2人のデヴィッド監督作品鑑賞

                   

【「マップ・トゥ・ザ・スターズ」のトレイラー】

SNAKEPIPE WROTE:

長年来の友人Mからデヴィッド・フィンチャー監督の新作が面白そうだ、という情報を聞いたのはかなり前のことだ。
映画のタイトルは「ゴーン・ガール」だという。
すっかり忘れていた頃、映画公開前日の先行上映に行く、と友人Mから連絡があった。
さすがは情報通の友人M!
先行上映のことまで知らなかったよ。(笑)
観終わったら、映画館まで観に行ったほうが良いか、DVDになってから観ても良いと思うか教えて欲しいとお願いする。
友人Mはさすがに付き合いが長いため、SNAKEPIPEの好みを熟知してるからね!
映画は3時間近くの長い上映とのこと。
その長さの問題もあって、余計に参考意見が欲しかったのである。

そして鑑賞後に友人Mより連絡が入る。
DVDを待たないで、是非映画館で観て欲しいとのこと。
感想を語り合いたいと言う。
上映時間の長さは気にならなかったらしい。
よしそれでは、とチケット予約したのである。

観てきた感想をまとめてみようか。
まだ上映中の映画なので、ネタバレしないように書かないとね!
まずは簡単なあらすじから。(公式サイトより転記)

結婚5年目の記念日。
誰もが羨むような幸せな結婚生活を送っていたニックとエイミーの夫婦の日常が破綻する。
エイミーが突然姿を消したのだ。
リビングには争ったあとがあり、キッチンからはエイミーの大量の血液が発見されたのだ。
警察は他殺と失踪の両方の可能性を探るが、次第にアリバイが不自然な夫ニックへ疑いの目を向けていく。
新妻失踪事件によってミズーリ州の田舎町に全米の注目が集まり、暴走するメディアによってカップルの隠された素性が暴かれ、やがて事件は思いもよらない展開をみせていく。
完璧な妻、エイミーにいったい何が起こったのか?

トイレに行くこともなく無事に鑑賞し終わる。
友人Mが言うように、それほど上映時間の長さは気にならなかった。
最初に持った感想は、夫ニックを演じたベン・アフレックにぴったりの役!だった。
実はそれほどベン・アフレックについて知っているわけではないし、出演してる作品より監督している作品のほうを観ているようだ。
そのため俳優として、他の作品との演じ方に違いがあるのかは不明だけど、「ゴーン・ガール」でのベン・アフレックは「こういう男いるよね!」と信じてしまうほどのリアリテイがあって良かったと思う。
妻エイミー役の女優、ロザムンド・パイクは「美しく聡明な妻」という役どころだと思うんだけど、SNAKEPIPEもROCKHURRAHも、どうしてもこの女優さんが好きになれなくて。
友人Mも「まゆげが嫌い」だという。(笑)
「きょとん」とした上の写真をみても、愛らしいとは感じられないし、たくさんの人から愛されるような存在とは思えなかったところが、映画の真実味にマイナスだった気がする。
「あの人がまさか!」にならないんだよね。(笑)

ネタバレしないように書きたいけれど、あえてキーワードを並べるとすれば、「ステレオタイプ」と「演技」かな。
「こうあるべき」という強迫観念で上辺だけを繕う生活は、自分自身のたためじゃなくて、世間体や人の目だけを気にして生きるってことなんだろうね。
「結婚しているカップルにとっては怖い映画」のような感想をどこかで読んだけれど、この映画を観て「妻が怖い」という感想を持つ男性がいたら、「ゴーン・ガール」みたいな夫婦関係なんだろうな。(笑)
宣伝だけの情報でSNAKEPIPEが勝手にイメージしていた映画とは違っていたけれど、鑑賞して良かったかな。

もう1本気になる映画があるから観に行こうよ、と友人Mから誘われる。
デヴィッド・クローネンバーグ監督の「マップ・トゥ・ザ・スターズ」はROCKHURRAHからも「面白そうだよ」と聞かされていた映画だった。
どこの映画館にしようか調べてみると、驚くことに近くでは新宿武蔵野館しか上映していないことが判明。
武蔵野館は何度か足を運んだことがある映画館なので問題ないんだけど、渋谷や有楽町では公開されないとは!
クローネンバーグ監督の前作「コズモポリス」も確か武蔵野館での鑑賞だったっけ。
日にちを決め、友人Mと武蔵野館で待ち合わせる。

予想はしていたけれど、80席のうち埋まっていたのは30席程度。
これでも主演のジュリアン・ムーアがカンヌ国際映画祭女優賞を獲得しているためなのか「コズモポリス」の時より入りがあったのかな。(笑)
ほとんどが一人で観に来ているお客さんだったので、お付き合いではなく本当に観たいと思って来ている人なんだろうね。
では簡単にあらすじを。

ワイス家は典型的なハリウッドのセレブファミリー。
父のワイスはセレブ向けのセラピストとして、TV番組も持つ成功者。
13歳の息子ベンジーはドラッグの問題を乗り越え、超有名子役としてブレイク中。
そして母親のクリスティーは、ステージママとして息子の出演作の物色にいとまがない。
一見なんの不自由もなく、富も名声も手に入れたワイス家。
しかしこの一家には封印された秘密があった。

ワイスのセラピーをうけている落ち目の有名女優ハバナは、知人の紹介で顔に火傷の跡がある少女アガサを個人秘書として雇うことにする。
アガサ出現から、周囲の人々の歯車が狂い始める。(公式サイトより)

髪をブロンドにしたジュリアン・ムーアがマドンナに見えるんだよね。
年齢的にも近いから余計なんだろうけど。
母親も有名な女優でその子供という設定だから、いわゆる2世タレントってことになるんだね。
役を取るために必死な姿は、かなり真に迫っていたよ。

ついに役をGETした時に歌いながら踊っていたのが、バナナラマの「Na Na Hey Hey Kiss Him Goodbye(邦題:キスしてグッバイ)」だったのが懐かしかった。(笑)
恐らくオリジナルはSteam、カヴァーはシュープリームスもやってるみたいなんだけど、SNAKEPIPEにとってはバナナラマの曲!なんだよね。


火傷の跡がある不思議な少女の役を演じていたのがミア・ワシコウスカ
初めて観た女優だと思っていたら、2012年の「欲望のバージニア」で観ていたみたい。
あんまり覚えてなんだけどね。(笑)
リンチ評論家滝本誠氏はツイッターに「ミア・ワシコウスカは<あるテイスト>を求める監督にはミューズだ」 と載せている。
彼女の出演作を調べれば<あるテイスト>についてなんとなく解る気がするけど、「マップ・トゥ・ザ・スターズ」を観ただけではファンにはなれないなあ。(笑)
変わった顔の女優だな、という印象を持った。

「マップ・トゥ・ザ・スターズ」はとても簡単なキーワードで説明したい映画なんだけど、その漢字四文字を書いてしまうと完全なネタバレになってしまうので書くのはやめておこう。
どうして武蔵野館だけでしか公開されなかったのか理解できてしまった。
「ハリウッドの闇に迫る」というような謳い文句は大袈裟だし、闇を描いた作品といえばリンチの「マルホランド・ドライブ」や「インランド・エンパイア」の方に軍配が上がる。
ジョン・ウォーターズ監督が選ぶ2014年のNo.1が「マップ・トゥ・ザ・スターズ」で「大笑いするほど面白い。そしてあえて言わせてもらうが悪質。自分のヒゲよりもこの映画が好きだ」とコメントしているらしい!
SNAKEPIPEからみると、そこまで悪質とも思えなかったし、ハリウッドに限らず芸能関係ってあんな世界じゃないの?って感じだったけどね。
誰にでもお勧めはしないけれど、ジョン・ウォーターズの感想に興味を持つ人なら観ても良いのかも?

クローネンバーグ監督作品は「コズモポリス」と「マップ・トゥ・ザ・スターズ」共に劇場で鑑賞したけれど、次回作が発表されたら迷いそう。
クローネンバーグ監督作品って結構観てるんだけど、なんで観てしまうのか思い返してみると「戦慄の絆」が大好きだったからなんだよね!
次回作があの雰囲気だったら、また行くんだろうな。(笑)

今回は2人のデヴィッド、デヴィッド・フィンチャー監督とデヴィッド・クローネンバーグ監督の新作映画について書いてみたよ!
SNAKEPIPEにとって最も大事な3人目のデヴィッド、リンチ監督の作品はいつなんだろう?
まずは2016年公開の「ツイン・ピークス」を楽しみにしていよう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です