Bad Ass 鑑賞

                   

【Bad Assのトレイラー】

SNAKEPIPE WROTE:

2013年2月に書いた「ROCKHURRAH紋章学 ワイン・ラベル編」の中で「BADD ASS」というアメコミを使用したワインについて紹介した。
そのワインについて調べようとしても、映画「Bad Ass」ばかりがヒットしてワインについての詳細は不明だった。
そのかわり我らがヒーロー、ダニー・トレホ主演の映画があることを知り、日本公開はいつになるのかと期待してずっと待っていたSNAKEPIPE。
結局日本公開の知らせはないまま時は過ぎ、先日ふと
「そういえばダニー・トレホの映画ってどうなったんだろう?」
と再び検索してみたのである。
すると!なんという幸運!
2013年5月2日に日本未公開のままDVD化されることを知るのである。
飛び上がって喜ぶSNAKEPIPE!
そしてレンタル開始当日、TSUTAYA前で開店を待つのである。

新作コーナーにまっすぐ向かい、アクション映画の棚を探す。
見つからない!
心を落ち着けてよーく見てもない!
おかしいな、と違う棚のほうに目を向けると、びっくりしたことに「Bad Ass」だけで15本も揃っていて、しかもそのうちの9本が貸出中になっている!
店舗によってルールが違うのかもしれないけれど、レンタル開始と表記された当日の開店と同時に行って、既に貸出中ということは前日に出してるんだろうね?
例えば24時を過ぎたら並べる、という暗黙の了解があるのかしら。
24時間営業なのか、そうじゃないのかによっても違いがあるのかもしれない。
「Bad Ass」は残り6本あったので良かったけれど、もし1本しかないDVDがレンタル開始当日の朝一番に貸し出されてたらショックだろうな。(笑)
こうしてSNAKEPIPEは無事に当日中に鑑賞することができたのである。

ここでダニー・トレホへの想いについて少し書いてみたい。
2010年8月の「CULT映画ア・ラ・カルト!【08】Robert Rodriguez」で映画「デスペラード」について書いた時、

この映画の中で一番興味を持ったのは刺青を入れたナイフ投げの男。
一言もセリフがない役だったけれど、非常に存在感があった。

と紹介していたのが、ダニー・トレホのことだったんだよね。
「デスペラード」を観た1995年当時には全く情報を得ていなかったけれど、特徴のある顔や刺青、マッチョな肉体は一度見たら忘れらない独特の雰囲気を持った俳優なので、別の映画で発見した時にも、
「あ、あのナイフ投げの男!」
と名前を知らなくても認識できたのである。
随分あとになってWikipediaなどで情報収集できるようになり、やっと名前や経歴を知る。
ロバート・ロドリゲス監督の従兄弟だったことから、同監督の作品への出演が多いこと、そして実際にダニー・トレホが長い期間刑務所に入っていたことも知るのである。
強烈な個性は、本物の凄みのせいだったのね!(笑)
以前より注目していた俳優が、偽の映画予告編だったはずの映画「マチェーテ」で実際に主演すると知り、大喜びしたSNAKEPIPEとROCKHURRAH。
ダニー・トレホは2010年に「みうらじゅん賞」をもらっていたことを知り、大きくうなずいてしまった。
みうらじゅんもグッと来たんだろうね!(笑)
かつてはチョイ役が多かったダニー・トレホが、60歳を越えてから主役の座に座っているところも応援したくなる要因だよね。

「Bad Ass」について簡単に書いてみようか。
これはアメリカで実際に起こった出来事をモチーフにしている、最近はやりの「Based On a True Story」、もしくは「Inspired By***」の類である。
バスの中で暴言を吐き暴力を振るった若者を、67歳の初老の男性Tom Brusoが怒り叩きのめしてしまった、という事件が元ネタ。
動画サイトYouTubeでかなりのアクセス数を獲ったことで、事件が話題になったようだ。
この事件で有名になったTom Brusoはベトナム戦争経験者。
Tom Brusoがインタビューに答えている映像も観ることができるけれど、本当にM65を着てるんだよね。(笑)

※ネタバレしないように用心して書いているつもりですが、鑑賞前の方はご注意下さい。

映画はバス事件が起こる前、ダニー・トレホ演じる主人公、フランク・ベガの半生を描き出す。
高校卒業後軍隊に入隊。
1967年にはベトナム戦争へと向かい7年間従軍する。
負傷し、復員兵となる。
待っていてくれるはずの高校時代の恋人はいつの間にか結婚し、母親になっている。
警察学校に志願しても、負傷した者は入学できないとの通知が来る。
社会人になるため就職活動をするが、大学を出ていない、職歴がないなどの理由でことごとく断られる。
左の写真が、フランク・ベガが会社訪問をして面接を受けているところ。
ベトナム帰り、ということを象徴して髪型とかヒゲにしたんだろうけど、いかがなものでしょう?(笑)
そして右がダニー・トレホの若い頃の写真なんだけど、雰囲気どうかな?
フランク・ベガはそれから先40年間、ホットドッグ屋として生きていくのである。


そしてある日、事件が起きる。
いつも乗っているバスの中で、2人組のスキンヘッドが高齢の黒人男性にいちゃもんをつけている。
MA-1に、編み上げブーツにパンツの裾をINという完全なOi!のスタイルである。
黒人男性は気丈で、2人の脅しに耳を貸さない。
まるで「公民権運動の母」ローザ・パークスみたいだね!
その様子を見ていたフランク・ベガが、2人組に着席するよう呼びかける。
すると次に2人組が標的にしたのが、フランク・ベガだった。
騒ぎにならないように、と若者を諌めていたのにも関わらず調子に乗ったOi!の連中。
殴ろうとして、反対にフランク・ベガにボコボコにされてしまう。
この様子を携帯で撮影していた観客達もビックリするほどの鮮やかさ!
そしてフランク・ベガはバスから降りていく。
この時にTシャツのバックプリントが判るんだけど、なんとこのTシャツも、モデルとなっているTom Brusoが着ていたのと全く同じ!
「I AM A MOTHERFUCKER」
って書いてあるよ。(笑)
黒いキャップをかぶり、Tシャツに短パン、腰にはウエストポーチ、そして白いソックスでスニーカーというスタイル、更にヒゲまでモジャモジャに生やしちゃって、もうその姿はTom Brusoそのものだよ!(笑)
乗客が撮影した映像がYouTubeで評判になり、フランク・ベガは一躍有名人になってしまうのである。


壁に似顔絵が描かれたり、地元のヒーローとしてテレビに出演したり、Tシャツが作られたり、「Bad Ass」というニックネームも付けられて、フランク・ベガ・フィーバーは続く。
上の写真がテレビ番組に母親と一緒に出演した時のものなんだけど、年齢差があまり感じられなくて、母親と息子には見えないんだよね。(笑)
そしてこの年齢になるまで、母親から「my son」(坊や)と呼ばれていることにも驚いてしまう。
母親も息子が注目を集めていることが得意な様子だ。
ところがその幸運は長くは続かない。
最愛の母親が亡くなり、更に親友であるクロンダイクが殺害されてしまうのである。
警察が親友殺しの捜査のために動いていないことを知ったフランク・ベガは、自らの手で犯人を探し出すことを決意する…。
というのが、少しだけ詳しく書いたあらすじね。

ところでそもそも「Bad Ass」ってどんな意味なんだろうね?
直訳してしまうと「悪いお尻」になっちゃうから、ちゃんと調べようね。(笑)
映画の中に出てきた訳には「イカした英雄」って書いてあったよ。
1つ1つは悪い意味の単語でも2つつなげると褒め言葉になってしまう、という英語の摩訶不思議な使用法。
かなりカジュアルな言い方らしいけど、面白いよね!(笑)

SNAKEPIPEが非常に気に入ったのは、フランク・ベガのテーマ曲のようなkid frost and big tankの「I’m a Bad Ass」である。
ラップやヒップホップが大好きだった時代に聴いていた雰囲気なんだよね。(笑)
「へーい!」と叫ぶあたりが、DJ Jazzy Jeff & The Fresh PrinceとかNaughty By Natureを思い出すね。

曲調はデニス・ホッパーが監督した映画「カラーズ」(原題:Colors 1988年)の主題歌だったIce-Tの「COLORS」に似てるように思う。
結局SNAKEPIPEが懐かしいと感じる、約25年前の音楽に近いってことね。(笑)
この手のラップが好きだった人にはお薦めの曲だね!


「Bad Ass」は、いつものマッチョな雰囲気だけではなくて、お茶目なダニー・トレホも見せてくれる。
上の写真は女性と食事をするために支度をしているところ。
ウキウキしながら、ルンルン気分のダニー・トレホ!
こんなに嬉しそうなダニー・トレホの顔を見るのは、もしかしたら初めてかも?
笑顔は前に「スパイ・キッズ」の中で見た記憶があるけどね!
ダニー・トレホ、歯がとてもキレイなのね!新発見!(笑)

「Bad Ass」はダニー・トレホ・ファンはもちろんのこと、アクション映画が好きな人にもお薦めである。
「若いもんには負けやせん!」
なんて気骨のある高齢者にも、是非観てもらいたいよね。(笑)
ストーリーが単純で、解り易いところも良い。
鑑賞後にスッキリすること間違いなし、である。
そしてどうやら「Bad Ass 2」が制作されているらしい!
facebookにアカウントがあり、その中で語られているので間違いないだろう。
「Bad Ass」は日本で公開されなかったから、きっと「Bad Ass 2」も無理かな?
どうかせめてDVDだけでも発売お願いします!
そしてダニー・トレホといえば、「マチェーテ」。
この続編「Machete Kills」はアメリカで2013年9月13日公開予定とのこと。
日本ではいつになるんだろう?
それにしても毎年のように主演作がある68歳のアクション俳優ってあんまりいないよね?
まだまだダニー・トレホから目が離せないね!(笑)

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