映画の殿 第58号 奈落のマイホーム

20230618 top
【映画に登場する魅力的なキャラクターたち】

SNAKEPIPE WROTE:

奈落のマイホーム(原題:싱크홀 2021年)」が日本で公開されたのは、2022年11月のこと。
その情報を教えてくれたのはROCKHURRAHだった。
これまで数々の韓国映画やドラマを共に鑑賞してきているので「面白そうな映画だ」と直感したらしい。
残念ながら時間の都合がつかず、映画館に足を運ぶことができなかったんだよね。
今回やっと新作DVDで鑑賞することができたので、感想をまとめてみよう。
まずはあらすじと予告映像を載せようか。

会社員のドンウォンはマンションを購入するため、長年節約を続けてきた。
その甲斐もあり、ソウルの一等地に念願のマンションを購入することに成功。
同僚たちを招いてパーティを開くが、大雨で巨大陥没穴が発生し、マンション全体が飲み込まれてしまう。
ドンウォンは馬が合わない隣人や同僚たちと地下500mの深さから脱出しようと奮闘するが、大雨によって穴の中はしだいに水で満たされていく。(Movie Walkerより)

 

ある日突然、地面や道路の一部が陥没する現象をシンクホールという。
地中の石灰岩の溶解、排水施設の老朽、破損、建築作業や地下鉄の工事により地下水の流れが変わることが原因で陥没するらしい。
韓国では3日に2件ものシンクホールが発生し、複数の都市部で急増しているというから驚いてしまう。
日本でも2016年に博多駅前の道路が陥没したことを思い出した。
「奈落のマイホーム」は、現実に起こり得るパニック映画といえるんだね。
※ネタバレしている可能性がありますので未鑑賞の方はご注意ください

念願のマイホームを手に入れた会社員のドンウォン。
演じているのはキム・ソンギュン。
今後韓国ドラマの感想で書くことになる「離婚弁護士シン・ソンハン」で印象に残った俳優だよ!
しっかりした妻と挨拶を欠かさない礼儀正しい子供との幸せな3人暮らしが嬉しくて仕方ない。
ソウルの一等地からは通勤時間が短縮され、朝ごはんもゆっくり食べることができるようになった。
社内でも羨ましがられ、ちょっと得意気な様子だよ。

ところが同じマンションにはクセがある住人がいるんだよね。
それが画像左のチャ・スンウォン演じるマンス。
マンションを購入したドンウォンとは違って、マンスは月払いの賃貸だというから、名前がマンスなのか?(笑)
車を所定の場所に駐車せず、移動をお願いしても無視するなど、非常に態度が悪いチャおばさん。
こんな隣人がいたら嫌だろうな。

ドンウォン一家がマンションに住み始めてすぐに、不具合が起きる。
床をビー玉が転がることで建物の傾きが分かり、駐車場のヒビを発見し、マンション入り口のガラスが割れるところを目撃する。
ドンウォンの部下達が引っ越し祝いのために、新居を訪れるのがこの時。
高額で購入した我が家の恥部を見られまいとするドンウォンは、何事もなかったかのように、パーティではしゃいでいる。
部下として登場するのが「探偵なふたり:リターンズ」や「3食ごはん」などに出演していたイ・グァンス。
映画の中ではキム代理という役どころ。
キム代理といえば「ミセン~未生」を思い出してしまうのはSNAKEPIPEだけかな?(笑)

新居祝いをした翌日、断水が起きる。
屋上で給水タンクを確認しようとしたマンスことチャおばさんも転倒してしまう。
隣のマンションには、「花遊記(ファユギ)」で沙悟浄を演じていたチャン・グァンが庭木に水やりをしながら、沈んでいくマンションを見ている。
陥没した地面にどんどん落ちていくシーンはとても怖かったよ!

500m落下したマンションの生存者たちが、一箇所に集まることができたのが良かった。
仲違いしていたマンスとその息子も生きるために力を合わせる。
ダメダメな息子かと思いきや、食料や薬を調達するように指示を出し、頼もしい存在に変化していく。
究極の状況になった時には、本来の人間性が出るもの。
イ・グァンス演じるキム代理は臆病、対して紅一点のインターンであるウンジュはサバイバル精神旺盛で男勝りの強さを見せる。
弱音を吐かず、必ず前向きな発言をして皆を勇気づけていたよ。

「3食ごはん」で料理の腕前を披露しているチャおばさんが、ここでも料理を担当していて笑ってしまう。
画像は「鶏の泥焼き」のシーン。
鶏はどこから調達したのか不明だけど、鶏を泥でくるんでからアルミホイルで蒸し焼きにした後、チャおばさんが固くなった泥を空手チョップさながらにカチ割る、という豪快な料理だったよ!
極限状態でも美味しい料理を作るチャおばさんに拍手だね。(笑)

マンションが地下に落下した知らせを受けて、救助隊がかけつける。
画像左は、「元カレは天才詐欺師 〜38師機動隊〜」など韓国ドラマでは悪役が多いキム・ホンパ。
今回は良い人役だったので、意外だった。(笑)
右は「チング」や「グリッチ-青い閃光の記憶-」などに出演していたコ・チャンソク。
自らの危険を顧みず、救助しようとする姿勢が素晴らしかったね!

「奈落のマイホーム」は、パニック映画でありながら、キャラクターが立っていて引き込まれたよ。
現実に起こりうる事象というのも、韓国での公開初日に12万6千人を動員した理由なのかもしれないね。
映画の制作にあたり20ものセットを用意したり、最先端VFX(Visual Effects)の使用により、臨場感溢れる作品になっているんだとか。
考えさせられるところもあるのに、笑いも忘れないのが、さすがに韓国映画!
「奈落のマイホーム」、おススメだよ。(笑)

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