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【ノリノリでステージに立つアルモドバル監督】

SNAKEPIPE WROTE:

2013年に当ブログで驚きの4回連続で特集したのは、スペインの映画監督ペドロ・アルモドバルだ。
スペインに移住を考えるほど熱中して鑑賞していたスペイン映画!(笑)
そのきっかけを作ってくれたのがアルモドバル監督の作品だったのである。
特集4回目の最後に、下の文章を書いていたSNAKEPIPE。

セクシリア
マタドール
欲望の法則
ハイヒール
ライブ・フレッシュ

この5本はいつか是非鑑賞してみたいなあ!

これはその記事を書いた当時は、観ることができなかったアルモドバル監督作品の一覧である。
何時の間にか日本でもDVDが発売されていたらしく、長年の夢が叶うことになったのだ。
1番最初に書いてある作品「セクシリア」を鑑賞することができたんだよね!
「セクシリア」(原題:Laberinto de Pasiones Sexllia)は1982年の作品で、アルモドバル監督の第2作目に当たる。
今から35年も前の作品だけれど、好きになった監督の作品は全部観たいのがファンの心情。
アルモドバル監督の初期の作品には奇天烈な印象があるので、未鑑賞作品に興味があったんだよね!

簡単に「セクシリア」について書いてみようか。  

舞台はスペインのマドリード。
主人公はロックバンドのメンバーでニンフォマニア(淫乱症)の女、セクシリア。
その父親は人工受精の権威、ドクター・ペニャである。
一方、マドリード亡命中のティラン国の皇太子リサはゲイで、変装してジョニーと名乗り恋人探しの毎晩。
その恋人の中には偶然、ティラン国の反皇帝派にして彼の誘拐をもくろむ男サデックがいた。
ある夜、セクシリアはクラブ・カロリナでリサに会い、彼の元へ走るのだった…。

アルモドバル監督自身がゲイだと公言しているので、映画の内容もLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)関連が多いんだよね。
上のあらすじの中にもゲイの男性が2名登場しているよね。
そして「セクシリア」にはアルモドバル監督がステージに立つシーンも収録されているのが注目点かな。 

画面左、レザーのコートをミニワンピースのように着ているのがアルモドバル監督ご本人!(笑)
現在66歳なので、この映画の時には30歳くらいだったのかな。
「いかにも」な感じの装いなので、公言しなくても「そっちの人」だと分かるよね?
曲のタイトルも「Suck it to me」という、これまた「いかにも」な内容で大笑いしてしまう。
観ている途中で「似てるな」と思っていたら、本当にアルモドバル監督だったようで驚いたね。
どうやらこの曲、シングル・レコードとして発売されていたようで、ROCKHURRAHが左の画像を見つけてくれたよ!
「Gran Ganga」という曲も、映画の中で別のバンドが披露する曲なんだけど、どちらの曲もアルモドバル監督の作品のようだね。
元々パンク・バンドやっていたとWikipediaに書いてあったので、ステージに立つのは慣れているるだろうし、自分のレコードが出せるのも嬉しいことだよね!
もしかしたらこれよりも前にレコード・デビューしてるかもしれないけど?
映画の中でどうしてもこのライブのシーンは外せなかったようで、かなり長いことカメラが回っているよ!(笑)

主人公セクシリアを演じているのがセシリア・ロス。
「オール・アバウト・マイ・マザー」でも主役だったし、「アイム・ソー・エキサイテッド!」ではSMの女王役で出演していたよね。
アルモドバル監督作品の常連と言っていいセシリア・ロスだけど、こんなに若くて美しい姿を見るのは初めて!
どうやらアルモドバル監督の処女作にも出演しているようだけど、こちらはまだ未鑑賞なんだよね。
いかにも80年代ニューウェーブ、カラフルで奇抜なファッションに身を包み、スペイン女優らしく(?)ヌードも厭わず体当たり演技に挑戦している。
26歳のセシリア・ロスの美貌にも驚いたけれど、やっぱり注目したのはファッションかな。
アクセサリーも含めて、とてもおもしろいデザインを身に着けていたんだよね。
金持ちの家の娘で、バンドをやっているという設定だから派手にしたのかもしれないけど、オシャレだったよ!

皇帝の息子でありながら身分を隠して男漁りをするのが、左の画像中央で赤い服を着ているリサ。
演じているのはイマノル・アリアス。
他のアルモドバル監督作品で観たことあったかな?
調べてみたら「私の秘密の花」で、主人公レオの夫として出演していたようだけど、あまり印象に残ってないね。
「一目合ったその日から恋の花咲くこともある」の言葉通り、セクシリアと一瞬で恋に落ちるリサ。
ゲイだったのに、好みが女性に変わったのかな。
人を好きになるのに、性別は関係ないということなんだろうね。
それにしても男なのにリサという名前は、女性みたいで勘違いしちゃうよね。(笑)

元皇帝夫人トラヤを演じたのはヘルガ・リーネ。
「元」が付くので、今は夫人じゃないんだろうけど、どういう立場なのか今ひとつ分からなかったよ。
皇帝の息子であるリサとの関係も親子ではなさそうだったし?
リサの母親の後で妻になったのかもしれないね。
この女優がとても美しくて気品があって、すっかりファンになってしまった。
どうやらベルリン生まれのドイツ人で、ポルトガルに移住したみたいね。
ホラー映画やスパイ映画で活躍していたようなので、他のアルモドバル監督作品では観たことないのかもしれないな。

「セクシリア」が映画のデビュー作品だったのがアントニオ・バンデラス。
あらすじの中にあった「ゲイで反皇帝派の男サデック」を演じているんだよね。
犬のように鼻が利くのが特徴で、皇帝の息子を探し当てるのである。
この時のバンデラスは22歳くらいだと思うけど、もっと若く見えたね。
最初はバンデラスだと気付かなかったくらい、顔の形が違っていたような?
歳を重ねるにつれ、少しずつ面長になったのかもしれないね。

人工授精、淫乱症、ゲイ、近親相姦など「性」をテーマにしているので、家族団らんの場には、全くそぐわないタイプの映画には間違いない!
ものすごく大雑把に言ってしまえば、様々な「愛」についての映画とも言えるかもしれないけど?
その「愛」の探求をする登場人物達は、みんな「濃い」タイプばかり!
最も強烈な印象を与えてくれたのが右の画像の方。
調べてみたけど、名前がよく分からなかったよ。
「女優」ということになっていたんだけどね?(笑)
映画冒頭から登場していて、マニキュアを吸ったり(!)、電気ドリルで虐待されている様子を撮影していたのは、きっとアルモドバル監督のブラックジョークなんだろうね。
ドラッグとしてのマニキュア、血まみれ写真集、みたいな。
アルモドバル監督作品の最大の魅力は、「そんなのアリ?」と思うようなハチャメチャな展開なので、今回も期待を裏切らず楽しませてもらったよ。(笑)

アルモドバル監督の処女作「ペピ、ルシ、ボンとその他大勢の娘たち」「ライブ・フレッシュ」「欲望の法則」もDVD化されていることが分かったので、鑑賞したいね!

2017年も今日で終わり。
あっという間の一年だったなあ。
2006年から始まった当ブログは、12年の間毎週日曜の更新を続けている。
来年以降も継続していく予定である。
これからも拙い文章にお付き合い頂ければ、と思っている。 

皆様どうぞ良いお年を!
来年もよろしくお願い申し上げます! 

【役者、映画監督、脚本家、小説家。いろんな顔を持つ男】

SNAKEPIPE WROTE:

前回「映画の殿」で特集した松尾スズキの第2弾を書いてみよう。
特定の個人を気に入ると、関連している作品をROCKHURRAHが調べてくれて、鑑賞が可能な作品を探し出すのがROCKHURRAH RECORDS流。
ウィル・フェレルやジャック・ブラックなども、そんな感じで作品を鑑賞したっけ。(笑)
そういえば最近、ウィル・フェレル関連の新作情報を調べてなかったよ。
元々日本での知名度が低く、劇場公開されずDVDだけで販売・レンタルされることが多かったウィル・フェレルだけど、DVDすら出ない作品が続いてるんだよね。
ついにはネット配信のみになっているため、TSUTAYAの新作情報には載っていない。
もしくはネット配信すらされなくなる日も来るのだろうか…。

今回の特集とは関係のないことを書いてしまったね。(笑)
松尾スズキは劇団「大人計画」を設立し、役者、映画監督、脚本など一人何役もこなし、更には小説も書いているマルチな才能を持っている人物なんだよね!
NHKのドラマ「ちかえもん」からすっかりファンになり、関連する作品を鑑賞しているところである。
今回はドラマを中心に紹介していこうかな!

TAROの塔」(2011年)は岡本太郎生誕100周年を記念して制作されたNHKのドラマである。
これは2011年に書いた「生誕100年 岡本太郎展」と同時期のことだったんだね!
その時には全く気付いていなかった情報だったけど、DVDで鑑賞することができて良かったよ。
少年期から晩年に至るまでの岡本太郎の人生を全4回のドラマにしていて、松尾スズキは岡本太郎の中年から晩年期を演じている。
漫画家だった岡本一平を父に、歌人で作家だった岡本かの子が母という家庭に生まれた太郎は、かなり特殊な環境で育っていったことがよく分かる。
奔放な母親は、現代でも珍しいタイプの女性だと思うし。
更に岡本太郎は、多感な青年期をパリで過ごしているんだよね。
シュルレアリスムの時代のパリだもんね!
型破りな日本人になるのは当然、という感じ。
岡本太郎という人格が形成されていく様子がよく表されていたと思う。
松尾スズキは半分モノマネのような演技で、本当に岡本太郎みたいだったよ。
あまりに熱演し過ぎて、笑ってしまうほど。
養女だった平野敏子を常盤貴子が演じていたんだけど、あの太郎ぶりを目の当たりにして、よく吹き出さなかったと感心してしまう。(笑)
松尾スズキを主役に決定したNHK、すごい決断だよ!
あ、またNHK好きを披露してしまったね。

松尾スズキ関連を探索していたら、昔のドラマが鑑賞できることが分かった。
演歌なアイツは夜ごと不条理(パンク)な夢を見る」(1992年)は日本テレビの深夜枠で放映されていた全5回のドラマである。
ツイン・ピークス並に昔のドラマなのに、2006年にDVD化されたみたいだね。
松尾スズキは脚本を担当、出演もしている。
このドラマの主演はなんと、竹中直人!
ダーク五郎という手品師なんだよね。(笑)
そして松尾スズキは性的不能を専門にしている精神科医の役。
阿部サダヲのデビュー作にもなっているドラマで、「カルトなドラマ」とされているんだよね。
それもそのはず。
今だったら放映できないだろうと思われる、タブー(性とか薬とか)がいっぱいの内容だからね。(笑)
イカ天バンドだった「マサ子さん」のメンバーが出演していたりして、かなりクセのある俳優が多かったのも魅力の一つ。
途中で挿入されるイラストの出来が素晴らしかったんだよね。
劇中イラストは青木すみれ(天谷すみれ)という方のようで。
今もどこかで描いているのかな。
もっと鑑賞してみたいんだよね。

こちらも医者の役だった「イン・ザ・プール」(2005年)。
奥田英朗原作の小説を映画化したもので、やっぱりこれも精神科医だったね。(笑)
原作は5話の連作短編集だったようだけど、映画ではその中の3話を描いていた。
何かしらの精神的な疾患を抱える人物が、松尾スズキ演じる精神科を訪れる、という物語なんだよね。
オダギリジョーは継続性勃起症で、市川実和子は強迫神経症になっている。
市川実和子の「家の鍵、かけたっけ?」「ガスの元栓しめたっけ?」と、自分の行動に自信がなくなる症例は、誰にでも経験あるんじゃないかな?
もちろん程度が軽いので、一年に一度あるかないかの「不安」だけど、それが毎日になったら相当苦しいだろうね。
田辺誠一はプールで泳がずにはいられない病気になっている。
これも一種の強迫神経症なんだろうね。
「何かをし忘れると気持ち悪くて眠れない」くらいは誰にでもあることだからね。
全て程度の問題だろうけど、他人事と思えないリアルさが面白かった。
松尾スズキはかなり変な医者役で、とても似合っていたね。

医者ではないけれど、やっぱり白衣を着ていたのは「悪人」(2011年)でのこと。
人当たりが良くて、老人達には軽口が大ウケ!
皆から「先生」と呼ばれて親しまれている存在。
ところがそれは仮の姿なんだよね。
実は詐欺まがいの商売のため、騙しのテクニックとして「良い人」を演じている、という役だった松尾スズキ。
この役もぴったりだったね!
騙された役の樹木希林も見事な演技だったよ。
SNAKEPIPEが樹木希林の映画出演を観るのは「ツィゴイネルワイゼン」(1980年)以来かなあ。
えっ、古過ぎ?(笑)

現在「ツイン・ピークス The Return」を鑑賞するためにWOWOWに加入しているので、WOWOWが制作したドラマも鑑賞できるんだよね。
松尾スズキが出演していることを知ったROCKHURRAHが録画予約しておいてくれたのが「北斗 ある殺人者の回心」である。
石田衣良原作の小説をドラマ化した作品で、我らが松尾スズキは国選弁護人という役どころ。
あれ?いつの間にか「我らが」になってるよ。(笑)
やっぱり「先生」と呼ばれる役なんだけど、今回はかなーりシリアスなので、全く「おかしな」要素はないんだよね。
どうしても松尾スズキじゃないとダメな役ではなかったように思う。
松尾スズキは良い人より悪い人、もしくは「おかしな人」が良いのかもしれないね?

まずは観てみよう、と第一話を観てあまりの凄まじさに驚いてしまう。
「僕は生まれてこないほうがよかった」
というセリフに説得力を感じてしまう悲惨な家庭環境だったからね。
もうこれから北斗の父親役だった村上淳と母親役の中村優子は、違う役で観たとしても「あの虐待の両親!」と思ってしまうだろうね。(笑)
それだけ演技が上手だった、ということなのかもしれないけど、悪い役をやるのって役者さんも勇気が要るだろうなあ。
宮本信子が演じた義母の器の大きさには驚かされた。
あんなに優しい人が近くにいたら、別人になれるかもしれないね。

いとうせいこうのエッセイ「ボタニカル・ライフ 植物生活」を原作にした「植物男子ベランダー」が全シリーズDVD化されていないのが残念でならない。
youtubeなどで何話かだけ観ることができるんだけど、とても面白そうなんだよね。
2013年から2014年にかけてNHKのBSプレミアムで制作されていたようなんだけど。
あー、またNHKだ。
どうやらROCKHURRAH RECORDSはNHK好きみたいだね。(笑)
主演は田口トモロヲ!
自宅のベランダで植物を愛でる温厚な男なんだよね。
松尾スズキは田口トモロヲの先輩で、盆栽好きという役。
いとうせいこうと田口トモロヲの好みなのか、テーマ曲がセックス・ピストルズの「Anachy in the U.K.」が採用されているところもポイント!
パイロット版からシーズン3まである大人気企画だったようなので、今からでもDVDにして欲しいな!

今まで観てきた松尾スズキに関連する作品についてまとめてみたよ!
これからも注目していきたい興味ある人物だね。
今度は「大人計画」の演劇も鑑賞してみよう。
WOWOWに加入しているうちがチャンスだね。(笑)


【松尾スズキのアップ画像。現在54歳。】

SNAKEPIPE WROTE:

久しぶりに「映画の殿」を書いてみよう。
週末毎の映画鑑賞の習慣は続いているけれど、「ツイン・ピークス The Return」が始まってからは、優先順位は「ツイン・ピークス」が1番になっている。
2番が「PGAゴルフ」鑑賞か。(笑)
映画を観る時間を利用して、録画しておいたゴルフ中継をまとめて休日に鑑賞しているからね。
そのため週に2本は観ていた映画は週に1本になることもあるんだよね。
これが「映画の殿」 をなかなか書けなかった理由かもしれないね?

実はもう一つ理由があることに気付く。
ほとんど邦画を観ないROCKHURRAH RECORDSだけれど、最近は邦画の鑑賞もしているのである。
ルールを決めているわけではないけれど、邦画に関しては「CULT映画ア・ラ・カルト!」 でカルト映画について特集したことがあるくらい。
それ以外の邦画について書いたことないんだよね。
どうしても書きたい、特集したいと思った映画ではなかったのも理由だろう。

「面白いから絶対観て!」
長年来の友人Mからの強い勧めがあったのは去年のことだった。
友人Mは情報収集能力に優れ、SNAKEPIPEの好みを熟知している心強い味方なのである。
そして友人Mのすごいところは、自身の「好き」や「面白い」という枠を作らないこと。
つまりは新旧や老若男女を問わず、映画でも音楽でも小説でも、なんでも知ろうとする姿勢を持っているのである。
SNAKEPIPEなどは「いまどきの若者みたい」と体験する前に敬遠することがあるので、友人Mの柔軟性には感心している。
その友人Mからの強い勧めにより、ROCKHURRAHを巻き込んで鑑賞することにした。
それがNHKのドラマ「ちかえもん」だったのである。
NHKの時代劇?人形浄瑠璃?近松門左衛門の話?
最初は恐る恐る、まずは1話観てみようか、ということになった。
こうしてROCKHURRAH RECORDSと松尾スズキが出会ったのである。(笑)

時は元禄16年(1703年)。
現代にも通じる格差広がる世の中で、戯作者・近松門左衛門(松尾スズキ)は、 定番の「歴史モノ」しか書けず、妻に逃げられ、母にあきれられ、スランプに陥り、堂島新地の「天満屋」に入り浸り、 年増遊女のお袖(優香)相手にちびちび酒を飲んでいた。
そんな近松の前に、ある日謎の渡世人・万吉(青木崇高)が現れる。
近松と万吉の二人は、お初(早見あかり)や徳兵衛(小池徹平)など、人形浄瑠璃「曾根崎心中」に登場する ひと癖もふた癖もある人々と出会い、さまざまな騒動に巻き込まれていく…。
果たして近松は傑作を書きあげることができるのか?
(Amazon販売ページより引用)

「ちかえもん」のあらすじを書いてみたけど、ちょっと長いね。(笑)
全8回のドラマなので、これくらいになるのは仕方ないかな?

松尾スズキ演じる主人公、近松門左衛門は人形浄瑠璃作家で、現在はスランプ状態の中年男。
そこへ青木崇高演じる「不幸糖売り」の万吉が現れるのである。
全く接点がないはずの2人が出会ったことから物語が始まる。
青木崇高という俳優は全然知らなかったけれど、万吉役がぴったりだった。
粗野だけれど純粋でまっすぐな性格、どんな時にも物怖じしないで突き進む。
近松門左衛門はそんな万吉に振り回される形で話が展開していくのである。

主役の松尾スズキの演技が最高だった。
顔芸とでもいうのか、表情で魅せる演技力。
替え歌まで披露していたしね。(笑)
「曽根崎心中」はタイトルだけは知っていても、内容についてはほとんど知らなかったので、「ちかえもん」のような軽快な語り口で教えてもらうと馴染みやすいかもしれない。
途中でアニメーションが入ったり、劇中劇が始まったりするところも斬新!
時代劇でこんなに笑ったのは初めてかもしれないな。
配役も見事で、優香や高岡早紀がとてもキレイだったのも印象的。
最終回が近づくと、寂しさを感じるようになっていた。

友人Mのお勧め通り「ちかえもん」は非常に面白かったのである。
「ちかえもん」はSNAKEPIPEが持っていた「NHKの時代劇」という観念を完全に打ち崩すドラマだった。
ROCKHURRAHもSNAKEPIPEも、すっかり松尾スズキのファンになってしまった。
友人Mに至っては、あまりにも「ちかえもん」を好きになり過ぎてDVD-BOXまで購入するほど!
一体何回観たんだろうね?(笑)

松尾スズキについては90年代からTV情報誌「TV Bros」の連載で名前だけは知っていた。
今調べてみると、連載していたタイトルは「お婆ちゃん!それ、偶然だろうけどリーゼントになってるよ!!」だったね。(笑)
名前は知っていても、実際に松尾スズキ(当時は松尾すずき)が何をやってる人なのか、よく知らなかった。
少し調べてみようか。
1962年福岡県北九州市生まれ。
なんとROCKHURRAHと同郷じゃないの!
リリー・フランキーもそうなんだよね。
村上龍原作の「55歳からのハローワーク」が2014年にNHKでドラマ化された時に、二人共出てたっけ。
3年も前に観ているけれど、リリー・フランキーの回だけは明確に覚えているよ。
偏屈な感じの役だったせいもあり、その時点では松尾スズキに注目していなかったけどね。

松尾スズキの略歴に戻ろう。
1980年代後半に劇団「大人計画」を設立する。
「大人計画」からは脚本家としても有名な宮藤官九郎を筆頭に、阿部サダヲなど今をときめく俳優が多数選出されているね。
「大人計画」の社歌があったので載せてみよう。

「南平台じゃアイドル」のところで笑ってしまった。(笑)
松尾スズキについて知りたいと思ったら、まずは「大人計画」の舞台なんだろうね。
現在加入しているWOWOWでは「大人計画」の舞台も放映されているので、今度観てみようかな!

松尾スズキは劇団での活動以外にも俳優、小説家や映画監督としても活躍している。
出演している作品リストを見ると、意外と観たことがある映画にも出てるんだよね。
松尾スズキの場合は、印象的な脇役というイメージが強いんだけど、あまりにも観たのが昔過ぎて覚えてないよ。(笑)「ちかえもん」からすっかりファンになってしまった松尾スズキにまつわる映画やドラマを探し、鑑賞することにした。
その作品をいくつか紹介してみよう。

監督と脚本、出演もしている映画「恋の門」は2004年の作品である。
羽生生純の漫画が原作である。

「恋の門」の主人公、蒼木門を演じるのは松田龍平。
石を使って漫画を描く、という現代アートのような作品に真面目に取り組んでいる不思議な男である。
コスプレマニアで、同人誌で漫画を描いている証恋乃を酒井若菜が演じていて、この二人の名前を合わせると「恋乃・門」なんだよね。(笑)
かつては売れっ子漫画家で、今は漫画バーのマスター、毬藻田を松尾スズキが演じている。
初監督作品なのに俳優としての出番も多かったんだよね。
監督としての役割と俳優を最初から同時進行させるなんて、器用な人なんだねえ。
漫画がテーマなだけあって、映画には原作者である羽生生純本人やしりあがり寿、内田春菊をはじめとする漫画家が出演しているところも見どころ。
今は亡き忌野清志郎も出演していたね。
漫画が原作だと、どうしてもドタバタした感じになってしまうね。
ヴェネツィア国際映画祭に出品されたということだけど、どんな評価を受けたのかな?

続いての監督作品は2007年の「クワイエットルームにようこそ」である。
これは松尾スズキが自身の小説を映画化したもので、脚本も手がけている。
原作、監督、脚本の一人三役だね。
途中で踊るシーンがあったけど、その振り付けも担当だって。(笑)

フリーライターである主人公、佐倉明日香を演じたのは内田有紀。
薬とアルコールを同時に摂取したせいで、救急車で運ばれる。
着いた先は精神病棟、通称クワイエットルームであった。
ここは精神に何かしらの異常がある女性が収容されている病院で、映画の舞台なんだよね。

内田有紀の夫で放送作家の焼畑鉄雄を宮藤官九郎が演じている。
さすがに劇団「大人計画」つながり!
恐らく私服と思われるパンク色の強い身なりをしている。
宮藤官九郎が演技をしているのを見るのは、京極夏彦原作の「魍魎の匣」以来かな?
久保竣公よりは今回の焼畑鉄雄のほうが等身大だったろうね。
宮藤官九郎も監督作品あるよね。
少年メリケンサック」(2009年)や「TOO YOUNG TOO DIE!若くして死ぬ」(2016年)も観たっけ。
意外と邦画観てるなあ。(笑)

拒食症を患っている役どころの蒼井優は、このためにダイエットしたのかな?
本当に患者のように見えてしまったほど、リアルだったよ。
ゴス・ロリ・ファッションをしているので、余計に病気っぽかった。

「クワイエットルームにようこそ」では「おかしな人」がいっぱい登場するけど、やっぱり大竹しのぶの存在感はすごいね。
貴志祐介の小説が原作の「黒い家」(1999年)については、「好き好きアーツ!#14 貴志祐介 part1」で記事にしているSNAKEPIPE。
その時にも「見事な演技」と称した大竹しのぶだけれど、「近くにいたら怖い人」の系譜はここらへんから始まっているのかな。
先日鑑賞した「後妻業の女」(2016年)での主役も「はまり役」だったしね!
「クワイエットルームにようこそ」の中でも、タバコやテレフォンカードを「親切で」貸したりあげたりしているように見せかけて、後から取り立てる悪どい商法で稼ぐ女の役だった。
大竹しのぶの演技が自然過ぎて、「大竹しのぶ、怖い」と思ってしまうね。(笑)

続いて監督と脚本を手掛けた作品は、いがらしみきおの漫画を原作にした「ジヌよさらば〜かむろば村へ〜」(2015年)である。

2004年の「恋の門」に続いて、また松田龍平が主役なんだよね。

お金アレルギーになってしまった銀行マン高見武晴(松田龍平)は会社を辞め、お金を使わない生活をすべく東北の寒村に移住。
そこには謎めいた過去を持つ世話焼きな村長(阿部サダヲ)や、自ら神と称し周囲から人望のある老人(西田敏行)など、強烈な個性を持つ村人たちがいた。
一筋縄ではいかない彼らと向き合い自給自足の生活を目指すうちに、高見の生活は予期せぬ展開を見せるのである。
(Yahoo映画より引用)

「ジヌよさらば」では松尾スズキは俳優としても出演している。
監督、脚本、俳優とまたもや一人三役とはすごいよね!
映画では足の悪いヤクザという役どころ。
松尾スズキは声に迫力があるので、渋い役も合うんだよね。
NHKのTVアニメ「龍の歯医者」では声優もやっていたけれど、悪役が似合う野太い声で、すぐに松尾スズキだと分かったよ。
このブログの中で、一体今まで何回NHKと書いたかな?
NHK大好きって感じだよね。(笑)

原作の漫画と映画では、設定や展開は同じなんだろうか。
あらすじにあった「強烈な個性を持つ村人」の存在が面白いんだよね。
なんといっても「大人計画」所属の阿部サダヲ!
越してきた松田龍平の世話をするとはいっても、荷物を投げ飛ばして室内に入れるような乱暴者。
かなり暴力的な人物だけど、村長なんだよね。
この設定と阿部サダヲの演技がマッチしていたよ。

西田敏行も良い味出していたし、片桐はいりがハーレーを乗りこなしているのには驚いた!
ジャンプスーツが似合うほどの細身なのもびっくり。
顔だけ見てるとスレンダーな印象がなかったから余計だよね。

「ジヌよさらば」は漫画が原作だけど、処女作の「恋の門」のドタバタ感はなくて、非常に面白い作品だった。
「ジヌ」とは東北弁で「銭(ゼニ)」のことで、なまって「ジヌ」になったみたい。
幸せに生きていくことと、お金との関係について考えさせられる映画ということになるのかな。
あまり深く考えないでコメディ映画として鑑賞しても良いと思う。

今回は松尾スズキファンになったきっかけの「ちかえもん」から松尾スズキ監督作品3本についてまとめてみたよ!
実はまだ松尾スズキ関連作品は鑑賞しているので、part2を計画しよう!
次回はどんな松尾スズキに出会えるかな?(笑)


【今回特集した映画の主役達。平均年齢は一体いくつだろう?】

SNAKEPIPE WROTE:

相変わらず週末には映画鑑賞する習慣が続いているROCKHURRAH RECORDS。
その割に映画のネタをブログにしていなかったなあ。
今回久しぶりに「映画の殿」として特集したいと思う企画を思いついたので、まとめてみよう。
題して「ハッスル老人」特集!(笑)
ハッスルって死語じゃない?とROCKHURRAHから突っ込まれたけど、これでいいのだ!
以前にも「映画の殿 第09号 バッド・アス  ジャスティス・リターンズ」という記事で、若者に負けない老人達を描いた映画について感想をまとめたSNAKEPIPE。
カッコ良く頑張る老人というテーマは好きなんだよね。(笑)
「バッド・アス」のダニー・トレホに負けないくらいハッスルする老人を見つけたので紹介していこう。

まず最初はこちらの作品から!
※ネタバレしている可能性がありますので、未鑑賞の方はご注意下さい。

ドント・ブリーズ(原題:Don’t Breathe)」は2016年公開のアメリカ映画である。
直訳すると「息するな!」か。
ちょっとソフトに意訳すると「息を殺して」とか?
1980年代に「死霊のはらわた」で一躍有名になった監督サム・ライミが製作総指揮に名を連ねている。
ホラー映画ファンのROCKHURRAHに語らせたらサム・ライミについて詳しく説明してくれるけど、今回は上の一行で終わらせてしまおう。(笑)
「ドント・ブリーズ」は昨年末に劇場公開された時から気になっていた映画だったけれど、今回はDVDになってから鑑賞したよ。
怖い老人が出て来る映画、というところまでは情報として知ってたんだよね。

では簡単にあらすじを。

親と決別し、街を出るため逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマネーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入る。
だが彼は、目は見えないが、どんな『音』も聞き逃さない超人的な聴覚をもつ老人――そして想像を絶する『異常者』だった…

前述の「バッド・アス」でダニー・トレホが演じたベトナム戦争の帰還兵と同じように、「ドント・ブリーズ」の老人も元軍人という設定になっているところがポイントかな。
だから皆が想像する「いかにも老人老人」した老人じゃないんだよね。
戦争の時、手榴弾を目に受けて失明までしている老人と聞けば、金を奪うのは「お茶の子さいさい」と思うだろうね。
ところがそうはイカの塩辛!(笑)
あらすじにもあるように、視覚の代替なのか耳が良い。
更に写真からも分かるように、筋骨隆々なのよ。
しかも動きが素早い!
強盗に入った「自称:俺って腕っ節が強いヤツ」の若造も、ほれ、この通り!
「簡単な仕事」と思い込んでいたからスキもあったとは思うけど。
爺さんだからってナメちゃいけないよね。(笑)

強盗に入ったのは若者3人で、左が爺さんにあっけなくヤラれたチンピラ風の男で名前がマネー。
うーん、名前がマネーってすごいね。(笑)
真ん中がチンピラの彼女で、家を出たいロッキー。
そして右はロッキーに横恋慕しているため、一緒に行動している坊っちゃん系のアレックス。
この手のホラー映画では、「なんでそこで行く?」とか「なんでそこでやめない?」などの疑問を持つことが多いんだけど、「ドント・ブリーズ」でも、何度同じ疑問を持ったことか。
逆に言うとそうじゃないとホラー映画として成り立たないのかな?

映画の中で老人と共に恐ろしかったのは、老人が飼っている犬。
若者3人が老人宅の偵察に行った時から、よだれ垂らしながら吠えて威嚇しまくり!
老人から躾されていて、老人を守る目的は果たしているから良い犬なんだろうね?
侵入者にとっては厄介な相手。
これはロットワイラーというドイツ原産の犬種みたいね。
軍用犬や警察犬としても活躍しているというから、頭が良くて攻撃力がある犬ということなんだろうね。
よだれ垂らして吠えている姿からは凶暴性しか感じられなかったけど。(笑)
Wikipediaによればロットワイラーに噛まれる事故で死亡している人がかなりの数いるらしい。
用心棒にはもってこいだけど、SNAKEPIPEはあまり「かわいい」と思えなかったなあ。

ナメてかかったら逆襲されたという話はありがちだけど、鑑賞しているうちに自分も追われる立場を体感してしまうのが面白い。
老人から逃げようとする若者達のほうが悪いことしてるのにね?(笑)
老人の動きが素早過ぎて、段々超能力者みたいになってくると恐怖が一段落してしまった。
あり得ない設定だと怖くないんだね。(笑)
途中までの「息が詰まる」ような緊張感は良かったね!

続いても暴力的な老人に登場してもらいましょう。

「皆殺しの流儀(原題:We Still Kill the Old Way)」は2014年のイギリス映画。
タイトルからして「皆殺し」だから!
どれだけ残酷なんだろうと震えてしまうよね。

かつてロンドンの暗黒街を仕切っていた兄弟チャーリーとリッチーは、引退後はそれぞれロンドンとスペインで穏やかな生活を送っていた。
そんなある日、ロンドンで若者ギャングに襲われていた女性を助けようとしたチャーリーが、返り討ちにあって殺されてしまう。
復讐を誓ったリッチーはスペインからロンドンに舞い戻り、昔の仲間たちと共にチャーリーを殺したギャングたちを1人ずつ追いつめていく。

あらすじにあるようにきっかけはロンドン在住のチャーリーが、女性を助けようとしたことから始まる。
チャーリーの時代と現在の若者ギャングの考え方はまるで違う。
男らしさの定義なんて、現在の若者には一切ないからね!
いわゆる日本の任侠道みたいな感じで、チャーリーの時代は素人さんには手出し無用。
その世界の中だけで通用する切った張ったがあったはずなんだよね。
その価値観のまま現代の若者ギャング集団を諭そうとしてしまった点に間違いがあったね。

いかにも強そうで悪そうなアメリカ映画に出てくるギャング集団とは違って、イギリスのギャング集団はこんな感じ。
ひょろっとしているし、服装が変われば普通の子になれそうな雰囲気。
束になってかからないとダメで、一人になってしまえばまるで無力なタイプなんだよね。
「男らしくサシで勝負だ」とチャーリーが言っても、元々束で行動している若者達はチャーリーを無視し、集団で襲いかかる。
ああ、嫌だ!
SNAKEPIPEは、こういう卑怯な奴らが大嫌いだ。
チャーリーも無謀だったけど、集団で行動し、しかもその様子をスマホで撮影しているような奴らは最低だよね。
確か日本でも未成年が似たような事件起こしてたっけ。

集団のギャングに惨殺されたチャーリーの復讐を誓う男4人が結集した。
写真で分かる通り、みんな初老のおっさん達なんだよね。
若い頃はブイブイ言わせてたマフィアなので、久しぶりに集まってもあっという間に役割分担ができている。
拷問専門の人もいるしね。(笑)
復讐するための心意気もバッチリ、老人達には裏切り者もいないし、結束が固い。

 「皆殺しの流儀」の最大の魅力は、老人達のカッコ良さかな。
主人公リッチーを演じたのはイアン・オギルビーというイギリス人俳優だけど、他の映画を観たことがないみたい。
かなり渋めで、元マフィアという役がとても似合っていたね。
他の3人も良い味出していたよ。
心はまだ現役でも体がついていかない、という老人ネタもお約束!
こんな気骨がある老人が多かったら世の中変わるだろうな、と思ってしまった。

もしかしたらSNAKEPIPEと同じように、老人4人組のファンが多かったのか?
なんと次回作を発見してしまったよ!
前作より1ヶ月後、という設定になっているようだね。
2017年公開なので、日本ではいつDVDになるのかな?
今からとても楽しみだ!(笑)

最後の作品はこちら。

100歳の華麗なる冒険(原題:Hundraåringen som klev ut genom fönstret och försvann)」は2013年のスウェーデン映画である。
タイトルに100歳とあるので、老人が主人公ということは最初から分かるよね。(笑)
この100歳の老人、一体何をやらかしたんだろうね?

100歳の誕生日を祝われるはずだったアランは老人ホームから逃げ出し、バスに乗ってあてのない旅に出発。
偶然降りた駅の近くに住むユリウスと酒を酌み交わし意気投合。
しかしその道中、ギャングの闇資金入りのスーツケースをひょんなことから入手したため、警察とギャングに追われる身になってしまう。
アランはいかなるトラブルに見舞われようとも、超人的なマイペースぶりを発揮。
はたして彼は何者なのか?

ヨロヨロした足取りで、何の気無しに窓から外に出てしまうところから話が始まる。
ここでも若者ギャングが登場するけれど、またもや老人だと思って見くびっていたのが運の尽き。
もしかしたら杖代わりにしようと思っていたのかもしれない老人アランは、まんまとスーツケースをせしめてしまう。
中には満杯の札束が!(笑)

たまたま知り合ったユリウスと札束を持って、当てのない旅に出るのである。
トロッコに乗せられているのは、若者ギャング!
なんとも間抜けな事故でこんな目に遭ってしまうとはね。
本当は残酷なシーンだったのに、老人達の手にかかると笑いに変わってしまうから不思議だ。
ここらへんのブラックな笑いは「映画の殿 第21号 さよなら、人類」で特集した感想にも近いんだよね。
あの映画もスウェーデン映画だったから、もしかしたらスウェーデンの特色なのかな?
ブラック・ジョークと間の取り方が独特なんだよね。
「100歳の華麗なる冒険」も同じように、かなり残酷な笑いのシーンがあって面白かった。
いや、本当は笑うところじゃないはずなんだけど。(笑)

老人アランの威風堂々とした態度には秘密があったんだよね。
このおじいさん、なんと爆弾のエキスパートだったの!
「ちっちゃな頃から悪ガキで、15で爆弾魔と呼ばれたよ〜」
とチェッカーズの替え歌を書いてみたけど、実際にはもっと小さい頃から爆弾に興味を持っていたアラン。
その技術を買われ、世界的に有名な人物達と知り合うことになるんだよね。

スペインのフランコ将軍、アメリカ第33代大統領ハリー・S・トルーマン、ソ連のヨシフ・スターリンなどなど、歴史上に名を残している錚々たる人物達との交流があったんだよね。
もちろんアランの専門は爆弾なので軍事的な理由でお近付きになっているし、当然ながら機密情報を知っていることになる。
そんなスパイ映画みたいな人生を送っていたアランにとっては、100歳の誕生日を老人ホームで祝ってもらうなんて、ちっとも願っていなかっただろうね。
アランの辿ってきた人生を再現したシーンが非常に面白かった!

ユリウスと旅を続けている道中、もう一人仲間が加わる。
気が弱そうなベニーを誘って大丈夫なのかしら、と心配してしまったけれど、車の運転ができる優しい人で良かったよ。
通常なら弱者とされてしまうような3人組が、とても仲良く旅をしている様子は、観ている側もほのぼのした気分にさせてくれる。
こんな100年を生きる人はそうそういないと思うけど、自由気ままな人生を生きていかれるなんて幸せだろうね!
この作品でまたスウェーデン映画に興味が湧いてきたよ!
原作も読んでみたいな。

今回は「ハッスル老人」として元気いっぱいの老人が主人公の映画を特集してみたよ。
そういえば他にも大友克洋原作のアニメ「老人Z」(1991年) もあったなあ。
年齢的には高齢者でも、今まで思っていた老人像とは全く違うタイプが出演する映画は、まだありそうだよね。
カッコ良い老人に出会えることを期待しよう!