ビザール・ポストカード選手権!28回戦

20171224 top
【サイケデリックなイメージのサンタクロース。グル・サンタと名付けようか!】

SNAKEPIPE WROTE:

定期的に特集しているのが「ビザール・ポストカード選手権」である。
特に書くことが多いのが、この時期。
クリスマスとニューイヤーでカードの需要が高いため、面白いカードがたくさんあるせいだろうね。
昨年のこの時期は書いていなかったので、約2年ぶりに特集してみよう。
今年はどんなビザールに会えるかな?(笑)

ビンテージのポストカードには不思議なアイデアがたくさんあって、以前からその魅力の虜になっているSNAKEPIPE。
今回もまた意味不明のカードに巡り会えたよ!
花の中から飛び出している少女達の頭部。
少女は愛くるしい、まるで天使のようだ、とでも言いたかったんだろうけど。
右下の「まるでおたふく風邪にかかっている」ように見える平べったい顔に愛らしさは感じないけどね?
SNAKEPIPEには、不気味な食虫植物にしか見えないよ。(笑)
左上にある蕾の中にも頭部が隠れているのかと思うと恐ろしい!
このクリスマス・カードを送られて、当時の人は「素敵!」と思ったのだろうか。 

これも困惑系のカードだね!
これは一体、なに?(笑)
仙人のようにも見えるし、マルチーズが立ち上がったようにも見えるし?
まさかスター・ウォーズのチューバッカの毛が白くなったとか?(笑)
どうして雨の中で佇んでいるのか。
裂けた傘を持っているのは何故か。
主題がよく分からないけれど、明らかにクリスマス・カードなんだよね。
心なしか、うしろの木に止まっている鳥たちも「あれはなんだ?」と囁き合っているように見えてしまう。
これがもし絵画だったら、是非ともトホホなアートを収集・展示しているニューヨークのMuseum Of Bad Artの仲間に入れて欲しいと思ってしまう。
ビンテージ、恐るべしだね!

クリスマスに蛾? 
メッセージ付きなので、翻訳してみたんだけどね。
蛾はメッセンジャーの役割を果たしているようで。 
「夜は暗く、メッセンジャーの蛾は耐え忍ぶ私の重い愛を持ち出し、苦しみを与えるために笑っている私の目の光に飛び込むのです」
などと詩的に書かれているんだけど。
ラブレターとしてのクリスマス・カードだったとしても、文章重いし、意味も不明。(笑)
蛾が描かれていると、どうしても「羊たちの沈黙」を思い出してしまうSNAKEPIPE。
あの映画では「変身願望」の象徴として蛾が扱われていたっけ。
欧米と日本では蝶と蛾に対する考え方が違うのかもしれないけれど、クリスマス・カードっぽくはないよね?

あのう、もしもし?
あなた本当にクリスマスにプレゼントくれるサンタさん?
なんだかそんなところにいると、まるで覗きやってる変質者みたいに見えますけど?
本来なら姿を見ると喜ぶはずの子ども達が及び腰でカーテンに隠れているじゃないの!
「変なおじさんがいる」
「こわいよ」
と怯えているように見えるんだよね。(笑) 
ビンテージ物では何故かサンタが悪者になっている絵を見かけるので、これもそのシリーズの1つだろうね。
当時のブラックジョークだったのかな。
このカード、SNAKEPIPEは見た瞬間に大笑いしちゃったよ。 

クリスマス・カードなのに、スプラッター仕様とは!
少年の口元が血まみれになってるよ。
書いてある言葉は、どうやらドイツ語みたいね。
「ごあいさつ」とだけ書かれているようだけど。
うしろにいる山羊の角を生やした悪魔のような存在は一体なんだろう?
調べてみると、ドイツやオーストリアなどで受け継がれている伝説で、クリスマスシーズンに出没するクランプスという悪魔だという。
クランプスは、悪い子供に罰を与える役割を担い、良い子供には聖ニコラウスがプレゼントをくれる、ということになっているらしい。
「クランプスが来るよ」
なんて言うと子供には効果てきめんな脅し文句になるんだろうね。
そのクランプスを撃退した子供、という意味のカードなのかな?
クランプスは長い舌を持って描かれていることが多いので、少年が手にしているのはクランプスの舌だろうね。
そうとは知ってか知らずか、猫がじゃれついているところもブラック!
このカードを見て、「クランプスなんか怖くないやい」と思う子供が増えたらどうするんだろうね?(笑)

これも相当に意味不明のカードだよね。
男性が抱きかかえているのは七面鳥?
トサカ部分にサンタの帽子をかぶせているので、クリスマス・カードだと分かるね。
それにしてもクリスマスには七面鳥食べるのが欧米の習慣だったと思うけど?
この場合はどう解釈したら良いんだろう。
ペットとして飼っているので、みんなに食べないでと呼びかけるキャンペーン?
これから調理するけれど、その前に七面鳥に束の間のクリスマス気分を味わってもらうサービスタイム?
そしてこの男性は一体誰?(笑)
髪型や服装からして60年代から70年代を想像するけどね?
謎のクリスマス・カード、貰った人の困惑顔が目に浮かぶよ。(笑) 

最後はこちら!
なんでしょう、この不気味さは。(笑)
クリスマスやニューイヤーとは一切書かれていないけれど、ポストカードのようなので紹介してみよう。
この作品はニューヨーク出身のフォトグラファーでミクストメディアアーティストのmariの作品のようだね。
このアーティストは自分の作品をネット販売してるみたい。 
「かわいい」と「不気味」がミックスされた作品が多いのが特徴だね。
女流写真家ダイアン・アーバスの有名な作品である双子イメージが好きみたいで、アレンジした作品を何点か見かけたよ。
「ツイン・ピークス The Return」についても記事を書いてるのを発見!
SNAKEPIPEに近い臭いを感じてしまったので、大いに納得だね。
今度SNAKEPIPE MUSEUMで特集しようかな!

2年ぶりの「ビザール・ポストカード」を特集してみたよ!
どうしてもSNAKEPIPEの好みで選んでしまうので、ストレートなクリスマス・カードにはならないんだよね。(笑)
「なんじゃこりゃ」
と困惑したり笑ってしまうカードが好みだからね!
いつになるのかは不明だけど、次回のビザール・ポストカード特集もお楽しみに!

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