SNAKEPIPE MUSEUM #09 Edward Hopper

                   

【1930年代のニューヨーク。とても素敵な映画館ね!】

SNAKEPIPE WROTE:

現代アートでは観た瞬間に「面白い!」と感じる3次元モノが好きだけれど、アート全般として考えると主流はやはり2次元モノ。
SNAKEPIPE自身も、今まで経験したことがあるのは絵や写真という紙媒体だけだし。
そして平面モノの場合は瞬間的な面白さ、というよりもじっくり鑑賞するのが好み。
シリアスでちょっと物悲しい雰囲気の作風に共感を覚える傾向が強い。
今まで紹介してきたSNAKEPIPE MUSEUMのほとんどが当てはまるかな?

今回特集するエドワード・ホッパーも同じ種類の画家になりそうね。
たまに鑑賞したくなるのがホッパーの画集なのである。
ホッパーの特徴は、スナップショットのようにアメリカの風景や人物を切り取って描いている点にある。
まるで映画のスチール写真のようにも見える作品なんだよね。
ホッパーは1882年生まれのアメリカの画家。
1925年くらいから1940年代あたりがホッパーの活躍していた時代のようで、丁度ハリウッドの黄金時代に重なる年代になりそうね。
そう言われてみると、ホッパーの絵に登場している人物の服装というのが
男性:三つ揃いのスーツ。ネクタイ。中折れ帽
女性:ブラウスにスカート。もしくはワンピース。
といった「紳士・淑女」の服装。
この時代のファッションって憧れるんだよね。(笑)

ホッパーの展覧会に行ったのは何年前だったんだろう。
調べてみると2000年夏のBunkamuraだった。
ぎょっ!すでに11年も前のことになるとは…。(とほほ)
確か行ったのが夜で、あまりに人が多くて鑑賞どころじゃなかった記憶がある。
前述したように「じっくり鑑賞するのが好み」なのに、叶わず憤慨。(笑)
仕方なく図録とポストカードだけ購入して帰ったんだっけな。
ホッパー人気にちょっとびっくりしたSNAKEPIPEだった。

ホッパーの絵の魅力はやっぱり物語性だろうか。
上の絵も鑑賞者が様々なドラマを創作して、自分なりの解釈を持つと思う。
映画館の通路脇で頬杖をつき、ややうつむき加減に何か考え事をしている女性。
映画は上映中なのにも関わらず、物思いに耽けるとは余程彼女にとっての重要事項なんだろう。
髪もキレイにセットして、恐らくデート用におめかし?
観客がまばらなところから、どうやらそれほど人気がある映画じゃないのか、もしくは封切りから時間が経っている映画、と推測。
観客が少ないため、誰も彼女に注意を払う人はいないようだ。
おかげで彼女は思考を邪魔されないで済んでいる。
一体何を思っているんだろう?

ホッパーのどの絵にも共通して感じるのは強烈な孤独だ。
夜にひょっこり顔を出す、誰もが持っているやりきれない諦念感。
ホッパーの絵を差し出されると
「自分だけが疎外感を持っているんじゃないんだ」
と鑑賞者は安心するのかもしれない。
そしてそれが人気の秘密なのかもしれないね?

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