ROCKHURRAH RECORDS残暑見舞い2015

【ポストカードが年々陰鬱になってゆく・・・】

ROCKHURRAH WROTE:

毎年「夏が暑い」「夏が苦手」などと当たり前の事を書いてるが、今年も記録破りの熱気で外に出るのが苦痛極まりない。
どこにも通わず家で涼しくしていられる高等遊民だったら良かったのに。

今年の夏はエアコンがフル稼働という日が続いてて、そのせいなのか知らないが送風口から水が溢れでてくるという非常事態に見舞われた。
慌てて下にゴミ袋を取り付けて水を食い止めたが、一番ひどい時はビックリするくらいのボタ漏れだったので焦ったよ。
そのさなか、吹き出し口に指を突っ込んでしまい「バリバリバリバリ!」という音と共に指先を負傷してしまったROCKHURRAH。
動かしてみると骨折はしてないようだが、翌日にはかなり腫れて紫色に変色、そして爪もぱっくりと割れてしまった。レントゲンまで撮ってもらって骨折やひびではないと診断されてやっと一安心したが、二週間以上経った今でもまだ指先が痛くて不自由な暮らしをしているよ。

電源つけたままのエアコンで水の拭き取り作業という横着をしてしまったためにこんな目に遭ってしまった。感電とか指切断とかもっとひどい事態にならなくて不幸中の幸いだったよ。そんなに危険なものという認識がなかった自分の不注意がおそろしいね。

エアコンの水漏れ自体はどうやら室外機のドレンホースという排水口が詰まってて起きる現象らしい。しかしウチのエアコンは窓際じゃなくてなぜか部屋の逆側の壁についてて、このためドレンホースがたぶん部屋の壁の中を通って外に排水されるという無駄に大掛かりなものになっている。だから普通のホースは見当たらないが、壁から排水口は出ていた。こいつが元凶か、中指のカタキ。

ドレンホースの詰まりは掃除機や口で吸うか吐くかして異物と共に汚水を排出しないと解決しないというので、ものすごい熱帯夜なのに汗だくになりながら思いっきり息を吹き込んでゆく。法螺貝や角笛もこんなにつらいのだろうか?
めまいがするくらい吹き込んだからなのか、とりあえずはゴボゴボと汚水が出た後は水が出て来なくなった。苦労した甲斐があったね。

その後、専用のドレンホース・クリーナーなるでかい注射器みたいなのを買ったのでもう法螺貝を吹く必要はなくなったけど、この真夏の二週間、エアコンと指の事で無駄に疲れてしまったよ。

さて、今年も恒例の残暑見舞いポストカード。
デザインはドレンホースと指の怪我がモチーフになってる、というのはウソだが、なかなか不気味な雰囲気に出来上がったね。

まだまだしばらくは暑い日が続くけど、早く涼しい季節になってまた色々なところに出かけたいよ。さらば夏の日。

SNAKEPIPE SHOWROOM 物件8 滝のある物件編

【滝に隣接する家!羨ましい環境ね!】

SNAKEPIPE WROTE:

毎年この時期になると記事にしたくなるのが「SNAKEPIPE SHOWROOM」である。
何故ならば!
ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも夏が大の苦手だから!
「今年は暑いね」と言い続けて何年になるだろう?
確実に年を追う毎に暑くなっていると感じるのは、加齢のためではなくて(笑)やっぱり温暖化の影響なんだろうね。
地球が少しずつ病に冒されてるんだろうなあ。
「熱波で死亡」なんて海外の記事も読んでるし、日本だけの現象ではないみたいだよね。
熱波とまではいかなくても、日常的に東京近辺は熱帯地獄だと思うな。
ああ、脱出したい病が発症してきたよ!
7月に行った滝は涼しくて良かったなあ。
そうだ、滝がある家って売り出されてないのかなあ?
ちょっと調べてみようか!

検索してみるとあっさり出てきたよ!(笑)
日本人からみると滝は霊験あらたかな神聖な場所というイメージがあるけれど、もしかしたら外国人は違う認識なのかもしれないね?
レジャー感覚って感じになるのかな。
日本国内でも個人所有の滝があるみたいだけど、売りに出されているところはお目にかかれないよね。
では海外の滝付き物件、いってみよう!

アメリカ合衆国ノースカロライナ州にある滝付き物件を見つけたよ!
トライオンとサルーダの間、という非常にざっくりした位置情報なんだけど、222エーカーの土地だというからそれで良いのかもしれない。
言い換えると89ヘクタール、もしくは27万坪。
東京ドーム19個がすっぽり収まる広さ、と言われても想像できないよね。
ま、とにかく広いってことだ。(笑)
そんな広い敷地の中に川が流れ、10の滝があるというから驚くよね!(写真④)
生い茂った原生林、咲き誇る花々。
自然の中で生活したいという人には良い環境だよね。

住居も充実していて、居住面積だけで3500平方フィートおよそ98坪! (写真①)
3つのベッドルームがあり、暖炉もあるんだよね。(写真②)
各部屋からはグルリと囲まれたデッキに通じている造り。(写真③)
広大な土地は管理会社が見張っているし、家はセキュリティシステムが完備され安全面も心配ないという。

これだけの敷地がありながら、ショッピングができる都会へは18マイル(約29km)、空港まで25マイル(約40km)だというのでアクセスも抜群!
気になるお値段は…$1,100,000、現在のレートで約1億3600万円也!
思ったよりもお買い得な感じだよね?
候補1として覚えておこう。(笑)

次はポルトガルの滝付き物件ね!
ここは農場でラズベリー、ブラックベリーやイチゴの栽培に加え、山羊などの家畜も飼っているようだ。(写真②)
200㎡の納屋があり6エーカーの草原もあるので、羊も山羊も馬も飼えるよね!
元々はチーズを生産していたらしいから、自分でもできるかも!
オリーブの木が12本あり、自家製オイルも作れちゃうんだよね!(写真①)
作れる物はなんでも作ってみたい我がROCKHURRAH RECORDSでも、さすがにオリーブオイルの自作はしたことないからね。
これには興味が湧くなあ!(笑)
職業としての農場なのか、趣味のレベルで行っているのかは不明だけど、自給自足したい人には充分な環境だよね。

30エーカー、36730 坪の敷地内には川が流れ2つの滝がある。 (写真④)
木立が良い影を作って、川辺はとても涼しそう。
川には自然のプールができるらしいよ!
カヤックやカヌー遊びもできるんだって。
自然を満喫だよね!(笑)

家には3つのベッドルームがあり、リビングとキッチンも完備されている。
玄関先には手入れされた庭が広がり、30年も育っているサボテンもあるそうだ。(写真③)
電気や電話も問題なく、インターネット環境も整っている。
セントラルヒーティング機能だけは追加したほうが良いかも、と書かれているよ。

ご近所さんは400m離れているとのこと。
その一家以外に隣人はいないというから、全く干渉されることなく自分だけの時間をゆったり過ごすことができるね!
買い物などは2km離れた町に行けば大丈夫。
パン屋やカフェもあるらしい。
農場では作れない物の調達ということになるのかな。
本気で田舎生活を満喫したい人には最適の物件!
さて気になるお値段は?
と思ったら、この物件既に売約済みとのこと。
そのためお値段に関しては載ってなかったんだよね。
スペインの隣国ポルトガルも楽しそうで良い感じ。
また別のチャンスがあるかも!(笑)


続いてはコスタリカの滝付き物件。
コスタリカってどこ?と思って調べてみたら、中央アメリカに位置している国なんだね。
暑いのかな、と調べてみると夏の気温は東京より低いみたい!
やっぱり東京は暑いんだね。

物件と書いてはみたけれど、実際には土地だけなんだよね。
まだ開発されていない土地、ということで自分の好きなようにアレンジできますよ、というのがウリみたい。

広さは3,34エーカー、4089坪の敷地内に600フィート、182.9mの落差の見事なディアマンテ滝がある。 (写真④)
海があり(写真②)熱帯雨林が広がり(写真③)、バナナの木も100本あるというから、歩いている途中でもぎって食べることも可能!(笑)
木立の間をモトクロスで駆け抜けたりするアクティビティも楽しめそうだよね! (写真①)

この土地はこんな方にお勧め、なんて載っていたのが

  • 自然を愛する人
  • ヨガ教室
  • 健康に気遣う人
  • 回復センター
  • マウンテンバイク乗り
  • 野鳥観察家
  • 滝が好きな人
  • 有機の農業ワークショップ
  • 教育的なグループ
  • 企業のエンパワーメント
  • アート、音楽、および書き込みセミナー
  • 結婚式

と結局なんでもアリにしてるところがおかしかった。(笑)
確かに商売として考えても良さそうな土地だからね。
気になるお値段は…$175,000、日本円で約2160万円也!
こんなに素晴らしい滝が独り占めできて、バナナ食べ放題なのにお買い得だよね!
これなら滝で修行もできそうだしね。いいなあ、コスタリカ気になるなあ。(笑) 

では最後にアメリカ合衆国ネバダ州にあるウルフ・クリークの滝付き物件を紹介しよう。
ウルフ・クリークといえば、ゴルフ場で有名だよね!
更にラスベガスの近くだというから、ゴルフやカジノで遊べるってことね。(笑)
ゴルフ場は高低差が激しく池や崖が迫るびっくりするようなコースだったし、ラスベガスと言えば砂漠にある娯楽施設として有名だよね。
そんな2つの場所に近いところにプライベートで滝を所有できるなんて!

23.81エーカー、29150 坪という広大な土地には今のところ何も建設されていないようだ。
家を建てることももちろん可能だし、隣の18.91エーカー、23150 坪も手付かずになってるから合わせて購入もできるよ、なんて書いてある。
52300坪、何に使うか?(笑)

森林浴しながらの散歩も良いね。 (写真①)
アミガサタケが採れるらしいので、キノコ採りに夢中になる時間を楽しめそう。
ゴルフ場みたいに崖も敷地内にあるから、ロッククライミングにチャレンジしても良いかも。(写真②)
えっ、クライミングには程遠い高さ?(笑)

豊かな水量を湛えた滝、横! (写真③)
滝を正面から!(写真④)
おおっ!良い感じだよね!
もう滝の前でチャプチャプしてる姿が出来上がったよ!(笑)
さて気になるお値段は?
$235,719、日本円でおよそ3000万円也!
えー!嘘でしょ、お手頃じゃない!(笑)
隣の18エーカー買っても倍の6000万くらいでしょ!
キノコ採って道の駅で売れば良いし。(笑)

ものすごく情報量が少なくて、隣近所のことやら町へは何kmか、などが全く載っていなかったけれど、この物件だけ見るととても興味が湧いてきたね!

サマージャンボ宝くじ当たったら考えよう!
クジ買いに行かなきゃ。
ありゃ…昨日で販売終わってたよ!トホホ。

SNAKEPIPE MUSEUM #33 Leonor Fini

【どこかで見たことあると思ったら!レオノール・フィニの作品だったんだね(笑)】

SNAKEPIPE WROTE:

随分昔に興味を持って調べていたのにもかかわらず、ブログの記事にしていなかったことを忘れていたのがレオノール・フィニ
書いたかどうかを失念するとは、ボケの始まりか?(笑)
1907年生まれのアルゼンチン出身の女流画家で、実際に活動していたのはパリやローマという国際派。
「SNAKEPIPE MUSEUM」の場合は、アーティストの作品に焦点を当てて紹介していくパターンがほとんどだけれど、今回のレオノール・フィニに関しては彼女の作品よりも気になったことがあるんだよね。

「SNAKEPIPE MUSEUM」の記念すべき第1回で紹介したのが、アンリ・カルティエ=ブレッソン
ブレッソンを知らなくても作品はどこかで目にしたことがあるんじゃないかな。
例えばカレンダーになっていたり、ジグソーパズルで遊んだりね。(笑)
そんな写真界の大御所であるブレッソンがミューズとして崇めたのが、今回特集するレオノール・フィニ!
彼女を被写体にした写真が数多く存在しているんだよね。
今回の「SNAKEPIPE MUSEUM」は、モデルとしてのレオノール・フィニについて書いてみたいと思う。

レオノール・フィニの作品も、もちろんとても印象的なんだよね。
本人は否定していたようだけど、シュルレアリスムらしい雰囲気で幻想的だし。
ポートレイトが多いのも特徴みたいだね。
やっぱり容姿に自信があったんだろうなあ。
名だたる写真家のモデルになってるくらいだからね!

レオノール・フィニをWikipediaで調べると、パリ時代に交流のあった人達の名前がたくさん載っていて、それがあまりに大物揃いでびっくりしちゃうんだよね。
エルンストキリコピカソバタイユ
エルンストとは恋仲だったみたいだね。
すごいメンツだよ。(笑)
写真家ブレッソンと「城の中のイギリス人」を書いた小説家マンディアルグと旅行に出た先で撮られた彼女のヌードが左の写真。
ボインちゃん(死語)だよね!
ブレッソンのサイン入りどすえ。(笑)
多分この写真で間違いないと思うんだけど、これがオークションで30万5000ドルで売られたという情報があるよ。
今のレートで3775万円!うひょー!(笑)

レオノール・フィニは自分自身を変容させる変身願望(?)があったようで、仮面を着けたり小林幸子美川憲一も驚くようなド派手なドレスを着てポーズを取っている写真も多いんだよね。
ブレッソン以外にもブラッサイやピカソの「泣く女」のモデルとしても有名なドラ・マールまでフィニをモデルに撮影しているとは!
当時のパリのアートに対しての情熱が伝わってくるよね。
カフェに数人が集まれば作品制作について真剣に語り合ったりしたんだろうなあ!
なんて羨ましい環境なんでしょ!

参加している全員が、それぞれ何かしらのアートに携わっていて。
画家、詩人、写真家、小説家。
みんなであーじゃないこーじゃないって言い合って、それを実際に作品にして、また批評し合ったり。
1930年代のパリ、憧れるなあ!
えっ、まずはフランス語の習得?(笑)

レオノール・フィニは猫が大好きで、猫を抱いて写っている写真もたくさんあるんだよね。
猫や仮面が好き、ということである程度の傾向が判るよね。(笑)
髪の一本一本から骨の髄まで「女」って感じがする。
ホドロフスキーの自伝「リアリティのダンス」の中に、青年期のホドロフスキーがチリで出会う、ものすごくエネルギッシュでパンクな女性がいたことを思い出す。
その時代のチリにそんなカッコ良い女性がいることに驚いたものよ。
「リアリティのダンス」の続編「エンドレス・ポエトリー」では、青年期のホドロフスキーが設定されているというから、その女性の話も出てくると良いな!
SNAKEPIPEは、ホドロフスキーの恋人だった女性とレオノール・フィニに似た雰囲気を感じてしまったよ!(笑)

ヨーロッパの国々でたくさんのアーティストを魅了した美貌の画家、レオノール・フィニ。
この時代にはこうしたファム・ファタール的な女性がたくさんいて憧れちゃうんだよね。
ダリの奥さんだったガラ夫人とかね。(元はエリュアールの妻)
上の羽根を着けたフィニは、まるで地獄の使者のよう。
黒い天使姿がこんなに決まる女性はそういないよね!

好き好きアーツ!#33 鳥飼否宇 part11–非在–

【作中にも登場したRoxy MusicのSiren。人魚だね!】

SNAKEPIPE WROTE:

鳥飼先生の作品を再読し、感想をまとめていこうという企画の第2弾は「非在」。
鳥飼先生の大人気シリーズ、「観察者シリーズ」の2作目である。
登場人物は作品の中で探偵役となる自称プロのウォッチャー(観察者)、通称トビさんこと鳶山久志。
そして探偵の助手役となるのが植物写真家、通称ネコこと猫田夏海である。
「観察者シリーズ」ではお馴染みであるが、ネコが事件を拾ってきて、トビさんが事件の謎を解くパターンが多い。

「非在」も同様に、ネコが撮影で立ち寄った奄美大島の海岸で漂流物のフロッピーディスクを拾ったことから始まる。
フロッピーディスク!
この小説が発表されたのが2002年なので、当時のパソコンには当たり前のようにフロッピー機能は付属していたよね。
思い起こすと懐かしい。(笑)

ネコが拾ったフロッピーディスクには、大学生のサークル活動記録が手記として入っていた。
そのサークルは未知なる生物を発見する目的でウルトラ(ULTRA)という。
Unidentified LIving Things Research Associationの略だと書いてあったよ。
空想上の生物を真剣に研究し、捜索する活動を行っているサークルらしい。
例えばツチノコケセランパサラン(化粧品じゃなくて!)を研究対象にしているというので、これは大昔テレビでやっていた「川口浩探検隊」を真剣に行っているサークルということになるんだろうね。(笑)
えっ、例えが古過ぎ?(笑)

そんな未知の生物の中でも、サークルとして最も力を入れていた対象が「人魚」だという。
そしてその「人魚」に関する新たな情報がサークルのメンバーからもたらされるのである。
古文書の中に沙留覇島での「人魚」の存在を示す記述を発見!
長年「人魚」を追いかけていたメンバーを含む4名が船で無人島の沙留覇島に向かうことになった、と手記に綴られている。
島に上陸した後の様々な冒険譚に続いて、殺人事件が起きたという尻切れトンボで終わっている。
島では一体何が起こったのか?
これは「孤島ミステリー」だね!(笑)

フロッピーディスクを警察に届け、行方不明事件として捜索が行われても手がかりはなし。
事件に関しての報道がされなくなった頃、トビさんからメールが届く。
それは行方不明者を一緒に捜索しに行こうよ、という誘いであった。
トビさんと2人だけの旅行だと思っていたのに、何故かイラストレーターの通称ジンベーこと高階甚平が同行している。
ジンベー!(笑)
トビさんもネコも、そしてジンベーも同じ大学の野生生物研究会というサークルに所属していたことから、学校を卒業してからもずっと付き合いのある「観察者シリーズ」ではお馴染みのメンバーなんだよね。
奇抜なファッションをしたジンベーの登場は嬉しい限り!
今まで何度も書いているけれど、SNAKEPIPEはジンベーのファンなのである。(笑)
トビさん、ネコ、ジンベーのトリオが沙留覇島を目指すことになる。
かつてのサークル仲間が、別のサークル遭難者を探すという構図だね!

映画や本の感想を書く時に毎回迷ってしまうのが、どこまで粗筋を書くべきか、という点。
参考として、例えばAmazonの販売ページに載っている文章を読んで、ここまでの情報ならオッケーなんだ、という基準にする。
ただ、そのままコピーしようとは思わないので苦心するんだよね。(笑)
「非在」に関してのあらすじはここまでにしようか。

手記を元に大学生の特徴が記されているため、サークルのメンバー各々の区別が付き辛かったな、というのが最初に持った感想ね。
通常はネコが特徴を話して(思って)文章化されているので判り易いんだけどね。(笑)
そもそも手記というのが、「自分の体験やそれに基づく感想を自分で文章に書いたもの(デジタル大辞泉より)」ということなので、人の風貌に関して細かく書かないのが当たり前なんだよね。
それにしても…。
今回はトビさんが事件を解決しても、なんとなくしっくりこない感じ。
最後まで読んだ後、もう一度ページを戻して読み返すことになる。
「非在」はミステリーのジャンルでいうと「叙述トリック」になるんだよね?

SNAKEPIPEは鳥飼先生の作品のファンで、ミステリーに精通している読者ではないため、この手のトリックに慣れていないみたい。
だから「しっくりこない」になっちゃうんだね。(笑)
SNAKEPIPEにとっては、例えばジンベーの登場や、トビさんの薀蓄を聞くことが1番の喜びだからね!(笑)
ミステリー・マニアの方は「叙述トリック」を解く挑戦(?)として楽しめると思う。

「観察者シリーズ」4人目のメンバーである神野先輩が経営するバー、「ネオフォビア」で繰り広げられた会話も興味深かった!
前作「中空」では「竹取物語」と老荘思想が絡んでいたけれど、「非在」では「浦島太郎」と「人魚」なんだよね。
「竹取物語」の時もそうだったけれど、「浦島太郎」に関しても知っているのは子供向けのお伽話だけだったと判明!
「日本書紀」や「万葉集」にも記述があることも知らなかった。
勉強になります!(笑)
「蓬莱」や「ニライカナイ」などの魅力的な単語が飛び出す。
きっとSNAKEPIPEはネコよりも低い点数しかもらえない程度の解答しかできないけれど、その手の話には興味津々だからね!
鳥飼先生の作中に登場したことがきっかけで、興味を持つことって多いんだよね!
例えば黒岩涙香も、漢字の読み方に苦労しながらも面白く読んだし。
「浦島太郎」や「竹取物語」も読んでみたい作品になったよ!

「ネオフォビア」でかかる音楽にも注目だね!
ロキシー・ミュージックの「サイレン」にはROCKHURRAHが大反応していた。
どうやらロキシー・ミュージックで初めて買ったアルバムが「サイレン」だったとか。
思い入れが強いみたいなんだよね。
「ジャケットが人魚だよ」
という情報を元にトップにyoutubeを貼ってみたよ!
おお、まさにセイレーン!(笑)

「観察者シリーズ」第3弾は「桃源郷の惨劇」。
また感想をまとめてみたいと思う!

追記:今回より鳥飼先生専用のカテゴリーを作成してみたよ!
ジャーン!ROCKHURRAH命名の「トリカイズム宣言」!(笑)
「好き好きアーツ!」として書いていなかった記事もカテゴリー化されて良い感じだね!