ROCKHURRAH紋章学 ワイン・ラベル編

【ワインと聞いて一番初めに思い浮かべるのはやっぱりこの絵かな?】

SNAKEPIPE WROTE:

「女子は酒に強くなければいけない」
という教育理念を持っていた両親に育てられたために、幼少時代(!)よりアルコールを飲まされていたSNAKEPIPE。
最初はグラスにちょっとの量を飲むだけ、というかわいいお酒のたしなみ方だったので、法律違反などと目くじらを立てるような話ではない。
20歳を過ぎ、堂々と人前で飲めるようになった時には、本当に嬉しかったものだ。
隠れてコソコソする、というのが性分に合わないからだ。
いつの頃からビールをおいしいと思うようになったのか。
苦い味だったはずなのに、不思議である。
ワインに関しては、子供時代の甘口から変化して辛口に好みが変わってはいるけれども、元々好きなお酒だった。
ただし、外で飲むワインは要注意。
大抵の場合悪酔いしてしまうんだよね。(笑)
最近はもっぱら家呑みだけ。
外に繰り出して飲むのも楽しいけれど、帰りが億劫だったり、翌日に響くのがねえ?
これが年を重ねた人が言う台詞なんだろうね。(とほほ)

今回は「こんなワイン貰ったら嬉しいな」と思う、オシャレなワインについて書いてみたいと思う。
飲んだ後でも、瓶を飾っておきたくなるようなワインね!

一番初めは、Elk & Wolfというイギリスのワインから。
ヘラジカとオオカミという組み合わせだね。
このパッケージデザインをしたのは、SocialUKという会社みたいなんだけど、詳細については不明。
このデザインの面白いところは、ワインボトルが通常のガラスではなく、アルミニウムという点。
落としても割れない、というのはとても安心感があるよね。
アルミニウム素材は、水筒で所持しているけれど、とても軽いのが特徴!
もしかしたらこのワインボトルは、洗って再利用できるのでは?
同じようにワインを入れても良いし、醤油でもいいかも。(笑)
エコロジーについて詳しくないSNAKEPIPEだけど、このボトルだったら何かに使いたいと思って捨てないだろうな。
シカとオオカミの絵柄もシンプルでカワイイね!

20130224_09 Eduardo del Fraileというスペインのデザイナーは、びっくりするようなパッケージデザインを提案。
Monastrell wine社が出しているTierra Earth Wineという名前のワインは、ズバリ土そのものをボトルにくっつけてるという、とてもシンプルだけど、インパクトのあるデザインに仕上がってるよね。
なんとエコでアースなんでしょ!(笑)

説明だけ読んでいる限りでは、ワインの中身は相当良い品のようなんだけど…。
こうやって土まみれになってると、このワインが本物のTierra Earth Wineなのか、ラベルは貼ってあるのか、何年物なのか、そもそも中身が本当に入っているのかなど一切の情報がないまま購入することになるんだよね?(笑)

そしてもし実際に購入した場合、このワインをどうやって持つんだろう?
びっしり貼り付けてあるのか、持った途端にボロボロ土がこぼれてくるのか?

うーん、謎は深まるばかり。
購入した、という記事は見つからなかったので、知ってる方がいたら教えて下さい!(笑)

続いては、貰ったらすごく嬉しいシリーズ!
上のアース・ワインはネタにはなるけど、あまり嬉しくなさそうだからね。(笑)
左の写真はオーストラリアのデザイン会社MASHによる50年代ホラー映画シリーズラベル。
名前がなんとKillibinbinだって!
英語でビンビン、なんて単語が使われているのは初めて見た。(笑)
古い映画をモチーフにして、それっぽく仕上げたということらしいから、元ネタがあるわけではないみたい。
2007年にニューヨークのグラフィック部門で入賞とは、大いに納得!
こんな3本セットを並べておいたら、オシャレになるよね。
小粋なバーとかお酒も出すカフェには最適かも!

続いてはSNAKEPIPEが、ホラー好きのROCKHURRAHにプレゼントしたい逸品。
このデザインも上のホラー映画を使ったラベルを担当したMASHによる作品。
今回のタイトルは「Return of the Living Red」、つまり1985年のアメリカ映画、バタリアン(原題:The Return of the Living Dead)をもじってるんだよね。
実はSNAKEPIPEはバタリアンを観たことがないので、検索してみると、
Night of the Living Deadのパロディ」とWikipediaに書いてあった。
ということは、パロディのパロディなんだね?(笑)

何のラベルも貼られていないワインボトル。
ワインの首には「Return Of The Living Red」と書かれたタグが。
タグだと思っていた中には、実はカードが入っている。
そのカードが写真右下にある、まるで人体解剖図のようなラベル!
昔の犯罪ファイルを使用したと説明されているんだけど、効果抜群だよね。
非常にそそられる、素敵なパッケージデザインだね!

右の写真はアメリカの漫画出版会社、マーベル・コミックの漫画家を起用したシリーズのワインラベルね。
ポップアートのリキテンスタイン風なら、意外と考える人が多いラベルだったかもしれないけど、アメリカンコミックは面白いかも。
「BADD ASS」と書かれているから、調べてみるとコミックではなく我らがヒーロー、ダニー・トレホが出演している映画「BAD ASS」がヒットする。
ほう、そう言われてみるとパッケージ右のピストル構えてる男性、ちょっとトレホに似て蝶かも!(笑)
ワインの話からズレるけど、トレホの映画観たいなあ!
日本での公開予定はいつなのーーー?
誰か教えてーーー!

最後はこちら。
このワインラベルは、グラフィックデザイナーでイラストレーターのBill Daleの作品。
この方、どうやら乗り物オタクみたいで、HPに載っている作品は全て電車、飛行機、車などの乗り物ばかり!(笑)
いやはや、その素晴らしい出来栄えには驚きますな!
ポスターや絵画の中にあったのが、上のワインラベル。
ミリタリー好きのSNAKEPIPEやROCKHURRAHは、
「そんなに画力があるなら戦闘機のラベルにして!」
とリクエストしたくなっちゃうね。(笑)

見た目美しく、飲んで美味しく、その後飾っておきたくなるような素敵なワインパッケージに実際に出会ったことはない。
結婚式の引き出物などにあるような、オリジナルラベル作りを発展させたらできそうだけどね?
いつか機会があったら、ROCKHURRAH RECORDS版のオリジナルワインラベルを作成してみたいね!

SNAKEPIPE MUSEUM #19 Kendell Geers

【いきなり暗闇からこんな人が現れたら腰を抜かしちゃうよね!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

「芸術は爆発だ!」でお馴染みの岡本太郎が、「なんだこれは!?」を褒め言葉(?)として使っていたのをテレビで見たことがある。
人をびっくりさせるような新鮮な驚きを持った作品こそ素晴らしい、という意味だったと記憶している。
現代アートというジャンルは、作品に理念や解説がくっついて初めて作品として成立するような傾向があるけれど、SNAKEPIPEは岡本太郎式にびっくりたまげたり、笑ってしまったり、持って帰りたくなるほど好きと思うような鑑賞方法で展覧会を巡っている。
人それぞれ鑑賞スタイルがあってもいいじゃないか、とグラスの底に顔があってもいいじゃないか風に言ってみよう。(笑)

面白いアーティストいないかなあ、と検索していたら目に飛び込んできたのが上の作品。
まさに「なんだ、これは!」というインパクトの強さ!
タイトルを確認すると「FUCK FACE」と書いてある。
ははあ、なるほど。
顔にFUCKで、まんまじゃん!(笑)
この人は一体誰?と調べることにしたのである。

このアーティストは南アフリカ、ヨハネスブルグ出身のケンデル・ギアーズ
今までアメリカやヨーロッパのアーティストについてはブログに書いたことがあるけれど、アフリカ大陸のアーティストは初お目見えだね。
南アフリカと聞いて連想するのはアパルトヘイトと喜望峰だけで、他には全く知識のないSNAKEPIPE。
先日起きたアルジェリアのテロ事件もアフリカだったけれど、日本企業が進出しているなんてことも全然知らなかったし。
恥ずかしながら世界情勢関連って本当に疎いんだよね。
予備知識としてWikipediaで南アフリカについて読んでみたら、アパルトヘイトは既に廃止されていること、白人の割合が10%以下で、それ以外は有色人種であること、平均寿命が48歳(!)、更にアパルトヘイト廃止後に失業率が上がり、治安が悪化していることなどを知る。
記事を読んでいる限りでは、あまり足を踏み入れたくない土地みたいだね。
さて、こういった予備知識を頭に入れた上でケンデル・ギアーズについて、再度調査を開始!
日本ではほとんど記事になっていないようなので、英語の説明文を自分で訳したんだよね。
文章としておかしな表現だったり、誤訳があったらごめんなさい。(笑)

ケンデル・ギアーズは南アフリカ内では少数派の白人で、アフリカーンス語を話す労働者階級の家庭に生まれる。
15歳で反アパルトヘイト運動に参加するために家を出る。
前線で活動した経験を経て、政治的意味を持つ個人的思念、惨めさを伴う詩的な表現、性的興奮を伴う暴力行為といった複雑な要素を融合したアートを目指す、と書いてあるんだけど意味不明だよね?
どうやらこれがケンデル・ギアーズの本質みたいなんだけどね。
1993年、ベニスにあるマルセル・デュシャンの作品「泉」に放尿し、国際的に非難されたらしい。(笑)
同年5月ベニス・ビエンナーレにおいて学生および市民の革命のスタートを示す「1968年5月」に生年月日を変更する。
この日付がWikipediaなどにも載る公式なケンデル・ギアーズの生年月日になっちゃってるから、実際の生年月日は不明なんだよね。(笑)
そして1993年以降、世界中の様々なギャラリーで作品を発表している。

ケンデル・ギアーズについて検索している時に
「彼はアート界の問題児」
のような記事を見つけたことがある。
彼自身の行動もさることながら、作品の暴力性や政治的なメッセージなどが物議を醸すためらしい。
左の作品は「Self Portrait」(1995年)である。
割れたハイネケンの瓶なんだけど、なんでこれがセルフポートレートなの?
これにはちょっと説明が必要だよね。
ハイネケンはケンデル・ギアーズの先祖であるボーア人のように、南アフリカへ輸入されたことから、このビールをアパルトヘイトが正当な政治制度であると確信している、価値およびボーア人のモラルを表現しているんだって!
植民地支配からの自己の解放へのシンボルとしての作品、ということらしい。
ものすごく乱暴に言ってしまえば、ハイネケンを悪(習慣や価値など)に見立て、瓶を割ることで悪に打ち勝ったワタクシ、ということなんだね。
うーん、この割れた瓶の写真から、ここまで発展させて考えるのは難しいねえ。
他にもこのハイネケンビールの割れた破片を使った作品もあったけど、きっと同じような民族的な意味があるんだろうなあ。
一番初めに書いたけれど、このような説明がされないと理解できない作品っていうのは、なるべくなら敬遠したいSNAKEPIPE。
だったら紹介するなって言われそうだけどね。(笑)
ケンデル・ギアーズの作品制作におけるスタンスについて、非常に解り易い例だと思って書いてみたよ。
えっ?解り難い?(笑)

ハイネケンビールの使用は、上の文章にも出てきたマルセル・デュシャンが始めたレディメイドの概念を踏襲しているよね。
ケンデル・ギアーズの作品にはレディメイドが多く登場する。
右の作品「Carciac Arrest」は警察官が持つ警棒を2つ合わせて十字架にし、更にそれらを並べてハート型にしている作品。
ケンデル・ギアーズは例えばLOVE & HATEのような相反する事象を組み合わせることで複雑な意味を含ませることを得意としているので、このような作品を提示するんだね。
警棒シリーズは他にも警棒を円形に並べたタイプや壁一面を迷路ゲームのように配置したタイプなど、いくつかのパターンが存在する。
無機的で硬質なメタリック素材が大好きなSNAKEPIPEには、どの作品もとても美しく感じられ、家が広かったら壁に飾りたいと思ってしまう。
本来であれば、警棒を見て美を感じることはないだろう。
並べて作品として展示されるとガラリと印象が変わってしまう点は面白いね!

ちょっと小さくて判り辛い左の作品は、「POSTPUNKPAGANPOP」(2008年)というインスタレーションである。
素材がなんとレーザー・メッシュとされているので、カミソリの網ってことかね?
軍事境界線に使用されるという説明がされているんだけど、島国である日本人にはあまり馴染みのないもの。
一応画像検索して出てきたのが左の写真。
有刺鉄線がチクっとする感じだとしたら、レーザー・メッシュはザックリって感じだね。
変な角度で刺さってしまったら肉が削げそう…怖い!
それがラビリンスになっているらしいので、カミソリだらけの迷路を歩いて鑑賞する、とても危ない作品なんだね。
しかも床は鏡面仕上げというから、迷路が更に拡張している気分になりそう。
アート作品鑑賞というよりは、むしろ拷問を受けてる感じだよね?
作品の解説によれば、神秘的な真実の探求を目的としているとのこと。
SNAEKPIPEにはチキンレースみたいな肝試しのように見えるよ。
これも一種のレディメイドになるのかな。
ケンデル・ギアーズは物騒なブツが得意なんだね!


ここからは民族的、宗教的テーマについての作品について見ていこう。
左「Country of my skull」(2010年)は、南アフリカの作家Antjie Krogの著作「Country of My Skull」(1988)からインスピレーションを得て作られた作品。
ニューカレドニアの人喰いトロフィーとのことで、ケンデル・ギアーズの根源に由来する彫像という説明がされていたけれど、先祖なのかな?
その本の中に何か書かれているのかもしれないね。
この点に関しては不明だけど、cannibal trophyという発想に惹かれるよ。

右上「Losing my religion」(2007年)は仏像に単語を書き連ねた作品。
右下「Fuckface (Skul Version)」(2005年)のデザインされた文字にとても似ているように見えるので、やっぱり「FUCK」と書き連ねているのかな?
仏像にFUCKね。(笑)
これも宗教関係者から抗議されそうな作品なのかも。

デミアン・ハーストの「For the Love of God」という、スカルにダイヤモンドをびっしり貼り付けた作品は2007年作なので、スカルにFUCKと書き連ねたケンデル・ギアーズのほうが早いんだね。
何故だかこの「Fuckface (Skul Version)」のケンデル・ギアーズ自身の解説にはナイン・インチ・ネイルズの「Closer」の詩が載っていて、謎だった。
ただしナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーが、かつてシャロンテート事件が起きた家に住んでいたと読んだことがあるので、どこかに通じる部分があるのかもしれないね?

その共通点かもしれない一つに、FUCKという単語がある。
「Closer」の歌詞の中にも
I want to fuck you like an animal
なんて感じで登場するんだよね。
ケンデル・ギアーズの作品にもFUCK関係がたくさん!
例えば左の作品「FUCK Forever」は、恐らくハリウッド映画に登場するような女優のパロディだろうね。
こんなスマイルで「FUCKよ永遠に!」なんて言われてもねえ。(笑)
実はこのインクで描かれたモノトーンのシリーズは、大股開きの女性や、性器をこれ見よがしに見せつけるようなポーズを取る男性バージョンがある。
きっと日本の美術館での展示は無理だろうね。(笑)
先日の会田誠展にも市民団体から抗議があった、という記事を読んだばかりだしね。
数枚並べて展示したら、さぞやインパクトがあって素敵だろうなと思うし、ポスターがあったら欲しいなあ!

ケンデル・ギアーズの作品は、とても挑発的で暴力的である。
加えてユーモアも含まれているのが特徴的だね。
そのユーモアがブラックな性格だから、余計に印象に残りやすい。
実際に前線で活動する運動家だったという経歴が、かなり色濃く作品に影響していることが解るし、だからこそアナーキーな作品が多いんだろうね。
作品を使って実際に政治問題の告発を行い、安全確保のために身を隠す経験までしているケンデル・ギアーズはアート界のゲリラ指導者といえるだろう。
好き嫌いもあるだろうし、恐らく敵も存在するだろうけれど、思いっ切り奔放にパンクな姿勢でアートなレジスタンス活動を続けて欲しいと願ってしまう。
ケンデル・ギアーズ展覧会、是非鑑賞してみたいものだ。

ビザール・ポストカード選手権!8回戦

【かなり不気味な少女の顔!これは一体何を意味してるんだろう?】

SNAKEPIPE WROTE:

「年賀状を作らなかったのでメールで失礼します」のような方が非常に多かった今年のお正月。
ハガキや手紙のような郵便は廃れてしまったのかしら?
最近は年賀状も全て印刷、一言の手書き部分も加えないような人も多いから、昔ながらの意味や意義が喪失しているのかもしれないね?
ちょっと残念に思うけれど、実際お金も時間もかかる郵送という手段を取らないのもうなずける。
そうは言っても世界にはまだまだ様々なコレクターがいるものだ。
前回書いた「ビザール・ポストカード選手権!7回戦」がとても好評だったし、自分自身でも楽しかったことから、またもやビザールなポストカードについて特集してみたいと思う。
今回も面白いポストカードがいっぱい登場するよ!


一番初めはこのカード。
どうやらフランス語で文字が書いてあるようなんだけど、残念ながらSNAKEPIPEには解読不可能!
そのため何のメッセージなのかよく分からないんだよね。
掃除してる人が家の中にいるのか、外廊下にいるのかも不明なので、覗きがどういう状況で行われているのか不明。
「お嬢さん、ご用心!」みたいな感じなのか、はたまた「いつまでも恋心を忘れずに!」なんて教訓なのか?(笑)
男性側に立つか女性側で考えるのかによって意味が違うけれど、どちらにしてもこのカードを送られた人は困惑するに違いない!


続いても意味不明のカード。
どうやらこれ、バースディカードみたいなんだけど?
SNAKEPIPEには、母親が子供に水責めの拷問してるようにしか見えないんだけどどうだろう。
下に書いてある「Hoe is ‘t water mannie, lekker?」の意味も不明。
How is the water Hubby, nice?とキャプションが付いていたので、
「こんな水遊び、楽しい?」
みたいな訳で良いのかしら。
いや、楽しくないだろう。(笑)
これを誕生日おめでとうと言われて送られても困惑しちゃうよね。


これも困惑系のカード。
「もっと旅行者をハワイに送って!」
と叫んでいるのがジョーズだからね!
お待ちしてます、なんてジョーズに言われてもねえ。(笑)
ブラックジョーク効き過ぎのポストカードを堂々と販売しているところがすごいなあ。
一応調べてみたら、ハワイで人がサメによって死亡したのは、2000年から2011年までで1人のみ!
世界のトータルでも2000年から2011年までで66人だって。
サメ=人喰いのイメージは映画「ジョーズ」からきてるんだろうね。
本当は人喰いサメに出会う確率は低くても、このカードはやっぱり怖いね。(笑)


次は中国女兵士のピンナップ風ポストカード2枚のご紹介!
この女性達が本当に中華人民解放軍に所属しているのかどうかは不明。
ポーズの取り方が妙に古臭いこと、そしてバックが合成っぽく見えるから偽物だろうか?(笑)
世界の様々な国の女性兵士の中には、何故軍隊にいるのか不思議なほど美女もいるので、「スターシップ・トゥルーパーズ」に出てきたCMのように
「キミも軍隊に入らないか?」
なんて宣伝のために作ったポストカードかもしれないよね。
一応画像検索で中国の女兵士を見ていると、美女が制服を着ている画像がたくさん出てきたので、びっくりしてしまったSNAKEPIPE。
大変申し訳ないけれど、上のお二人よりもフォトジェニックだったんだよね。(笑)
web上の画像が本物の女兵士だったら、入隊者続出の現象が起きそうだよ!
興味のある方は是非検索してみてください。


最後はこちら。
前回のビザールカードにも登場した「笑い顔の人達」シリーズ第2弾!
あの時は「今くるよ」みたいな髪型の女性が思いっきり笑っていたけれど、今回は男性バージョンね。
冷ややかな視線を送るご婦人達をまるっきり無視して、体をひねり、顔を歪ませながら大笑いする男性陣。
20130203_07左にいるブルーのジャケットの男性が、ライオネル・リッチーに見えてしまうのはSNAKEPIPEだけかしら?
そして右奥にちょっと体を乗り出し、笑みを浮かべている男性の顔が元内閣総理大臣の大平さんに見えてしまうんだよね。(笑)
女性にはウケないけれど、男性にはバカウケ(死語)の内容は一体なんだろうね?
このカードには「SHOCKING….I」と書いてあって、何かしらショックなことがあったようだけど、その内容をポストカードに託して送るというのが主旨なのかもね?
「こんなドジな経験をしたよ!」とか「宝くじに当たってウハウハ!」などを書いて送るとかね。(笑)
「笑い顔の人達シリーズ」は見ているだけで、こちらも楽しい気分になるね!

思わずプッと吹いてしまうような面白いポストカードは、まだあるに違いない。
見つけた時には、また特集してみたいと思う。

Ted 鑑賞

【Tedのアメリカ版ポスター。テディには***がないのにね!(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

先週、カルト映画「エル・トポ」の記事をかなり慎重に深く考察しながら時間をかけて書いたSNAKEPIPE。
その翌週にコメディ映画について書くことになるとは自分でもびっくり!
この落差がまたROCKHURRAH WEBLOGということなのかな。(笑)

長年来の友人Mと先日映画を観に行った時のこと。
本編が始まる前の映画予告の中にあったのが「Ted」だった。
「面白そう!これ絶対観に行こうよ!」
と興奮気味に誘ってくるMを横目で見ながら、わざわざ映画館で鑑賞しなくても良いのではないか、と密かに思うSNAKEPIPE。
考え方が古いのかもしれないけれど、映画館で観るのは特別な映画という意識を未だに持っているためである。
特にコメディ映画を映画館で鑑賞したことは今まで皆無のはず。
できれば鑑賞後に映画についてじっくり考えるような、重厚な映画を観たいと思っている。
ところが友人Mは、どんなジャンルでも封切り映画を観るために気軽に映画館に足を運ぶタイプ。
「Ted」鑑賞の返事をなんとなく濁していたのに、友人Mは2人分の座席指定の予約を済ませるという強行手段に出た!
こうしてSNAKEPIPEも「Ted」を映画館で鑑賞することになったのである。

「Ted」のあらすじを簡単に書いてみようか。
※ネタバレしないように用心して書いているつもりですが、鑑賞前の方はご注意下さい。
舞台は1985年のクリスマス、7歳の友達がいない少年・ジョンへ両親がテディベアのぬいぐるみをプレゼントする。
ジョンはぬいぐるみにテディという名前を付け、テディが実際に喋って友達になってくれると良いのに、と流れ星を見ながら祈る。
翌日、ジョンの願いが叶ってテディが本当に喋り、生きたぬいぐるみとなることから物語は始まるのである。

時が経ち、27年後の2012年。
少年だったジョンは35歳、映画の中では中年独身男とされている。
実際には35歳はまだ中年の域には達していないと思うけどね。(笑)
そしてかわいいテディベアだったテディも、ジョンと同じように年を取っていて、同じく中年のクマという設定になっている。

二人はずっと仲良し、いつでも一緒。
27年間も生活を共にしているから、気心が知れるのも当たり前だよね。
酒を飲む、大麻を吸う、しかもオンナ好きというカワイイぬいぐるみには似合わない行動をするテディ。
水パイプで大麻を吸引しながら
「この前のと品質が違うな。売人に文句言わなきゃ」
なんて台詞まで出てきて、かなりの不良テディベアなのである。(笑)

ジョンには4年付き合っている彼女・ロリがいるけれど、どうしても結婚に踏み切れない。
それはテディと一緒に暮らしているからよ、私とテディのどっちを選ぶの!と山口百恵の「絶体絶命」ばりに迫られ、テディとの別居を決意するジョン。
住居は別になっても、やっぱりテディとジョンは連絡を取り合い、関係を断ち切ることができない。
ついにロリの堪忍袋の尾が切れる。
ジョンとロリはもう関係を修復することが不可能になってしまう…。

「Ted」の最大の面白さは、かわいいはずのテディベアが毒舌家の不良中年という設定だろう。
マジックマッシュルームに始まり、大麻、コカイン、酒、女、と本当に人間と同じ欲求を持ってるんだよね。
そしてそのギャップが魅力!
「なんで***を付けてくれなかったんだ。メーカーにクレーム何度も入れたよ」
と、女性の上に馬乗りになった後言ったテディの台詞。
***の部分は想像通りの単語だよ。(笑)

「Ted」のポイントの2つ目は、テディとジョンにとっての原点が1980年に実写映画化された「フラッシュ・ゴードン」という点かな。
クィーンの「フラッシュッ!ああ~っ!」でお馴染みのテーマ曲を使った映画。
実はSNAKEPIPE、曲は知ってるけど映画を観てないんだよね。
「フラッシュ・ゴードン」自体をほとんど知らないの。
ROCKHURRAHは「フレッシュ・ゴードン」は観たらしいけど。(笑)
「Ted」の中には「フラッシュ・ゴードン」のパロディだと思われる台詞や登場人物が現れるので、「フラッシュ・ゴードン」を知っていたら、もっと楽しめたはず。
「Ted」がDVDになる前に鑑賞しておこうかな。(←また観るつもり)
子供時代に読んだ漫画や観ていた映画のヒーローに憧れ、それが大人になっても変わらないというのは、子供っぽさを表現したかったのかもしれないけれど、決して悪いことじゃないよね。
同じヒーローに憧れたジョンとテディの仲良しぶりが微笑ましかった。

テディの誕生が80年代ということで、「Ted」の中には80年代テイストもたくさん出てくるんだよね。
もしかしたら最近の若者は知らないような、80年代に活躍したミュージシャンの名前が出てきたり、音楽も80年代だったり。
詳しくは語らないけれど、映画の中で男が身をくねらせながら踊る曲がTiffanyの「I Think We’re Alone Now 」なのである。

曲が流れた瞬間に
「ティッ、ティファニー!!!」
と声を合わせて驚いたSNAKEPIPEと友人M。
あまりに懐かしいもんね。(笑)
多分映画館にいた人の中でティファニーと即答できた人は少ないんじゃないかな?
※上の画像をクリックするとミュージックビデオが流れます

特に女の子だったら、子供時代に大好きなぬいぐるみや人形がいて、一緒に遊んだり抱いて眠った経験があると思う。
そしてそのぬいぐるみに名前を付けて、喋らせてみたり、一緒に会話しているように一人二役を演じたことがあるんじゃないかな。
SNAKEPIPEにも当然のように名前を付け一緒に遊んだ、大好きなぬいぐるみ達との思い出がある。
ぬいぐるみや人形が本当に喋ったり動いたりしたら、どんなに楽しいだろう?と想像する人も多いはずだ。
ものすごく単純な、誰でも思いつくような発想なのに、何故今まで誰も映画にしなかったのか不思議だよね。
Wikipediaに「Ted」はR15指定のコメディ映画としては、異例のヒットだと書いてあった。
確かにめざましテレビの映画興行収入ランキングで1位と発表していたのを聞いて驚いたSNAKEPIPEだったけれど、鑑賞してそのヒットの理由は解ったなあ。

「あー面白かったね」
席を立とうとするSNAKEPIPEに、
「マーク・ウォールバーグはこんな演技もできるんだねえ」
としみじみ語る友人M。
「主役の俳優、ほら、お兄さんがニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの」
ここでSNAKEPIPEにも判った。
「もしかしてマーキー・マーク?」
「そーそ!あのラップの!」
マーキー・マークか!
SNAKEPIPEはかつてラップ系音楽を聴いていた時期があったため、このCD持ってるんだよね。(笑)
「Good Vibrations」はとてもカッコ良い曲で、お気に入りだったよ!
ところがこれもまたWikipediaからの情報によると、マーク・ウォールバーグはマーキー・マークだったことを封印したがっているらしい。
過去恥部ってことなのかな?
恥ずかしいことないから、堂々としていて欲しいと思ったSNAKEPIPEである。

驚くようなストーリー展開もなく、くつろいで楽しく鑑賞できた。
特にぬいぐるみ遊びを経験をした人には、子供時代の夢が叶う映画だしね!
80年代を経験した人にとっても、笑いどころがあるのでお勧めかな。
動いているテディが本当にカワイイんだよね。
「テディ、欲しいー!」
と叫んだSNAKEPIPEと友人Mである。(笑)