映画の殿 第19号 ジャック・ブラック01

                   

【ジャック・ブラック、3つの顔】

SNAKEPIPE WROTE:

アメリカの有名なコメディ俳優、ウィル・フェレルについての特集を4回連続で書いたのは去年のことだ。
ほとんどコメディ映画を観たことがないSNAKEPIPEとROCKHURRAHが、かなりドギツい毒のあるジョークに夢中になってしまった。
いわゆるアメリカンジョークとされる、日本人には意味が分からない類いではないのでお腹を抱えて笑ってしまう。
毒気と下品な部分には賛否両論あるとは思うけどね?(笑)

ウィル・フェレルのおかげで(?)すっかりコメディ映画に目覚めてしまったので、他のコメディ俳優にも注目してみる。
ウィル・フェレルの出身は「サタデー・ナイト・ライブ」という、1975年スタートのバラエティーコメディテレビ番組なので、そこに出演していた人をチェックしてみた。
ブルース・ブラザーズ、エディ・マーフィー、ジム・キャリーなど、日本でも知られているような有名人が多数輩出されているんだよね。
今から思えば、80年代に高視聴率を獲得していた「俺たちひょうきん族」は「サタデー・ナイト・ライブ」を目指していたんだろうな。
モノマネあり、コントあり、寸劇ありという「笑い」を追求した番組構成は、様々な分野に影響を与えたに違いない。
2015年から、また「サタデー・ナイト・ライブ」の41シーズンがスタートしているというから、今でも人気のある長寿番組なんだろうね。
「サタデー・ナイト・ライブ」出身のジム・キャリーが出演している映画も数本観たけれど、ウィル・フェレルの毒が回った身体には、刺激が弱い。(笑)
慣れって怖いよね。

映画のジャンルによって、DVD最初に必ず強制的に見させられる「新作案内」が違うんだよね。
ホラーの時、サスペンスの時、アクションの時。
それぞれ似たジャンルの映画の新作案内になってるので、恐らくウィル・フェレルの何かを観た時の紹介で「面白そう!」と思ったように記憶している。
それが今回特集するジャック・ブラックだった。

小太りで丸顔、いかにも厚かましそうな顔立ち。
はっきり言って第一印象は最悪である。
なんでこんな男が主演?と思ってしまう。
ところがその新作案内(とはいってもかなり古い情報だったけど)で見る限りでは、かなり好きなタイプのコメディ映画。
借りて観てみよう、ということになった。
そして一番初めに観たのが「 テネイシャスD 運命のピックをさがせ!」(原題: Tenacious D in The Pick of Destiny 2006年)である。

トレイラーが英語版なので、映像だけ観てなんとなく分かってもらえたら良いかな?
アクション多めのバカっぽいロック系コメディ映画なんだよね。(笑)

ロックをこよなく愛するJBは故郷の田舎町を飛び出して、一路ロックの聖地ハリウッドへ。
そこでKGと出会った彼は、その天才的ギタープレイに惚れ込み、彼を口説き落として“テネイシャスD”を結成する。
ビッグになることを誓い合った2人だったが、デビューライブは惨憺たる結果。
2人はビートルズ、ストーンズ、ジミヘンらを成功へ導いた、あるピックの存在を発見する。
悪魔の歯から作られたというその伝説のピックを手に入れるため、300マイル離れたロックンロール博物館に向かう。

JBがジャック・ブラック、KGがカイル・ガスなんだよね。
この2人、本当に「テネイシャスD」というバンドをやっているのに、映画で初めて結成したようなストーリーになってるね。
こんな太めの2人組なのに、びっくりするほど動きが機敏!
ライブ・パフォーマンスもなかなか!
毒のあるジョークで笑わせるライブは大人気というのもうなずける。
それにしても、この左の画像。
太めの男2人の尻出しってどうなの?(笑)

ジャック・ブラックもカイル・ガスもティム・ロビンスの劇団の出身らしい。
そこで出会ってテネイシャスDを結成したというから、ティム・ロビンスがカメオ出演するのも納得だね。
かわいい劇団員のためなら、というところかな。
まるでホームレスのような風貌での登場だったけれど、こんなに長身のホームレスはあんまりいないよね?

「幻のピック」があるという情報を与えてくれるのがギターショップの店員。
この顔を見て誰だかすぐにわかったアナタは、コメディ映画通に違いない。(笑)
そう、ベン・スティラーなんだよね。
ジャック・ブラックはその後「トロピック・サンダー」に出演しているよね。
コメディの方々は映画で共演すること多いので、つながりがあるんだろうね。
ベン・スティラー、良い味出してたね!

悪魔役で出演していたのが、元ニルヴァーナのドラムで現在はフー・ファイターズのデイヴ・グロール。
本物のミュージシャンも出演しているとは!
しかも本人だと分からないくらいの特殊メイクで。(笑)
他にもミートローフがJBの父親役で出ていたりして、ロックファンは楽しめる要素がたくさんあるよね!

映画の予告で観てやっぱり予想通り面白かったので、次もまたジャック・ブラック関連を探してみる。

続いて観たのが「 スクール・オブ・ロック」(原題:School of Rock 2003年)である。
映画の製作順じゃなくて、ROCKHURRAH RECORDSが鑑賞した順番なのでよろしくね!

バンドをクビになった男がひょんなことから
エリート小学校の教員となり、
管理教育に漬かりきった生徒たちに
「ロックの精神」をたたき込む
痛快ロックンロール・コメディ。

あらすじがワンフレーズで終わってしまっている!(笑)
非常に簡単だけど、決して間違っていないからまあいいか。

映画が始まり、キャストの名前を見せるための工夫がなかなか良いセンスなの。
ライブハウスに貼ってあるポスターなどを利用してるんだよね。
これは文章で表すのが難しいので、是非とも観て確認して欲しいね!

この映画でジャック・ブラックの幅を感じることができるんだよね。
偽物の教育者という役どころだったけれど、本物の教育者に勝るような心に響くセリフをいくつも残している。
生徒1人1人の特性を見抜いて、良い所を伸ばしていくという姿勢も素晴らしかった。
こんな先生に出会っていれば、その後の人生は変わるだろうなと予感させる。
ロックを教科書にしているところが、ロック・ファンにはより魅力的だけれど、ロックを知らない人が観ても充分面白いんじゃないかな?

生徒役を演じていたのは、全員がちゃんと演奏ができる子役だったという。
全員の個性を活かした配役はさすがだよね。
10年後にバンドを再結成している映像がYouTubeにあったけれど、みんな大人になっていたね。(笑)
ほとんどが音楽関係の仕事をしているようなので、やっぱり映画に出演したことが将来を決定付けたんだろうね。

バンドは白人、黒人、黄色人種をミックスさせ、更に男女も混合させている。
バンドで世界平和も訴えていたんだね。
破天荒な先生が主人公の映画は多いだろうけど、ロックの教義をする先生が主人公の映画はこれくらいじゃないかな?
ファミリーで観ても全く問題がないというのも珍しい。
ジャック・ブラックすごいな!(笑)

最後に「バーニー/みんなが愛した殺人者」(原題: Bernie 2011年 )を紹介しよう。

この映画は最近流行りの「Based On A True Story」いわゆる本当にあった事件の映画化なんだよね。

テキサス州の片田舎で葬儀屋に勤めるバーニーは、誠実な人柄で町の誰からも愛されていた。
やがて彼は、金持ちの未亡人マージョリーと仲良くなり、
いつしか銀行口座の管理を任されるほど信頼されるようになる。
しかし、ふとしたことで彼女を殺害してしまったバーニーは、その後もマージョリーが生きているかのように振る舞うのだった。

映画は町の人々のインタビューで構成されているので、最初は戸惑ってしまう。
観ていくうちにバーニーという男について話していることが分かる。
バーニーを演じたのがジャック・ブラック。
基本的に体型が同じで髪型も横分けなので「年をとったなあ」という感じはまるでしない。
もしかしたら太め体型の人のほうが若く見えるのかな?(笑)
そしてあらすじにあった金持ちの未亡人マージョリー役をシャーリー・マクレーンが演じている。
シャーリー・マクレーンといえば、「アウト・オン・ア・リム」のイメージが強いんだよね。
その映画まで観ちゃったし。(笑)
そのシャーリー・マクレーンが町中の人から嫌われる役を演じているというのが、面白いよね。
あんなにスピリチュアルな人なのに!

映画の中ではバーニーを完全に支配し、手中に収めようと躍起になっているマージョリーに対して殺意を感じたということは理解できたけど、その後のバーニーの行動が不可解だったんだよね。
あらすじにある「殺害後も普段通りに生活する」って部分。
嫌われていたマージョリーとは正反対に、町中の人から愛されていたバーニーも、町の人達とずっと一緒にいたかったのかな。
もしそうなら、もっとうまいやり方があっただろうにね?

マシュー・マコノヒーが地方検事役で出演していた。
テキサスという場所柄なのか、いつでもウエスタンハットにブーツ姿だったね。
町中の人が殺人者であるバーニーの味方であることに不信感を抱き、ある作戦にでるところが裁判のポイント。
実際の事件でも同じことが起こったのかどうか?
観ているうちに鑑賞する側もバーニーの味方になってしまい、地方検事が嫌なヤツにみえてくるのが不思議だった。

「バーニー」でのジャック・ブラックは今までのコメディ俳優から、本格的な役者としての地位を確立したように思う。
ミュージシャンなのでギターを弾いたり、自慢の喉を披露するシーンは観てきたけれど、「バーニー」では聖歌を歌ったり、ミュージカルの俳優としての演技もしていたもんね。
最初に書いた「 小太りで丸顔、いかにも厚かましそうな顔立ち」の男なのに、非常に芸達者なんだと改めて知ることになったね!

今回特集した 3本はジャック・ブラックが主演した映画についてだったけれど、実は脇役として出演している映画は他にも観ている。
これからも注目して鑑賞していきたいと思う。

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