CULT映画ア・ラ・カルト!【06】JOHN WATERS part1

                   

【ジョン・ウォーターズ監督をROCKHURRAHがアニメ化。a-haのPVみたいね!】

SNAKEPIPE WROTE:

ついにこの「CULT映画ア・ラ・カルト!」にカルト映画の大御所、ジョン・ウォーターズが登場!
本当は「カルト」なんてジャンルができるよりずっと前から活動している監督だけどね!
ジョン・ウォーターズには非常に思い入れが強いSNAKEKPIPEなので、何回かに分けて書いていきたいと思う。

まずはジョン・ウォーターズについて簡単に説明してみようかな。
ジョン・ウォーターズはアメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア出身の1946年生まれの映画監督。
この出身地ボルチモアをこれほど愛している映画監督は他にいないはず。(笑)
映画の舞台はほとんどボルチモアだからである。
ジョン・ウォーターズの名前を世に知らしめたのは「ピンクフラミンゴ」だと思うけれど、これはかなり好き嫌いがはっきりする映画だろう。
この映画を評する時に使われるのが「至上最低の悪趣味映画」だからである。
いつの間かこの「悪趣味」というのを「バッドテイスト」と読み替えて、宣伝文句に使われるようになっているけれど。
その「悪趣味」で「下品」で「最低」の三拍子を揃えた元祖がジョン・ウォーターズ、ということになるのかな。
ぷぷぷ!そのウォーターズに思い入れが強いSNAKEPIPEとはね。(笑)
ブラック過ぎるジョークが大好きだからね!
今回はそのジョン・ウォーターズの映画の中でも割と毒が薄い(?)3本についてまとめてみようかな。
思いつくままに書くつもりなので年代などは無視してるけど許してね。

1本目は「ヘアスプレー」(原題:Hairspray)1988年。
この映画2002年にはミュージカルになり2007年にはそのミュージカルを映画化したものがあって(監督はアダム・シャンクマン)、最近ではなかなかオリジナルを手に入れることが少ないと思う。
オリジナル版は調べてみると中古で安くても8500円!(2010年2月現在)
ぎょっ、そんなに高いとはびっくり!
ジョン・ウォーターズの映画って今は手に入りにくくなっているみたいね。
それでもどうしても観たかったので、仕方なく字幕なしバージョンで鑑賞。

ヘアスプレーのオリジナル版にこだわりたかったのは、この映画がディバイン最後のウォーターズ作品だからである。
ウォーターズ作品の核とも言うべきディバインは、圧倒的な印象だったためその後の不在はとても残念だ。
そのディバインは主人公トレイシーの母親役で登場。
太めトレイシーと並ぶと本当に親子みたいに見えてしまう。
その後のウォーターズ作品の常連になるこのトレイシーを演じたリッキー・レイクはリズム感が良く上手いダンスを披露。
ヘアスプレーは映画の1/3がダンスシーンといってもいいほど、いつでも踊りまくりなのだ。
1960年代初頭に流行ったダンスを良く知ることができる寸法!
とても楽しそうなのでSNAKEPIPEも参加したくなっちゃう。(笑)

かつてダンスの女王だったというベルマ役をブロンディデビー・ハリーが演じていて、かなりいい味出している。
他にはカーズリック・オケイセック(ボルチモア出身!)もビートニク・キャットという名前で出演。
ヘンな画家という役どころで面白かった。
ジョン・ウォーターズの映画にはちょっとしたゲストが出ることがあって、見つける楽しみがあるね。
出演したいと名乗りをあげる人、多いんじゃないかな?
この映画にはウォーターズ自身も精神科の医師の役で出演してた。
先生が一番怪しげだったけど。(笑)

映画はダンス以外に差別問題(人種や体型など)なども入っていて、教育指導的要素もある。
さすがにメジャー作品だけあるね。
毒気は少なかったけど、最後に「あー面白かった」とすっきりできる映画。
いつの日か2007年版も観てみるかな。

続いては「シリアルママ」(原題:Serial Mom)1994年。
後にシリアルママ(連続殺人ママ)として有名になる主婦ベヴァリーをキャサリン・ターナーが熱演。
キャサリン・ターナーがよくこの役を引き受けたもんだ、と当時はびっくりしたものだった。
改めて今回鑑賞してみたけど、やっぱりキャサリン「はまり役」ね!
俳優という職業は「演じることができる役の幅」で勝負が決まるだろうから、こういう経験は大事だろうね。(笑)

映画はその主婦ベヴァリーの持つ基準にそぐわない、ルール違反をしたと思う人物を次々と殺していく話である。
それは自分の子供たちを守るためだったり、「勤労感謝の日」を過ぎているのに白い靴を履いているからだったり、と理由は様々。
どうやらこれは夏物と冬物の区別を示しているみたいだけど、アメリカでの昔ながらの習慣なのかもしれないね。
ベヴァリーのルールに反していない人とはとても良い人間関係を持つところが面白かった。
ベヴァリーは極端過ぎだったかもしれないけど、言いたいことはとてもよく理解できるね。
外に出ればいくらでも似たような出来事に遭遇するし、ルール違反を指摘したくなることって多いからね。
ベヴァリーが人気者になっていくのもうなずける。(笑)

この映画ではアメリカのお騒がせ女性ロックバンド「L7」が登場。
ライブ会場にシリアルママが来るという設定ね。
この時のL7のメンバーが穿いていた白いパンツのデザインがすごい。
多分売ってないよね、特注かな?
そしてこのバンドを選んだウォーターズはさすが、だね。(笑)

映画の中でシリアルママの無実を訴えるためにバッジやらTシャツを裁判所前で販売してるシーンに目が釘付け。
あまりデザインがよく見えなかったけど、もし実際売ってたら欲しかったな!(笑)

最後まで「気に障ったらシリアルママに殺されるかも」というドキドキ感が持続されていたのが良かった。
にっこりしていた次の瞬間には武器を手にしているママの変貌ぶりは最高だったよ!


3本目は「I Love ペッカー」(原題:Pecker)1998年。
主役は「ターミネーター2」で子役だったエドワード・ファーロング
ここでもまた有名俳優を起用してるウォーターズ監督だけれど、ウォーターズ・マジックとでも言うのかやっぱり溶け込ませちゃってるんだよね。
エドワード・ファーロングがちょっとヘンな人に見えてくるから不思議。(笑)

このエドワード・ファーロング演じるペッカーは写真を撮るのが大好きな役どころ。
いつでもどこでもパシャパシャシャッターを切っている。
知らない人のことも平気で撮影。
相手も全然嫌がっていないところがすごいんだけど!
最近の傾向としては「肖像権」の問題があるため、相手の承諾なく勝手に撮影(撮影した写真の発表も)してはいけないことになってるからね。
ちょっと羨ましい環境のペッカー。
とても生き生きとした人々の表情が撮られていて、映画の中といえどもさすがだよね。

ペッカーの家族や周りだけでも相当な数の個性派がいる。
知り合いの写真を撮るだけでも充分なネタになっちゃうんだよね。
ペッカーのおばあちゃんのバレバレの腹話術。
ペッカーのお姉さんが働くゲイバーでの撮影。
砂糖中毒の妹がねぼけたところ。(最後には野菜中毒に変化)
ペッカーのガールフレンド(クリスチーナ・リッチ)の写真、などなど。
ボルチモアにはこんなにたくさん個性的な人がいるのかな?(笑)

あれよあれよという間に有名アーティストになってしまうペッカーだけれど、自分が都会に出て行かないで「我がボルチモアにようこそ」とアート関係者を地元に呼ぶところが面白かった。
そうそう、そのアート関係者の中に本物のシンディ・シャーマンが本名で出演してるんだよね。
シンディ・シャーマンはスチール写真のようなセルフポートレイトで有名になったアメリカの女流写真家ね。
シンディ・シャーマンだったらウォーターズ映画のファンだろうな。(笑)

記憶があやふやだけどこの映画には「ファインダーを通すと全てが素晴らしいんだ!」みたいなキャッチコピーが付けられていたはず。
確かに撮影シーンがとても楽しそうでSNAKEPIPEも一眼レフで撮影したくなっちゃったよ!
ウォーターズ監督の自伝的映画なんて書いてあるから、きっと楽しい少年時代を過ごしてたんだろうね。
この映画もあまり毒気が強くないし、ほのぼのしたサクセスストーリーなので写真好きの人にお薦めかな!

軽く3本をまとめてみたけれど、ウォーターズ監督作品についてはまだまだ書き足りないSNAKEPIPE。
また近いうちに違う映画も特集してみたい。

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