帽子男世界一決定戦

                   

【あなたならどの帽子を選ぶ?】

ROCKHURRAH WROTE:

長年愛用していた黒いハンチングが今年の夏の日差しのせいか、すっかり日焼けして色褪せてしまった。これではいかん、と思いこの帽子を急いで修復することにした。
特に素晴らしい高級品というわけじゃないんだが、SNAKEPIPEの見立てで購入した品でシルエットがよく似合ってる逸品。

いつもサングラスと帽子をトレードマークにしていてこのスタイル以外のROCKHURRAHを見た事ない人も多数いる程なんだが、その割には意外と似合う帽子がなくていわゆるソフト帽かハンチングか、そういう伝統的なものしか似合わない。
しかもツバの広さとか長さとか角度とか、ちょっと違うだけでも全然ダメときた。 これじゃ「帽子が似合う男」とはとても言えないか?

古来から帽子は紳士淑女の身だしなみにとって重要なアイテムだったわけだが、今回はそんな帽子が似合うミュージシャンについて書いてみよう。
例によって 70〜80年代のパンク、ニュー・ウェイブ系がメインのつもりだったが、全然関係ないのも混ざってる。今回も苦しいな(笑)。

まず何と言ってもパンク時代ではこの人を挙げないわけにはいかないだろう。 ダムドのキャプテン・センシブルとベレー帽(赤)。必ずいつもというわけじゃないが、ほぼこの人のトレードマークと言ってもいいスタイルはさすが見事だ。
パッと見はとぼけた風貌・・・の割には意外とケンカっ早いところが魅力?いつまでもチンピラでいて欲しいキャラクターだ。

ちなみにこのキャプテン・センシブルの影響を受けたと思われるのがラフィンノーズのベレーという事になるのかね?
同じくラフィンのドラマー、元ウィラードのキョーヤもいつも謎の帽子をかぶってるな。80年代にはもっと突飛な帽子も色々出回ってはいたけど(ゼクトアーとか)このスタイルが現代日本で似合う人はなかなかいないだろうと思える。さすが。

パンクというのはツンツンにした髪形やモヒカンなど、帽子がかぶれないヘアスタイルが多かったから、意外と帽子ミュージシャンを探すのが大変だった。そんな中で印象深いのがアディクツとボーラーハット(山高帽)の関係だろう。これはもう「時計じかけのオレンジ」と大道芸人からインスパイアされたに違いないファッション。このスタイルはアディクツが元祖というわけではなく、グラムロックの時代に活躍したデカダン大将(ROCKHURRAHが勝手に今考えた)ことスティーブ・ハーリィ&コックニー・レベルがもっと前にやってたようだ。

あと、この時代のパンクとしては滅多にいないタイプだろうがニューヨークの伝説的オカマ・パンクロッカー、ウェイン・カウンティとニット帽も忘れちゃならない。ニット製の大きなベレーみたいなものもかぶってたような記憶がある。
後の時代にはいくらでもニット帽をかぶったヴォーカリストはいるだろうが、70年代ではウェイン・カウンティか町田義人かというくらい珍しかったスタイル。たぶん。

帽子がトレードマークというわけじゃないけど、帽子をかぶったカッコいい写真が数多く残ってるアーティストと言えばジョニー・サンダースを思い出す。写真が見つからなかったので表現しにくいが、ソフト帽とウェスタン・ハットの中間のようなツバが広いものが印象的。少し長めの髪に合わせる彼のスタイルもハノイ・ロックスとか数多くのミュージシャンが受け継いで、現代でも廃れてないのがうれしい。音楽評論家でロンドンナイトDJとしても名高い大貫憲章も全盛期にはこのスタイルだったな。

ソフト帽の方はミュージシャンに限らず昔の紳士やギャングなど、当たり前のようにかぶってたものだから、トレードマークと言えるほどいつもかぶってる人はちょっと思い出せなかった。色んなところで異論が出そうだが、似合ってて印象的だったのはラスティックの元祖、東京スカンクスのダビすけくらいかな?全盛期の写真は成田三樹夫に匹敵するくらいの悪役顔だな。ラスティックの人はソフトでもハンチングでも、とにかく帽子好きが多い。かく言うROCKHURRAH自身も大体いつもこういうスタイル。ん?どうでもいい?

さて、80年代ニュー・ウェイブの時代は70年代に比べると帽子人口がぐっと増えて、印象に残ってる人を列挙するだけでも大変になってしまう。だから列挙するのはやめた(笑)。常に同じスタイルでトレードマーク、というよりは曲によりプロモによりスタイルがガラッと変わる人が多かったな。そんな中で唯一無二とも言えるインパクトあったのは写真のアダム&ジ・アンツと海賊ルックだろうか。これも異論ある人が多そうだが・・・。とりあえずこのスタイルは普段着にゃならないし、なかなか真似出来るもんじゃないね。でも流行ってる時には街中にもいたんだろうな。

なかなか真似出来ないという点ではこちらもすごい。日本のガレージ・パンク周辺で独特の毒に包まれた存在感を持つMAD3のエディ・レジェンドによる別プロジェクト、Hell Racer。「乱暴者」+ナチス士官といった感じなのだろうか?レッド・ツェッペリン時代のジミー・ペイジ(大昔)とか日本の覆面ハードロック・バンド、シルバースターズ(これまた大昔)とか、雰囲気的にそういうのは過去にもあったけど、ここまで本格的にキメキメなのは類を見ないかも。ひさうちみちおの「パースペクティブ・キッド」とかも近い感じがする。

さて、ここからかなり苦しくなるので出来れば見なかった事にしてもらいたい。帽子の種類としては定番中の定番、ハンチング。これは今時は誰でもかぶるものだし誰でもそれなりに似合ってしまうから、これをわざわざトレードマークにしたアーティストはBEGINくらいしか遂に思い出さなかった。ジョー・ボクサーズとかポーグスのドラムの人とか、ナチュラルに似合う人はいなくもなかったけど「あのハンチングの人」とまで言われるのはやっぱりBEGINくらいだな。うーん、ノーコメント。


それからもっと難しいのがいわゆるキャスケット型のもの。これもデビュー当時の桜田淳子とか水森亜土(笑)とか70年代の一条ゆかり漫画の主人公とかくらいしか似合う人が見つけられず、最後がこの2つという竜頭蛇尾な結果になってしまった。
一時期のフォール・アウト・ボーイもかぶってたけど、これまたROCKHURRAHの路線とは全く違うなあ。

世の中のミュージシャンの全てのファッション・チェックをしてるわけではないから、ROCKHURRAHが知ってる狭い世界の中で選んだのが以上のようなもの。帽子男じゃないのまで混ざってるけど、まあいいか。

ちなみに冒頭で書いたハンチングの修復は手縫いでやった方がいいと途中で気がついて全部やり直し。裁縫なんてこれまでやった事なかったけど丁寧にやれば何とか出来るもんだ。新しいものを探してもなかなか「これ」という形のものがないから、こうやって大事にリフォームしながら使ってゆきたい。
これぞ本当の裁縫ビリー。

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