ヨコハマトリエンナーレ2017鑑賞

                   


【メイン会場だった横浜美術館を撮影】

SNAKEPIPE WROTE:

2017年5月の記事「SNAKEPIPE MUSEUM #42 Wael Shaky」の最後に

横浜トリエンナーレでは映像作品も鑑賞できるのだろうか?
今からとても楽しみだ!(笑) 

と書いている。
たまたまSNAKEPIPE MUSEUMで特集したアーティストの作品が、横浜トリエンナーレに出展されることを知り鑑賞するのを待ちかねていたんだよね!
横浜トリエンナーレに行くのも初めてのこと。
3年に1度開催されているというので、恐らく前回は長年来の友人Mとの間で話題には上りながらも、結局行かなかったんだろうね。
今年こそは!と喜び、ROCKHURRAHと共に横浜に向かったのである。

横浜トリエンナーレ、どうやら正式名称は全てカタカナ表記のヨコハマトリエンナーレのようなので、ここからはカタカナで統一していこうかな。
ヨコハマトリエンナーレは、いくつもの会場にまたがって開催されているという。
みなとみらい駅すぐの場所にある横浜美術館赤レンガ倉庫1号館、 横浜市開港記念会館、という3つの会場があるというので、あらかじめ下調べをする。
恐らく全部を回りきれないだろう、と思ったからね。
時間的にも、体力的にも難しそうだもん。(笑)
ROCKHURRAHとの会議の結果、横浜美術館と赤レンガ倉庫の2つの会場だけを鑑賞することに決定する。
ROCKHURRAH RECORDSの目的は横浜観光ではなく、作品鑑賞にあることから、作品数が多く展示されている会場2つを選択したのである。
そしてその2箇所であれば、徒歩での移動が可能なことも理由だった。
一応無料バスが出ている、という情報はあったけれど、どれほどの人が利用するのか、時刻表通りの行動ができるのかも不明だしね?

この日の横浜は晴天。
前日は雨降りだったので、腫れたこの日は絶好のお出かけ日和だった。
少し歩くと汗ばむ程の気温、元々横浜は「人がいっぱい」という印象があるけど、この日は特に多かったように思う。
今から思えば、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは前日の雨模様の時に行ったほうが良かったのかもしれないね。

最初に赤レンガ倉庫に向かうことにする。
赤レンガ倉庫といえば、あの観光名所だよね。
最近少しSNAKEPIPEの方向音痴が感染しつつあるROCKHURRAHと、自他ともに認める完全な方向音痴のSNAKEPIPE。
赤レンガ倉庫までテクテク歩いて向かう。
「多分こっちだと思う」という危なっかしい2人で、なんとか赤レンガ倉庫へ。
ところが、ヨコハマトリエンナーレのヨの字もないじゃないの!
もう一度確認すると「赤レンガ倉庫1号館」だって。
赤レンガ倉庫に1号館と2号館があることを知らなかったよ。(笑)
ショップやレストランが入っているのが2号館で、それを目指して歩いていたようで。
一体1号館はどこ?
この時赤レンガ倉庫の敷地ではドイツ・ビールが飲めるオクトーバーフェストなるイベントが行われていたんだよね。
このイベント目的のお客さんが大勢で賑わっていて、ビール買うための列なのか、行列も出来ている状態。
大きなテントができているわ、ビール会場のための囲いがあるわ、赤レンガ倉庫1号館の入り口が分からない!
ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは赤レンガ倉庫1号館に行きたいんですけど〜!
テントや囲いをぐるっと回って通り抜け、やっと見つけたのがこの入口。
右がビールのフェスタの白いテントで、それに隠れるようにヨコハマトリエンナーレの看板が…。
非常に分かり辛かったと思うのは、ROCKHURRAH RECORDSだけかしら?
赤レンガ倉庫としては、ヨコハマトリエンナーレよりもオクトーバーフェストのほうに力を入れてる感じだったよ。
それでもなんとか無事にたどり着いて良かった。(笑)

赤レンガ倉庫内が会場なので、2017年正月に行ったBankART1929と似た雰囲気を感じる。
無機的なバックは非常に好みの空間だよ。
そこで出会ったのが宇治野宗輝の作品「プライウッド新地」だった。
機械音が鳴り響く。
何かと思うと、ジューサーミキサーが回転している音のようだ。
そしてその様子がスクリーンに映し出されている。
かなりインダスとリアル!(笑)
リズム音、ギター音、モーター音などが絡み合い、インダストリアルな音楽が完成する。
これらは全て自動なんだよね。
そのうちギターについた触手(?)が動き出した!
影だけ見ると、まるで昆虫だよね。
複雑な装置の動きと重低音、音に合わせた照明などの全てが、会場で体験しないと分からない現代アートでとても気に入った!(笑)
会場にいた係の人に「これは誰の作品ですか?」と聞きに行ったSNAKEPIPE。
「うじのさん、です」と言われて初めて日本人の作品だと知り驚く。
勝手に海外のアーティストだろうと思っていたんだね。
ドイツのアーティストという印象だったから。
宇治野宗輝は1965年東京生まれ。
1988年東京芸術大学卒業。
2001年から個展を開催し、海外でも作品を発表しているようである。
東京では山本現代でやることが多いみたいだから、機会があったら鑑賞したいアーティストだよ。

照沼敦朗は、絵画の中に動きを取り入れた作品を展示していたよ。
ちょっと漫画っぽい作風なんだよね。
右は映像が組み込まれている作品で、モノクロームの世界に突然光が差し込む様子は、ちょっと不気味だった。
細かく描き込まれている背景には、謎の日本語も書いてあったよ。
もう一点は鮮やかなカラー作品で、途中からプロジェクション・マッピングのような映像が重なり、幻想的な雰囲気になっていた。

2010年に鑑賞した「六本木クロッシング2010展」で、「ほおっ」と声を上げた、と感想を書いていたのが青山悟の作品だった。
その時に鑑賞した作品も展示されていたね。
実は鑑賞していないはずのROCKHURRAHに指摘されてから気付いたんだけどね。(笑)
どこかで観て知ってるような?と思ってたSNAKEPIPEは、かなり記憶力が低いなあ。
今回はアンティークプリントに刺繍を施した作品が展示されていた。
全てをびっちり刺繍している作品とは違って、一部分だけにカラーが入ることで印象が変わる効果を狙っているのか?
この作品の場合は赤い服の部分が刺繍なんだよね。
SNAKEPIPEの個人的な好みでは、全てが刺繍の作品のほうに軍配が上がってしまう。
恐らくびっちり刺繍は初期の作品で、一部刺繍が最近のようなので、変化しているんだろうね。
刺繍アーティストとして作品を作り続けているのはすごいことだと思う。

 「まるでフランシス・ベーコンだね!」とROCKHURRAHと言い合ったのが小西紀行の作品だった。
小西紀行、と検索しようとすると、どうやら「妖怪ウォッチ」の作者が同姓同名のようで、画家のほうの小西紀行がなかなかヒットしないんだよね。(笑)
もしかしたら本人のHPはないかもしれないので、ギャラリーが紹介しているページを貼っておこう。
家族や身近な人物のスナップ写真を元に描いているみたいなんだけど、かなり抽象化されていて鑑賞者が自由に感想を持つことができる。
そしてSNAKEPIPEが持った感想は「残酷な雰囲気の絵」だったんだけどね?
あれ?家族の肖像画からは離れてるかな。(笑)
今まで全然知らなかったアーティストなので、鑑賞できて良かったと思う。

赤レンガ倉庫1号館の展示は、とても満足した。
観られて良かったね、と話しながらランチに向かう。
ところがこのランチが大失敗!
なんと1時間も並ぶ羽目になるとはね。
横浜の昼時をナメたらあかんぜよ。
あんなに人が大勢いるからねえ。
仕方なかったとはいえ、並ぶことが苦手なROCKHURRAH RECORDSには辛い時間だった。
次回からの教訓にしよう。 

ヨコハマトリエンナーレのメイン会場は横浜美術館なので、赤レンガ倉庫1号館の展示に満足していたROCKHURRAHとSNAKEPIPEは、期待を胸に横浜美術館に入ったのである。
が、、、どうしたことでしょう。
横浜美術館の展示作品は、どれも「学芸会レベル」に感じてしまうものばかり。

大好きな写真家、畠山直哉の作品が展示されていたのは嬉しかったけど、特に新鮮さはない。
恐らく今まで観たことがない作品だったのが「カメラ」という作品群。
撮影年度が1995年から2009年というから、撮りためているテーマなのかもしれないね。
「LIME WORKS」や「Underground」で衝撃を受けたSNAKEPIPEは、あそこまでカッコ良い写真を撮る写真家ならば、もっとすごい作品を見せてくれるのでは?と期待して待っていたっけ。
Wikipediaで畠山直哉を調べてみたら、2015年に紫綬褒章を受章していたらしい。
今はどんな写真を撮っているんだろうね。

横浜美術館の展示で感想を書きたいと思うのは、ヨコハマトリエンナーレに行くきっかけになったワエル・シャウキーだね。
ガラスや粘土を使用した操り人形を制作し、その人形を実際に動かした映像作品をてがけているアーティスト。
エジプト出身というところに驚き、その人形の不気味さが気に入ったSNAKEPIPEは、是非とも実物を鑑賞してみたいと思っていたのである。
そしてついに人形とご対面!
確かに人というよりはワニだったり馬のように見える顔立ちだったけれど、実物はそこまで不気味ではなかった。
これは照明や背景の影響かもしれないね?
動かすことを想定して制作されているので、人形単体で鑑賞する場合とは印象が違うんだろうね。
会場には大きなスクリーンが配置され、ワエル・シャウキーの映像作品が流れていた。
ちゃんと日本語訳も入っていたので、本当はもっと鑑賞したかったけれど、ここに辿り着くまでにすっかりお疲れモードのROCKHURRAH RECORDS。
ほんの少しの時間だけ鑑賞して終了してしまった。
前述したように、横浜美術館の展示作品はどれも「?」と感じてしまうものばかり。
赤レンガ倉庫1号館で大満足してからの落胆は、その格差が大きかっただけに疲労につながってしまった。
ランチの待ち時間も、ね。(笑)

ヨコハマトリエンナーレは大規模な企画展示なのかと思って期待していただけに、がっかり感のほうが強くなってしまった。
今回横浜市開港記念会館に行かなかったのは、正月に鑑賞した作品と同じ展示作品だったからである。
柳幸典も観ていたら、がっかり感は少し薄れたかもしれないなあ。(笑)
横浜美術館は常設展が素晴らしい、好きな美術館なだけに残念でならない。
3年後のトリエンナーレはどんな展示作品が並ぶんだろう?
観念的過ぎない、一目で「驚くようなアート」が観られると良いね! 

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