけど、改めて言わせて頂くならば「好き!」とか「すごい!」とか「欲しい!」のような自分の好みの感覚で鑑賞すれば良いと思っているからね。
「うんちく」や「評論」は要らないと思う。
もちろん知ればより深い理解はできるだろうけど、直感的な好き嫌いで良いかな!
で、一発目の作品は「好き!」だね。(笑)
別の部屋には設計図(?)のような作品と、その設計図から制作された立体作品についての展示がされていたよ。

えっ?これで展示は終わり?
慌てて受付に駆け寄る。
「2階と3階にも展示があります。個人使用なら撮影もオッケーです」
上にも会場が続いていたんだね。
チケットと共にに手渡された会場の図面見れば分かるのに、うっかりしてたわい。(笑)
最近は撮影オッケーの展覧会もあるので嬉しいよね。
ピンぼけしないように撮らないと。(笑)

2階に向かうと、そこには国旗がたくさん展示されていた。
砂でできた国旗のようで、少しずつ崩れている。
チベットの砂曼荼羅みたいだなあ。
それにしてもチューブでつながっているのは何故?
「アリの巣みたいだよね」
と感想をもらしたROCKHURRAHが正解だったようで。
子供の頃に透明な板でアリを飼育するセットがあったみたいで、それに似てるんだって。
この国旗の作品は「Ant Farm Project」というシリーズだという。
本当にアリが中にいる(いた?)ってことなんだよね。
そのアリが移動することで国旗が崩れていく、現在進行系のアートということなのかな。
右のアメリカとロシアには政治的な意味を感じてしまうけれど、たくさんの国旗が並列している作品にはニセ国旗も数多く混ざっているようで面白かったな。(笑)
アリとは一体何の象徴なんだろうね?

同じフロアの展示では「Pacific Project」が楽しかった。
右の画像3分割されているんだけど、一番左が巨大プラモデルの制作前段階である枠、右上が設計図、右下が完成前の戦艦なんだよね。
恐らく枠にあるパーツを戦艦に取り付けることで完成するのでは?
ミニチュアの可愛らしさについても以前何かで書いたことがあると思うけれど、通常の大きさとは別の寸法になると違った印象になるのは面白いよね。
パーツの枠は高さ約3m程、戦艦が2.5mくらいかな。
巨大プラモデルには、さすがに男の子だったROCKHURRAHが大反応!
実際プラモデル作りをしていただけあって、じっくり鑑賞していたね。(笑)

「Fieldwork on Alcatraz」はアメリカにあるアルカトラズ島で制作した作品が展示されているブースだった。
アルカトラズといえば、即座に「アルカトラズからの脱出」(原題:Escape From Alcatraz 1979年)を思い出すよね!
実話が元になっている有名な脱獄映画は以前観ているよ。
「脱獄不可能」と言われていた元連邦刑務所で制作された3枚の赤い絵が、今回の展覧会のタイトルである「Wandering Position」なんだね。
直訳すると「放浪する立場」、意訳すると「揺らぐ存在意義」みたいな感じ?(笑)
アルカトラズとタイトルの相関については、人によって考え方が色々だろうね。

ついに最終フロアである3階に向かう。
「Icarus Cell」という展示は「こちらからお入り下さい」と書かれたトンネル入口から入場する。
外壁は右の画像にあるように、黒い壁が並んだ建造物なんだよね。
こわごわ中に入ってみる。
中は漆黒の闇の世界。
最初に目に入った明かりは太陽と思われる燃えるようなオレンジ色の球体だった。
タイトルにあるイカロス(イカルス)とはイカを喪失したわけではなく、イカが留守にしているわけでもない。(ぷっ)
太陽に近づき過ぎて、蝋でできた翼が溶けたため墜落死する、ギリシャ神話に登場する人物だという。
なるほど、それで太陽がここに出てくるわけね!(笑)
明るかったのは太陽が見えるところまでで、また道を進んで行くと暗闇の世界が待っている。
鏡を使った迷路みたいな感じなんだけど、あれ?
「自分の姿が写ってないっ!」
恐怖の声を上げるSNAKEPIPE。
「鏡の角度で見えないだけだよ」
冷静なROCKHURRAHの声で初めて気付く。
なあんだ、そうだったのか!(笑)
種明かしされたら納得なんだけど、暗い鏡の世界は異次元に迷い込んだようで、本来のトンネルの長さよりも長いように錯覚する。
まるで江戸川乱歩の世界だよ。
鏡の中に吸い込まれそうな感じがして、一人で歩いてたらもっと怖かっただろうな。
あまり読めなかったけど、何やら鏡に文章も書いてあったんだよね。
アトラクション型のアート作品、すごく楽しかった!
こういうタイプだけは、写真で観ても分からない作品だからね。

異空間から現実に戻ってきたはずだけれど、頭はまだぼーっとしていたようだ。
次はどっち?
何やら広い空間が見える。
柱と空間の色合いがとてもステキで、写真を撮っていた。
撮影しながら部屋に入ったSNAKEPIPEは、思わず声を上げる。

「Project God-zilla」と題された作品。
これはもう何も言葉が出ないよね。
広い空間に瓦礫の山が積まれている。
中にはギョロっとした不気味な目玉があちらこちらを眺めるように動いている。
タイトルにゴジラとあるので、この目玉はゴジラのもの?
ただし目には時々映像が映り込んでいる。
昭和の映像がいくつか確認できたんだけど、これも意味や解釈は無しにしておこうか。
全体が暗い中で、目玉だけが明るいので露出が難しかったよ。(笑)
ただ、ただ圧倒的で「すごい!」とその迫力に飲み込まれてしまったよ!

3階の2つの作品を観る(体験する)だけでも来て良かった展覧会だと思う。
2017年第1回目の鑑賞から非常に興味深かった!
これは幸先良いね。(笑)
情報教えて下さった鳥飼先生、本当にありがとうございました!