大人社会科見学—伊豆高原—

                   

【伊豆はもう桜が咲いてたよ!】

SNAKEPIPE WROTE:

3月4日はSNAKEPIPEの誕生日である。
今から2年前のSNAKEPIPEの誕生日プレゼントとして、ROCKHURRAHが選んでくれたのが富士山が見える露天風呂付き客室の温泉旅行だった。
富士山を目の前に、24時間入浴できる温泉って贅沢!
素晴らしいプレゼントをありがとう、とROCKHURRAHにお礼を言ったSNAKEPIPEである。

そして2013年。
SNAKEPIPEの誕生日がやってくる約1ヶ月前のこと。
「今回もまた温泉旅行どうかな?」
とROCKHURRAHがプレゼントの提案をしてくれた。
是非お願いします、と即答!
さて、今年はどこに行こうか?
いくつか候補地を挙げ、最終的に伊豆に決まった。
伊豆と一口に言っても、「イトウに行くならハトヤ」でお馴染みの伊東に加えて熱海、東伊豆、西伊豆、南伊豆、下田と有名所がたくさんあるんだよね。
SNAKEPIPEは一度家族旅行で伊豆長岡を訪れたことがあり、ROCKHURRAHは社員旅行で熱川に行ったことがあると言う。
二人共ほとんど知らない土地なので、どこに行っても楽しいはず!
そこで選んだのが伊豆高原だった。
面白そうな観光スポットもあるみたい。
早速温泉旅館の予約を入れ、ワクワクしながら出発当日を待ったのである。

ついに当日。
おやつを入れたリュックを背負い、東京駅から踊り子号に乗り込む。
前回の旅行と言えば昨年9月の九州旅行だったので、その時の新幹線乗車時間に比べると、踊り子号の2時間は短く感じる。
それにしても、さすがに観光地行きの電車だよね!
踊り子号は満員で、途中下車した人がいても、次の駅から入れ替わりの人が乗り込んで来るのだ。
伊豆は人気があるんだねえ、と感心しているうちに伊豆高原駅に到着。
あんなに観光客がいっぱいだったのに、伊豆高原で降りたのはほんの少人数。
人混みを苦手と感じるROCKHURRAHとSNAKEPIPEはホッとしたのである。

まだ旅館にチェックインするには早い時間なので、昼食を取る場所を探しながら、最初の観光スポットへ向かうことにする。
伊豆高原駅から歩いて約20分程の場所にあるスポットとの情報を得ていたので、歩いているうちにどこか食べる場所があるだろうと歩き始め…おや?
先程の踊り子号から降りる観光客が少なかった理由が解るような道のり。
駅から歩いて数分で、歩いている人がいなくなった。
この日の天気のせいもあるけれど、建物全体がくすんだ色合いで、寂れた雰囲気が一目で解る。
ポツンポツンと点在している店舗のほとんどは不動産関係。
伊豆は別荘地としても有名なんだね。
別荘に遊びにくる季節でもないため、余計に人が少ないんだろうな。
やっと一軒の定食屋を見つけ、お昼にありつけることになった。
先客はバイク乗りの男二人組のみ。
あんな辺鄙な定食屋にいる4人の客のうち、革パン野郎が3人いるとは!
あっ、SNAKEPIPEは女性なので野郎じゃないけど。(笑)

いよいよお目当ての「野坂オートマタ美術館」へ。
ここは機械仕掛の人形を展示している美術館で、ROCKHURRAHが行きたい場所として挙げていたのである。
もしかしたらROCKHURRAHの愛読書である「黒死館殺人事件」の中に、オートマタが登場することに由来しているのかもしれないね?
オートマタ(Automata) とはヨーロッパで18世紀に始まり19世紀に美術的価値と贅沢さの象徴として貴族に愛された西洋からくり人形のこと。
ぜんまい仕掛けのタイプから、電気で動くものまで様々な時代の人形が展示されている。
古い人形が多いため、実際に動いているところを鑑賞できるのは、限られた数の人形を一日4回の決められた時間にだけ、である。
それ以外はDVDが設置されていて、その映像と実際の人形を見比べる、という鑑賞スタイルである。

丁度この日の実演時間に間に合うタイミングでの入館だったので、実演も鑑賞できることになった。
「椅子を操る道化師」(1985年)はオルゴールの音と共にピエロの大きな鼻に乗せた椅子が回る仕掛けである。
ピエロは全部で5体あり、全てを同時に回すと素晴らしい音楽になるとのこと。
「はしご乗り」(1996年再現)はオリジナル作品ではなく、再現された人形での実演だったのが残念。
19世紀のサーカスでは梯子乗りが一番人気の出し物だったそうで、それをいつでも観られるように制作されたとのこと。
臨場感溢れる動きに加えて、衣装や靴などの小物もよくできていたよ。
「マードュコカーニュ」(制作年不詳)は本当の意味ではオートマタとはいえない、という説明があった。
何故ならこの人形はネジを手で回すことで動くタイプだからである。
小さな男の子が棒を登って吊るされたバッグを取ってくる仕掛けだった。
「ジェシカおばさんのティータイム」(1900年頃)が今回の実演の中で一番古いオートマタで、SNAKEPIEPが最も感銘を受けた作品である。
椅子に座ったジェシカおばさんが右手にティーポットを、左手にカップを持ち、自らお茶を注ぎ飲み干す、という動作を繰り返す仕掛け。
書いてしまえば単純な動作だけれど、この時のジェシカおばさんの表情がすごいんだよね!
眉を上げ下げする、まばたきをする、(架空の)周りのおしゃべり仲間に笑いかける。
1900年頃にこんなに精巧な動きをする人形が制作されていたなんてね!
この鑑賞後、何度もジェシカおばさんのモノマネを楽しんだSNAKEPIPEである。

野坂オートマタ美術館は、展示や実演以外にも人形制作をしていた人の工房を再現したスペースがあったり、オートマタの歴史について教えてくれたり、オートマタ全体について知ることができた。
鑑賞できて良かった!

程良い時間になったので、そろそろチェックイン!
その日の宿泊客の一番乗りだったようで、貸切風呂もいつでもどうぞ、と言われる。
早速、荷物を部屋に置いてすぐに貸切露天風呂へ。
遠くに海が見える。
風が吹くと頭が冴えて気持ちが良い。
いやあ、温泉はいいねえ~!(笑)
ROCKHURRAHが予約してくれたのは、またもや客室にも温泉が付いているタイプだったので、この後何度温泉に入ったことだろう?
24時間いつでも湯船にたっぷりの温泉が入ってるって素晴らしいよね!
よく電車の広告で「温泉付きの住宅」なんて宣伝見かけるけど、いいなあって本気で思ってしまったよ。(笑)
この温泉旅館は料理が凝っていて、素晴らしく美味しかった。
盛り付け方にも工夫がされていて、特に女性客にはウケが良さそう。
この温泉旅館にして良かったね。
ありがとう、ROCKHURRAH!

翌日、チェックアウトをしてから最初に向かったのが大室山である。
大室山は標高580mで、麓から山頂までをリフトで上がることができるという。
山頂はすり鉢のようになっていて、稜線は美しい自然の展望が見渡せるハイキングコースになっているとのこと。
生まれてこのかた、山のてっぺんに登ったこともなければ、リフトに乗ったこともないSNAKEPIEPは期待と不安でいっぱいだった。
ROCKHURRAHはリフトには乗ったことがあるようだけど、山の頂上に到達したことはないと言う。
いい年した二人が、こわごわ並んでリフトに乗ったのである。
はいっ、の掛け声をかけられてリフトにお尻を乗せる。
乗れたっ!第一関門クリア!(笑)
麓から山頂まではリフトでおよそ6分。
かなりの急勾配をゆっくりしたスピードで進んで行く。
なーんだ、思ったより大丈夫だったねと言い合った瞬間、ROCKHURRAHが凍りつく。
「ダメだ、ちょっとでも後ろを見ると怖いっ!」
後方には麓に向かう急な斜面が確認できて、落ちていきそうな感覚になるんだろうね。
SNAKEPIPEも高所恐怖症なので、まっすぐ前だけを見ることに専念する。
こうしてようやく頂上に到着。
目に飛び込んできたのが、左の写真のような茶色い山肌である。
真ん中の盆地になっている場所ではアーチェリーができるらしい。
大室山のサイトで見ていた景色とはまるで別モノ!
違う惑星に来てしまったような印象を持ってしまう。
そしてさすがは山頂、とても寒い。
ハイキングコースは約20分とのこと。
せっかくだから歩いてみようよ!

わー、海が見える!
おお、連なる山々が見える!
などと言い合いながら楽しくハイキングしていたROCKHURRAHとSNAKEPIPE。
ある地点に差し掛かった時に
「げえっ!柵がないっ!」
なんと麓に広がる別荘やゴルフ場が崖の縁から見えるじゃないの!
もしかしたら外観を損なうという理由で取り付けてないのかもしれないけれど、万が一滑って転げ落ちたりしたら…。
想像しただけで、高所恐怖症のSNAKEPIPEは足がすくんでしまった。
本当に今まで一度も事故が起きたこと、ないんだろうか?
やっとの思いでハイキング一周を終え、ホッとする。
第2関門クリア!(笑)
頂上では360℃を見渡すことができて、新鮮だった。
自分が世界の真ん中にいる気分になるんだね。(笑)
麓に向かうリフトは、落ちて行く感覚のためやっぱり少し怖かった。
それもなんとか完了。オールクリアだ!(笑)
よく頑張った、と自分で自分を褒めたSNAKEPIPEである。
多少の怖さと寒い思いはしたけれど、新しい経験ができたね。
大室山も行って良かったな!

続いて訪れたのが「ねこの博物館」である。
ミリタリー系パンクのROCKHURRAHとSNAKEPIEPであるが、実は大の猫好き!
動画サイトでかわいい猫を見つけると互いに教え合い
「かわいい~!」
と目を細めている姿は、誰にも見られないように心配りしている。
だって、普段とあまりにイメージが違うからね。(笑)
そのため今回「ねこの博物館」に行った話もブログに書くことを躊躇したけれど、ブログは大人社会科見学なので、書いてみようと思う。

「ねこの博物館」は女の子が「かわいい!」を連発するだけの場所ではなく、ネコ科としての猫を研究するための博物館なのである。
博物館1階、会場入ってすぐの場所からライオンやトラの剥製が入場者を待ち構えている。
こんなに多くの、全てネコ科の剥製が勢揃いというのは圧巻の迫力。
動物園などで、実際に動いているトラやライオンを見たことはあるけれど、ガラスに仕切られた、遠い向こう側でしか知らなかったので大きさを実感したのは初めてだった。
猛獣と呼ばれるのが解る、体の大きさ、口から覗く牙の鋭さ。
ジャングルで襲われたらひとたまりもないだろうねえ。

2階では「世界のネコちゃん」コーナーがあり、様々な種類の猫を見たり実際に触れたりすることができる。
撫で撫でして良い猫の中の一匹に、とても甘えん坊の猫がいて、可愛かった。
「触れ合いコーナー」では、猫が放し飼いになっていて、一緒に遊ぶことができる。
行ったことないけど、多分猫カフェがこんな感じなんじゃないかな?
ほとんどの猫達は、眠っていた。
その中の一匹、左の写真のシャム猫が、かつて一緒に住んでいた愛猫にそっくりだったので、思わず写真を撮ってしまった。
「ねこの博物館」の猫達は、来場者に撫でられ過ぎて不感症になってしまったのか、ほとんど何の反応も示さないのでちょっと心配になってしまったほど。
眠たかっただけ、なら良いんだけどね?

20130310_05「ねこの博物館」で予定していたスポット巡りは完了したけれど、もう少し伊豆高原を散策してみよう!
吊り橋があったよね?
旅行出発前に検索した時の曖昧な記憶を元に、少し歩いてみることにする。
確かほんの数100mくらいだったはずなんだけど?
歩いても歩いても、全く海に出る気配がない。
小雨もパラついてきたし、寒さも感じるようになってきた。
あやふやな状態で土地勘のない場所を歩くのは危険だよね。
仕方ないので、諦めて駅に戻ることにする。

その時目に入ったのが伊豆高原駅への近道を記した看板。
「恋人の小路って書いてあるよ?」
本当に駅への近道なのか不明だけれど、恋人の小路の文言につられて歩を進める。
「一体どこが恋人の小路なんだろ?」
歩いた道は確かに伊豆高原駅への近道だったようだけど、無理矢理作ったあぜ道のような足元の悪い土の上!
所々に木の根が露出していて、日が暮れてからだったら、つまずいて転んでしまいそうな状態である。
写真は恋人の小路を抜けた場所から撮影したため、「ミュージアム通りへの近道」となってるね。
どお?この道なんだけど?恋人向き?
SNAEKPIPEのように、いつでもアーミーブーツを履いている女性ならまだしも、ハイヒール履いた女性はご用心!(笑)

伊豆地方は東京や千葉よりも2℃くらい気温が高いことは、毎日見る天気予報で知っていた。
今回出かけた伊豆高原は、そこまでの暖かさは感じなかったけれど、やっぱり伊豆。
もう桜が満開だったんだよね!
一足早くキレイな桜が鑑賞できて、もう一つプレゼントが加わったよ。
ROCKHURRAH、本当にどうもありがとう!

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