SNAKEPIPE MUSEUM #07 Francis Bacon

                   

【フランシス・ベイコンの作品。3枚並んだレイアウトがお好みね。】

SNAKEPIPE WROTE:

ずっと欲しいと思いながらも未だに画集を所持していない画家の一人にフランシス・ベイコンがいる。
フランシス・ベイコンと聞いて、まず初めにルネサンス期の哲学者を思い浮かべたそこのあなた!
エライ!ちゃんと世界史の勉強してたんだね。
「知識は力なり」、帰納法。
テストに出たかな?(笑)
今回ブログに書きたいと思ってるのは哲学者じゃなくて画家のほう。
どうやらその哲学者のベイコンとは、本当に血縁みたいなんだけどね。

画家、フランシス・ベイコンを初めて知ったのは高校の美術の教科書だったろうか。
法王シリーズが一枚紹介されていた記憶がある。
解説は特に何も書かれていなくて、絵だけが掲載されていた。
その時には特別な興味を持つことはなかったベイコンに再び出会うのは、デヴィッド・リンチのおかげであった。(←知り合いみたいな書き方!)

90年代初頭に世界的ブームを巻き起こした「ツイン・ピークス」の解説の中にベイコンの絵を発見するのである。
記憶によれば解説を担当したのはリンチ評論家の滝本誠氏。
「ツイン・ピークス」で、牢獄に入れられたボビーが鉄柵を掴みながら雄叫びを上げるシーンがある。
その時に撮られた映像は叫んでいる口のアップ。
滝本誠氏ははその映像とベイコンの絵画との比較について考察していた。
デヴィッド・リンチが好きな画家としてフランシス・ベイコンの名前を即答していることもその時に初めて知る。
そして上述した美術の教科書を思い出したのである。
まるで拷問を受けている最中のような、椅子に括りつけられ、痛みに耐え切れずに叫び声を上げている「あの絵」。
なぜだかその時に
「そうか、そうだったんだ。なるへそ!」
と自分なりに妙な納得をしたSNAKEPIPE。(笑)
一枚しか知らなかったベイコンについて、もっと知りたいと感じた瞬間であった。

ここでベイコンの略歴について書いてみようか。

1909年アイルランド生まれ。1992年没。
27歳の頃から絵を描き始める。
「磔刑図」「教皇」「頭部」シリーズなどが有名。
20世紀を代表する画家の一人である。

簡単な説明だとこれだけでいいのかもしれないけど、ベイコンについて書きたいと思う時に忘れちゃならないのがベイコンが同性愛者だったということかな。
それから独学で絵を習得したようで、「~派」というような流派に属していないという点も重要かもしれないね。
だからパロディもやる、通常なら描かないようなモチーフも描く「なんでもアリ」なんだね。(笑)

ベイコンの絵のほとんどには人物が描かれている。
それが単なる肖像画ではなく、ベイコン独自の歪んだ味付けがされているところがポイント。
恐怖、苦痛、叫び、苦しみなど、ハッピーな感情とは逆の部分を表現しているところがベイコンなのである。
現在進行中の映像を一時停止させたような絵。
もしくは動きを連続して見せるために3枚一組にしてワンセット、という表現方法。
ベイコンの絵はまるで写真だったり、映画のスナップみたいな感じなんだよね。

そしてほとんどが室内の絵。
ケージ(檻)の中で椅子に座っている絵も多い。
そしてそこで苦痛を感じている人物。
部屋の中での檻の中にいるということは、ものすごく簡単に考えると肉体の中の精神、みたいな感じかな。
ストレス感じて苦しんでる絵、ってことなのかなと素人のSNAKEPIPEは考えるけど?
えっ、そんなに簡単じゃないって?
じゃ、ま、そこらへんは専門の評論家の方に解説をお願いして。(笑)

評論とか解説などを抜きにして、ベイコンの絵を部屋に飾りたいと思うSNAKEPIPE。
実際ポストカードを数点飾ってたしね。
それにしてもイギリスのテイト・ギャラリーに「ベイコンの部屋」みたいな一室があるというほど、イギリスを代表する画家のベイコンだけれど、ある一部の人にだけ好まれるような画家(画風)のような気がするな。
ドロリとしてるし、窮屈な感じもするし、グロテスクな部分もあるし。
「なんじゃこりゃ」と思う人が多くても不思議じゃないんだけどね?
美術的な評価と鑑賞者の好みがイコールとは限らないかもしれない。
世界中にある、もっと残酷だったり目を覆いたくなるような映像に慣れたせいなのかもしれない。
特殊な画家、とされないほうが画集や情報が手に入りやすくなったりするからいいのかな。(笑)

1998年に「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」という映画が公開された。
これはベイコンの伝記映画で、すでに画家として活動していた頃からの半生を描いた作品である。
実はSNAKEPIPE、ちゃんと映画館に観に行ったんだよね。(笑)
一言で感想を言うなら
「ベイコンってすっごい嫌なヤツ!」
である。
かなり性格が悪い。
歪んでいる。
画家じゃなかったら「嫌なジジイ」と言われていたに違いない。(笑)
アーティストだったら偏屈でもオッケー、個性とされることが多いからね。

ベイコン役の俳優さんがベイコンに非常に良く似ていて、嫌なヤツを見事に演じていたのが素晴らしかった。(褒めてるんだよ!)
泥棒に入ってきた男を愛人にしてしまう、という泥棒のほうが驚いてしまう展開。
その愛人と生活を共にするようになるベイコン。
愛人への意地悪、全開!(笑)
この映画を観て、ベイコンの作品について理解を深めることはできなかった。
さっき言ったようなベイコンの人柄について解っただけ。
音楽を坂本龍一が担当していて、思わずサントラ買っちゃったSNAKEPIPEだったな。

画家の性格はさておき。
今回ベイコンについて書いているうちにやっぱり画集が欲しくなってきたよ。
この前本屋で見つけたのは、ものすごい分厚い画集で確か金額が万を超えてたんだよねー。
衝動買いできなかったSNAKEPIPE。(笑)
どこかで展覧会やってくれないかなあ。
大量の現物を目の前で観たいものである。

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