秋は何色ハ◯ドコア色?

                   

【タイトルに反して全然秋っぽくないぞ】

ROCKHURRAH WROTE:

ROCKHURRAHとは思えないタイトルで書いた本人が一番ビックリしているが、もう6年も前に色にまつわるブログ記事を書いていて(これ)、そのヴァリエーションのひとつとして今回また書いてみようと先程考えたのだ。

タイトルはイマドキ誰も知らないと思えるが、70年代に「マーガレット」という少女漫画雑誌で描いていた富塚真弓のコミックス「冬は何色ココア色」より拝借した。
いや、別にファンというわけじゃなくて、言い訳するならROCKHURRAHは過去に二回も古本屋稼業の時代があって、少女漫画に限らず漫画や小説のタイトルを驚くほど覚えているに過ぎない。
毎日のように背表紙を眺めたり棚入れとかやってたらそりゃ覚えるわな。
ちなみにこの人は他にも「風は何色ポエム色」とか「恋は何色イチョウ色」とか、ああいかにも70〜80年代少女漫画という恥ずかしいタイトルが目立つ漫画家だったな。
個人的に80年代の「マーガレット」ではくらもちふさこの大ファンだった。男兄弟しかいなかったのになぜか読んでたんだよね。

さて、前の記事の時はレコード・ジャケットの配色でコーディネートとバンドを同時に語るという高尚な切り口で、今読み返しても斬新だったが(自画自賛)、今回は単に色の名前がついたバンドにテキトーなコメントつけるだけという手抜き手法でやってみよう。そこまで毎回こだわった手法は出来ないのじゃ。
しつこいようだが今回もROCKHURRAH RECORDSのお約束として「70〜80年代のパンクやニュー・ウェイブ限定」のセレクトしかしないからね。

まずは三原色の筆頭である赤。
ROCKHURRAHは誕生石がルビーということもあって赤が大好き人間。このブログのバックでも赤が効果的に使われているしね。部屋の服を見回しても黒の次に多い色が赤だよ。

この赤をつけたバンド名はいっぱいあるけど、うーん、今回は人があまり書かないようなのを敢えて選びたかったのでこれにしてみよう。中堅マイナーというところ。
Red Lorry Yellow Lorryだ。ん?赤だけじゃなくて黄色まで入っててバンド名だけ聞くとメデタさ満開な感じがするけど、実は全然明るくない系統のバンドだよ。

カタカナで書くと情けないがレッド・ローリー・イエロー・ローリーは1980年代初頭に英国リーズで結成されたバンド。
リーズと言えば「ゴスの帝王」と呼ばれるシスターズ・オブ・マーシーとか、リズムマシーンによる攻撃的なポジティブ・パンクを推進したマーチ・ヴァイオレッツとかがいて、このレッド・ローリー・イエロー・ローリーを加えて「リーズ三兄弟」などとROCKHURRAHが勝手に命名していたもんだ。
このレッド・ローリー・イエロー・ローリーはポジティブ・パンクやゴシック系のような化粧っ気、毒気はまるでないが、ソリッドな音とジョイ・ディヴィジョンもどきの低音ヴォーカルが魅力のバンドだった。音はなかなかいいんだけど(あくまで個人的感想です)見た目がちょっと・・・なために人気知名度はイマイチなのが残念。

つばが広い帽子に長髪、レイバンのサングラス、魔界から来たかのようなルックスで驚異の人気を誇ったアンドリュー・エルドリッチ(シスターズ・オブ・マーシー)。
ものすごいヒゲとグシャグシャの髪型、遭難した宣教師みたいな風貌(近年はものすごく太ってしまったが)で唯一無二の個性を放っていたサイモンD(マーチ・ヴァイオレッツ)。

この二人と比べるとレッド・ローリー・イエロー・ローリーのクリス・リードはかわいそうなほどカリスマ性に乏しいルックス。どこか、アジアの山奥にある寒村の老人みたいな風貌でかなり損をしている。映像では寄り目に見えるしね。

次は青色。ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも鮮やかなブルーなどは絶対にコーディネートの端くれにも選ばないけど、濃紺くらいなら持ってるかな。家具にしろ身の回りのものにしろ、ウチの中を見回してもブルーの品物は歯ブラシくらいしか見当たらない。
そんな話はどうでもいいが、ちょっと変わり種でこんなバンド選んでみたよ。

Tijuana In Blue、うーん読めんけどティファナ・イン・ブルーでいいのかな?
Tijuanaはメキシコの都市名らしいがしかし、このバンド名にも関わらずスペインのバンドらしい。紛らわしいな。
熊本が誇るガールズ・ガレージ・パンクのポルトガルジャパン、あるいは巣鴨が誇るパンク・バンド、イギリス人みたいなもんか?

Tijuana In Blueについては日本語で書かれた記事が皆無だったので実は全然わからずに書いてるんだが、スペインのパンプローナ出身のバンドで80年代半ばから90年代にかけて活動していたらしい。2002年くらいに短い間、再結成したがヴォーカルが死亡したために活動をやめたらしい。
何かやたら「らしい」ばかりの推測文章で申し訳ないが、ウチにはLacieのハードディスクが3台もある、ますます関係ないか。

田舎のバンドということでなめてたが、案外好みの音楽性でパンク、スカ、ラテン、そしてカウパンク〜ラスティックな部分までうまくミックスされた馬鹿騒ぎ系バンドのようだ。
この映像が何年くらいのものかはわからないが、曲は調べによると1985年のもの。近い音楽性で言えばドイツのウォルトンズとかスイスのヒルビリー・ヘッドハンターズとかをちょっと思い浮かべるもの。時代を考えると先見の明があったのじゃないか?と評価出来るよ。この手のカウパンクだけじゃなくて馬鹿騒ぎミクスチャーだと考えれば、フランスのマノ・ネグラとかワンパスの先輩と言えなくもない。ティファナ・イン・ブルーの方はずっとB級テイストだけど。
映像はヴォーカリストの片割れが猫を抱えているのがかわいいね。立ち上がった時はどこに行ったんだろう。音楽よりも猫の行方の方が気になるニャン。

おっと、いきなりピンクに飛んでしまって「他の色が見つからなくて苦しいんじゃない?」と推測されても仕方ない。
最近はさすがにあまり着ないがSNAKEPIPEが昔は好んでこの色をアクセントにして着てたな。

ピンクと言えばROCKHURRAHはいつもだったら即座にリヴァプールのピンク・ミリタリーを思い出すんだけど、確か割と最近にもジェーン・ケーシーについて書いてしまったから今回は封印したよ。
で、苦し紛れに思い出したのがこのレジェンダリー・ピンク・ドッツだった。

何が伝説的なのかよくわからんが、1980年にデビューして、たぶん現代もまだやってるバンドらしく、一体どんだけレコード出しゃ気が済むの?というほど多作なところがレジェンダリーなシロモノ。
Wikipediaを真に受けてそれが真実ならば、10種類にも渡る音楽ジャンルにまたがって活動してるようで、さらに中心人物のエドワード・カスペルのソロやコラボまで合わせると膨大な量の音楽を作りまくってるという印象。
大ファンで全部持ってるよ、というディープなファン(勝手にカスペルスキーと命名)はそりゃ探せばいるだろうけど、大半の人にとっては数枚聴けばいいくらいの音楽だと個人的には感じた。
かつてレコード屋巡りを生きがいとしていたROCKHURRAHだが、中古盤屋であまりの遭遇率の高さに驚いたものだった。

正直言ってどの曲をピックアップすればいいのか全然見当もつかなかったが、たぶん初期作品のこのあたりを選んでみた。
10分で作れるような垂れ流しの音楽とは思わないし、音楽的素養の深さは明らかだけど、そこまで才能有り余ってるのだろうか?
今まで作った曲のメロディとか歌詞とか全部ちゃんと覚えてるのかね?

今回は割と多岐のジャンルにまたがって語っていてROCKHURRAHの音楽的素養の深さも明らかだけど・・・え?誰もそんなこと言ってない?

さて、ディープ・パープルやジミヘンやプリンスの代表曲を挙げるまでもなく、紫はロックの歴史において重要な色だが、実生活でこれを「我がメインの色」にしてる人はいるんだろうか?かなり主張が強そうな色で並みの人間にはうまく着こなせそうにないね。
ずっと前に何を血迷ったかユニクロで薄紫のフリースを買って冬の部屋着にしていたことがある。ウチではSNAKEPIPEが黒を選んだら敢えて別の色を選ぶという傾向にある(見分けがすぐにつくように)ので、たぶんそういう時に買ったんだろうな。しかしよりによってこの色を選ばなくても、と思えるチョイス。どうせ家の中だけだから、などと思ってたが洗濯物を干す時にベランダに出るのが恥ずかしいというシロモノ。書いてて情けないが紫体験はそれくらいか。
「いや、もっと紫のたくさん持ってるよ」というSNAKEPIPEの声が聞こえたが空耳だろう。

パンク以降の生活スタイルにまで影響を与えた音楽と言えばOi!(スキンズ)、2トーンに代表されるネオ・スカ、ネオ・ロカビリー、そしてネオ・モッズなどが代表的なもの。
しかし全部昔に元ネタがあって単なるリバイバル、世紀の大発明といった斬新な音楽(およびライフスタイル)は新たには生み出されてないのが情けないけどね。

パープル・ハーツは映像観てもらえばわかる通り、ジャム以降に現れたネオ・モッズの人気バンドだった。60年代にポピュラーだったパープルハートなるLSDからとったバンド名だとの事だ。

ネオ・モッズのジャンルはシークレット・アフェア、ランブレッタズ、コーズ、メイキン・タイムとかそれ系のバンドも続々出てきたけど、スカやロカビリーほどには定着しなかった気がする。
ジャムが偉大すぎてそれを凌駕するほどの大物が出なかったというのが最大の原因だろうけど。
そしてやっぱりモッズの重要アイテムであるベスパは誰でも気軽に手に入れられるものではなかったからかな?普通に考えてもごちゃごちゃバックミラー取り付けた自慢のベスパを、アパートの駐輪場や駅前に置いておくだけですぐに盗まれそうだしね。

映像の方はなかなか元気の良い音楽を聴かせてくれて、確かにネオ・モッズの中では有望株だとは思えるけど、他のバンドとあまり区別がつかないという点でやはり決定打不足。紫要素も特になし。

最近はそこまでじゃないけどミリタリー好きのROCKHURRAHにとって緑は避けて通れない色のひとつだった。いわゆるビリジアンとかパステル・グリーンとか、その手の色は着ることはないけど、ミリタリーの服でオリーブドラブは必須だし迷彩でも緑は重要なポイントだしね。
ここまで書いてきてやっと気付いたが、無理やり色と自分の嗜好を書く前フリ、必要ないよね?

「グリーンだからよーし、グリーンデイ」などと安易に書けたらすごく簡単なのに、敢えて多くの人が知らないようなバンドを見つけてしまうひねくれ者だな。
しかも80年代ニュー・ウェイブ限定、などと書いた割にはこのパーマネント・グリーン・ライトは90年代のバンドだった。まあ、80年代に活動してたスリー・オクロックというバンドのマイケル・クエシオによるものなのでテイストは80年代、という事で許してやって。

スリー・オクロックは80年代初頭に米国ロスアンゼルスでちょいと流行った、ペイズリー・アンダーグラウンドというような音楽でデビューしたバンドだ。ペイズリー、という言葉でわかる通り、やや60年代のサイケデリックを感じさせる音ね。
イギリスで発生したネオ・サイケはいわゆる60年代サイケをあまり感じないバンドが初期には多かったが、アメリカはやはりサイケの本場。服装もレコード・ジャケットもモロに60年代サイケっぽいバンドの方がより本格派っぽいわけで、このスリー・オクロックもレコードだけ見れば60年代再発モノだと勘違いするような雰囲気がプンプンしていた。
音の方もド・サイケなのかと思ったら、そこまでではなくて割と耳障りの良いポップなものだった。
このクエシオ、かなりナヨッとしたひょろひょろの女受けするルックスで声も甘くて繊細。女の子のような声とよく評されるが、むしろイギリスに渡って活動した方が大成出来たかも。アメリカにはこの下↓のヴィデオに出てるような凶暴な奴らがウヨウヨいて、インネンつけられる可能性があるからね。

で、そのクエシオが後に作ったのがパーマネント・グリーン・ライトなのだ。
80年代のバンドとしては映像が結構残ってるスリー・オクロックに比べて、悲しいほどに動いてる映像がほとんどない。つまりは全然人気出なかったんだろうな。
スリー・オクロックのようにサイケデリックな要素はあまりなく、これぞ米国産ギター・ポップという正統派な音楽。ヴォーカルも相変わらず甘えた声で澄み切ってるね。レコード・ジャケットは何かプログレみたいな感じなのにこの音は予想外、しかもグリーン要素まるでなし。

何か重要な色をすっ飛ばしてる気がするが、もう疲れてきたので今日はここまで。最後はシメの色で最もロックっぽい色、黒にしよう。

黒がついたバンド名はたぶん数多く存在してるとは思うが、今日はたまたま思いついたこれにしてみる。
米国カリフォルニアのハードコア・パンク代表格、ブラック・フラッグだ。

個人的にはビッグ・ブラックでもいいかな、と思ったけど・・・。
敬愛する作家、鳥飼否宇先生がかつて「爆発的」という傑作ミステリーで色にまつわるバンド(または曲名)が散りばめられた作品を発表されてるので、敢えてそこに書かれてないようなのを実は今回のブログでチョイスしていたのだ。おお、最後に明かされる真実。
このことについてはSNAKEPIPEが詳しく感想を書いてるので、こちらの記事を参照あれ。

ブラック・フラッグは1976年にデビューしたパンク・バンドで86年の解散まで、アメリカン・ハードコアの大人気バンドだった。
ハードコアといってもエクスプロイテッドとかGBHとかのイギリス物とは違ってて、ハードロックやヘヴィ・メタル、後のグランジにも続いてゆくオルタナティブな部分も含めたのがアメリカンなところ。厳密に言えばこのオルタナティブの解釈もイギリスとアメリカでは違ったものなんだけど、今日は関係ない話なのでまた今度。
ヴォーカルもメンバーもどんどん替わってゆくようなバンドだったが、一番有名なのは後のロリンズ・バンドを率いる筋肉男、ヘンリー・ロリンズが加入した81年以降のもの。
このロリンズ、もうとにかく惚れ惚れするような筋肉と入れ墨(だんだん増えてゆく)、いかにも強そうな見た目と動きでカリフォルニア・ハードコア(そんな言葉あるのか?)の頂点に上り詰めてゆく。
映像の時はまだそこまでの体格ではないが、この後も肉体改造を続けてマッチョを極めた男だ。
後のロリンズ・バンドの時は鍛え抜かれた肉体と入れ墨を見せるために基本的にパンツ一丁の裸体だったもんなあ。
服は着てたけどデヴィッド・リンチ監督の映画「ロスト・ハイウェイ」にも出演してたな。
たしかにあの顔と肉体、獰猛そうな役にはピッタリだもんね。

最近はシリーズ記事のパートいくつ、みたいなのしか書いてなかったから、単発の記事は実に久しぶり。
とは言ったものの、ROCKHURRAHがいつも書いてる他のシリーズと、ほとんど内容的に変わらないという結果に終わってしまったけど。
ではまた、マアッサラーマ(アラビア語でさようなら)。

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