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【何だかわからんけどハッピーそうなビデオを作ってみた】

ROCKHURRAH WROTE:

今年の元旦ブログはROCKHURRAHが書いたけど、本当はその次の記事も担当するつもりでいた。
が、色々と個人的にやりたい事があったので、先週はSNAKEPIPEに代わってもらって一週間遅れになってしまったよ。

2018年の1月も半ばになってまだまだ正月気分真っ只中の人はそんなにいないとは思うけど、一応年始を祝うつもりで選んだのがこの「ハッピー」というテーマだ。
うーん、見た目といい性格といいハッピー向けじゃないと自覚しているROCKHURRAHだから、あまりメデタイ事は書けないとは思うが他に目ぼしいテーマもないし、何とか書いてみよう。

最近では年賀状さえ書かない人が増えてるに違いないのは世間の事情に疎いROCKHURRAHでもわかるが、子供の頃は最もポピュラーな「A Happy New Year」を迷いもなく書いてたに違いない。
近年は正月らしい事もほとんどしないし「正月、何がめでたい」と佐藤愛子風に思ってしまう我が家なのだった。
SNAKEPIPEと二人では人並みに祝うけどね。

ウチのブログの「ROCKHURRAH POSTCARD」というシリーズ記事は過去にROCKHURRAH RECORDSが作った年賀状や暑中見舞いがアーカイブされてるんだが、2010年からは年賀状らしいHappy New Yearの文言も一切なくなり、2011年からは英語でさえなくなったという経緯がある。一体何考えて何が言いたいのかさっぱりわからん年賀状だろうな。
SNAKEPIPEが書いてる「ビザール・ポストカード選手権」というシリーズ記事に「貰った人が困惑するようなポストカード」という記述があるけど、ウチの年賀状こそまさにそれだね。

さて、相変わらずどうでもいい前置きだったけどいきなり本題に入れないタイプだから仕方ない。
では今回のお題、ハッピー隊に出てきてもらいましょう。
あ、ちなみに初めて当ブログの記事を読む人には到底わかってもらえないから説明するけど、このシリーズ記事は単に同じキーワードが曲名についたものを選んで、無理やりひとまとめの仲間にしてしまった記事を書こうという主旨のお手軽企画。 他の企画と違い広範囲から選べるというROCKHURRAH側のメリットがあるだけなんだけど。

1980年代前半のハッピー隊で筆頭に出てくる曲は個人的にこれかな。
70年代パンクの雄、ダムドのデタラメ男、キャプテン・センシブルが80年代にソロとして発表した奇跡の大ヒット曲がこの「Happy Talk」だ。
パンク・ファンなら知っての通りダムドはセックス・ピストルズ、クラッシュと並び有名過ぎるパンク・バンドだが、全英チャートに入るようなヒット曲は「エロイーズ(全英3位)」くらいのもので、有名なあの曲やこの曲も通常のメジャー・チャートとは無縁の世界。
キャプテン・センシブルはドラキュラ・メイクのヴォーカリスト、デイヴ・ヴァニアンと対比を成すコミカルで陽気そうなキャラクターが際立った名物男で最初はベーシスト、それからギタリストになった。丸いサングラスとベレー帽をトレードマークにしていて、モヘア(パンク初期の重要アイテムとしてモヘアのセーターというのが流行っていた)を通り越した着ぐるみのようなモコモコのステージ衣装でギター弾いたり、派手さという点ではパンク界随一の目立ちぶりだったな。そのキャプテンがソロとなり、いきなり全英No.1に輝いたのがこの曲だったのでファンはみんなビックリというのが1982年の話。
「パンクもやり尽くしたしそろそろ大ヒットでも出してみっか」と軽い冗談のノリで作ったようにファンには見えるこの曲、元々はブロードウェイ・ミュージカル、後に映画にもなった「南太平洋」の有名な挿入曲だった。
過去にも色んなカヴァー曲が存在しているが、それをなぜパンク界のやんちゃ男がカヴァー?というインパクトでミスマッチ感はすごいけどね。
メチャメチャでもなくパンク風でもなく、ちゃんとしたゴージャス(?)なアレンジになっているのはさすが。マリ・ウィルソンなどを手掛けたNew Musikのトニー・マンスフィールドの手腕も光る名作ですな。

キャプテンがオウムに歌いかけるばっかりのプロモーション・ビデオもあったけど今回はTV出演の模様を選んでみた。横でギター持ってコーラスしてるのが往年のギター・ポップ・ファンならば唸るガールズ・トリオ、ドリー・ミクスチャーの勇姿だ。キャプテン・センシブルが見初めて(?)コーラス隊に抜擢、その中の一人が後に嫁さんだか恋人だかになったという話だね。ドリー・ミクスチャー単体としては80年代にちょっとだけレコード出してはいたものの、 こういうヒット番組の出演は不可能なくらいのマイナーな存在。キャプテン・センシブルと一緒に活動したからこその晴れ姿だと考えると複雑な気持ちだろうね。家族や親戚、友達はちゃんと録画してくれたかな?

まあとにかく曲調といい楽しげな様子といい、ハッピー度満点の出来。

続いてのハッピー隊もパンクから選んでみた。
これまた有名なバズコックスの「Everybody’s Happy Nowadays」だ。
セックス・ピストルズがマンチェスターで初めてライブを行った時に観客はわずか数十人だったという話だが、そこに集まった人間が後のマンチェスターの音楽シーンを引っ張ってゆき、パンクからニュー・ウェイブの時期にマンチェスターは音楽の産地に発展してゆく。
ジョイ・ディヴィジョンで有名なファクトリー・レーベルを設立したトニー・ウィルソンなどもその数十人の一人だったとの事だが、バズコックスのメンバーもセックス・ピストルズやパンクの衝撃によってバンド結成したというような話を聞いた事がある。まあ自分で観てきたわけじゃないから全ては人の話、誰と誰がその場にいたかなんてはっきりわかったもんじゃないが。
そういうわけでマンチェスターのパンク・ロックの中で最も著名だったのがバズコックス。
田舎町ではないと思うがまだパンクが生まれてなかったマンチェスターにパンク啓蒙運動を起こした功績は大きい。
最初はジョニー・ロットンの歌い方をいやらしく粘着質にしたようなトカゲ目のハワード・ディヴォートがヴォーカリストで、パンク界では有名過ぎる4曲入りシングル「Spiral Scratch」を発表。
ピストルズやクラッシュなどバズコックス以前のパンク・バンドはみんなメジャー・レーベルと契約してレコードを出してるが、バズコックスは自身のニュー・ホルモンズという英国初のインディーズ・レーベルからシングルを出した事でも有名。これこそインディーズの元祖だね。
個人的にはこの時代のバズコックスが最良でROCKHURRAHも苦労してオリジナル盤の「Spiral Scratch」を所有していた大ファンだったが、ハワード・ディヴォートは早々にこのバンドを脱退して次のマガジンを結成。これまたパンクからニュー・ウェイブに移り変わる時代の最も重要なバンドだと思ってるけど、その重要なヴォーカリストが抜けた後にはギタリストだったピート・シェリーがヴォーカル兼任でバズコックスは続いてゆく。

世間的にはむしろここからが快進撃で1979年くらいまでに立て続けにシングルをリリース。
もちろんアルバムもリリースしてるんだがバズコックスの場合は「パンク・ロック=シングルの時代」という認識を裏付けるようにシングル曲がとにかくどれも有名だね。パンク/ニュー・ウェイブ中心で聴いてきた人の多くがバズコックスの曲を聴いて即座にわかるくらいに知名度抜群。
ハワード・ディヴォートのいた頃こそが本当のパンクだったとは思いつつも、その後のバズコックスはポップで親しみのある楽曲をパンク的疾走感で包み込む、そのバランス感覚とセンスで突出していたバンドとして確固たる地位を築いた。彼らに影響を受けたバンドも実に数多く存在しているだろう。

で、この「Everybody’s Happy Nowadays」は彼らのキャリアではもう中盤以降の79年に発表されたシングル。10枚目くらいか?
個人的な思い出を語るならばこのシングルはROCKHURRAHが北九州から東京に出てきた一番最初に買ったレコードだった。まだ住むところもなく友人の家に居候してた頃(この記事参照)、当時は恵比寿にあったパテ書房という古本屋&レコード屋を探して歩いて、そこで購入したもの。何もそこに行かなくても当時は輸入盤屋とかでも入手出来たはずだけど、行った記念みたいなものでね。
帰って友人U尾と彼女のY里ちゃんと三人で聴いたのを思い出す。バズコックスをたぶん知らないはずのY里ちゃんがサビを真似して歌ったのに驚いたもんだ。要するに初めて聴いても一緒に歌えるキャッチーなメロディという実証ね。

ハワード・ディヴォートの歌い方を踏襲したピート・シェリーだったがヴォーカリストとしての力量はとても覚束なく、いつ破綻するかのスレスレの線で歌っていて聴衆の方がヒヤヒヤしてしまうくらいの素っ頓狂な歌。
レコードはまあその中の一番いいテイクを使ったんだろうが、これがライブともなるとスリリングさ満点のものになる。
今回のライブ映像もあまりのヘタレ声、ちょっと頭おかしいんじゃないの?と思えるくらいの歌いっぷり思わずに笑ってしまうような出来で、初めて見た人はビックリするんじゃなかろうか?もはやヤケクソとしか思えないヴォーカルがすごい。
これはまた別の意味で「もしかして街中で見かけるハッピーな人なんじゃないか?」という恐るべき映像だな。

前も「俺たち○○シリーズ」なのに女性ヴォーカルの曲を選んでしまった事があったけど、男のバンドばっかりだと制約になってしまうから、もはや「俺たち」にこだわる必要はないとの結論に達したよ。いいかげんだな。

というわけで80年代前半のハッピー隊としてはこれを出さないわけにはいかない、オルタード・イメージズ1981年のヒット曲「Happy Birthday」だ。ニュー・ウェイブ界の本格的アイドルとして好き嫌いは抜きにして知名度は高いバンドだろう。

この当時のイギリスの主流だったニュー・ウェイブの世界で女性ヴォーカルは色々存在していたけど、どちらかというと男勝り、または奇抜すぎなのが多かったなという印象。
ROCKHURRAHの記憶を呼び覚ましてみてもリディア・ランチ(イギリスではないが)とかビッグ・イン・ジャパンのジェーン・ケーシーとかが自分の中のアイドル的存在ではあったけど、一般で言うところのアイドルとはかけ離れてるし、そもそもこの時代に彼女たちの動いてる姿さえ観ていない。わずかの写真やインタビュー記事、そしてレコードだけで勝手にファンになってしまっただけだ。

オルタード・イメージズの紅一点、クレアちゃん(SNAKEPIPEがいつもクレアちゃんと言うのでROCKHURRAHもなぜかちゃん付け)はそういう風潮の中、アイドル的だけどちゃんとニュー・ウェイブという括りで語れるところが新鮮だったのかもね。
スコットランドのグラスゴーで結成された5人組でクレアちゃん以外のメンバーはあまり存在感なく、メンバーが変わっても気付かないだろうな。女性ヴォーカルのバックバンドというのは大体がそういう傾向にあるのかな?とも思ったが単にROCKHURRAHが人の顔を覚えられないだけかも。
元々はスージー&ザ・バンシーズの追っかけから始まって、本当にツアーの前座に抜擢されたというラッキー過ぎる経歴を持つバンドだが、そのバンシーズのベーシスト、スティーヴ・セヴェリンがプロデュースしたアルバムも売れたはず。なぜかヒットした「Happy Birthday」だけはバズコックスとかをプロデュースしていたマーティン・ラシェントのプロデュースというところが気になるな。
デビュー曲とかは割と暗くてスージー&ザ・バンシーズの影響を感じるけど、この曲は元気ハツラツでバンシーズっぽさはないもんなあ。バンドのやりたかった方向性とレコード会社の売りたかった路線の違いに「修正感」を感じるのは気のせいかな? 
確かに1981年当時の女性シンガーの中ではクレアちゃんはキュートな部類に入るけど、やっぱりアイドルっぽく売りたかったんだろうなと勝手に想像するよ。 

代表曲は何度も書いたから誰でもわかる通り上の「Happy Birthday」。
全英2位に輝いて一躍オルタード・イメージズの名を全国に広めたが、当時よくあった一発屋ではないんだよね。
このバンドはさらなるハッピー隊向けの楽曲を作ってクレア、じゃなかったくれた。

「I Could Be Happy」は「Happy Birthday」に続く曲なんだが既に飽きられたのか、前曲ほどにはヒットしなかった。この辺からゆるやかな下降が始まっていて83年にはもう解散してしまった。結構短命なバンドだったな。
ウェディングドレスみたいな衣装で大きなリボンをつけた姿は良かったが、この踊りや振り付けのせいで垂れ下がって、日本で言うところの幽霊みたいになってしまったのが惜しまれる。いい娘だったのにね。

さて、お次のハッピー隊はこれ、ボルショイが1985年にリリースした「Happy Boy」だ。
ボルショイと聞くと即座にサーカスと連想してしまうが、ボルショイもボリショイも綴りは同じなんだね。
このバンドもボリショイと呼んだ方が耳馴染みはいいと思うんだがなぜかボルショイ。どうでもいい数行だったな。

今どきは隣町にサーカス団がやってくる、なんてシチュエーションは滅多にないと思えるが、ROCKHURRAHが子供の頃はまだまだサーカスの巡業も盛んだったな。懐かしき昭和の風物詩だよ。
少年時代に好きだった漫画「夕焼け番長」にもサーカスの少年とのエピソードがあったのを今でも覚えてる。
空中ブランコの姉弟が巡業先で一時的に転校生となって学校にやってくる。プロだから鉄棒の大車輪以上の大技も軽くこなせるけど弟は暴力的でイヤなヤツ。
その前のエピソードで主人公、赤城忠治が死力を尽くして倒した少年院帰りのワルのパンチを軽く受け止め、握力で逆に拳を締め付けるところには「なるほど」と感心したものだ。空中ブランコで姉の体重を受け止めるからものすごい握力になってるわけ。こんな強敵と戦う羽目になってしまうというストーリーだが、70年代の梶原一騎原作の典型的パターンだったな。
ボリショイから連想して全然違う話になってしまったよ。

そのバンド名の割には特にロシアとは関係ないイギリスのバンドがこのボルショイだ。ロシア語で大きいという意味らしいよ。そのバンドが日本で初めてお目見えしたのがミニ・アルバムの「Giant」、英語で巨人、巨大なものを表すのはみなさんご存知だが、よほどの大物好きだったのかね?
カラフルだけどあまり見かけないような独特の色調のジャケットも気にっていた。フレッシュ・フォー・ルルのアルバムもそういう雰囲気で好きだったから、ROCKHURRAHはもしかしたら色調に反応するタイプなのかも。

彼らがデビューした時期はもうネオ・サイケもポジティブ・パンクも下火になった頃だったが、後期バウハウスの雰囲気を残したような曲調でこの手のが好きな人間にとってはなかなか理想的なバンドだった。この「Giant」の中の「Boxes」とかは愛聴したもんだ。ところが一年後の「Away」でU2とかのメジャー受けしそうな路線になってしまい個人的には「どうでもいいバンド」に成り下がってしまった。あくまで個人の感想なので人によってはこっちの方が断然いいと思えるかも知れないけどね。

Happy Boy」はそのミニ・アルバム「Giant」にも収録されているしシングルにもなった曲。この頃はまだメジャー受けしそうな曲調ではないし、途中が実写に着色したアニメ調になってるビデオもなかなか雰囲気あるね。
ただしこのヴォーカルがすごく信用出来ない顔立ちで絶対に金を貸したくないタイプ。割と美形で人気もあったとは思うけど、女性ファンは騙されないように気をつけた方がいいよ。などと今この時代に言ってももう遅いか。

本当はもうちょっとハッピー隊があったんだけど、今日はあまり時間がなくなってしまったのでここでおさらばするよ。相変わらず時間の使い方がヘタなので、これを改善するのが今年の抱負かな。

ではまたドヴィヂェーニャ(クロアチア語で「さようなら」)。 

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【例年より地味だけど二人の合作でROCKHURRAHらしい年賀状】

ROCKHURRAH WROTE:

明けましておめでとうございます。

毎年年末になると有名人や一般人のインタビューで「あなたにとって今年一年を漢字一文字で表すなら?」というのがよくあるが、ROCKHURRAHとSNAKEPIPEにとって2017年を一文字で表すなら「続」という字が最もふさわしかったと思う。
SNAKEPIPEが何度も書いてたように2017年後半にはウチが熱望して待ち焦がれていた作品の続編が、偶然にも立て続けに公開されるというめでたい出来事が重なったからだ。

まずは25年前に社会現象になった海外TVドラマ「ツイン・ピークス」の続編、「ツイン・ピークス The Return」。
これについてはSNAKEPIPEが当ブログでまとめた記事を書いてくれたので詳しくはこちら
ROCKHURRAHはSNAKEPIPEと出会ってからこの作品(オリジナル)を初めて観たので、筋金入りのデヴィッド・リンチ・マニアのSNAKEPIPEのようにスラスラと感想は書けないけど、とても好みの作品で多くの影響を受けたのは確か。 その続編が制作されると知った数年前から放映されるその日を一緒に待ち望んでいたものだ。
全てのエピソードをデヴィッド・リンチ本人が監督した本作は、いかにもリンチの集大成のような映像と実験の詰まったもので、前作とは随分違うテイストではあっても最後まで「どうなるの?」と引き込まれていった驚きの作品だったね。うまくは言えないけど、物語で提示された大半の謎が予想を覆されるところが逆に予想通り、つまりリンチっぽい要素満載なんだよな。

二つ目は35年前にカルト的な人気を博した「ブレードランナー」の続編「ブレードランナー2049」。
これについてもSNAKEPIPEが当ブログでまとめた記事を書いてくれたので詳しくはこちら。 
ROCKHURRAHはSNAKEPIPEと出会う前にこの作品は知ってたが、あの頃に思ってた近未来がほとんど今現在だと思うと、科学の進化が全然別方向になってしまったのを寂しく思う。これから先に飛躍的に発展するか徐々に滅亡するか、現実では選択肢はそう多くないよね。

三つ目はアレハンドロ・ホドロフスキーの自伝的作品「リアリティのダンス」の続編である「エンドレス・ポエトリー」。
これについてもSNAKEPIPEが当ブログでまとめた記事を書いてくれたので詳しくはこちら。 
ん?三つとも全てSNAKEPIPEの得意分野じゃないか?と聞かれればそれまでだけど、二人で同じものを観てるわけだからね。ブログには登場してなくても大体横にいるのは間違いないよ。 
デヴィッド・リンチと共にSNAKEPIPEが最も影響を受けた監督がホドロフスキーであり、この二人について語ったSNAKEPIPEのブログ記事も数多い。
本作は自伝なので昔の「エル・トポ」や「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ」のような強烈なイマジネーションの産物ではない。
しかし普通の人の自伝だったら単なるホームドラマでしかないようなエピソードしか出てこないところを、よくぞまあここまでドラマティックに生きてこられたもんだ。
もう高齢で次の作品が作れるのか心配になってしまうが、本当に100歳まで現役でいて欲しいと思うよ。

この三つの続編作品が観られた2017年はROCKHURRAH RECORDSにとって幸福な年だったが、今年はどうだろうか?

今年の年賀状は人の影響を受けた「誰々風」ではなく、ROCKHURRAH RECORDSらしいので作ってみたよ。
素材をSNAKEPIPE、デザインをROCKHURRAHが受け持って久しぶりに二人の合作だと言える。
どっかから持ってきた材料を何となくそれ風に加工するのが得意な「剽窃の美学」を持ったROCKHURRAHだけど、自分が好きなものに立ち返るとやっぱり少年の頃の空想科学っぽいものになってしまうのだった。
いいとか悪いとかは抜きにして愛着のある年賀状が作れて嬉しいよ。

というわけで、進化してるのかしてないのか全然わからない二人だけど、今年も変わらず独自の活動したいと思ってるからね。本年もよろしくお願いします。 

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【SNAKEPIPE作だまし絵。さて、この風景に何匹の動物が隠れてるでしょうか?】

ROCKHURRAH WROTE:

「動物王国」などと壮大なタイトルをつけたものの、前回はちょっとしか紹介出来ずに終わってしまったので渋々続きを書くことにする。 

前も書いた通り1960〜70年代のロックは動物名がついたバンドが結構たくさんあって、ロック好きだったら即座にいくつかの有名バンド名がすんなり出てくると思う。でもそれはROCKHURRAHが語るようなものがほとんどなく、強いて言えばヘンリー・カウとかアート・ベアーズとかレコメンデッド・レコード系くらいか?

ROCKHURRAH RECORDSとしては70年代のパンク、80年代の初期ニュー・ウェイブをメインとしてるので、そんな中から動物名のついたバンドを探してみたのが前回のブログというわけ。
が、生き馬の目を抜く80年代に動物名バンドは向かなかったのか、あまり大したのは思い出せなかった。
そういうわけもあって思ったほど動物を集める事が出来なくて動物王国もまだガラガラの状態だよ。
平たく言えばテーマに沿ったバンド(尚かつ何かコメント書けそうなバンド)があまり見つからなかった。だから結構大変だなという予感がして「渋々」書いてるのが今のROCKHURRAHの心の中なのだ。

で、バンド名ではちょっと難があるという事で今回のは曲名に動物名がついたの、と方向転換してみたよ。これならバンド名よりは数多く出てくるだろうと思う。

自分も猿の仲間のくせに猿を見てかわいいと思った事はなく、例えば動物園に行っても素通りしてしまうだろう。別に憎んではいないけど、これはもう好みの問題だから仕方ない。

猿が意志を持ってワンランク上の存在になった瞬間と言えば「2001年宇宙の旅」の冒頭や、現在もしつこく続編が作られてる大河猿ドラマ「猿の惑星」などで描かれているが、猿には興味ないくせにこの手の題材は大好きなのだった。
大昔の「宇宙猿人ゴリ」などというどうでもいいようなのまでついでに思い出してしまった。ゴリの部下がラーという安易極まりないネーミング・センスにも絶句したもんだ。

子供の時に一番最初の「猿の惑星」を観て衝撃を受けたし続編も観た事はあったけど、後の方になると記憶もあやふや、何となくしか覚えてない。SNAKEPIPEも子供の時にTVで最初のヤツを観たのみだったので、ウチの中で何年か前に「シリーズを通して観てみよう」という企画があった。それで「続・猿の惑星」や「新・猿の惑星」などもひと通りは観てるし、近年のリブート版のももちろん観ている。 
ただしあまりにも長年に渡ってひとつの世界観につじつまを合わせようとしてるため、新作が出ても前のストーリーがすっかりあやふやな二人だけどね。

モンキーをタイトルに使用した曲はたぶんいくつも存在してて選び放題なんだろうけど、たまたま思い出したので今日はこれにしてみる。

パンクからニュー・ウェイブに時代が変わり、色々な音楽が一気に登場した1970年代の最後に一大ブームとなったのが2トーン・スカと呼ばれるムーブメントだ。
60年代にジャマイカで発生したスカを、この当時の現代人(表現変か?)にわかりやすく、ビートを速めてパンク的な熱気も加えて大衆にアピールし、大成功を収めたのがネオ・スカという音楽。
2トーンというのはそれらの主要アーティストをリリースしていたレーベルの事で、白黒の市松模様を大胆に使ったレコード・ジャケットやロゴマークが斬新で一躍流行の最先端となった。細身のスーツにポークパイと呼ばれるツバの狭いハットをかぶったファッションも色々なブランドがこぞって真似して出して、街中はにわかにスカっぽいヤツらで溢れるほどだった。
その2トーン・レーベルの中でも筆頭に人気があったのがスペシャルズやマッドネスだった。
イギリスの工業地帯、その労働者に多かったジャマイカ人の故国の歌がそこかしこに流れてるような環境で育った若者にとって、レゲエやスカは身近な音楽だったんだろう。さらにジャマイカよりはパンクもニュー・ウェイブも身近にあるので、その両方の要素が合わさる事には何も違和感がない。これぞワンランク上の存在になった猿と同じで進化の瞬間なんだろうね(大げさ)。まあ日本人が取ってつけたようにスカ始めるよりは自然な出来事だろう。

スペシャルズは2トーン・レーベルを立ち上げたジェリー・ダマーズを中心とする白人とジャマイカ人の混成バンドなんだが、インパクトが強く目立っていたのは鋭い目つきの短髪男、テリー・ホールのカッコ良さと観客をノセる盛り上げの帝王、ネヴィル・ステイプルズの活躍だろう。

映像は1980年に初来日した時のものらしいが、エネルギッシュなライブ・パフォーマンスに定評があるバンドだけに音も声もよく出ているな。 「Monkey Man」はオリジナル・スカの時代に人気のあったトゥーツ&ザ・メイタルズのカヴァー曲だが、スペシャルズ・ヴァージョンもメリハリのある元気の出る曲としてROCKHURRAH家では定番の名曲。「モンキー・マン」と言っても猿人間の事を歌ったわけではなくイカサマ野郎とかそういう意味合いの歌だと字幕には書いてあるな。これで動物王国に入れて良いのか?という問題もあるが、ノリノリになれるからまあいいよね。

馬の思い出がある人は犬や猫との思い出がある人よりは少ないだろうが、キツネやアルマジロとの思い出がある人よりは多いんじゃなかろうかと推測するよ。実際の馬を見たり触ったり乗ったりした経験がない人もいるだろうけどね。
ROCKHURRAHは確か子供の頃に阿蘇山で乗った覚えはあるけどいわゆる乗馬とは程遠い。金持ちでもなく騎馬隊でも開拓者でもない一般レベルではこれくらいが関の山だろうね。無論これ以上に馬との緊密な時間を過ごした人も数多くいるのは確か。

馬と言えば思い出すのはだいぶ昔にのめり込んでやってた光栄(というメーカー)の「ウィニング・ポスト」という有名な競馬シミュレーション・ゲーム。アスキー(というメーカー)が出してた「ダービー・スタリオン」という一世を風靡した競馬シミュレーション・ゲームと双璧をなすタイトルだった。
自分が馬主となって仔馬を購入し、自分の牧場で育てて調教し、レースに出て賞金を貰う。そういう事を繰り返してだんだん大馬主として成功してゆくというようなゲームで、いわゆる育成シミュレーションの醍醐味を味わえる大人向けの内容だったな。確か桜子という秘書がいて何だかんだ言ってきたり、たまにドラマティックなイベントが発生したり、キタサンブラック並みの名馬が生まれたり、退屈なルーティン・ワークに飽きが来ないような設計で延々と遊んでいた記憶があるよ。レースの時は見てるだけで自分では特に何も出来ないというもどかしさが良かったな。
馬の名前はもちろん好きだったバンドのメンバーにしたり、楽しみ方も色々だった。
これや「ダービー・スタリオン」の影響で実際の競馬ファンになったという人も多数だろう。

このように毎回、本筋とは関係ない話ばかりしてるので長さの割には中身のないブログになってるけど、音楽評論が書きたいわけじゃないからこんな中途半端なスタイルになってしまうよ。

そんな身近な存在の馬ちゃんについて歌ったのがデス・カルトです。デスという言葉が入ったバンド名の時はお約束でなぜか丁寧語になってしまう。
1983年作の「Horse Nation」を取り挙げてみよう。ROCKHURRAHは歌詞を解読もしてないし単にHorseとタイトルにあるだけでここに紹介してるのみ。実際のところ何についての歌なのか一切理解してないというありさまだけど、そういう短絡的な姿勢を貫いてるのでこれからもよろしく。

このバンドがデビューしたのは1981年。
イギリスで退廃的な化粧をして死とか悪魔とかアンチ・キリストとか、欧米社会ではあまり快く思われない題材の歌で若者に人気があったジャンルがポジティブ・パンクと呼ばれる暗ーい音楽。その中枢を担う人気バンドのひとつだったのがサザン・デス・カルトというバンドだった。それからサザンがなくなってデス・カルト、デスもなくなって最後には単なるカルトだけになったという短縮の美学を極めた。
Horse Nation」はカルトになる前のデス・カルト名義の頃のシングル収録曲だが後のカルトになってもしつこく歌い続けてる。同じ頃のシングル「Gods Zoo」が派手でノリの良い名曲なのでそれに比べれば地味な感じなんだけどね。
サザン・デス・カルト時代からこのバンドの中心だったイアン・アストベリー はこの頃はGSバンドのメンバーみたいなルックスにデカ・タンバリンのパフォーマンスが冴えた美形の化粧男。甲高い声がどうも好きになれず、ポジパンにもっとドギツイものを求めてたROCKHURRAHにとってはちょっと物足りないバンドだったな。
ビデオは音や映像の途切れがひどいけど、どうしてもデス・カルト時代のが良かったからこれにしてみた。

美形バンドじゃなきゃ人気になれなかったのがポジティブ・パンクだったんだけど、中でも気色悪くなくて普通の意味で美形だった彼は不気味なセックス・ギャング・チルドレンやヴァージン・プルーンズなどよりは女性受けしそうなルックスだったね。同時期に日本のパンク・シーンで活躍したウィラードのJUNと髪型やヘアバンドが似すぎなのは偶然なのかどっちかが真似したのか?どちらにしろ後の時代のヴィジュアル系とかに強く影響を与えたバンドなのは確かだろう。
この後、カルトになるとメイクを落として長髪になり、ハードロックっぽく変貌してゆくんだけどやっぱり個人的にはこのポジパン時代が一番いいな。

田舎育ちのROCKHURRAHは子供の頃、普通にアオダイショウが近くを横切ったりしてるようなところで育ったし、おそらく家の屋根裏や床下にいるんじゃないか?とも思っていた。怖さを知らなかったからだろうが、毒蛇として名高いヤマカガシなども全然恐れる事なく近づいて行ったりもしたものだ。
今は見るのも触るのも苦手な虫を捕まえてたのも子供だったからだね。同じように昔は平気だったヘビも今では怖く思うかも知れない。

ヘビ、スネークと言えば当ブログで最も有名なのはSNAKEPIPEだが、この名前は一体どこから来てるのか?
かつてROCKHURRAHと知り合う前は写真を志していて東京近郊を撮影して歩き回っていたSNAKEPIPE(この時はまだその名ではなかった)、 ある時、川崎の工業地帯で「スネークパイプ株式会社」なるものを発見し、衝撃を受けてからSNAKEPIPEを名乗るようになったという事らしい。うーん、勝手に自称してるだけか・・・。
「この人物名はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」 と但し書きをしなければ。
というわけでヘビとは特に関係ない名前だった事はわかったが、もう後には引けないのでこのままスネーク談義を続けるよ。

ポジパンつながりで大好きだったこのバンドを挙げてみよう。マーチ・ヴァイオレッツの「Snake Dance」だ。
上のサザン・デス・カルトと同じくらいの時代に活躍したポジティブ・パンク、あるいはゴシックと呼ばれた系列のバンドなんだが、その筋で大変に有名なシスターズ・オブ・マーシーと同郷のリーズを拠点にして初期の頃は同じマーシフル・リリースというレーベルからレコードを出していた。
同じように生ドラムがなくドラム・マシーンを使うバンド構成なので必ずと言っていいほどに比較され続けてきたが、聴けばわかる通りシスターズ・オブ・マーシーとは特に似てもいない。
マーチ・ヴァイオレッツの方は押し殺したような低音のヴォーカルではなく、サイモンDのややチンピラ風の下品な歌い方と輪郭のハッキリした演奏が際立ったもの。ポジティブ・パンクという音楽的にはよくわからんシロモノのいかがわしさ、みたいなものが詰まってた素晴らしいB級バンドだと個人的には思うよ。 

グシャグシャの長髪、髭面のサイモンDの歌声と濃い顔立ちの魔女っぽい美女、ロージー・ガーランドとの掛け合いが魅力だったけどこの二人がいない時期もあり、その時はもう同じ名前がついてるけど別物のバンドだとしか言いようがない悲惨なもの。何か妙にメジャー志向の時があったんだよね。

マーチ・ヴァイオレッツはどういう経緯でかは知らないが10年前くらいから再結成したようで、年老いてしまった近年の映像が結構出てくる。「Snake Dance」は1984年の曲で彼らの代表曲なんだが、当時の映像はさすがになくてこの近年のビデオしか用意出来なかったのが残念。サイモンDはビア樽のように太ったおっさんになってしまった(元からその傾向はあった)が横で歌ってるのはロージーなのかどうか?それすらもよくわからないけど本人なんだろうな。だとしたら今いくつなのか?まさに魔女は不滅だな。

家の宗派はまるで違うくせに、なぜかレバノン幼稚園という変わった名前のカトリック系に通ったROCKHURRAHだ。
迷える子羊がどうのこうの、という説話はたぶん色々聞いてるはずだが全く身につくはずもなく、どの宗教にも心の拠り所がないまま現在に至ってる。

各地の牧場やふれあい広場などで大人気のはずの羊だが目つきを見ると意外と怖く、本物を見て可愛いと思うかは不明だな。 ぬいぐるみとかイラストで見ると必ず可愛く描かれているのはなぜ?と思ってしまうよ。

昔、小倉(福岡県北九州市)の実家にいた時は朝刊のチラシを見るのが日課になっていたが、普段は絶対に行かないような紳士服店の正月のチラシで「AvirexのB-3 半額」というのを見て心が動いたのを思い出す。カジュアルな洋服屋じゃなくてスーツとか売ってるような店。毎年のように倒産セールやってるけど延々と生き延びてるんだよね。
知らない人のために一応書くがアヴィレックスというのは大昔に米国空軍にフライトジャケットを納入していたメーカー。納入してた当時はエアロ・レザーという名前だったな。MA-1などの誰でも知ってるフライトジャケットも作ってるけど有名なのはメーカー名でわかる通り、革製のフライト・ジャケットだ。特にムートンを使った内側モコモコのヤツが得意技でB-3もその代表格なのだった。
その当時はアヴィレックスも大人気の時代でB-3も十数万円してたはず、それが半額なのはチャンスだと思って出かけてみた。が、試着してみたら思ったよりずっとデブに見えてしまい全く似合わなかった、結局買う事はなかったという他者にはどうでもいい話。
B-3はムートン部分が分厚すぎるから保温性は抜群なんだけど見た目がイマイチ。MA-1や海軍デッキ・ジャケットN-1などは「タイト」なモデルも出てるのでそういうのがムートンでも出ればいいのにね。細すぎて腕も動かせないようなのは困るけどな。

羊と言えばどうしても弱っぽいイメージがあるのでパンクやニュー・ウェイブの題材にはなりにくいけど、最も平和そうなこのビデオを選んでみたよ。
1986年に出たハウスマーティンズのシングル「Sheep」だ。

80年代前半からニュー・ウェイブの世界でひそやかに浸透していったネオ・アコースティックやギター・ポップというジャンルがあった。この手のバンドは服装も普段着だし見た目の華やかさや派手なパフォーマンスもなかったものが多かったから、他のムーブメントに比べると地味な印象しかない。ひそやかに浸透するくらいしかなかったわけだ。
しかし大仰なロックと違い等身大の若者の青春(?)を歌い上げるのも必要な事で、その手の地味なバンドでも多くの聴衆にアピールする事が出来た。その辺を元に80年代後半には数多くのバンドがよりパーソナルな分野のロックを展開していったというのが大雑把な説明だ。
このハウスマーティンズもその辺の潮流に乗ってヒットしたバンドのひとつだろうか。
1983年に英国北東部のキングストン・アポン・ハルという街で結成されたバンドだが注目されたのは1986年、「Caravan Of Love」というアカペラのカヴァー曲が大ヒットした事による。これは個人的にはどうでもいいような曲なんだが、同時期のHappy Hour」はさわやかな青春ギター・ポップの名曲として名高く、人気を不動のものにした。
見た目も歌もいい子ちゃんっぽくていわゆるロック的な格好良さは皆無なんだけど、 淀みの全くないシャキッとしたギターは同時代に活躍したブリリアント・コーナーズやジム・ジミニーあたりにも通じる路線。
このバンドが有名なのはその辺のヒットだけではなく、後にファットボーイ・スリムとして大ブレイクするノーマン・クックが在籍していたので、後になって再評価された部分にもある。やってる事が全然違うのでその根底が謎なんだけどね。

この「Sheep」もヒットした「Happy Hour」の延長線にある曲でビデオも何てことないが、いくら何でも可愛らしくし過ぎでないかい?という軟弱なクネクネなダンスが逆に男として異常に見えてしまう。これでいいのか大英帝国? 

最近はハリネズミをペットにしてる人が増えてるらしい。確かに映像で見ると小さくて丸くて可愛らしい。狭い日本の家屋でも飼えそうだし犬や猫のように大声で鳴いたりしないだろうから隣近所の迷惑にはならなさそう。
ヤマアラシはハリネズミと似たような扱いを受けていたり、似たような比喩に使われるけど全くの別物であまり可愛いとは言われないくらいの大きさがある。性質も攻撃的なようで針毛で実際に刺してきたりするらしいから恐ろしい。これをペットにしたいとは滅多に思うまい。
しかし見た目からすればパンク的に例えられる生き物なのは間違いないだろうね。

パンクの時代に誰もがやってたツンツンに逆立てたヘアスタイル。今でも廃れる事なく同じような髪型の若者を見かけるが、美容室も床屋も一切行かないROCKHURRAHはヘアスタイルの名前さえ知らないよ。
その昔は自分で切ってたし今はSNAKEPIPEに切ってもらってるからね。
最も短かったのは高校で不祥事を起こしてしまい坊主にさせられた時、最も長かったのはシスターズ・オブ・マーシーのアンドリュー・エルドリッチみたいな長髪にしてた時。今もその頃に匹敵するほど長いけど、帽子かぶってない時は落武者みたいにも見える不気味な髪型。
ROCKHURRAHの場合はその時好きで聴いてた音楽のスタイルによって髪型が決まるのでリーゼントやサイコ刈りにしてた時期もあったけど、やっぱりトータルで言うとツンツンの頭にしてた時期が長かったかな。昔はあまり良い整髪料がなかったからデップと呼ばれるジェルを塗りたくってドライヤーで固めてようやくツンツンになってたが、生まれついての天然パーマらしくピシッと直毛にはならないので苦労してたよ。時間が経つと全ての毛先がクリリンと曲がってきてパンクとは程遠い髪型になってしまうんだよね。
柳屋の名前は忘れたけど「練れば練るほど激HARD」みたいなキャッチコピーのワックスが出た時は整髪力の強さに驚いたものだが、その頃はもう逆立てる髪型じゃなくなってきた頃だったので、いつ買ったか覚えてないくらい昔のワックスが今でも家に残ってるよ。ツンツンやってた頃にこれがあれば苦労しなかったのに。

ヤマアラシを英語にするとポーキュパインだそうだが、それを曲名にしたのがエコー&ザ・バニーメンの「Porcupine」だ。1983年に出た傑作3rdアルバムのタイトルでもあったな。
ジョイ・ディヴィジョンやバウハウス、スージー&ザ・バンシーズのように暗い曲調を得意とするバンドを元祖として影響を受けたバンド達が次々とデビューしていたのが1980年くらいの話。上の方で書いたポジティブ・パンクなどもその系譜のひとつだが死化粧みたいな不吉なメイクや暗黒舞踏のようなパフォーマンスが音楽よりも先に話題となってしまった。
似たような暗い音楽をやってても化粧っ気がなくてもう少し内気っぽいのはネオ・サイケデリックと呼ばれる音楽にカテゴライズされていたが、本人たちの多くは「ネオ・サイケ?何それ?」という風潮があったくらい、あまり定着しなかった呼び名だったな。しかし呼び方はどうでも、この手の暗い音楽は当時のイギリス(あくまでもインディーズ界)では主流と言えるくらいに数多くのバンドを輩出したのは確かだ。
エコー&ザ・バニーメンもその手のジャンルに属するバンドで、ネオ・サイケ・バンドの宝庫とも言えるリヴァプールから出てきた。当ブログでは何度も語ったので書いた本人も飽きてるが、その昔にティアドロップ・エクスプローズのジュリアン・コープ、ワー!のピート・ワイリーと一緒にバンドを始めたのがバニーズ(80年代にはカッコつけてエコー&ザ・バニーメンをこう略していた)のイアン・マカラックだった。ちなみにこれも毎回のように書いてるが現在のWebに出てくる表記はマカラックではないのが多いけど、ROCKHURRAHは80年代風にずっとマカラックと呼んでる。

聴けば誰にでも「イアンの声だ」とわかる特徴的なヴォーカルと正統派ネオ・サイケのお手本のような端整で美しく力強い曲、誰もが忘れない分厚い唇にツンツンの頭。たちまちのうちにネオ・サイケ界を代表するバンドになった。美しく雰囲気のあるレコード・ジャケットも統一感があってさすが一流。
3rdアルバム「Porcupine」は氷山のようなところを四人のメンバーが歩いてる写真のジャケット、見るだけで寒そう。
The Cutter」や「Back Of Love」などのヒット曲も含まれてるけど今回採り上げたこの「Porcupine」はロシア民謡みたいな異色のネオ・サイケ。
ルースキイ・アヴァンガルト、わかりやすく言うならロシア・アヴァンギャルドの絵画が浮かび上がってくる中で歌ってるだけの何てことない映像なんだけど古いロシア映画っぽい色調になってて、通好みのビデオだよ。
 歌詞とか全然知らないんだけどヤマアラシ要素はあるのかな?

もはや全ての記事で全く関係ない方向の話になってしまってるが、前の記事と合わせて多少は動物王国らしくなったかな?どうでもいいような事ばかり書いてるがそれはそれでエネルギーを使うね。

それでは、アバール デカホベ(ベンガル語で「また会いましょう」)。 

20171022_top.jpg【「ROCKHURRAH紋章学」ではないけど動物のロゴマークを集めてみたよ。】

ROCKHURRAH WROTE:

何だこの、おざなりなサブタイトルは?
いくつかこのシリーズ記事を読んでくれた人だったら即座にわかる通り、今回は動物の名前がついたバンドを特集してみよう。このタイトルだったら他に展開ないよね?

ROCKHURRAHとSNAKEPIPEは本気の動物好きとは全然言えないけど、道を散歩してるよその家の飼い犬とか見て「かわいい」とか言い合ったり、ペットショップの前で目尻を下げて見入ったり、割と普通の動物好きだとは思うよ。
しかしペットショップ店員の側から見たら、戦闘的な服装でサングラスの不気味なカップルが毎日のように立ち止まってこちらを凝視している。それだけで何か不安になるかもね。実は目尻を下げててもサングラスじゃ表情までわからないだろうからなあ。

子供の時に飼ってた犬(自分ではなくて家で飼ってただけ)でトラウマになるような出来事があったので、もう動物は自分では飼えないと諦めてはいるが、一日中ずっと家にいられる境遇になったら一緒にいたいとまた考えるかもね。
SNAKEPIPEはもし一緒にいたら可愛がりすぎて、もう家事も何も出来なくなると最初から断言してるよ。確かに一日中相手してそう。

さて、シリーズ記事は違ってもROCKHURRAHが書く記事は大体いつも同じような趣向になってしまうんだが、今回も見事にそのパターンを踏襲しているよ。ある意味予想通り。
ちなみにでこれまでやってきた活動(ブログ記事)は以下の通り。

  • イマドキ誰も語らないような過去のバンドをジャンル別に紹介してゆく特集。
  • イマドキ誰も語らないような過去の女性バンドを特定のくくりによって紹介してゆく特集。
  • イマドキ誰も語らないような80年代ニュー・ウェイブのカヴァー・ヴァージョン特集。
  • 世界の地名がついた曲ばかりを列挙する特集。
  • 少年少女時代に影響を受けたバンドについて思い出す特集。
  • 1から10まで日本語に聴こえるタイトルを集めたバカ特集。
  • 日〜土まで曜日がタイトルについた歌を集めたインスタント特集。
  • ハロウィンや秋葉原系とはまるで違う意味でのコスプレ特集。
  • 同じタイトルだが違った曲ばかり集めたありきたり特集。
  • 妙な情熱にかられた映像ばかり集めたトホホ特集。
  • 色のついたバンド名ばかり集めた浅はかな特集。 

書いてて情けなくなるがまあこういう一般的にはどうでもいい企画ばかり考えてずっと書いてきたわけだ。頭を使う方向性を間違ってないか、書いてる本人が一番危惧してるよ。

で、今回は動物名がついたバンド特集ね。 

元々猫派だったROCKHURRAHだけど近年はSNAKEPIPEと二人で犬のけなげな様子に目尻を下げてニヤニヤ、やっぱり傍から見たら危ない奴らなんだろうな。

最近のワンちゃん映画は全然知らないがROCKHURRAH世代で言うなら「ベンジー」・・・などと言うと思ったら大間違い。
なぜか思い出すのはダビングまでしてずっと持ってたフランス映画「バクステール」なのだった。SNAKEPIPEと一緒に見ようと思ってわざわざ京都から持ってきたんだよね。
ブルテリアという個人的にはあまりかわいいと思わない犬が主人公で、ずっと心の中のモノローグで語ってくる。要するに飼い主に構われなかったり身勝手な扱いされて事件を起こしてしまう不幸の飼い犬の話、最後にナチスかぶれの少年と出会っていい関係に巡り合ったかに見えたけど・・・みたいなちょっと怖い感じの暗い映画だったかな。

ちなみに京都からわざわざ持ってきて一緒に観ようと思ってた映画の中には知る人ぞ知るミンディ(メリンダ)・クラーク主演の「キラークィーン 舌を巻く女」などもあって、そう言えばあの映画にもオカマのプードルが出てきたよな?と思い出した。「バタリアン・リターンズ」でも主演してたミンディ・クラークなんだけど、当時は好きな女優だったんだよね。「キラークィーン」はVHSビデオだったが観ようとした矢先にテープが絡まる事故があって、結局一緒には観れなかった苦い思い出があるよ。
DVD化されてないようなので残念。

犬や猫はもっとも身近なペットなのでそれをバンド名につけた例は多いが、パッとすぐに思いついたから今日はこれにしてみよう。

バズコックスやドローンズと並びマンチェスターの最も有名なパンク・バンドだったのがスローター&ザ・ドッグスだ。
スローター”大虐殺”と”犬”がついたバンド名から不吉で不穏な意味を想像するが、デヴィッド・ボウイの「ダイアモンドの犬」とグラム・ロック時代のボウイの相方でもあるミック・ロンソンの「スローター・オン・10th・アベニュー」、このふたつのアルバム名からインスパイアされたバンド名だとの事で単なるグラム・ミックス。緊張して身構えたこっちがバカを見たよ
パンク始める前はグラムにどっぷりだったんだろうね。

同郷のバズコックスが誰でも覚えられるポップなメロディと素っ頓狂な歌声でパンクの人気バンドになったのとは対照的に、このスローター&ザ・ドッグスはラウドな演奏と激しいアクションで当時のリアルなパンク・ロックを歌い上げて有名になっていった。などと書くとありきたりか?
うーん、言葉で説明するのは難しいけど、この時代の一般的な若者がやってる等身大のパンクな生き様に近い世界だとROCKHURRAHは思ったよ。
要するに上から下までキメキメのステージ衣装みたいなのじゃなくて、普段着がジーンズに古着ライダースの鋲ジャンみたいな、まあそんなイメージだ。あまり金がかかってない隣のちょいワル(たぶん死語)兄貴みたいなわけね。
曲も割とミディアム・テンポのロックンロールが多く、ハートブレイカーズやニューヨーク・ドールズあたりの影響を受けてるんだろうと感じる。

で、ビデオの曲が代表作のひとつでデビュー曲「Cranked Up Really High」だ。
このバンドの70年代にちゃんと動いてるライブ映像がこれくらいしか残ってないので、画像ひどく悪いけど載せておこう。

大昔に「Original Punk Rock Movies」というドン・レッツが撮った映画で観たのと同じヴァージョンだなこれは。
どうやら冒頭で何か白い粉を撒き散らしたようで、粉まみれショーとなってる模様。俺はちょっと頭がおかしい男だぜ、というサイコな様子を表現したかったんだろうが至近距離で浴びた観客は大迷惑。
しかも舐めてみたら「あ、片栗粉だ!野郎、騙しやがったな」という感じなのか。

パンク・バンドの主義主張なのか単なるめぐり合わせなのか、人気なかったのかわからんが、ダムドやジェネレーションX、シャム69、ストラングラーズなどは例えば「Top of the Pops」などの歌番組にも気軽に出演して「くちパク演奏」もするけど、このバンドはたぶんそういうのにも全然出演してないんだろうね。 

ワンちゃんと言えば世界的に有名なファッション・デザイナー、アレキサンダー・ワン。
ROCKHURRAHには似合いそうもないし、洋服の方はよくわからないデザインが多いけど、柔らかい革を使ったバッグは高級感もあり実用的でお洒落な「さすが」と言える逸品。
SNAKEPIPEや友人Mは早くから注目していたようでいくつか所有してるな。
女性のブランド物バッグには目の玉飛び出るような金額のが多いが、これなら価格に見合った商品と言えるのだろうね。
彼の写真見てて誰かに似てると思ったが「タイガー&ドラゴン」に出てた時の塚本高史だった。どちらも今回のブログの内容とは全然関係ないけど、ワンちゃんから始まった連想の連鎖でここまでたどり着いてしまったワン。

そんなワンちゃんつながり(?)でこんなバンドもフト思い出したよ。
ナイジェリア出身のマリオン・カッツ嬢を中心としたスコットランドのバンド、ドッグ・フェイスド・ハーマンズだ。1980年代後半に活躍したバンドだが、変則的なビートとキンキンに耳障りなギター、トランペットなど、いわゆる普通のロックからははみ出た分野のフリー・スタイルな音楽を得意としていた。マリオン嬢も何か叩いたり吹いたり歌ったりでかなり忙しい職場だな。

そう言えば同時代のイギリスで、ノイジーな不協和音によるバンドを次々とリリースしてたロン・ジョンソン・レコードというレーベルがあったな。ここにも似たようなバンドが色々いたけど、割とオシャレなアート系女性のようなヴォーカリストだったから、こっちのドッグ・フェイスド・ハーマンズの方が見栄えがよろしい。実はよく見ると結構「犬顔」なので、歳とってからの写真はさらに犬化が進行してるのが残念。
ROCKHURRAHもSNAKEPIPEもブルドッグみたいに口角が下がらないように変顔体操しなければ。

様々なジャンルのバンド名に使われている犬と比べて猫はロカビリー系バンドによく使われる事で有名だ。服装や髪型から由来したものではないだろうし、何でキャッツなのかは不明だけど、まあ流行りみたいなものか。この手の幾多もあるキャッツ系からROCKHURRAHが選んだのが80年代ネオ・ロカビリーの有名バンド、ポールキャッツだ。
ポールキャットとはヨーロッパケナガイタチとの事だけど、詳しい人でもない限り即座に出てこないだろうね。これを改良してペットにしたものがフェレットらしい。
ここまで書いてようやく気付いたけど・・・。ん?猫じゃないニャン。

鼬(イタチ)と聞いて個人的に真っ先に思い浮かべるのが筒井康隆が1984年に発表した不条理極まりない、ものすごい実験小説「虚構船団」だ。
宇宙を突き進む文具船、文字通り搭乗しているのは擬人化された文房具ばかりなんだが、乗組員全員が狂ってしまっている。それぞれに人格があり狂ったエピソードも人間関係(?)もあり、最初のうちはとても面白く読み進んでいた。
が、その文具船の敵がなぜかイタチばかりが住む惑星であり、文具船は単体でその星に上陸、敵を殲滅せよという命令を受ける。理由も何も一切不明。
ここから凶悪なイタチ族の1000年の歴史が語られるが分厚い本の半分くらい、延々と歴史が続くところで読むのが辛くなってしまう。地球の世界史概要ともよく似た話なんだがイタチも十種類もいてそれぞれが戦争して栄枯盛衰してるような複雑な話。
この話とは特に関係ないが、子供の頃に「ドグラ・マグラ」や「黒死館殺人事件」を読んでて、知識が足りず途中で読むのが辛くなる部分があった事を思い出した。
こちらは読んでわからないというほど難しくはなかったが歴史も得意ではないし、イタチの名前がやたら出てきても覚えられず、読破するのにかなりエネルギー使ったからね。
次に上陸した文房具とイタチの戦いが様々な視点から描かれていて、この部分はまた面白く読むんだけど、後半はどこからどこまでが誰の話なのか非常にわかりにくくて、どんどん脱線して錯綜して破綻してしまう。この辺が筒井康隆の真骨頂だと思うが、読んだ人全ての精神がおかしくなるような大傑作だったな。
いや、単にヨーロッパケナガイタチでちょっと連想しただけで今、ROCKHURRAHが書いてる文章とは何もリンクしてないんだけど。今回はその手のが多いな。

ポールキャッツは1977年にロンドンで結成されたネオ・ロカビリー・バンドだが、この頃はまだ単なる50’sロカビリーの焼き直し、カルト・ヒーローズという名前で活動していた。
その彼らが話題となったのが1981年のデビュー作「Polecats Are Go!」というアルバム。
大体同時期にレコードをリリースしたストレイ・キャッツがネオ・ロカビリーの代名詞のような音楽とルックスだったのに対して、ポールキャッツの特色はグラム・ロックなど、通常のロカビリー・バンドがカヴァーしない異種ジャンルの音楽をうまくロカビリーに取り入れてカヴァーした、抜群のセンスにある。
見た目もこの時代のネオ・ロカビリーではまだ(たぶん)誰もやってなかったはずだが、グラム風の化粧をしたインパクト抜群なもの。そのうちネオ・ロカビリーから派生したサイコビリーでキレイと言うよりはグロテスクなメイクが流行ったけど、この時代のイギリスはやっぱり化粧男の宝庫だったよね。
今はあまりそういう風潮はないが、ポールキャッツは同時代にはロカビリーというよりはニュー・ウェイブの一種みたいな扱いを受けてたように記憶するよ。

ビデオの曲はロック好きだったら大体誰でもおなじみ、Tレックスの「Jeepster」をカヴァーしたもの。ポールキャッツはデヴィッド・ボウイの「John, I’m Only Dancing」もナイス・カヴァーしていてオリジナル曲よりも代表曲みたいなもんだが、どちらもロカビリー調にカヴァーしやすいのを選んでるね。
全員ミリタリーのG.I.っぽい服装と言えばクラッシュ「Rock The Casbah」を思い出す人も多かろうが、ポールキャッツの方が早かったんだよね。ヴォーカルのティムがリュック背負って(通信兵のつもり)はしゃいでるのも子供みたい。
しかしこの耳に残る中性的な声、やっぱりポールキャッツはいいね。

こんな時代になってもなのか、こんな時代だからなのかは不明だが、最近でもネズミは廃れる事なくて街中でもごくたまに見かけてしまう。ちょっと前に家の近所の美容室を改装してた時に床下から追い出されたのか、道を横切る姿も見たよ。こんなところにもやっぱり生息してるのか、と驚いたもんだ。
最も都市と共存出来そうな生き物はカラスかネズミなんだろうね。

鼠と聞いて思い出すのはやっぱり大昔の映画「ウィラード」だろうか。
鳥やネズミ、他の動物でも何でも、人を襲うというのはパニック映画の定番とも言えるから、おそらく数多く存在してるとは思う。ROCKHURRAHもその手の映画は好きだから観てるんだけど、本当に怖かったり面白かったのは意外と少なかったなあと回想するよ。
ウィラードはネズミの名前ではなくて主人公の孤独な青年。まあ何もかも不幸で悲惨だとは思えるがこれしきの不幸はどこにでもあるとも思う。で、友達もいない孤独なウィラードが家に住みついたネズミと仲良く(?)なって訓練してゆくけど、おおかたの予想通り最後はもっと悲惨になってしまうというような話だったな。
好評だったから続編の「ベン(「ウィラード」に出て来るネズミの名前)」などというのも出来たが子供の頃のマイケル・ジャクソンがテーマ曲を歌ってて映画と共にヒットしたようだ。
ネズミと言えばついでに、中学生くらいに読んだ開高健の「パニック」という小説を思い出そうとしたがうーん、あまり覚えてないので何も語れない。

大型のネズミを指す言葉、ラットをバンド名につけた例も数多くあるけど、中でも80年代に最もメジャーだったのがブームタウン・ラッツだろう。「新興都市のネズミたち」というような意味のバンド名だと思うが、「哀愁のマンディ」とボブ・ゲルドフのバンド・エイド(「Do They Know It’s Christmas?」)での大ヒットばかりが記憶されている程度で、個人的な好みじゃないので素通りしてしまう。

で、ウチっぽいのはないかな?と探してみたら「こんなのいかが?」というようなのが出てきたので今日はこれにしてみよう。単にフランス語の冠詞が付いただけのような気がするがLes Ratsというバンドだ。ドブネズミはフランス語でもRatなのかな。
1982年から活動していたフランスのパンク・バンドだとの事だけど、レコード・デビューは80年代後半とかなり下積みが長かった模様。フランス各地のタワレコやイオン・モールで巡業してたのかな?(ひと目でわかるウソ)

まあ見ての通り80年代後半、もしくは90年代に入ってしまったけどパンクは不滅だぜ、というような音楽や映像で単純明快。ただ、こういう音楽でもフランス語の響きになると違った雰囲気になるから不思議なもんだ。フランス語だから、という先入観だけかも知れないが同じく80年代後半から90年代にかけて大活躍したマノ・ネグラのパンクっぽい部分だけを抽出すればこんな音楽になるかもね。

フランスと言えばパンクの初期からスティンキー・トイズやメタル・アーベイン、Ausweis(読めん)など、個人的に好きなバンドも多かったが、音楽もファッションもゴテゴテしてなくてさすがシック大国だね。

実はこの辺からかなり苦しくなってきて書いてる方は苦悩してるんだけど、動物名のついたバンドって探してみるとあまりないような気がするんだよね。
70年代でROCKHURRAHが取りあげないようなバンドだったら結構たくさん出てくるけど、パンクやニュー・ウェイブでは自分で想像したほど名前が出てこない、これで苦戦してるのだ。
80年代にはそういうバンド名は流行ってなかったのかも知れないし、もちろんパンクやニュー・ウェイブの一種に含まれていても何もコメント出来そうにないバンドはやっぱり書かないだろうからね。
あと、人があまり言及しないマイナーなバンドばかりだとちゃんと動いた映像がまるっきり残ってないから、そういうのばかりを集めても面白くないだろうと思って極力静止画のみじゃない映像を探してる。実はこれが一番難しいわけだ。
と言う事で今回の企画もテキトウに思いついたものの失敗に終わってしまったかもね。
めげずに次回もまた何か考えてみるよ。ん?まだ書き終わってなかったか?

動物園の人気動物ランキングは全然知らないけど、シマウマなんてのはおそらくあまり人気ないのでは?と予想するよ。
名前と姿の一致度ではNo.1だと思うし見た目は派手だが、それ以外に特に決め手がない中庸さで個性に乏しいような気がするんだよね。
割と定期的な頻度で流行る豹柄に比べてゼブラ模様の扱いも一段低いように感じるのはROCKHURRAHだけか?そんなことない?

そんなゼブラ模様を果敢にも派手なレコード・ジャケットにしたのがこのパーフェクト・ゼブラズだ。
1982-83年というかなり短い時期だけにパッとレコード出して散ったという印象だが、あまり情報もなく、さすがに日本語の記事も少ないなあ。
ロンドン発のモロにニュー・ウェイブのバンドなんだけど、ベーシストが元アドヴァータイジングというロンドン・パンク〜初期パワー・ポップで活躍したバンドの出身。アドヴァータイジングには後にコンパクト・オーガニゼーションというレーベルでマリ・ウィルソンをヒットさせたトット・テイラーなどもいたが、この記事でもすでに書いていたな。さらにベーシストのデニス・スミスはパーフェクト・ゼブラズの前もシークレット・アフェアというネオ・モッズのバンドにちゃっかり在籍していて抜け目ない男という印象。
このパーフェクト・ゼブラズ、音の方はメリハリのハッキリしたリズムで割と単刀直入なもの。さすがゼブラ柄(意味不明)。アフロっぽくもあるしファンカ・ラティーナ調の曲もあり、中東かどこかの印象も少しあるという贅沢微糖みたいな(何じゃこのたとえは)味わいなんだけど、全体としては全然複雑じゃなくてこの時代の英国ニュー・ウェイブのツボはちゃんと押さえた曲作りのバンド。
個人的にはこういうオルタナティブとポップスの狭間で頑張ってたバンドには高得点をあげたいんだけど、結局どういうバンドなのかよくわからないまんまだったのがちょっと惜しい気はするよ。

ビデオもどういうわけか、この手のバンドとしては珍しく金がかかっていそうなのが不明。
大物ニュー・ウェイブ・バンド並みのロケだったのに「売れた」という話は聞いた事ないもんな。
ヴォーカルが「若い頃のプーチン大統領ってこんな顔だったんじゃなかろうか」と思わせるような顔立ちで音楽性とは結構ギャップがあるよな。

勢い良く書き始めたものの、今回はたった4種類の動物しか紹介出来なくて、代わりにROCKHURRAHお得意の関係ない話ばかり語ってしまったな。
結構トホホな内容になってしまったが、めげずにまた機会があったら動物編の続きを書きたいよ。

ではまた、ヴェッソ ギャーロ(リトアニア語で「さようなら」)。