時に忘れられた人々【20】ロック数え歌編 2番

【今回は支離滅裂な組み合わせになってしまった】

ROCKHURRAH WROTE:

先週に引き続き、日本語の数え方に沿って「それ風に聴こえるタイトルの曲」を探してきて、どうでもいいコメントをつけるという頭悪そうな特集、その2をやってみるよ。

ROCKHURRAHのブログでは今までに「曜日がタイトルについた曲」とか「世界の地名がついた曲」とか色々な特集をしてきたけど、やってることはどれも大差ないというマンネリ記事ばかり書いてるのが特徴。
しかし70年代のパンクや80年代のニュー・ウェイブに特化した選曲、そしてたまには結構マニアックなバンドについて気軽に書いたりするから油断ならないと一部で評判になっているに違いない(想像)。

今回のもその延長線上にあるのは間違いないけど「数え歌」などとタイトルにあるくせに全然数え歌でもないという詐欺めいた展開。
さて、始めてみるか。

6.ROckWrok / Ultavox!

聴けば誰でもわかる通り「ロックロック、ロックロック〜」と始まるこの曲、6を表すにはこれ以上の選曲はないというくらいにピッタリなイントロだろう。ちなみにYouTubeに表示されているタイトルは誤りでROckWrokが正解だと思う。意味は不明。
ウチのブログでも何度も登場していたウルトラヴォックスだが、ブログを始めて間もない2007年の記事にすでに同じ事を書いていたよ。
ROCKHURRAHの言うことがあの頃と比べて全然変わってないのもビックリだけど、ブログ記事の長さが前よりも遥かに長くなったところだけ変化してるな。

ウルトラヴォックスは1980年代初頭に流行ったニュー・ロマンティックというムーブメント、要するに化粧して着飾った男がやっていたニュー・ウェイブの1ジャンルがあったわけだが、その頃に一緒くたに人気バンドになったという経緯がある。
三宅一生が出演してたサントリーのCMソング「New Europeans」で一躍有名になったんだが、この時のヴォーカルは元スリック、PVC2、リッチ・キッズのミッジ・ユーロだった。
実はその前の時代、ジョン・フォックスがヴォーカルでパンクよりも前の頃からパンク的な音楽をやっていた先駆的なバンドとして知られている。
ジョン・フォックス在籍時に3枚の傑作アルバムを出してるんだが、この時代のウルトラヴォックスこそROCKHURRAHの敬愛するもの。
そしてこの曲「ROckWrok」、大文字と小文字の使い分けの意味は不明だが初期ウルトラヴォックスの中で個人的に一番好きな曲だ。最もパンクっぽいアグレッシブな曲「Young Savage」もいいけど、こっちの方が後のニュー・ウェイブの誕生を予見するような楽器の使い方、早口ヴォーカルの投げやりな歌い方など、素晴らしい名曲。

当ブログの過去の記事では音楽についてよりジョン・フォックスのエラが張った外国のおばちゃんのような顔立ち(写真上)についてばかり言及してたが、老けた今はおばちゃんっぽさがなくなって怖そうなツリ目のじいちゃんになっている模様(写真下)。年取ったらスティング爺ともちょっと似てきたな。
まだ数多くのバンドがパンクをやってた時代にいち早くエレクトロニクスを取り入れた音楽を確立させ、後の時代のエレポップ、テクノポップにも大きな影響を与えた偉大なアーティストなのは確か。枯れたじいさんじゃなくて時代を先導する老師になって欲しいね。

7.Na Na Hey Hey Kiss Him Goodbye / Bananarama

ROCKHURRAHの出身高校は同時代にあった北九州の他の県立高校よりも垢抜けてない校風と女子の制服がダサいので、通ってる時には他校の生徒を羨ましく眺めたりしてたのを思い出す。元が男子校だったみたいで男子のみのクラスによりによって当たったりしてたからなあ。
今はそういう事も全然ないのかも知れないが、当時はまだバンカラなどという死滅したような校風があり、しかもそんな学校で応援団などという男臭い部活をやってた。今のROCKHURRAHからは想像も出来ないような過去だな。
いや、こういう話は特に今書いてる記事とは関係ないんだが、その学校で体育の授業の時に点呼で「ご、ろく、なな・・・」と叫んだら体育教師にひどく怒られた奴がいたのをフト思い出したというだけ。自分ではないよ。
7は「しち」と言うわけで、この学校に限らずどこでもそういう教育だったのかな?滑舌悪いROCKHURRAHは「いち」と区別がつきにくいかも。
「しち」っぽい英語とか他の外国語はそうそう見つからなかったので「なな」と数えさせていただくわけだが、たったそれだけの事で「あの教師から叱られてしまうな」と即座に思い出しただけだ。
上記の無駄な回想は要らなかったね(笑)。

1970年代の最後くらいに流行った2トーン・スカというムーブメントがあったんだが、そのジャンルの大人気バンドだったのがスペシャルズ。
音楽も演奏もエネルギッシュで圧倒的なライブ・パフォーマンスもすごかったんだが、長くは続かずに2つに分裂してしまう。
テリー・ホールを中心とするファン・ボーイ・スリーがその片割れなんだけど、彼らのコーラス隊として抜擢されたのがまだ無名のバナナラマだった。バナナラマをフィーチャーした曲は色々な黒人音楽と昔のガールズ・グループの音楽をミックスしたような古くて新しい、ちょっと独特な雰囲気を持ったものだった。

その後、バナナラマは独立して女3人だけのヴォーカル・グループの代表格にまで上り詰めるが、やっぱりファン・ボーイ・スリーと一緒にやってた頃の方が良かったなあ。
「ななな〜な、ななな〜な」で始まるこの曲「キスしてグッバイ」は独立して間もない1983年の曲。
そうそう、バナナラマと言えばいわゆるアイドル的な服装じゃなくてボーイッシュでかわいいイメージのファッションだったなあ。チェックのシャツにサスペンダー、それに当時のスポーツ女子はみんなこんなんだったよというジョギングパンツ(ジョグパン)。化粧や髪型はニュー・ウェイブっぽいのに服装はなぜか健康的なんだよね。
元歌は1969年、スチームというバンドによる大ヒット曲。原曲の映像も残ってるがヴォーカルが猪八戒みたいな顔でトロンとした目つき、バナナラマよりもむしろこっちの方に見入ってしまうよ。

8.Ja Ja Ja / Trio

「しち」を「なな」と読み替えて苦し紛れに乗り越えたが、実は今回最も苦労したのが8。「はち」などと発音する海外の曲など都合よく存在しないし、検索しても忠犬ハチ公の映画ばかり出てくる始末。
うーむ、などと唸ってたらSNAKEPIPEが「はちじゃなくてやーと発音したら?」とあっさり助け舟を出してくれたよ。
確かに「にー、しー、ろー、やー、とー」という具合に呼ぶ場合もあるからね。
8=やーだったら簡単に見つかった。日本語に訳せば「はい はい はい」というタイトルになるのか?またもやノイエ・ドイッチェ・ヴェレ(ドイツのニュー・ウェイブ)の脱力バンド、トリオによる曲。

1970年代後半、パンクやニュー・ウェイブがイギリスから近隣諸国に広がってゆき、フランスやベルギー、オランダなどからも次々と新しいバンドが生まれていた頃、当然のようにドイツでもそういう運動が起こった。
どこの国でも自国に元からあった文化・音楽とニュー・ウェイブを結びつけたわけではない。しかし、ドイツの場合は一般的にはわかりにくいジャーマン・ロックやクラウト・ロックという分野が存在していて、元からややこしい状態。その延長線にあるバンドが一緒くたにノイエ・ドイッチェ・ヴェレとしてシーンを形成していった。
だからノイエ・ドイッチェ・ヴェレといっても非常に難解な音楽性のものもあれば欧米でも通用するポップなものもあるという具合。
やってる音楽ジャンルではなく、要するにドイツ語圏という括りでひとまとめにされてしまったという歴史がある。
うーむ、この手の話をすると結構長くなってしまうから毎回割愛してるんだが、だったら最初から書かなきゃいいんだな、と自分で思ってしまうよ。

トリオはそんな中、突如として(たぶん)話題になったバンドだ。
マジックで書いた殴り書きみたいな文字と落書きのようなイラスト、そして「Da Da Da」だの「Ja Ja Ja」だのといった簡素なタイトル。
これはアートなのか単なるいいかげんなのか不明だが、曲の方も人を喰ったような投げやりさに溢れてて、脱力感漂う音楽が繰り広げられる。
このぞんざいなレコードが意外なほどに売れて、苦心惨憺の末に1stアルバムを出したどこかのバンドなんかより知名度が高くなってしまったのも意外だが、それが時代の流れだったんだろうか。
坊主頭でいつも薄笑いしてる無気力なヴォーカルはかなり不気味だし、ゲイっぽくも見える。ウスノロっぽく見せかけてるが意外とケンカは強いパターンだと見た。しかしすごく離れて見たらなぜかオバマ大統領っぽい瞬間があって正体不明。顔の輪郭が似てるんだよね。
これがまあまあ売れる国、ドイツも恐るべし。

9.Q Quarters / The Associates

「きゅー」と発音する英語はいくつか存在していて、曲も少しはあったが本人の好みでアソシエイツのこの曲にした。
アソシエイツはキュアーが所属していたレーベルから80年代初頭にデビューしたバンドで全盛期にはDAFやソフトセルなどと同じように男2人組という編成だった。音楽の方も誰もが書くように「陰影のある」とか「ミステリアス」とかのキーワードがピッタリな曲調、そしてビリー・マッケンジーのオペラのような高音ヴォーカルが最大の特徴。結構見た目も音楽も地味な印象だが、イギリスではインディーズ・チャートの常連でメジャー・ヒットも数曲はあった(はず)。

ウチのブログではなぜかアソシエイツ率も高いが、実はそこまで気に入ってるわけではない。しかし彼らの残した耽美なメロディラインはたまに無性に聴きたくなる事がある。この曲もそのひとつだな。
タイトルの意味はわからないがエキサイト翻訳してみたら何だかシュール極まりない歌詞になってしまったよ。ふむふむ「美はすべての毛穴からしたたる」だって。
この時代のバンドとしては珍しく、いわゆるプロモーション映像とかがほとんど残ってないのも不思議だが、本作もオフィシャルなものではない。よほどPVとかが嫌いだったのかねえ?

10.Ju-Ju Money / Comsat Angels

さて、いよいよ大詰め、大抵の数え歌ではラストとなる10だ。
「じゅう」と読めそうな曲名でこれくらいしか思いつかなかったよ。アルバムのタイトルだったらスージー&ザ・バンシーズの「JuJu(呪々)」とかあったんだけど。

シェフィールド出身のバンドと言えば個人的にはヒューマン・リーグやキャバレー・ヴォルテールがすぐに出てくる名前だが、こんなバンドもいましたっけ?と言う代表格がこのコムサット・エンジェルスだ。まさに「時に忘れられた人々」というくくりでは最適とも思える人選。
コムサという名前は使ってもファイブフォックス系(80年代に流行ったDCブランドのグループ会社)なわけでもなく、むしろルックスは二の次、という地味な雰囲気のバンドだったな。 曲もあまり特色がなく、一応ネオサイケっぽくもあったが、個人的には素通りしていたタイプ。
レコードのジャケットはなかなか派手で目を引くから、ジャケ買いしててもおかしくはないのに。
映像はイギリスの「The Old Grey Whistle Test」というTV番組出演時のライブなんだが、ヴォーカルの表情が凄すぎ。このしかめっ面は突然の激痛か発作かと思えるくらいのレベルなので、リアルタイムで見てたら視聴者の方がビックリするだろうね。その後死んでないようで良かった良かった。

以上、筆の遅いROCKHURRAHとしては珍しく2週連続で頑張ったよ。
日本語の数え歌はこれで終わりなので次回は中国語編でイー、アール・・いや、それは無いって。

時に忘れられた人々【20】ロック数え歌編 1番

【7年もかけてやっと20回、スローペース過ぎの連載企画だな】

ROCKHURRAH WROTE:

遂に20回を突破したROCKHURRAHの長寿企画「 時に忘れられた人々」シリーズだが、これを記念して今回は数え歌形式で矢継ぎ早に展開してゆくという荒業に挑戦してみたい。
数え歌というのは今の時代でもあるのか?例えが古くて今どきの人にはわからんだろうが「ひとつ人より力持ち〜」とか「いっぽんで〜も にんじん」とかを即座に思い出してしまう。
しかしロック、特にROCKHURRAHの得意とするパンクやニュー・ウェイブといった70-80年代音楽でそんなものあるのか?熟考した末に英語のOneとかじゃ当たり前だから、日本語のいち・に・さん・し・・・と続くようなタイトルのものをチョイスしてみたよ。
もちろん洋楽でそのものズバリな曲など滅多にないから、そのように聴こえるのを列記してみるだけ。
一部、かなり苦しいが、そんなバカっぽい事をやった者はあまりいないはず。挑戦する価値はあるね。ん?ない?

1.Ich Lieb Sie / Grauzone

Ichはドイツ語で「私」のこと。「イッヒ」と発音するらしいのでイチではない。こりゃいきなり数え歌失敗の危機だね。
そんなことはわかってるんだが、ドイツ語かぶれの家庭ではもしかしたら数える時に「イッヒ・ニー・サン・ズィー(sheという意味のドイツ語Sie)」などと言ってるかも知れないな。そんなわけない?
Grauzone(読めん)は英語で言うところのグレーゾーンだとのこと。
ドイツ語を使ってるがスイス出身の初期ニュー・ウェイブ・バンド、これは1981年の作品だ。
スイスと言えば見た目がいかついガールズ・バンドのクリネックス(後にリリパットと改名)とか、ルドルフ・ディートリッヒという「貴族か殿下か?」 と思わせるすごい名前の男がやっていたブルー・チャイナ、硬質なネオ・サイケをやってたガールズ・フロム・タヒチなどを即座に思い出すがこのバンドは素通りしていたよ。バンド名読めないし。昔はジャケットをよくレコード屋で見てたけど、ドイツともスイスとも思わなかった。

デペッシュ・モードの初期あたりを思わせる初々しいエレポップで途中に語りまで入る、聴いてて気恥ずかしい青春の曲ですな。ノイエ・ドイッチェ・ヴェレ(ドイツのニュー・ウェイブ)だとディー・ドラウス・ウント・ディー・マリナスの路線に近いのかもね。このバンド自体が一般的にはあまり知られてないから、例えがわかりにくいか?

2.Neat Neat Neat / The Damned

次は70年代パンクの世界でセックス・ピストルズ、クラッシュと並んで賞賛される三大パンク・バンドの一角、ダムドの超有名曲より。
この時代のパンクはどのバンドも違ったカッコ良さがあって、ROCKHURRAHも数多くのバンドから影響を受けまくっていたなあ。
ダムドの場合はラウドで激しい演奏と悪ノリしすぎのハチャメチャなパフォーマンスが特徴。
とにかくデイヴ・ヴァニアンとキャプテン・センシブルの個性が際立っていて一般人が考えるパンクのイメージとはかなり違う、それでも間違いなくこれこそパンクと言えるところが素晴らしかったな。

ニートを三回早口で言うと222でこの曲に決定した。 ガレージの帝王ビリー・チャイルディッシュがやっていたマイティ・シーザーズもこの曲のカヴァーを「Ni Ni Ni」と表記していたくらいだから、本国でもお墨付きの発音。
この映像はTV出演のもので本当に演奏はしてないけど、勢い余ったキャプテンがずっこけるハプニングもあってダムドらしい。デイヴ・ヴァニアンのドラキュラ・メイクも世界一だね。

3.Sun Goes Down / Killing Joke

サンっぽい英語はSunとSonがあって、どちらにも適当に書けそうなものはあったんだが、今までキリング・ジョークについて書いてなかったからこの曲にしてみた。

ロンドン・パンク第二期くらいの世代、1978年に結成したバンドでパンクのオムニバスにも収録されてたりするが、どちらかと言うとポジティブ・パンクとかダーク・サイケと呼ばれた音楽の元祖として知られているな。
まだそんな名称がなかった時代に例えばバウハウスやスージー&バンシーズ、UKディケイ、そしてジョイ・ディヴィジョン、キリング・ジョークなどはただのパンクではなく、明らかにダークな方向性を目指していたが、それぞれ別個の活動なのでシーンなどはなかった。混沌の時代だね。
ベルリンの壁みたいなものを乗り越える人々(?)がジャケットとなった1stアルバムはひたすらに重苦しく、原始的に荒々しいリズム、ギターとベースが一緒くたになって脳天に響いてくるような音楽に満ち溢れてて、この激しいエネルギーに圧倒されたものだ。

ただしヴォーカルのジャズ・コールマンのちょっといやらしい顔つきと声があまり好みじゃなかったので、その後心酔することもなかった。本人は自分で悪魔的と思ってるんだろうけど、周りは単にイヤな奴としか見てないに違いない。かなり適当な感想だがファンに呪われてしまうかな?

4.She Goes To Finos / Toy Dolls

お次はすばしっこく軽快に動くコミカルなギタリスト、オルガを中心にしたトイドールズのこの曲。
ヨンで始まる曲名はそうそうないから、Sheを4に当てはめてみたよ。
ん?いちいち言い訳しなくてもわかる?

80年代初期と言えば70年代型のパンク・ロックはすでに多くが消滅していて、代わりにハードコアとかOi!の時代になっていたが、トイドールズの音楽はそのどちらでもなくて、とにかくポップでコミカル、そしてキャッチーなものだった。タイプは違うがレジロスとかの路線を受け継いだ広義のパワーポップとも言える。
パンク版ラジオ体操みたいな「ネリーさんだ象」のバカバカしいプロモ、そして今回取り上げた「She Goes To Finos」でも、格別にギャグがあるわけでもないのに、見てるだけで何となく笑えてくるのはキャラクターが際立ってるからだね。
極端に刈り込んだ短髪に四角いサングラスもどこかのコミックバンドみたいだし、難しいことは考えずに誰もがノリノリになれる名曲をたくさん残してる。しかもそれでいてちゃんとパンクのツボは押さえてるという点が薄っぺらなコミック・パンク・バンドと違うところだと思う。後の時代のメロコアや日本のバンドに与えた影響も大きいはず。
日本ではバップレコードの強烈な売り込みもあって、入手しやすいパンク・バンドとして広く普及したなあ。最近は中古盤屋もほとんど行かないが、一時期はパンク・コーナーでまたか、というほど見かけたもんだ。

5.Go Buddy Go / The Stranglers

いつもより短いけど数え歌の半分までで一番は終わりとする。 今回は珍しく王道ものが多かったな。いつものROCKHURRAHの選曲だと敢えてひねりすぎの曲を持ってくるパターンが多いんだが。
さて、5がGoというひねりも何もない選曲なんだけど、「Go Goセール!」とかで55円均一になるようなもんかね?
やってるのはパンク界きっての空手の達人、ジャン・ジャック・バーネルを擁するインテリ武闘派バンド、ストラングラーズだ。
ロンドン・パンクが起こる前から活動していたストラングラーズは、長い活動歴を誇るバンドとしても有名だな。
パンクのちょっと前に流行ったパブ・ロックとドアーズのようなサイケなキーボードが合体した独特の音楽性、そして極めて硬質なベースラインと過激な歌詞。 ピストルズやクラッシュのようにファッション的に憧れるような部分がなかったから日本での人気はイマイチだったが、音の方はまさに唯一無二の個性を持ったバンドだったな。
これはTV出演の時の映像で本当に演奏はしてないんだが、ヒュー・コーンウェルとジャン・ジャック・バーネルのギターとベースがテレコ(入れ違い)になってるというレアな映像。シニカルなジョークのつもりなのかも知れないがドキッとするね。

「空耳アワー」のようにオチがあるわけでもなく、単に同じような発音の曲を探してきただけの安易企画、もはや書いてる本人すら数え歌2番をやる意義も見い出せないんだが、次回も何とか頑張ってみるよ。