SNAKEPIPE MUSEUM #47 Karen Jerzyk

                   

20180722 top
【不気味な作品に一目惚れ!】

SNAKEPIPE WROTE:

話はSNAKEPIPEの高校時代に遡る。
家庭科で「子供用の紙芝居」を制作する授業があった。
クラスメートは「さるかに合戦」やら「桃太郎」のようなオーソドックスな紙芝居を描いていた。
それを見た家庭科の先生はご満悦の様子。
先生の理解できる作品だったからね。
ところがSNAKEPIPEは子供に恐怖体験する機会を与えてはどうかと考え、生首が飛んだ絵やら、赤と黒で表現した地獄の様子を紙芝居にして提出!(笑)
教訓やおとぎ話と同じレベルで「あなたの知らない世界」を伝えても良いのではないか?
味だって甘いだけではない、辛い、塩辛い、苦い、酸っぱい、など様々な種類があるわけだし! 

SNAKEPIPEの提出物を見た瞬間、先生が口をあんぐりと開け、次に怒りで顔面を真っ赤にしたことを覚えている。
確か最低点だったように記憶しているけど、幼少時代から「ゲゲゲの鬼太郎」の大ファンだったSNAKEPIPEにとっては、その先生の画一的な評価は納得できなかったな。
絵自体も素晴らしい出来だったからね。(笑)

世の中もその家庭科の先生のような考え方が一般的で、この時期になると体験コーナーが併設されているような子供用の企画が増える。
子供が夏休みになっている頃だから健全な展覧会ばかりになってしまうんだよね。
邪悪でダークなアートを好む子供(もしくは一家)はそう多くないだろうからね?(笑)

展覧会に期待できない時はインターネットの検索をする。
「求めよさらば与えられん」の言葉通り(?)SNAKEPIPEの願いが叶ったよ。
とても好きな雰囲気のアートを発見することができた!
アーティストの名前はKaren Jerzyk。
カレンは読めるけどJerzykはどう読んだら良いのかな。
調べてみると、どうやらイェジックと読むみたい。
このブログでは、カレン・イェジックと表記することに決定!(笑)

カレン・イェジックについての詳細を調べてみたけれど、情報は驚くほど少ないんだよね。
ボストンやニューヨークを拠点に活動している女流写真家だということ。
2003年にニューハンプシャー大学で英語の学士号を取得している。
英語を学んだ、という記述があったので、恐らく〇〇系アメリカ人というわけではないのかもしれない。
名前の読み方を調べていたらポーランド語として出てきたので、留学生としてアメリカに滞在していたと推測する。
特に出身国についての記述はないんだよね。
未だに英語で感情を表現するのが苦手、とも書いてあったよ。
2009年からバンドの撮影を始めたとのこと。 
初めて手にしたのはデジカメだという。
大学卒業時に22歳だった場合には、現在37歳くらいかな?
彼女のウェブサイトには、作品が載った世界中の雑誌名が書かれているよ。
ワールドワイドに活躍している写真家なんだね!

カレン・イェジックは廃墟に興味があるという。
インターネットで廃劇場を見て以来、撮影スポットを探すことに夢中だったとのこと。
さすがに絵になる場所を選んでいるよね。(笑) 
構図がシンプルなシンメトリー、人物と廃墟以外写っていないのに、インパクトが強い。
恐らくビニール一枚だけ用意したような仕掛けなのに、少女が囚われ監禁されている犯罪めいたイメージを受ける。
これはちょっとヤラれた、と思ったSNAKEPIPE。
アイデア次第で、こんな作品ができるのかと感心しちゃったよ。(笑)

これも廃墟の中での撮影だけど、より直接的に犯罪めいているね。
恐らく美容院のパーマ用の椅子に座っていると思うけど、口にはめられているのは拷問器具?
頭にかぶっているキャップのせいで、これから手術を受けるように見えるよね。
もしくは映画「ホステル」のように、人体実験させられる前に拘束されているような。
ホラー映画のワンシーンみたいだよね。
色合いの美しさが一層残酷さを増しているように感じる。

カレン・イェジックはティム・バートンとテリー・ギリアムのファンだという。
SNAKEPIPEも当然映画監督としての2人は知っているし、作品も鑑賞している。
ティム・バートンはウォルト・ディズニー・スタジオ、テリー・ギリアムはモンティ・パイソンでアニメーターだったことは調べて初めて知ったよ。
ティム・バートンの作品はダーク・ファンタジーとはいっても、少し子供っぽくて可愛らしい感じがするよね。
カレン・イェジックには、その子供っぽさはあまり感じないけど?
作品を1点完成させるまでに、細部にまでこだわり演出するカレン・イェジック。
カップルの食事風景だけれど、棚のオブジェを揃えるだけでも大変そうだよ。(笑)

骨つながりで選んだのがこちら。
この作品はティム・バートンを感じるね。
ちょっとユーモラスな雰囲気だからかもしれない。
黒白の猫ちゃんまでポーズ決めてて、とてもかわいい。
この骸骨はおばあさんに何の用事があったのかな。
ストーリーを考えるのも楽しいよね。 

カレン・イェジックはミュージックビデオなどの映像も手がけている。
上に載せたのは、カレン・イェジックの撮影用セットとのこと。
場所を確保し、セットを組んで、モデルさん探して、やっと撮影。
どんな物語を想像して、このセットになったんだろうね?

燃えるミニチュアの家。
まるでネグリジェのような薄着の女は、何故燃やしているのだろう。
おままごとをしていたドールハウスを燃やすことで、少女時代との決別を図るため?
火を見ると興奮する性質の女で、習慣的に物を燃やすため、危なくないように川で作業中とか?
一番最初に紹介した廃墟の写真と同じように、材料がシンプルなのにインパクトがあるんだよね。

この写真も上と同じで、シンプル。
最近のホラー映画は、CG使って「これでもか」と言わんばかりの演出が多くて、うんざりしちゃうんだよね。
そんなに本数観てるわけじゃないから断言はできないけど。(笑)
見よ、この写真を! 
なんて怖いんでしょう。
SNAKEPIPEは、この写真からお話いっぱい想像しちゃうよ。
相変わらず陳腐なストーリーだけどね!(笑)

カレン・イェジックの写真は色合いの美しさも特徴的なんだよね。
色の影響もティム・バートンから受けたと語っているインタビューを見つけたよ。 
そしてPhotoshopは好きじゃないとも書いてあったんだけどね?
Photoshop使わずに、こんな色合いを出すとしたらフィルター使ってるのかな。
モデルは宇宙飛行士のようなので、飛び跳ねているのは宇宙空間だから?
また勝手に想像してみたけど、どうだろう。(笑)
ファッション・フォトと映画のスチール写真のミクスチャーのような作品、本当に素晴らしい!

この写真もSFっぽい雰囲気なんだよね。 
右の男性は椅子ごと浮かんでいるので、やっぱり宇宙空間なのかも!
そして後方の部屋は、燃えるようなオレンジ色のニクい奴。(笑)
タルコフスキーの「ストーカー」をイメージしてしまうのは、テレビが古いからかな?
ついでにナムジュン・パイクも思い出してしまう。
不思議な雰囲気の作品だね。

カレン・イェジックは幼少の頃、人形をほとんど持っていなかったという。
なぜならバービー人形の髪をナイフで切ったり、燃やしてしまったからだという。
かなり危険な子供だったのかもしれないね?
問題児のように見える子供がアーティストとして成功する例として記憶しておこう。
カレン・イェジックのような子供だったら、SNAKEPIPEが描いた紙芝居を喜んでくれたかもしれないね?(笑)

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