SNAKEPIPE MUSEUM #48 Francesca Woodman

                   

20180930 03
【ブレやボケで偶然を利用したシュールな作品が魅力】

SNAKEPIPE WROTE:

2週連続して「映画の殿」を書いてしまったのにもかかわらず、今週も横溝正史シリーズを計画していたSNAKEPIPE。
今も「こんしゅう」の「こ」と入力しただけで「コンタッチ」と変換されてしまうほどだもんね。(笑)
市川崑監督についての記事はまた次回以降にすることにして、久しぶりに「SNAKEPIPE MUSEUM」にしよう!
どんなアーティストに巡り会えるのか、ワクワクしながら検索を開始。
ラッキーなことに、今回も出会えたんだよね!(笑)

アーティストの名前はFrancesca Woodman、素直にフランチェスカ・ウッドマンと読めるね。(笑)
前回の「SNAKEPIPE MUSEUM」同様、またもや女流写真家になってしまったよ。
フランチェスカは1958年アメリカのコロラド州デンバーの芸術家一家に生まれた。
デンバーと聞くとどうしてもジョン・デンバーを連想してしまい、頭の中に「カントリー・ロード」が鳴ってしまうのはSNAKEPIPEだけだろうか?

父親のジョージは画家・写真家であり美術大学の講師をやっていて、母親のベティは陶芸家だという。
ちなみに兄のチャールズも電子アート(?)の准教授になっているというから、まさに芸術一家!
フランチェスカは13歳で写真を始め、その時からずっとセルフ・ポートレートを撮っている。
左の画像もセルフ・ポートレートね。
1979年に一家はニューヨークに移住。
その頃からポートフォリオをファッション写真家に送り、売り込みを始めるが結果は芳しくなく、自殺未遂。
そして翌年投身自殺。
国立芸術基金からの資金援助の申請失敗に関連していると見られている。
享年22歳とは早過ぎる死だよね。

フランチェスカについて調べてから写真を観ると、心の闇を表現しているように感じてしまうね。 
泥がひび割れてしまった荒廃した地面に横たわる女体。
複雑なフォルムのせいで、どんなポーズをしているのかよく分からないよ。
体の上下が不明なので、不思議な生物のようにも見えてくる。
もしくは打ち捨てられた屍のような。
フランチェスカはモデルを使った作品も撮っているので、この写真がセルフなのかどうか分からないよね。
もしモデルだったとしたら、泥だらけになって大変だっただろうなあ。

これはモデルを撮影している作品だね。
非常に痛々しいんだけど、表情は苦しそうではないよ。
むしろ満足気に見えてしまうので、本人の希望で刺しているような?
もしくは惨死体をイメージしているのかもしれない。
こんな作品を制作していたフランチェスカは、かなりのダーク好きだよね。
まだフォトショップなどで加工ができない時代に、どんな仕掛けで撮影したんだろう。
手にしているのは瓶詰めのようだけど、中に何が入っているのか興味あるよ。
まさか「地獄」じゃないよね?(夢野久作!)

これも不思議に見える写真。
「エクトプラズムみたいだね」
とROCKHURRAHが言う。
エクトプラズムとは「霊の姿を物質化、視覚化させたりする際に関与するとされる半物質、または、ある種のエネルギー状態のもの(Wikipediaより)」とのことで、煙にように見えるらしい。
2018年4月に行った「マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン 鑑賞」でも、マイク・ケリーが白目を剥いて鼻や口から煙(実際には綿)を出してる写真があったっけ。
超常現象のように見えるこの作品も不気味だよね。

フランチェスカがイメージしていた世界観はよく分かるなあ。
きっと現像して焼き付けるまで、ドキドキ・ワクワクしてただろうな。
もちろんフィルムならではの失敗はたくさんあるんだけど、見た通りに写っているか不安になったり、偶然のおかげでより面白くなっていた「棚ぼた」的な写真の発見が楽しかったからね。
デジカメ以降、この感覚が消滅してしまったのが残念なんだよね。
左はドアが宙に浮いているように見える不思議な作品。
スクエアの画面にバッチリの構図!
レコードジャケットにしたら似合いそうな作品だよね。
ダリの作品の一部を切り取ったようにも見えてくる。

大きな法螺貝に呼応するような女性の髪型。
壁の影の形も気になるよ。
一体どんな夢を見るんだろうね?
右の作品を、どこかで観たような気がしてきた。
記憶を探り、思い出したのがマン・レイだった。 
フランチェスカはシュールレアリズムが好きだったんだろうね。
こっちがマン・レイの作品。
目を閉じた女性がテーブルに頭を乗せているポーズや、小道具を使用するところなど似ているように思ったよ。
マン・レイの作品は、今観ても斬新でカッコ良いものばかり!
影響受けるのも納得だよね。

SNAKEPIPEは検索して初めて知ったフランチェスカだけれど、死後多くの写真集が刊行されたり写真展が開催されているようだ。
亡くなってから評価されるというのはよく聞く話だけど、実際のところフランチェスカが精力的に活動していた時には全く何の賛辞もなかったのかな?
1970年代後半から1980年初頭に、これらの写真を観たとしても、SNAKEPIPEだったら反応しただろうなあ。
フランチェスカの早まった決断が残念でならないね。

もしフランチェスカが生きていたら、今年が還暦。
セルフポートレートでのヌードはないかもしれないけど、どんな写真を撮っていたのか想像してしまうね。
デヴィッド・リンチも工場みたいな無機的な場所をバックに、フランチェスカみたいなブレたヌード写真撮っている。
左の画像がリンチの作品だけど、雰囲気似てるよね?
結局SNAKEPIPEの好みってことなんだろうね。(笑)

早逝したアーティストというのは、神格化されたり伝説になることが多いよね。
フランチェスカもその例に漏れず、今でもファンを獲得している女流写真家だね。
自殺した女流写真家といえば、真っ先に思い出すのがダイアン・アーバスかな。
ダイアン・アーバスもニューヨーク在住だったっけ。
モノクロームの世界に魅せられ、理由は違うけれど同じ運命を辿った2人の女流写真家。
もしかしたらSNAKEPIPEが知らないだけで、3人目がいるのかもしれない。
そしてきっとまたその写真家の作品にも感銘を受けるだろうな、と思う。

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