ターナー賞の歩み展

                   

【えっ?ターナー違い?(笑)ギルバート&ジョージ風に制作】

SNAKEPIPE WROTE:

六本木ヒルズにある森美術館で開催されている「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」を観て来たSNAKEPIPE。
長年来の友人Mからのお誘いである。
ターナー賞とは1984年よりテートブリテン(旧テートギャラリー)が主催する英国若手アーティストの登竜門として有名だそうで。
ちなみに応募条件はイギリス人、もしくはイギリスで活動する50歳未満の人、とあった。
日本の若手、というと35歳以下なんて指定がされている場合が多いので、外国では50歳以下はまだまだヤングなんだね。(笑)
そしてその名前の由来は19世紀のイギリスのロマン主義の画家、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーから取られている。
恐らく美術の教科書などで何点かの作品は観たことがある人が多いと思う。

SNAKEPIPEが何を一番に観たかったか、というとデミアン・ハーストの「牛」である。
今回の目玉であり一番話題と言っていいハーストの作品は日本初上陸とのこと。
映像はネット上でも簡単に探すことができるけれど、やっぱり現物を観たい!
「母と子、分断されて」というタイトルの2頭の牛が左右まっぷたつに切断され、ホルマリン漬けになっている作品はかなり衝撃的である。
右パーツ、左パーツを2つの強化ガラスに入れてあり、ガラスとガラスの間には少し隙間がある。
友人Mもハーストが目当てだったため、真ん中の通路に入っていいのかどうか監視員にまで聞きにいくほど。
入っていい、との答えだったため二人でガラスケースにへばりつくように鑑賞。(笑)
「すごいね、本当に真っ二つだ」
「これがタンだね」
などと言い合いながらなかなか内臓丸見えの合間から抜け出せない二人。
見入ってる間に背後から「げっこれがアート?」やら「気持ち悪い」なんて声が聞こえてくる。
友人Mとは「お金があったら買いたい作品だよね」と言い合ってたSNAKEPIPEだけど。

今回の展示は1984年から年代を追って、その代表となるアーティストの作品を一同に集めた展覧会だったので、ヴォルフガング・ティルマンスギルバート&ジョージなどSNAKEPIPEでも知ってるような作家の作品が並んでいた。
ただし「現代アート」なので首をかしげてしまう作品も多かったのは事実。
特にビデオ作品にはよく理解できない作品がほとんど。

SNAKEPIPEがとても気に入ったのはトニー・クラッグのTerris Novalisという作品。
これは測量計に動物の足を組み合わせた金属製の彫刻で、かなり大きさがある。
一見するとまるで砲台のようなデザインである。
インダストリアル好きの心をくすぐる重量感は
「ミシン用テーブルにいいかも」
とまた「部屋に持ち帰りたい」欲求へ。
どれだけ広い家じゃないとダメか、は二の次にして。(笑)

アニッシュ・カプーアの「Void #3」という空中にぽっかりと浮かんだ球体の前で眩暈を起こしそうになった。
自分が何を観て、どこにいるのか一瞬分からなくなってしまったのだ。
本当は立体物なのに、闇が目の前に迫っているように感じてしまう。
思想や理念をこね回す現代アートが多い中で、単純に「すごい」「不思議」を体験できるのは素晴らしい!
確か日本の方の「個人蔵」となっていたように記憶しているが、あの作品が家の中にあったら毎日頭ぐるぐるかも!(笑)

最後にもう一人気になった作家は「女装陶芸家」として有名な(?)グレイソン・ペリーだ。
女装した写真も展示されていて、どうやら女装姿も芸術行為に含まれているようだ。
そして陶芸作品はとてもキレイな壷。
がっ、近づいてよーく観ると描かれているのは性や暴力などのきわどいタブー系。
「All men are bastard」
のような言葉もたくさん書かれていて、遠くから観た時と近づいて観た時とで全く違う印象を持つ。
うーん、これも我が家にひとつ欲しい。(笑)

現代アートというと前述したように、理念や思想のような「難しい」と感じてしまう要素が多いけれど、SNAKEPIPE流の鑑賞法としては
「かっこいい!」
「ウチに持って帰りたい」
などの感覚的なものでいいかな、と思っている。
そして今回の展覧会は今まで全く知らなかった作家の作品が観られて楽しかった。
興味を持ったのが全て立体的な作品だったのが自分でも意外。
作りたくても作れないから尚更かな?(笑)

この展覧会にちなんで、とSNAKEPIPEが制作したのがタイトル下の画像。
有名なギルバート&ジョージの手法をマネて、更に「ターナー賞」にかけてTina Turnerの写真を使用。
えっ、ターナー違い?
こりゃまた失礼致しました!(笑)

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