Monthly Archives: 12月 2017

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【向こうの部屋に誰かいる!いかにもありそうな恐怖へのいざない】

SNAKEPIPE WROTE:

敬愛する映画監督デヴィッド・リンチの作品の中でよく登場するのが、ドアを開けると漆黒の闇が広がっているシーン。
自分の家の中なのに、まるで異空間のように感じてしまう恐怖を表しているのである。
通称「リンチ・ブラック」と呼ばれていると聞いたことがあるよ。
ここまでの闇ではなくても、実際に自宅で似た経験をすることってあるんだよね。
日が落ちているのに、電気を点けないで部屋に入った瞬間。
もしかしたら誰かが潜んでいるかもしれない、と一瞬想像してしまうことがある。
これってSNAKEPIPEだけかなあ?(笑)

そんな日常的に感じる恐怖を描いているアーティストを発見した。
上の画像も、上述した話に近いシチュエーションだよね。
向こうの部屋に確認できる人影。
家族なのか、もしくは見知らぬ人物?
小さく「ヒッ」と声を上げてしまいそうな、ゾクッとする心理を上手く表現していると思う。

これはSam Wolfe Connellyというイラストレーター。
サム・ウルフ・コネリーでいいのかな。
1988年北バージニア州生まれの29歳。
2011年にジョージア州サバンナ芸術大学デザイン学部を卒業。
以来、イラストレーターとして活躍し、個展も開催しているという。
現在の活動拠点はニューヨークだって。
左はコナミのホラーゲーム「サイレントヒル」のポスターとのこと。
しっかりカタカナで書いてあるから分かるよね。(笑)
映画のポスターなども手がけているので、プロのイラストレーターとして成功しているんじゃないかな。
本人のインタビューによれば「家賃が払えるように仕事するだけが望み」とのこと。
恐らくはプロのイラストレーターよりアーティストになりたいように思うけど?

サム・ウルフ・コネリーは子供の頃に感じた恐怖を絵の題材に選んでいるらしい。
それがきっと一番上の画像のような隣の部屋だったり、右の画像のような窓から垂れ下がる髪の毛なんだろうね。
これらは子供じゃなくても怖いと思うけど。(笑)
右の画像では、窓枠に点滴のパックのようなものが吊り下がっているので、恐らく窓を頭にした状態で寝ている女性がいるんだろうね。
種明かしをされたら「なあんだ」と思うかもしれないけど、一瞬ギョッとする光景には間違いない。
剥がれかかった壁も意味深に思えるし、手入れされていないような雑草が、まるで髪の毛の仲間のように見えてくるのも効果的。
これがカラーの作品だったら草の緑と髪の色の違いが分かるんだろうけど、モノクローム(ちょっとセピア?)だからこそだね。

サム・ウルフ・コネリーの恐怖イメージは続く。
月明かりの中、湖に浮かぶ男性の半裸体。
これは水浴びをしているところなのか。
それとも溺死体なのか。
SNAKEPIPEには溺死体に見えてしまうよ。
だって泳ぐなら、ジーンズは脱ぐと思うし?
まるで映画の中のワンシーン。
死体かもしれない人物がいる絵に美しさを感じてしまう。
もしかしたら殺人かもしれないのに、静謐で凛とした空気まで読み取ろうとする。
2つ以上の相反する感想を持つことができる作品は大好きなんだよね!

サム・ウルフ・コネリーの作品を調べた中で、最も恐ろしいと思ったのは右の画像。
「Above My Floorboards」と題された2013年の作品なんだよね。
「これ、こわい」とROCKHURRAHに見せると、昔の心霊写真に似たものがあったような気がすると言う。
確かに100年以上前の怪奇映画の雰囲気あるよね。
右の作品は、シーツを頭から被ったように見える左の人物(?)もさることながら、階段の上に浮かんでいるように見える人の影が恐怖を倍増させてるよね。
この作品は本当に心霊写真に見えるよ。
でもこれは実は写真じゃなくて絵なんだよね。
サム・ウルフ・コネリーはカーボングラファイト鉛筆やチョークを使用して作品を制作しているという。
普通の鉛筆より硬くて黒鉛粒子が細かいけれど、紙に付着した後はあまり粒子が動かないため、紙を汚さないのが特徴とのこと。
右の作品にはモノクロ写真によくある「ほこり」まで描かれていて、「やるなあ」と思ってしまった。
SNAKEPIPEは昔、自分で写真を印画紙に焼き付けていたので、この「ほこり」みたいな糸くず状の跡には苦労していたことを思い出したよ。
細い筆(面相筆)使って、点描の要領で修復していくんだよね。
そんなモノクロ印画紙の特徴まで描きこむなんて驚いちゃうよね!

サム・ウルフ・コネリーは油絵も手がけている。
左は「Whiteout」という2014年の作品ね。
車のライトが照らし出した一瞬の光景を描いているように見える。
「今の何だった?」と運転手が走り去った後でギョッとする。
そしてきっと見間違いだった、と自分を納得させてしまうに違いない。
恐怖や面倒には巻き込まれないほうが無難だからね。
この女性がどうして裸足で、薄手のワンピースを着て外出しているのかは不明。
勝手に想像してしまうと、精神病院に入院中の女性が病室から抜け出したシーン。
どこに行くあてもないため、さまよい歩いているように見えてしまうよ。
人によって様々なストーリーが展開しそうだね。

サム・ウルフ・コネリーの不穏な空気を孕んだ、不吉で恐怖を感じる絵はとても興味深い。
まるでスナップショットを写実的に描いたように見えるけれど、選び方が上手なのかもしれない。
これからどんな作品が完成していくのか楽しみである。

インタビューの中でサム・ウルフ・コネリーが座右の銘にしている格言について語っている。
Wolves don’t lose sleep over the opinions of sheep.
直訳では「オオカミは羊の意見の上に睡眠を失うことはない」だけど、意訳としては「狼は羊に振り回されることはない」、つまりは「人目を気にせず己の道を行く」ということになるのかな。
サム・ウルフ・コネリーのスペルは違うけれど、名前にウルフが入ってるから一層本人にとって意味のある言葉なのかもしれないね?
このまま独自の表現を追求してもらいたいアーティストだね!


【「ツイン・ピークス The Return」に出演の俳優陣とリンチの記念写真】

SNAKEPIPE WROTE:

2017年はSNAKEPIPEにとってワクワクするイベント続きの年になった。
1982年公開の映画「ブレードランナー」の35年後を描いた「ブレードランナー2049」が今年の10月に公開され、アレハンドロ・ホドロフスキーの自伝小説を元に映画化された「エンドレス・ポエトリー」は11月に鑑賞済。
そして3つ目のイベント、「ツイン・ピークス The Return」も全て鑑賞し終わってしまったのである。

「ツイン・ピークス The Return」とは1991年に終了したテレビドラマの後、1992年に公開された映画「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間」から25年後の世界を描いた全18章のテレビドラマである。
殺害された女子高生ローラ・パーマーに瓜二つの女性が、通称レッドルームと呼ばれる赤い部屋で「25年後にお会いしましょう」とクーパー捜査官に言うシーンがある。
それで実際に25年経った2017年に続編の企画が持ち上がったようで。
まさか、あのセリフから続編の制作が実行されるとは思ってもみなかったよ!
1991年のシリーズは章によって監督が変わる持ち回り制だったけれど、「ツイン・ピークス The Return」は全編リンチが監督だという。
リンチ・ファンのSNAKEPIPEにとっては、んもぉ〜願ったり叶ったりの嬉しいお知らせ!(笑)
8月よりWOWOWで放映が開始され、最終話が12月で終了。
ROCKHURRAH RECORDSは字幕版で鑑賞していたので、二ヶ国語版で鑑賞していた方より少し遅いんだよね。
毎週楽しみに展開を追っていたので、終了してしまった今となっては少し体がしぼんでしまったような感じ。
気合入れて息を溜め込んでいたのが、すっかり吐き出されたような感覚かな。

25年前のテレビドラマ「ツイン・ピークス」の最後の章で、クーパー捜査官は既に2人存在していたんだよね。
レッドルームにいるクーパーと、現実世界にいるクーパー。
そして現実のクーパーは、なんとキラー・ボブに乗っ取られた「悪いクーパー」になっていた。
洗面台の鏡にヒビが入る程、強く額を打ち付けて血を流しながら鏡を見るクーパー。
映る姿はボブだったからね。
テレビドラマはそこで終わってしまい「クーパー、一体どうなるんだろう」と不安な気持ちでいっぱいになってしまった。
その後の世界が「ツイン・ピークス The Return」で描かれていたのである。
なんと!クーパーは更に分身を増やして3人になってたんだよね。
それは「悪いクーパー」「バカなクーパー」「普通のクーパー」とでもいおうか。
まるで「欽ドン!良い子悪い子普通の子」の「イモ欽トリオ」みたい。(古い!)
ミスターCとして、肩にかかる長さの髪にレザージャケットを着ているのが、ボブに乗っ取られた状態のクーパー。(画像の一番左)
ダギー・ジョーンズという名前で、また別の世界で生きていた保険会社に勤める男が、途中で「バカなクーパー」に様変わりする。(画像の真ん中)
このクーパーがずっとバカなままで、見ている側がヤキモキしてしまうんだよね。
それにしても3人を演じ分けたカイル・マクラクラン、大変だっただろうね。(笑)
「バカなクーパー」のような役は初めてじゃないかな?

「ツイン・ピークス The Return」の感想をまとめたいと思って書き始めたけれど、あまりにエピソードが多過ぎているし、それぞれ謎が残ったまま展開していないシーンがてんこ盛り!
リンチらしいと言えばそうなんだけど、文章にしようとすると困ってしまうね。
それぞれのエピソードについては「ネタバレ」というタイトルを付けて詳細を書いている方がいらっしゃるようなので、SNAKEPIPEは気になったシーンを書いていこうかな。
本当は1回のブログでは全然足りないんだけどね。(笑)

リンチが「もう映画を撮らない」と宣言した理由が「映画の商業主義化」だというのは、ホドロフスキーも同感のようで、アートな映画は一切評価されないのが現代みたいなんだよね。
良いとか悪いとかではないけれど、大抵のことはCG(コンピュータグラフィック)使って、あり得ないような状況をいとも簡単に映像化してしまう映画が多いのが最近の傾向かもしれない。
リンチは「ツイン・ピークス The Return」で、その2つにあえてアナログな手法で対抗しようとしたんじゃないかな。
リンチが得意にしているフィルムの逆回し、少しコマをずらしてわざとギクシャクした動きを見せたりする、まるで1920年代のSF映画みたいな方法ね。
それはまるで学生が一生懸命知恵を絞って実験映画作りました、みたいな感じ。
そう、結局は「イレイザーヘッド」なんだよね!(笑)
70歳をとうに過ぎたリンチが、原点である「イレイザーヘッド」精神を持ち続け、ハリウッドに感化されずに映像作品を制作しているところが素晴らしい!
今だったらCGだろう、というのを「あえて」稚拙に見せるところがポイントなんだよね。
もしかしたらその「ズレ」やバレバレの「逆回し」もCGでできるのかもしれないけど、「ギクシャク」させないと思うよ。(笑) 

レッドルームの「The Arm」の存在も「いかにもリンチ」だったね。
25年前に印象的なダンスを披露した小人の代わりみたいだけど、このオブジェクトはリンチが作ったに違いないよ。
「イレイザーヘッド」の赤ん坊も似た感じだし、リンチの絵画作品にも近いし。
レッドルームの特徴的な幾何学模様の床から、にょっきり生えている「The Arm」の存在自体がシュールだからね。
「ツイン・ピークス The Return」でのレッドルームの役割が謎だったな。
まるでクーパー捜査官を助けるための舞台みたいに見えたからね。 

リンチらしい映像ということで付け加えると、「ボブの誕生秘話」だった第8章。
リンチ・ファンのSNAKEPIPEにとっては至福の時だったけれど、テレビドラマの映像ではないよ。(笑)
こんな実験映像を観て喜ぶのは、ほんの一握りだろうなと想像する。
リンチはカラー作品ももちろん素敵だけど、モノクロームの映像が素晴らしいよね。
最近はリトグラフ版画を手がけているリンチなので、やっぱりモノクロームに魅力を感じているのかもしれないね。
また「あえて」モノクロームの映像で、リンチの作品観たいなあ!
1945年に始まったボブの誕生物語は、この1回だけで終わってしまい、あの変な虫のような蛙みたいな物体を飲み込んでしまった少女の運命についての言及はなし!
謎は謎のままで良い、はリンチの言葉だからね。(笑)

その関連ということになるのか、ローラのお母さんのエピソードも尻切れトンボだったんだよね。
25年前に夫と娘を亡くし、あの家で一人暮らしをしているローラの母セーラ。
相変わらずのヘビースモーカーで、更にアルコールも相当飲んでいるみたい。
何かが映っていれば良いと思っているのか、意味のないテレビばかり観ているね。
そんなセーラがショットバーに行った時の怖いシーン。
これも説明なく、ここで終わってるんだよね。
やっぱりあの虫みたいな蛙飲んだの、セーラだったのかなあ。

これもアンチ・ハリウッドかなと思ったのは、ワン・シーンの長さ。
最近の映画だったらカット数が多くて、Aの顔、Bの顔のアップ、手の動き、なんて感じでカメラの動きが速いよね。
それを「あえて」間を取る、セリフがなくてもカメラが回っているような無駄な時間の多さに感心してしまった。
元々「ツイン・ピークス」の面白さは、無数に張り巡らされた伏線にあったので、まるで無駄のように思えるシーンやセリフの1つ1つにまで気を配り神経を集中させることだったので、「The Return」も同じような鑑賞法が必要なんだろうね。
リンチの部屋にいる女性がFBI同士の話があるから、部屋を出てバーで待っててと促されたシーンなどは、リンチのギャグなんだろうなあ。
切羽詰まった状況と、のんびり化粧してる女性の対比みたいな感じの。
それにしてもリンチは「ツイン・ピークス」の時にはダブルRダイナーのウエイトレスであるシェリーとキスしてたり、今回も美女をはべらせ、更にはモニカ・ベルッチとの共演も果たしている。
この助平根性がリンチらしさの秘訣なんだろうね。(笑)
リンチの俳優としての出番も多い「The Return」はリンチ・ファンには嬉しい限りだったね! 

どんなにキレイで可愛かった女性でも、25年経つと変わってしまうのか…。
それにしても目の当たりにするとショック大きいんだよね。
ダブルRダイナーのシェリーとノーマは、別人に見えるほどではなかったように思う。
ローラも少しふくよかになってるけど、そこまでの変化ではなかった。
えっ、うそ?と目を疑ってしまったのはオードリー!
オリジナルのドラマは90年代だったのに、まるで50年代の女優のような雰囲気を持ち、コケティッシュで少し生意気な美人だったオードリー。
きっとリンチもお気に入りだったに違いない。
確かリンチとの噂もあったように記憶しているよ。(笑)
ところが今はかなり残念な結果に。
25年前の「ツイン・ピークス」では、爆発した銀行にいたところで終わっていたっけ。
突然出て来たかと思うと話していることは支離滅裂で意味不明。
本当にあの小男が旦那なのかな?
最後にオードリーが出てきた時は鏡を見ながら泣き叫んでいるシーン。
一体どうしちゃったんだろうね?
それなのに、息子がいる設定なんだよね。
そして息子も極悪非道な悪いヤツ。
この点についての説明はドラマの中では全くされていないので、想像するしかないよね。 

「インランド・エンパイア」でちょい役だった裕木奈江が、大役もらっていたのには驚いた。
「ツイン・ピークス The Return」では印象に残る存在だったと思うよ。
とは言っても、、、誰だか分からない状態だったけどね?
顔は見えない、セリフといえるようなセリフはない。
「Naido」という名前で、後半にも登場してくる重要な役割なんだよね。
リンチ作品に出演した日本人は裕木奈江だけだと思うし、2作品に選ばれるなんてすごい! 
調べてみたら現在47歳だって。
その年でフルヌードとは、裕木奈江頑張ったね!(笑) 

25年前にも出演していた俳優の懐かしい顔が見られたのも嬉しかったね。
ツイン・ピークス保安官事務所のホーク、アンディ、ルーシーは相変わらず勤務していて、ローラの同級生だったボビーが保安官事務所に勤めていたのは意外だった。
精神科医のジャコビーは自らの意志や主義を訴えるための海賊放送(?)をしていて、その訴えに共感する片目のネイディーンは、外見が25年前と変化がなかったよ。
ネイディーンは音がしないカーテンの特許取得したのかもしれないね?(笑)
ジェームズは25年前に歌った曲「Just You」を披露し、エドは念願だったノーマとの再婚が果たせそうで良かった。
残念だったのは、ピート役だったジャック・ナンスと「丸太おばさん」役だったキャサリン・コウルソンが既に亡くなっていること。
「丸太おばさん」は「The Return」が遺作になったのかな。
2人共リンチとはゆかりのある人物だったし、「ツイン・ピークス」でも存在感がある俳優だったからね。
今調べて初めてピートと「丸太おばさん」が実生活で夫婦だったと知り驚いた! 

「ツイン・ピークス」に出演はしていなかったけれど、リンチ組と言って良いであろう女優が「The Return」には登場していたのも注目だったね。
ナオミ・ワッツは「マルホランド・ドライブ」で主役を演じ、その後から知名度がアップした女優。
「インランド・エンパイア」ではラビットの声を担当してたよね。
「The Return」ではダギー・ジョーンズの妻という役どころで、出演回数が多かったね。
気が強くてせっかちな妻を上手に演じていたよ。

ーラ・ダーンは「ブルーベルベット」で、恐らく「変な口の形」が気に入られ、キャスティングされたのではないかとSNAKEPIPEは予想しているけれど、その後も「インランド・エンパイア」では主役を勤めている女優ね。
リンチとは長い付き合いのようだけど、まさか「The Return」でダイアンとして登場するとは思わなかった!
「ツイン・ピークス」でクーパーが「ダイアン」とレコーダーに呼びかけていた、あのダイアンである。
本当にダイアンが存在しているのかどうかが不明だったのに、「The Return」で実在の人物として描かれることになるとはびっくり!
ローラ・ダーンも裕木奈江と同じようにヌードを披露してたけど、こちらは50歳!
熟女のヌード、多かったなあ。 

「ロスト・ハイウェイ」「マルホランド・ドライブ」「インランド・エンパイア」の3作品、SNAKEPIPEが「迷宮系3部作」と名付けた作品に共通するもう1つの世界という概念が「ツイン・ピークス The Return」にも継承されているので、理解できないような事がいっぱいなんだよね。
舞台が1つだけじゃないし、登場人物もドッペルゲンガー状態。
リンチが瞑想の中で思いついたか、夢で見たストーリーなのかもしれない。
以前「マルホランド・ドライブ」の感想をまとめた時に書いた文章。

自分の夢でも整理して説明できないんだから、他人の夢を見させられたら困惑するに違いない。
理不尽で整合性がないのは当たり前!

もしかしたら「ツイン・ピークス The Return」にもあてはまるのかもしれないなあ。

最終話は一体どんな展開になるのだろうとドキドキしていたけれど、なんとまあ!
こんな終わり方で良いの???
あっけにとられてしまったSNAKEPIPE。
この終わり方では次を期待してしまうんだよね。(笑)

まずは「The Return」を鑑賞し直してみよう。
前述したようにちょっとした会話や意味がないと思われた伏線に気付くかもしれないしね?
あれはどんな意味だろうと思い巡らせるのが「ツイン・ピークス」の醍醐味。
もし謎が解けなくても全く問題ない。
リンチが監督した映像を鑑賞できるだけで、SNAKEPIPEは幸せだから!(笑)


【SNAKEPIPEが試着したところ。さすがにサイズぴったり!】

SNAKEPIPE WROTE:

オリジナルの洋服や雑貨を制作し、それを発表する「逸品制作日誌」を最後に書いたのが、なんと2013年7月のこと!
実に4年も前のことと気付いて愕然とする。
その間何も制作していなかったのかというと、そんなことはない。
大抵の場合、制作というよりはリフォーム作業をしていたようで…。
このブログには「劇的ビフォ→アフター」というリフォームについて特集するカテゴリーがあるけれど、そこで書くまでもない程度の作業しかしていなかったみたい。
今までも何度か書いているけれど、大好きだったバンド、ROBINが解散してしまってからというもの、ライブに行く機会は皆無になり、それと同時に制作にも熱が入らなくなってしまった。
あの頃はライブに行くため、という目的が制作意欲を掻き立てていたんだよね。

そんなSNAKEPIPEが久しぶりに作ってみたいと思ったのは、ROCKHURRAHが着ているレザー・シャツが羨ましかったから!
それはウエスタン調のレザー・シャツで、とてもカッコ良いんだよね。
もちろんROCKHURRAHにとても似合っているから余計なんだけど。(笑)
レディスには、そんなレザー・シャツってなかなかないと思う。
よおし、それならば作ってしまえ!
と意気込んで柔らかい革を手に入れたのが、2015年の年末近く。
ROCKHURRAHに付き合ってもらい、一緒に選んでもらった。
そしてシャツの裁断をしたのが、2016年の正月。
そう、去年の1月なんだよね!

洋服の場合はいつもそうなんだけど、この裁断という作業が一番苦労する。
型紙置いて、印付けてカットするだけなんだけどね。(笑)
素材がレザーだからなのか、この裁断まで済んでしまえば、ほとんど完成したと言っても良いくらい。
もちろん実際はそうじゃないんだけど、それくらい裁断の作業は大変なんだよね。
腰が痛くなりながらも、なんとか裁断し終わり、あとは縫うだけ。
左は裁断してパーツになった革の様子。
最初は順調だったはずなのに。
ああ、それなのに。(笑)
なんでこんなに時間がかかっちゃったんだろうね?

原因の一つは、 シャツの作り方そのままを参考にしてしまったから。
レザーと布では厚みが違うのに、同じように作ろうとして苦労してしまった。
例えば襟とかね。
右は非常に時間をかけて作った襟部分の画像。
レザーで裏表を作っているため、少し不格好なんだよね。
もう一つは裏地を付けてしまったこと。
ROCKHURRAHのレザー・シャツには裏地が付いていなくて、シャツの中に着る素材によっては、滑りが悪くて着づらいことがあるとのこと。
この話を参考に、裏地を作ろうと計画したのが更に苦労の元になってしまった。
シャツを作ったこともないのにも関わらず無謀だったのかもしれない。

そしてSNAKEPIPEが胸ポケットの素材にこだわってしまったのも原因かな。
同じレザーではなく、ハラコにしてはどうだろうと想像してしまったのである。
そしてその考えが素晴らしいと思い、また素材を調達することになってしまった。
ここでまたタイムロスだ。(笑) 
左はハラコのポケットを付けた身頃を撮影した画像。
ここまでで何ヶ月かかったんだろう?

去年の冬には間に合わず、結局今年中持ち越しそうになってしまった。
いや、今年の冬はこのレザー・シャツジャケットを着たい!
そう決心して再び制作を始める。
襟、袖、身頃と完成させたら、あとはそれら全てを合体させるだけ!
右は合体させて、残るは袖のカフス部分を作るだけとなった画像。
裏地が少し見えているのがおわかり頂けるだろうか。
これは古着屋で手に入れた70’sのブラウスを使用している。
ちょっとサイケっぽい柄が気に入って、何かで使おうと買っておいたものだ。
「開くとすごいんです」
って感じにしたかったんだよね。(笑)
この画像からは見えないけれど、内ポケットも付けて好みの状態にしてある。
レディスの洋服って、ポケット少ないのが多いんだよね。

カフスを作り、シャツの裾部分を縫って完成!
これでやっと今年デビューすることができたよ。
計画からということになると、約2年をかけて完成にこぎつけた逸品。
今年中に仕上げることができて、本当に良かった。(笑)

次回の逸品制作日誌はいつ書けるだろう?
まさかまた4年後?
オリンピックみたいだね。(笑)