好き好きアーツ!#49 DAVID LYNCH_Interior Design

                   

20180211 top
【リンチが手がけるパリにある「Silencio Club」の内部 】

SNAKEPIPE WROTE:

先週は敬愛する映画監督デヴィッド・リンチを追ったドキュメンタリー映画について特集した。
その中で、子供時代に父親と毎週のようにDIYで何かを作っていた、という話があったことも書いたっけ。
デヴィッド・リンチは自分の映画のセットを作っている、というのは前に聞いた(読んだ)ことがあった。
例えば映画「ロスト・ハイウェイ」では、ジャズ・ミュージシャンのフレッドと妻レネエの室内に置いてあったランプと台をリンチが作成した、とかね。
それを聞いた時には驚いたけれど、「デヴィッド・リンチ:アートライフ」を鑑賞して、DIYが得意だということを知って納得する。
ところがリンチのDIYは映画だけにとどまっていないことをROCKHURRAHが調べてくれた。
なんと、様々な家具のデザインを手がけていたんだよね。
検索すると出てくる出てくる!(笑)
今回はリンチがデザインした家具を特集してみよう。

このテーブルの雰囲気は、前述した「ロスト・ハイウェイ」のランプに似ているね。
1988年製で、100点のみの限定販売だったみたい。 
素材はバーチ材合板、スチール、ターンバックル付き鋼線だという。
「エスプレッソ・テーブル」と名前が付いているところが、いかにもコーヒー好きのリンチらしいね。(笑)
このテーブルはオークションで販売されていて、$2,188、日本円で約24万円だったようで。
ちゃんとリンチの手書きサインも入っているんだよね。
こんな値段でリンチの作品が手に入るなんて驚き!
ファンにはたまらない逸品だよ!

次もテーブルにしてみようか。
ランプが接続されたキャスター付きのサイドテーブルだね。
真ん中あたりにあるのはリモコンやメガネ、奥にはティッシュも見えるよ。
きっとリンチ自身がパッと手に取れるように設計したんじゃないかな?
テレビショッピングで見たたことがある多機能テーブルみたいな感じ?(笑)
「ツイン・ピークス The Return」の最終回近くを放映していた頃作ったような記事を読んだけど、このサイドテーブルについての詳しい話は書いてなかった。
 販売されているのかどうかも不明だけど、ランプの雰囲気がリンチらしいなと感じるよ。

引き出しがいっぱいあるキャビネット。
中に入っている写真(?)が謎なんだよね。
あまり大きな画像がなくて、何が映っているのか不明だけど、不気味に感じてしまう。
この作品は「Do It: How To Make A Ricky Board」というんだけど、20ある引き出しの名前がリッキーなんだって。
それぞれのリッキーに別の名前を付けることで、20の人格ができあがるという。
元はすべて同じだけれど、名前から変化が現れるでしょう、なんて書いてあるよ。
これは2012年の作品で、Gund Galleryで展示されていたみたい。
人格が変わるというのはリンチの映画では定番のテーマ(?)なので、余程気に入っているんだろうね。
この家具はサイズ調整もできるというので、どんな変化が起こるのか実際に観てみたいよ!

これはもしかしたらリンチ・デザインの家具というよりはアート作品になるのかもしれないけどね?
コードが伸びているので、赤い部分が光るライトだと思われるんだけど。
ぐんにゃりした形状と、色使い、中から飛び出している黒い棒状の物、というモチーフは「いかにも」リンチ!(笑)
リンチの絵画作品「I See My Love」の別バージョンに見えるなあ。
これは2011年の作品で、William Griffin Galleryで展示されたという。
リンチは絵画作品にもライトを取り入れたり、立体感を出しているので、オブジェも得意なんだね。

次もランプにしてみよう。
高さがあって、少しぐんにゃりして、ライト部分が小さめ。
実用性というよりは、オブジェなんだろうね。
このライトもリンチの絵画作品「Boy Lights Fire」に近いと感じるよ。
どんな絵画なのか載せておこうか。

少年が火遊びをしているところを描いているんだろうけど、不自然に長い腕、絵画の中に実際のライトを点けているところが特徴なんだよね。
この少年の腕部分を切り取って立体にしたら、上のライトにならないかな?
ライトといえば、「ツイン・ピークス The Return」に出てきたコンビニエンスストアの2階に住んでいる黒い男の「gotta light?」を思い出してしまうね。(笑)
「Fire Walk With Me」もそうだけど、リンチにとっては火は重要な意味があるんだろうね?

映画の音響にもこだわり、「ブルーベルベット」ではカイル・マクラクラン演じるジェフリーが野原で切り取られた耳を拾うシーンがあったことから、リンチと耳を結びつけて語る人が多いんだよね。
「耳の監督」なんて言われていたもんね。
リンチ自身もCDデビューを果たしているし、音楽への「こだわり」が強いことは知られている。
「ツイン・ピークス The Return」でも毎回必ずライブシーンが収められていたしね。
そのリンチがデザインしたスピーカーがこちら!
タールとラッカーでペイントされているという。
さすがにタバコ好きのリンチ、タールだって。(笑)
土台の部分が幾何学的で面白いんだよね。
一体どんな音が出るんだろう。
タールで塞いだせいで、音が歪んだりしないのかな?
それがリンチの狙いかもしれないけどね!

リンチのデザインについて調べていたら、2011年にリンチがパリのナイトクラブをプロデュースした話が出てきて驚いた!
クラブの名前は「Silencio」、そう「マルホランド・ドライブ」に出てきた劇場と同じ名前なんだよね。(笑)
クラブのオーナーはリンチの作品のファンで、「マルホランド・ドライブ」の雰囲気を打ち出したナイトクラブをイメージしていたのかもしれない。
アートを理解する大人のためのクラブなんて、リンチにとっても楽しい仕事だったんじゃないかな?
そのクラブでは映画の視聴もできるようで、シネマ・シートのデザインをリンチが担当したという。
人間工学的に設計されているようで、快適に映画鑑賞できるようだよ。
このシートが「Silencio Club」に並ぶと左の画像のようになるんだね。
これはすごい! (笑)
どんな座り心地なのか気になるよね。
それにしてもその「Silencio Club」は一体どんなシステムなんだろう?
700㎡の敷地に1階ギャラリー、24座席あるシネマ、図書室、喫煙室、黒幕、2つのバー、1つのステージがあるという。
黒幕ってなんだろうね?(笑)
毎週土曜日は一般でも入れるようだけど、通常は会員制を取ってるみたい。
どんな人が集い、どんな文化的な交流が図れるのか?
非常に気になる場所だよね! 

きっとリンチは自分の居心地を良くするために、オリジナルの家具をDIYで作成していたんだろうね。
そのデザインが、他の人にとっても使い勝手の良い家具として商品化されていると知って驚いたよ!
好きなことが商売になるなんて、アーティストとして最高だろうね。
今回はリンチの別の側面を知ることができて、とても楽しかった!
絵画、映画、音楽、家具デザインと多岐に渡る活動を観て、益々ファンになったよ。(笑)
また別のリンチ特集を組んでみたいね! 

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